読んだり観たり聴いたりしたもの -16ページ目

星を継ぐもの/J・P・ホーガン/池央耿

時間が無いので先月読んだ本のメモだけ。

超メジャータイトルだがずっと読んだ事無かったので、読んでみた。
見た目の派手なアクションや事件は何もないものの、月面で見つかった5万年前の人間の遺体の由来について、大人達が喧々ガクガク口角泡を飛ばして議論し、推理してゆく様が素晴らしい筆致で引き込まれ短時間で読み終えた。
途中のミステリ風の謎(トリック)については、SF好きであればかなりの割合で読んだ瞬間ピンとくるだろうと思うので、ミステリとしても読める、という評はどうかと思うが、ピンと来ても来なくても楽しめる事には間違いない。

ラストは、ほろっとする。想像にゆだねる、こうした語りは絶品だ。名作と呼ばれる所以であろう。

シリーズ続編があるようなので、それらも読んでいきたい。

J・P・ホーガン/池央耿
星を継ぐもの

Vita/朧村正DLC 元禄怪奇譚 大根義民一揆(通称 一揆)/マーベラス

一応トロコンして終了、と言う事だったのだが、気になる点があってプレイし続けていた。
というのは、セーブデータの問題である。

本DLC群は本編とは別にセーブデータを管理する方式だ。本編の鬼助百姫と同じように、1つのセーブデータで、4つのDLCの進行それぞれを保存できる。
が、うっかりして一揆を始める時に新規データで開始してしまったのである。よって、セーブデータ選択画面では、化猫のカンストデータと一揆のカンストデータが並ぶ。これは気持ち悪い。また、見た目だけの話ではなく、死狂や韋駄天の攻略時には、中途データの保存が重要で、保存できるやり直しポイントは多ければ多い程便利だ。セーブデータは6枠しか無いので、新規枠が3つあるのか、4つあるのかでは、かなり違うだろう。

と言う事で、一揆をプレイし直して、カンストセーブをまとめることにした。
最初のプレイでは、カンストまで17時間超だったが、効率良く回れば時短できるはずだ。
目標は、
・レベルカンスト
・鍛錬コンプ
・親玉・魔窟全制覇
とする。マップ全走破、については面倒だし、単に時間を掛ければいつでもできるから今回はパス。再プレイなので、祠移動と親玉移動スキップができるから、移動は楽々。

権兵衛は農民だし弱そうに見えても、装備を工夫するとかなり強い。前回プレイでも終盤ゴリ押しで余裕だった。レベル鍛錬は、いつもの飛騨雪女。
結局手順としては、先に死狂方式でクワだけ鍛錬しつつ最短コースでストーリークリアし、その後解放された魔窟親玉を回るのだが、まず経験値増加の装備品を美濃の魔窟で取得。あとはレベル上げながら鍛錬しつつ、行けそうな親玉魔窟を順次攻略、という流れ。結局百鬼夜行が終わる頃にちょうどレベル99という見事な塩梅。

終了までに10時間弱であった。お盆休みはほぼこれに費やしたよ。しかしおかげでセーブデータはスッキリ整理できた。今はカンスト用データと、死狂いクリア用データの2本体制。

しばらくしたらDLC第3弾もプレイしよう。楽しみだ。

WiiU/スターフォックス ガード/任天堂

サクラ大戦3や朧の一揆が終了したので、次のゲームを品定めしつつ、最近のWiiUの体験版ラッシュでDLした体験版をお盆休みに消化。

期待していたスターフォックス零の体験版が、ガッカリな内容でショック。アニメなんて要らないのだ。そんなコストがあるなら、なんで1ステージだけでも遊べるようにしてくれないかな。

