以前にも紹介しましたが、「ひよ子」は福岡の和菓子屋さん「吉野堂」が1912年(大正元年)に販売を始めたお菓子で、東京ひよ子は、1964年に開催されることになった東京オリンピックに訪れる人々へのお土産として販売するために昭和39年に埼玉県草加市に工場を開設して暖簾分けされた別会社となっています。
とはいえ、現在も福岡の「吉野堂」とは、切っても切れない関係を続けているようです。
さて、今回、何故にわざわざ「博多ひよ子」と「東京ひよ子」を比較してみることにしたかというと、この夏我が家を訪問してくれた友人が、ばんの好物である「ひよ子」を成田空港で購入してお土産に持って来てくれたのですが、パッケージを開けた瞬間、とてつもない違和感が!
わたしはいつも福岡空港で「博多ひよ子」を購入して来ていたので、実は、「東京ひよ子」を見るのも食べるのも初めてでした。「博多ひよ子」に慣れ親しんだわたしとばんの目に「東京ひよ子」は「別物」に見えてしまったのです。
「何かが違う…。」
だけど、何が違うのかがはっきりと分からないので、次回、わたしが日本を訪問するときに「博多ひよ子」を福岡で購入して、友人が「東京ひよ子」を購入しておいて比較してみようということになっていました(笑)
そして迎えた「ひよ子比較会?」
わたしの持参した「博多ひよ子」。
友人が用意した「東京ひよ子」。
美味しそうだったので「詰め合わせ」にしたのだとか(笑)
裏箱によると原材料は全く同じ。
包装も同じです。
では、分かりやすいところで重さを測ってみました。
まずは「東京ひよ子」
36gです。
次に「博多ひよ子」
あれれ!
38g、東京のより重い!
個体差があるかもしれないので、他にもいくつか測ってみました。
その結果、「東京ひよ子」は、どれも確実に36g。
一方「博多ひよ子」は、個体差があって37g〜38g。
でも、確実に「東京ひよ子」よりも重い!
では、開封してみます。
どうでしょう?
右と左で全く顔立ちが違いませんか?
向かって左の「ひよ子」は、お上品ですっきりとした体型の美人さん。
一方右側の「ひよ子」は、くちばしというよりもちょっぴり豚ッ鼻を思わせる小太りキャラ。
実は、向かって左が「博多ひよ子」、右が「東京ひよ子」です。
別の角度から見てみましょう。
目の位置も全く違います(笑)
ちなみに箱の中に同梱されている説明書きのスーパーモデル「ひよ子」嬢は福岡も東京も同じです。
凛としています。
このスーパーモデル「ひよ子」嬢は、くちばしの形状から「博多ひよ子」代表だと思われます。
せっかくなので、縦割りして中身にも違いがあるのかを確認することに。
まずは、「博多ひよ子」。
美しい断面が出て来ました。
そして、「東京ひよ子」
あれれ?
隙間があります。
どうりで太っちょさんに見えたのですね。
並べてみると違いは明らか。
向かって左が「博多ひよ子」、右が「東京ひよ子」。
「博多ひよ子」の白餡が均一に美しいのに比べて、「東京ひよ子」の餡は湿気を含んでいるのかムラがあります。
材料の産地と気候の関係で、東京の「ひよ子」は、福岡の「ひよ子」に比べて出来たては固めなので、三日以降経ってからの方が美味しいと公式ホームページに書いてありましたが、その辺の違いでしょうか。
味の違いは、素人的には感じませんでした。
ただ、見た目は、俄然「博多ひよ子」の方が好みです(笑)
今回比べてみて個人的に感じたのは、同じものでも産地でその地域の特徴を表しているということでしょうか。東京は、「均一」という決められたことに拘りを持つので、重量は確実に全て同じ。一方、博多は、見た目重視なので美しさを追求するためには重量の違いには拘らない。ただし、大盤振る舞いな土地柄「多くしとけば文句はなかろ〜もん」といった具合(笑)
余談ですが、福岡県は人口に対して美容サロンの多さと需要は指折り。
母の友人(70才以上普通の人)の方々もかなりの確率で週一でフェイシャルに通っています。
たまたまこの後、博多の阪急内にある「博多ひよ子」の売り場で店員さんとこの比較について話をすると「焼き型は同じだと聞いてますがそんなに違いがあるんですねぇ」とびっくりされていました。
東京方面の方は、「ひよ子」は東京土産だと思っているので、わざわざ福岡を訪問して買わないと思いますが、美人の「ひよ子」を福岡土産として買ってみてはいかがでしょうか?