読んだり観たり聴いたりしたもの -17ページ目

零戦 その誕生と栄光の記録/堀越二郎

妻も絶賛の面白さ。
最近書かれたと言っても気付かないほどの、洗練された文体と、モダンな思考に、改めて驚愕する。
太平洋戦争の立役者と言っても過言で無い日本海軍の戦闘機、零戦。その開発者が、開発の経緯から、苦労談、後日談までをまとめた書籍。

零戦は凄い戦闘機だ、というのはよく知られているが、実際、何がどう凄かったのか、というのは一般にはあまり理解されていないだろう。自分も寡聞にして知らず、真面目で手先の器用な日本人が巧みに操っていて強かったのだろう、などと思っていた程だ。

本書を読んで理解した限りでは、
・零戦は、小さなエンジンを敢えて選んだ艦載軽戦闘機である。
・驚異的な軽量化により航続距離と旋回性能を向上させた。
・世界初の非剛性操縦系統を搭載し、操作性能の飛躍的向上と短期での習熟を可能にした。
ということだと思う。もちろんデメリットもあって、
・攻撃は最大の防御という精神から防弾機能を一切カットしているので、流れ弾一発でアウト。
・高空性能と急降下速度は今ひとつ。
というような点が挙げられる。

未知の戦闘機と恐れられた大戦初期には無敵の強さを誇ったが、不時着機を研究された後半は、対零戦戦術を徹底的に駆使され、また、その脆さから機体と共に次々と熟練搭乗者を失うに及んで、戦局は極まった。その末期は、皆が知る特攻の哀史である。

零戦の設計と戦争責任を考えるのは難しいテーマだろう。
防弾をカットした零戦に人命軽視の思想があったのは無論だが、それはどこまでが海軍の思想で、設計者はオーダーの裏にある悲劇をどれだけ想定していたのだろうか、という線引きの難しい問題である。唯一つ明らかなのは、堀越が生んだ零戦は、一時は世界最強の戦闘機として東亜の空に君臨し、その驚異的戦果は、日本を開戦へと導いた、という歴史である。

個人的には、兵器で人を殺すことは人道的に許されないが、兵器を作る事、そして、そうした兵器を愛でることは、また別の問題であると思う。

戦争と兵器についての話は、また、そのうち、ガルパンの映画を見終わった辺りでゆっくり書きたいと思う。

最後にメモ。何故、零式かというと、通例通り皇紀の下2桁を型式としたから。2600年(1940)なので零である。

堀越二郎
零戦 その誕生と栄光の記録

猫侍/PrimeVideo

妻がチョイスしたPrimeVideoシリーズ。

猫好きは猫が出ていれば何でも喜ぶかというとそうではない。
ある程度、猫の行動や生態に詳しいが故に、物語上の演出意図と、その「猫の演技」との齟齬が気になってしまう場合も多いだろう。
そうした点までひっくるめて猫作品として愛でることができるタイプと、そうはできないタイプがいるだろう。

この作品に登場する猫の怯え具合が意図された演出なのかそうでないのか、何とも微妙な感じだったが、少なくとも、本人(猫)をはじめ、制作陣がかなり頑張っていたのは分かる。

が、だからといって、結果としての映像作品が面白いのかどうかとは無関係であり、この作品については、その点は非常に微妙だと言わざるを得ない。
目指すところは一体どこなのか。ハートフルコメディか、不条理ギャグなのか。
その辺の肌感覚がどうにも合わなかった為、2話まで見て中止に。

猫侍

S 最後の警官/PrimeVideo

空飛ぶ広報室が面白かったので、つづいてTBSドラマ。

まあ、面白く無いことは無いが、どうもイマひとつ。

原作が青年誌と言う事で、「絶対殺さない!」みたいな無意味で無理矢理な極端設定も鼻につくし、なにより、表現がテンで趣味じゃ無い。
ビルを占拠して発砲を繰り返す若者グループの、あまりの質の低さに呆然とした。いくら主人公達が一生懸命闘っても、相手がこれじゃあなあ…、という感じでガッカリ。