その一方で、体験版をじっくり遊べて楽しかったのが本作。グングンと遊び終えてすかさず購入DLした。

ひと言でいうなら、3Dカメラザッピングタワーディフェンスか。

スタフォの世界を舞台に、彼の地の鉱山会社の新入社員としてゲームスタート。レアメタル鉱山に現れる泥棒ロボを、銃の付いたカメラを切り替えて、監視しつつ撃退せよ!という分かりやすい内容。
システムとしては、12台のカメラをモニター室でザッピングしながら監視し、泥棒ロボが現れたらカメラを切替え、狙いを定めて銃撃して撃破。四方八方から波状に押し寄せるロボから、採掘場中央のタワーを守りきればクリアという単純明快なルール。しかし、これが中々難しい。
12個の小さな画面に注意を配り、ロボが現れたら中央に切り替えて操作し、銃撃すれば良いだけの話だが、そもそも、ロボが現れても気付けなかったり、同時に複数のロボが現れた際の処理順序に悩んだり、あまつさえロボの攻撃やジャミングで次々とカメラは機能停止してしまう。

しかし、この、毛色の変わった3Dタワーディフェンスには、圧倒的な味方が存在する。
そう、隣に座った家族である。
人間の注意力に限りがあるのなら、人間を増やせば良いじゃ無い、という事だ。
まだプレイ数時間であるが、「9番に来た!」等と叫びつつ遊ぶのは中々楽しい。

ロボの侵攻パターンを作ってネットにアップする機能もあるらしいので、楽しみだ。

また遊び進めたら報告しよう。

任天堂
スターフォックス ガード

アリの巣の生きもの図鑑/丸山/工藤他

先日読んだ、アリの巣をめぐる冒険の著者たちがものした、比類無き生物図鑑。

あまりに素晴らしいので、専門では無くて一般の扱いとした。上記の本を読んだ事が無くても楽しめる。極度の虫嫌いには勧めないが、そうで無ければ、好蟻性生物という世界の豊穣さに深くため息をつけるだろう。

なんと言っても写真が素晴らしい。その多くが標本写真では無く生態写真となっており、その活き活きとした姿、薄く透けるかのような艶やかな体表からはアニマが滲むかのようだ。頭を空っぽにして写真を順に眺めるだけでも、実に豊かな時を過ごせる。生き物って凄いな、と心から感じる事だろう。

そして、英文と和文で添えられた解説がまた素晴らしい。
足下のアリのにまつわる生物の謎が、まだ何も分かっていないのだ、という驚き。
そして分かっている範囲だけでも、驚くべき奇怪な行動や生活史の数々。
好蟻性生物とは、平たく言えばアリと密接に関わる生き物である。
アリを食べたり、寄生したり、ギブアンドテイクで共存したり。蟻がいれば便利だ、ぐらいの関係から、完全にアリといっしょで無ければ生きていけないところまで共生を進化させたものもいる。
そのような複雑な関係がどのように進化していったのか、興味は尽きない。

アリノタカラの項目を読んで、何か物思わざる人はなかろう。


丸山/工藤他
アリの巣の生きもの図鑑

Vita/朧村正DLC 元禄怪奇譚 大根義民一揆(通称 一揆)/マーベラス

その後、かなり精力的にプレイ。
妻の体調が悪く、一緒にゲーミングできないため、一人でコツコツという感じ。

まず、ボス直前データを再読み込みして修羅でクリア。パワープレイで、あっさりほぼ無傷クリア。妻と一緒に普通エンドを再度見て口直し。溜飲を下げる。

その後、早速プレイ可能になった死狂モードでプレイ開始。
まず、戦略を考える。
このゲームは敵の強さにレベル補正が掛かるので、あまりレベルを鍛えても意味が無い。ただし、レベルが上がると体力が増えるので、ミスった際の耐久力が上がる、という点だけは意味があるのである。
つまり、体力1固定の死狂モードでは、レベルアップしても全く意味が無い訳である。ならレベル1で闘うのがベストか、というと、やはりある程度鍛錬で攻撃力を鍛えておかないと中々刃が通らないのも事実である。
つまり、
・できるだけ魂を稼いで鍛錬で攻撃力を上げたい
・レベル補正される敵の体力・攻撃力はできるだけ低く抑えたいのでレベルは上げたくない
の、二律背反となる。
セーブとリセットを繰り返して、バトルを避けて道端の魂だけをチマチマ集めれば問題ないが、膨大な時間が掛かる、というデメリットがある。
なので、化猫の時と同様に、鍛錬を全て1つの武器に集中して行う、という作戦を取るのがやはり現実的だろう。問題は、どの武器をチョイスするか、である。

まず、攻撃時に霊力が減る鎌は無条件で除外。次に、本DLCの鍛錬で習得できるピカ一技能、「□連打で一度だけ復活」の取得は必須と考えると、その技能を系統に持つ、クワを育てるのが自然だろう。と言う事でクワを選択。以後、ボス間移動の必要最低限のバトルをこなしながら、稼いだ魂は全てクワにつぎ込む。ただし、竹槍系統の2段目に、「回避距離延長」のスキルがあるので、竹槍を1つだけ鍛えてこの技能を習得しておく。この技能はクリアに欠かせないだろう。
なお、それらの習得に必要な生気は、武蔵の商人から甘酒を買って飲めばOKである。

次に各ボス毎の攻略。クワのみ鍛えた前提で。回避延長も必須。

・カラス集団
特に問題なし。気合いで頑張れば良い。ラス前の集団特攻を回避。

・角力とり
溜まってから開始。初っぱな全体攻撃で鎌を選び、ステージ中央付近から二人で鎌を投げ、突進を回避して、さらに投げきって全体攻撃でクワに持ち替えすかさず3人体制に。後は、ぴったり張り付いてよく見つつ、腕が上がったら回避で背中に逃げて攻撃、足が上がったらジャンプ滞空、を繰り返す。中盤発狂して急降下攻撃を繰り返すので、タイミング良く回避や奥義発動を繰り返して凌ぐ。パニクったら飛んで距離を取る。隙があれば奥義などで鎌投げきって仲間を呼ぶ。あとは運が良ければ勝てる。

・悪家老鳩野豆太夫
基本張り付いて、回避で上手いこと背中に回って攻撃。回避後の位置が鳩野の眼前で銃撃をまともに受ける位置なら、もう一回回避して背中に回った方が良い。この時くノ一は全無視。
次段階に進んで空中戦になったら、糸を引く4人のくノ一のうち2人を素早く倒す。すると鳩野の高度が下がるので、ジャンプ攻撃を繰り返して叩き落とす。タイミングが合えば鎌奥義もOK。
基本はこれらを繰り返す。中盤以降、鳩野がガトリングを取り出した時は、まともに受けると削りきられて危険なので必死で背中に逃げる。くノ一ボールは回避で避けつつ、鳩野とまとめて攻撃し続ければ倒せる。破壊時に爆弾をバラ撒くので要回避。
ここまでの道中で霊力回復アイテムが溜まっているはずなので、惜しまずクワに注ぐ。

以上。
クリアまで都合4時間程か。相撲取りが苦戦した。また、食材を求め、武蔵をうろうろしてかなり時間浪費。鳩野はパターン考えた後は意外と簡単だった。

と言うわけでトロフィーコンプ。
大変楽しかった。これでストーリーがアレで無ければなあ…。

次回、DLC第3弾も楽しみである(ただしストーリーは最早期待していない)。

永遠の0/PrimeVideo

先月に見たドラマのメモ。

と言う事で、零戦も読んで準備万端、テレビドラマ版を視聴した。
引き込まれ、ドラマとして大変面白かったと思う。

惜しむらくは、ミステリ部分の謎解きが曖昧なままだった点か。
当時の人にしては珍しく、命を惜しむ気持ちを隠さず妻と娘に生きて会うために絶対に死なないという意志を周囲に隠さない強い人間であった祖父が、なぜ、確実に死ぬ作戦である特攻に志願して戦死したのか。この物語は、往時を知る人物を訪ね歩いて話を聞き、その謎に迫る旅路であったのに、結局の所は、「結局分からなかったね」「何となく分かるような気がする」でまとめてしまうのは残念だ。
何にでも答えがあるとは限らないし、はっきりとした理由があるとも限らない。曖昧なまま解釈を視聴者にゆだねるのは定番の手法である。しかし、このテーマでこの引き方をしてきて、それはどうか。