広報室の空井や牧さんも出演してて役者さんの熱演は良かったのだけどね。
多分、原作の段階で合わないのだと思う。

と言う事で、1話見て終了。
S 最後の警官

ハーバード白熱日本史教室/北川智子

メモだけ。

理系から転身してハーバードで歴史の博士号を取った異色の経歴を持つ著者が、そのハーバードで絶大な支持を受ける日本史の講義の秘密を解説する自伝的エッセイ。

アメリカの有名私大で講義を持つようになるまでの来歴を紹介した前半は面白いが、肝心の講義が解説を読んでも、面白さがピンと来ない。女史の講義の人気の秘密は、1)日本史=サムライニンジャ=男性というアメリカならではの歴史観を破壊したこと。2)体験としての講義に工夫が凝らされていること。の2点に絞られるようだ。よって、日本人が書籍でそれを読んでも面白さが理解しづらいのだろうと思う。


北川智子
ハーバード白熱日本史教室

蒐集記録 2016/07/19

●PS3 英雄伝説 空の軌跡SC:改 HD EDITION  \3,246 新品

PS+のDL版で先日クリアした訳だが、特典のサントラデータ目当てに購入。中古完品が2千円超と割と良い相場だったので、良作に敬意を表して新品で購入。


●PS3 英雄伝説 空の軌跡FC:改 HD EDITION  \1,960 美品

書き漏れていたので追記。こちらもDL版をクリア後にサントラ代わりに6/7に購入した物。

Vita/朧村正DLC 元禄怪奇譚 大根義民一揆(通称 一揆)/マーベラス

昨日あんなに持ち上げた3rdだが、その後プレイしていると急転し、いっそすがすがしいまでのエピソードパターンに変化。はぁ。
当初の予想通りという事ではあるが、ちょっと期待してしまった分、落胆も有り。

ゲーム制作者が手で入れたような裏世界のダンジョンにケビン一行がとらわれてしまい、脱出を目指しそこを探索することで、かつての仲間達と、彼らのこの半年間の記憶の断片を収集できるという…。
確かに、それらのエピソードは面白いし、観たいかと聞かれれば、見たい。が、せめてゲームをやらせて欲しいよ。幾ら面白いエピソードとは言え、30分見ているだけ、というのは辛すぎる。例えばその時キャラ操作をさせるとか、なんか方法あるだろう。
少なくとも、弊害として、30分のエピソードを観終わるまでセーブも中断もできない、という事がある。これは細切れ時間でのプレイには気が重い仕様だ。
サクラ大戦もセーブが遠いしなあ…。

と言う事で、サクッとプレイ用に、新たにゲームを開始しようと、いろいろ当たって、とりあえず本作に決定。個人的に最近少々アクションに飢えていた、という点も大きい。

とりあえず少々プレイして見たが、やはり面白い。ストーリーは、飢饉にもかかわらず年貢を上げて領民を搾りまくる悪家老を何とかしてもらおうと、江戸藩邸に決死の越訴を目論む百姓、権兵衛の道中記を描く。
3本の武器は、クワ、竹槍、カマで、切替時の全体攻撃として、仲間が登場してしばらく一緒に戦ってくれるというギミックが面白い。最大3人でワラワラ闘う様子は、確かに一揆を彷彿とさせる。なに、かの名作だって、たった二人で一揆をしていたんだし、3人もいればもはや立派な一揆と言って過言で無いだろう。あと、死んだ女房が幽霊としてアシストしてくれる姿が、何とも味わい深い。

調べてないけど、多分トロフィーの構造は化猫と同じだろう。
さくっとクリア後は、一応、真エンドを見て、その後トロコンと巡りたい。アクションに習熟しておかねば。

PS3/英雄伝説 空の軌跡the 3rd:改 HD EDITION/日本ファルコム

と言うわけで、SCクリア即日に早速DL。プレイ開始。
2、3時間プレイしてプロローグ終わり、1話序盤まで。

なんか予想よりしっかり作ってそうでやや期待が増す。
オープニングやローディング見る限りでは、SCまでのキャラも結構出てくる気配が。

序章、零話のラスト、謎の男登場だが、どう見ても彼では…。

基本システムはほぼ同じかな。今更のような、ケビン釣り好きだった宣言は、まあご愛敬か。

SCのクリアデータ引き継いだので、ケビンのレベルはそれなり。敵補正あるのでそれで楽かどうかは分からないが…。SC終盤で一生懸命装備させた武器防具が全部無くなっていてガッカリ。半年経ってるからねえ…。しかし、その後高級クオーツも全破壊とか酷すぎるよ…。