零戦乗りは、零戦についてどう思っていたのか、それを知りたかった。上記の堀越の本でも書かれていたような、航空機としての評価がどう表現されているか興味があったのだが、そうした点は思ったほど表現されていなかった。
むろん作中には、特攻で戦死した祖父の宮部中尉が零戦を評している部分があって、長すぎる航続距離が搭乗員に負荷を掛け、無茶な作戦を可能にして戦禍を招いたとし、作った人を恨みます、というシーンがあったし、また、防弾性能の低さから熟練搭乗者が次々と戦死し、補充のために動員された学徒が僅かな訓練で戦場に送られる様を見て、海軍の人命軽視の精神を批判する場面もあった。そうした、戦争兵器に対する人道的視点からの評価や表現はあった。
しかし、自分が知りたかったのは、ちょっと違った。
まあ、そうしたものは別のソースに当たれという事だろう。

宮部の妻役の女優さん、どこかで見た人だよなあ、と思って調べると、君届映画版の爽子を演じていた人だった。そうだった。

演技や演出は皆良かったと思う。

肝心の零戦や空戦のシーンも、TVにしては良く作ってあった。ラジコンはもう少し撮り方を変えた方が良かったかな。あと、実機模型とラジコンとCGで、細部のカラーリングが異なっているのが結構目立って気になった。今更どうにもできない!という事で流したのだろうが、もう少し計画性があっても良かったのでは。

原作はあまり興味が無いが、映画版は機会があれば見てみたい。

永遠の0

先月読んだ漫画 2016/07

●パタリロ! 72-73巻/魔夜峰央

西遊記が始まったからか、妖怪ネタが多い感じ。内容的にはまあまあ。


●エマ 4-5巻/森薫

離別の後の再会。相変わらずでパッとしない漫画だが、まあ、若干展開は気になるので続いて読んでも良いかな、といった印象。しかし、ここまで読んでも、主人公エマの魅力が皆目分からないのはもしかすると何か読み手側に問題があるのだろうかと不安にさせる。5巻でシリーズも折り返しだが、ここまで読んだ感想をひと言でいえ、と言われたら、ずばり、エレノアが可哀想すぎる、という事しか思いつかない。実際酷いだろう。


●ナルト 63巻/岸本斉史

ほぼ1年ぶりか。流石に内容忘れかけている。謎の人物の正体が新キャラってのはどうかな。まあ、理由が分からなくも無いので無理筋では無いが。


●YAIBA 1巻/青山剛昌

全巻セットを仕事場でゲット。昔サンデーで読んでいたので懐かしい感じ。きっちり読んでいたわけでは無いので、再読は楽しめるだろう。

DC/サクラ大戦3 巴里は燃えているか/セガ

日曜日に1周初クリアした。キャラは花火。
何故花火かというと、信頼度上位3名から副隊長を選べと言われ、コクリコ、エリカ、花火とあっては、花火しか選びようが無かったためである。グリシーヌがいれば彼女を選んだろう。

と言う事で、ひとまずクリアしたので満足である。累計プレイ時間は20時間少々か。念のため副隊長選択前のセーブデータも残してあるが満足したので他のルートはもう良いだろう。

後半音声カットにしたのでサクサク進んだ感がある。カットする前の前半のプレイは、テンポが悪くて辛かった。システム的にボイスデータの裏読みをしていない様子で、一人の台詞が終わる→次の人の台詞画面に切り替わる→爆音シーク→ ボイスを読み込みつつ台詞表示開始→その際には演技上の「間」もきっちり再現、という感じなのである。

プレイした総合的な感想としては、まあ、そんなもんでしょう、というところで、可も不可も無く、という感じであった。細かく見てみよう。

まず、個人的にがっかりだったのが、SLGパートの劣化。サクラ2までは結構楽しかったのに、3では今ひとつであった。最大の要因は、シレン3と同じで、無意味な3D化。2Dクォータービューで、安定した内容だった2と打って変わり、何をトチ狂ったか3Dポリゴンのマス目無しマップである。1ターン7の持ち行動力を移動や攻撃などで消費するというシステムで、とくに移動時に起点からの距離と移動速度から算出した行動力を切り捨て計算するので、微妙に1ドット進むと行動力が1マス消費したりしなかったりする。その1ドットの位置と無意味なアナログ方向の攻撃指示、そして攻撃範囲の組み合わせで、ぱっと見同じように行動したつもりでも、微妙な違いでトータル消費行動力が変わったり攻撃範囲がずれてしまうのだ。なので、毎ターン、ユニットをじりじり動かして、消費せず動けないか、絶妙に狙える位置はないかと、ちまちま探す事になる。実にせせこましいゲームに成り下がったものである。
そして、そうしたシステム変更の悪影響か、難易度が大幅に低下している。2のバトルは結構厳しくて、そこそこ歯ごたえがあったように思うが、3はもう実に簡単で歯ごたえが無い。逆に簡単すぎて気が抜けて突撃したら落ちたわ、それでも支障なく勝ったわ、という位の難易度になっている。これは非常に残念だった。
さらに、全体マップは見られないわ、大神の庇うアクションが分かりづらくなっているわ、と、ずいぶんと残念な仕上がりになっていると思う。

ストーリーについては、もちろん、まじめに突っ込むタイプのゲームでは無いので、問題ないだろう。愛と勇気と、仲間達!俺たちは負けない!決して死ぬんじゃ無い!という、展開の温度だけを楽しむシナリオがファンに求められているのであり、その割り切りはきっちりしていたと思う。ただ、パリシィの末裔、あたりの設定はどうにもよく分からなかったが…。まあ、気にするほどの事では無いのだろう。細かいシーンはあちこち笑えて楽しめたので良かったと思う。

今ちょっとカンニングして調べてみたところ、なんと、続編のサクラ大戦4は、帝都編・巴里編を合わせた総合完結編、という位置づけらしい。なるほどパケ絵もそんな感じだ。これはプレイするしか無いだろう。
しかし、ソフトを持っていないので、しばらく先かな。

最後に良いところを書いておくと、音楽は素晴らしかった。とくにラストのコーラス曲とか。


Vita/朧村正DLC 元禄怪奇譚 大根義民一揆(通称 一揆)/マーベラス

その後順調にプレイを進め、1周目は数時間でクリア。
その後お約束の真エンドへの親玉退治の旅を続け、昨日ようやくクリアした。
ここまで累計で約17時間。

アクションゲームとしては実に楽しかった。

が、ストーリー的には最悪だった。以下ネタバレあり。

まず、通常エンドのストーリー。これは、まあまあの内容だった。

悪家老の圧政による重税に苦しむ大根村を救うため、一揆に逸る若い衆をなだめつつ、江戸詰のお殿様に直訴を目論む権兵衛らであったが、予想通りけんもほろろ。こうなりゃヤケだ将軍様に直訴すべと参謀の梅さんは仲間を庇い、単身、文字通り命をなげうって直訴するも、やはり無益で一人獄門に。仲間を失い最早帰る場所とて無い権兵衛達は、せめて梅さんと我らの無念を晴らすべく、僅か3人で一揆を起こし、城内攻め上って隠された米を発見、悪家老を打ち据えた。
しかし、もちろん一揆は重罪。その場で捕まって磔獄門に。一人極楽に召された梅さんとは別に、例え悪の手の者であろうと、一揆として無数の敵を屠った罪は免れず、妙や仲間共々地獄に落とされた権兵衛であった。ただし、騒動がきっかけでお家はお取りつぶしとなり引責で詰め腹を切らされた悪家老も共に地獄に落とされたのを見て僅かに溜飲を下げたのが救いか。
しかし、地獄は変だった。獄卒の鬼達が異様に少なく、皆疲弊の様子。聞けば、罪人の多さから仕事は山積み休みは無く、鬼は皆目を回すような忙しさだという。そのため、血の池針山などでの責め苦も、細かく監督できない故、お前ら適当にこなしておけとのいい加減さ。釜ゆでの筈の血の池も、湯温が下がってしまっても対応する鬼が不在で、まるで温泉だったとか。
こうした地獄の鬼達の窮状を見るに見かねた権兵衛らは、鳩首を集めて頷き合った。
「これは、閻魔様に訴えるしか無いべ!」(またか!懲りない奴ら)
自分たちを厳しく監督できるよう、鬼達を増やすか仕事を減らしてやってくれと、まさかの申し出に苦虫を噛み潰した閻魔大王は、もちろんそんな現状はとうに知っていた。知ってはいるがどうにもできないから現状なのである。小うるさい人間どもに嫌気が差した閻魔は、地獄からきゃつらを追い出すことにした。追い出された先は現世で、つまりは黄泉がえり、おマケけでお妙まで蘇えり、手に手を携えて村に帰った権兵衛達は、代替わりして領民思いとなった領主の元で、豊作に恵まれ、末永く幸せに暮らしたそうな。