新キャラのリースは、設定丸わかりな登場だったけど、まあ悪くないんじゃ無いかな。

またまたしばらく楽しめそうである。

日本ファルコム
英雄伝説 空の軌跡the 3rd:改 HD EDITION

PS3/英雄伝説 空の軌跡SC:改 HD EDITION/日本ファルコム

昨日とうとうクリアした。
クリアしてしまった、という感じ。楽しかった旅も、もう終わりだ。累計だと90時間強。約2ヶ月弱の旅路であった。

まだ、三部作の3rdをプレイしていないので何とも言えないが、多分、エステルとヨシュアの旅は、ここで一区切り。3rdは外伝的位置づけだろうと思う。むろん、予想がはずれてガッツリ出演してもらっても問題ないし、むしろそれなら嬉しい誤算だ。

素晴らしい作品だった。RPGとして既プレイ中、5本の指に入るだろう。
ストーリーも展開も、何ら奇をてらったところは無く、まさに王道。古き良き時代のJRPGの遺伝子を受け継ぐ老舗ファルコムの矜持がうかがえる作風だ。敢えて言うなら古くさい。だが、完成された仕様だろうと思う。
エンディングでは感動し、涙ぐんだが、それは、ストーリーに感動したのでも、展開に衝撃を受けたのでも無い。FCSC合わせて150時間弱の冒険旅行という体験の記憶そのものが胸に去来したのである。見てくれだけのインパクトで小手先の感動を煽る作品は数あれど、所詮、そうした印象は、あっという間に風化する。とくに記憶力の悪い自分などにとっては、ストーリーなどはすぐに忘れてしまうため、あれ、そういやあの作品はなんで感動したんだったかな、と思うことはよくある(それらを覚えておくためにブログを書いている、という部分も大きい)。しかし、150時間の体験はめったには忘れない。空の軌跡の登場人物達と、実時間で二ヶ月以上にわたってリベール王国の各地を旅して回った思い出は、実際の旅行の思いでの如く胸に刻まれるだろう。

もちろん、だからといってストーリーがダメ、というようなことも全くない。というより、かなり上質な方だと思う。RPGの要求する精度でなら、設定も展開も、十分過ぎるほどに練られており、敢えて伏せられた部分を除いては全く疑義の差し挟む余地は無い。素晴らしい完成度だと思う。

この作品を一言で表すなら、丁寧さ、だろうか。人々の暮らしとその背景、感情の動きと意思、作戦と戦術と戦略。そうしたゲーム中のいろんな構造を、いちいち丁寧に順を追って説明する。もしくは、その気になれば知ることができるようになっている。むろん、ストーリーの中核をなすミステリ部分などは知る由も無いが、あちこち歩き回って見回したり人々に話しかけたりすると、キチンとそうした構造に関する造形や会話が忍ばせてあるのだ。リアリティと言ってもいいと思う。リベール王国には確かに人々が生きている、という実感。
また、パーティメンバーの選定と、それによるシナリオ変化も、選択が悩ましいほどキチンと作ってある。SCの例で言うなら、大きな所で分かりやすいのは、復帰後最初の仕事を、アガットについて回るか、シェラについて回るかを選択するところだろう。この部分だけは再度プレイし直しても良いかな、と思うほどだ。その他にも、通常のギルド依頼もパスすることも可能だし、どのパーティで行くかによって会話や展開が若干変わったり、その後のイベントに影響したりする。特にラストダンジョンなどで顕著だったが、特定キャラの因縁話のイベントであっても、そのキャラを使わずにパスすることすらできる、という自由度の高さには驚いた。

バトルシステムも、かなり楽しめたと思う。装備やアクセサリによる、偏ったスキル配分も楽しめる自由度もあるし、難易度選択機能や、レベル補正の強い経験値配分システムで、ほとんど経験値稼ぎの必要が無く、同時に、本人の希望する範囲でそこそこ手強いバトルも楽しめるバランスになっており、かなり楽しかった印象。上記のラスダンでのイベントのため、成長していなかったキャラを急遽引っ張り出した時も、横ちょのダンジョンで、本作でのメタルスライムに相当するポムポムを2,3匹も倒せば、小一時間もかからずあっという間に追いつける。