これが普通エンドである。めでたしめでたしだろう。ただ、一人だけ最初から極楽に行ってしまった梅さんは蘇らず、それが可哀想であった。

なので、さらなる真エンド、とくれば、梅さんまで救えるはず!と意気込むのが普通の人の反応ではないか。その思い一心に、十数時間を掛けてクリアした真エンドはこうだ。

普通エンドと同じ流れで一揆を起こし、城内の隠し米を発見し、悪家老を打ち据えた!
が、それは、江戸に駆け参じ、疲労の極みで権兵衛が見た夢に過ぎなかった。
その後、再度一揆をなすも、それは確かに夢で一度見たはずの風景であった。
…何かおかしい。どうなっているのか。
やがて一人の修験者が現れて告げる。
権兵衛よ、一揆は成功しなかったのじゃ。仲間はあっという間に殺され、お主は捉えられて獄死した。そのあまりの無念にお主は怪異と成り果て呪いの権化となって城に巣くい、城は廃れ竹林に埋もれ、その後は人に祟り、19年の長きにわたって、夢の中で一揆を続けてきたのじゃ、と。
修験者の霊験ではたと正気に返った権兵衛は、全てを思い出した。やがて修験者の供養により、お妙共々成仏するのであった。

おしまい。

え。

…流石にそれは無いでしょ。酷すぎるでしょ。妻など、あまりの無念さに泣いてましたよ。

ハッピーエンドだけが全てじゃないし、怪奇譚だからいろんなパターンを見せたい、こういう味わいの話があっても良いだろう。そうした作者の気持ちは分かるし、パターンの存在自体を否定しているのでは無い。

十数時間かかるプレイのご褒美に、救われない話のパターンをもってきたらダメでしょ、って事です。ご褒美になってない。

1周目クリア → 獄死怨霊化エンド → 真エンドクリア → 蘇りエンド

なぜこうしなかったのか、と言う事。これなら、よかったよかった、頑張った甲斐があった。と、凄く良い気分でゲームを終われたろう。どっちにしろ、同じお話、同じ素材を見るはずだけど、順番が違うだけで、全然印象が違うわけである。今は本当に、俺のゲームプレイ時間を返してくれという、ディレクター神谷への怨念で一杯である。
まあ、内容知っていたとしても、トロフィーのために結局プレイはするんだけどね…。

朧村正は、アクションゲームとしては最高だし、素材も素晴らしいが、別エンドの見せ方が、どれもこれも微妙。本編もそうだったし、DLC第1弾の化猫も、何とかギリギリセーフというレベルの内容。ご褒美というにはほど遠いだろう。うちはもう既にDLC4本とも買ってしまってあるのでプレイするが、順に購入していたのなら、ここで購入を止めたかも知れない。本当に、それぐらいガッカリしたのである。

あまりにガッカリしたので、普通エンドをクリアし直して口直しする予定だ。
その後は、トロコンに向けて、死狂クリアへの挑戦である。なので、その前提条件として、普通エンドは修羅クリアを目指そうと思う。

トロコンしたらまた報告しよう。でも、結構時間掛かるかもな…。

それよりも、DLC第3弾の真エンドのことを考えると、今から気が重い…。

アリの巣をめぐる冒険 未踏の調査地は足下に/丸山宗利

面白さに定評のあるフィールドの生物学シリーズ。久々に。

本巻は、蟻と共生する好蟻性昆虫のなかで特にハネカクシ類の第一人者である著者が、その研究の醍醐味を余すところなく語る。
シリーズの例に漏れず、血湧き肉躍る、まさに冒険が待っている。大変面白い本。昆虫少年は言わずもがな、一般の人でも十分に楽しめるだろう。

特に興味深かったのは巻末の、著者の生い立ちに焦点を絞った部分で、学部卒業後から安定したポストを得るまでの10年間における、職業としての研究者家業と経済的諸問題が絡み合う不安定な真情の吐露だろう。著者とは同い年と言う事もあって、共感ひとしおだった。

丸山宗利
アリの巣をめぐる冒険 未踏の調査地は足下に