音楽も、FCの最初の頃はパッとしないなあと思っていたが、2ヶ月聴き続ける内に、すっかり馴染んで好きになった。SCのサントラも無論入手予定で注文済みである。

やり込み要素も結構あるような気がする。まず、釣り手帳。釣った魚リストに10匹ほど空きがある。あと、意外に多いのはレシピ。20点ほど空きがある。市井の人々に教えてもらうのかな。リベール通信や本などアイテム系もある。あと、遊撃士ランクね。一応全依頼をこなしたと思うのだが、B+だった。もっと上がることもあるのだろうか。上手く立ち回って、依頼の評価をすべてボーナスポイントありでクリアすれば、ひょっとするとSになるのでは、などと夢想した。
まあ、やり込み派ではないからやらないが、やりたい人は遊べそうだ。

しかし、あんなに丁寧に描かれていたからむしろ、エンディングでスパッと終わってしまった物語が気になって仕方ない。とくに何も語られないサブキャラ達のその後はどうなったのだろうか。多分、それを語るのが3rdの目的なのだろうから、記憶の鮮明な内に早速プレイすることにした。すでにDL済みである。

また、プレイ開始したらインプレッションを書こう。

空飛ぶ広報室/PrimeVideo

時間が無いのでメモだけ。

妻が発掘したPrimeドラマ。素晴らしい出来だった。のだめや龍馬伝に匹敵する作品では。
キャスティング、演出、ストーリー、そして音楽と、ピースがきっちり嵌まって隙の無い完成度である。実に楽しんで視聴した。
内容は航空自衛隊広報室を舞台に、夢に破れた二人の若者、元パイロットの青年と、報道に未練のある情報局のディレクター見習いが、共に仕事を進める中で愛と友情を育んでいく物語だ。
舞台が空自だがテーマとして掘り下げている事は無いので身構えることは無い。空自特有のトピックは多々あれど、どれもフレーバーに過ぎず、世間的にあまり好かれていないが重要な仕事を黙々とこなす人達、という以上の位置づけは無い。必要以上には突っ込まなかったのはドラマとしては正解だろう。
叶わない夢もある。打ちのめされることもある。それでも、前を見て、空を見上げて、生きていこうよ、というメッセージは、主人公達の熱演と相まって、非常にすがすがしい印象を胸に残す。特に、主人公の空井二尉の、一瞬膝を負傷していることも忘れるような、全力疾走のシーンでの走るフォームの美しさが印象的だ。飛行機は飛ぶから姿が美しいんです、という台詞と相まって象徴的かも。
本当に、見ていて嫌みの無い、スッキリした、それでいてユーモアもたっぷりな、珍しいドラマである。原作は読んだ事が無いが、テレビドラマ化の脚本と演出が素晴らしいのだと思う。

ラストの震災のシーンは、ややもたつきと蛇足感・無理矢理感が漂うが、なんとかハッピーエンドに持ち込んでまとめている。軽のナンバーだけは変えたら良かったなあ。

誰にでも勧められる素晴らしいドラマである。

空飛ぶ広報室

DC/サクラ大戦3 巴里は燃えているか/セガ

エタダクが終わり、ローテ枠として昨日からプレイ開始したのでメモ。
ただ、空の軌跡が佳境な事もあって、まだ1時間程度しかプレイしてないのでインプレッションは何とも。

サクラ大戦2のエンドで、特命により急遽海外留学する事になった我らが大上少尉。その留学先として欧州は巴里の日本大使館に着任。ここを拠点に冒険活劇が始まる…のか?という所。まだ敵も味方もシステムも不明な状態だ。

少なくとも巴里の話で、真行寺さくらは出てこなさそうだが、タイトル回収はどうなるのだろうか。主人公の大上が共通しているから気にするなということか。

サクラ大戦シリーズは、やれば面白くはあるのだが、セーブが幕間オンリーという制限がきつくて、さてプレイしようかという時に非常に敷居が高い印象。ちょっと時間があるからちょっとだけやるか、というプレイは無理だからだ。

まあ、もうすぐ軌跡も終わりだろうし、ぼちぼち進めていこうか。

セガ
サクラ大戦3 巴里は燃えているか