今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。
好きなピアニスト、クレア・フアンチの新譜が発売された(Apple Music)。
曲目は、メンデルスゾーンのヴァイオリンとピアノのための二重協奏曲、およびヴァイオリン・ソナタである。
詳細は以下の通り。
Mendelssohn: Works for Violin and Piano
Claire Huangci, Marc Bouchkov
Kammerorchester Basel, Howard Griffiths *
Mendelssohn: Concerto for Violin, Piano and String Orchestra in D Minor *
Mendelssohn: Violin Sonata in F Minor, Op. 4
Mendelssohn: Violin Sonata in F Major (1st version, 1838)
以上、Apple Musicのサイトより引用した(引用元のページはこちら)。
メンデルスゾーンのヴァイオリンとピアノのための二重協奏曲というと、このジャンルの曲としてはハイドン、フンメル(その記事はこちら)と並んで三大名曲に数えられると私は勝手に考えているが、ともあれメンデルスゾーン14歳頃の天才少年時代の作である。
この曲が書かれた1823年は、ベートーヴェンが第九交響曲を作曲するよりも一年ほど前。
その頃から、もうこんな曲を書いてしまっていたのである。
この曲で私の好きな録音は
●ヴァイトハース(Vn) ロンクヴィヒ(Pf) カメラータ・ベルン 2010年6月15-17日セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube)
あたりである。
今回のフアンチらの演奏は、これに匹敵するもの。
特にクレア・フアンチのピアノは、上の盤のロンクヴィヒよりも、またクレーメル盤におけるアルゲリッチよりもうまい。
第1楽章や終楽章の速いパッセージの流麗さ、軽快さは余人の及ぶところでない。
ヴァイオリンのマルク・ブシュコフは、2019年チャイコフスキーコンクールの第2位受賞者で、個人的に優勝者よりも気に入った奏者の一人(その記事はこちら)。
今回の演奏でも、上の盤のヴァイトハースと同様の細身の音、そして同等のコントロール達者ぶりをみせている。
ベルギー人奏者のためか、ドイツ人のヴァイトハースよりも明るめの音色で、私はどちらの音も好きである。
Mendelssohn: Works for Violin and Piano - Claire Huangci - YouTube
※YouTubeのページに飛ぶと全曲聴けます。飛ばない場合は以下のURLへ。
https://www.youtube.com/watch?v=h43zMZ_yv4Q&list=OLAK5uy_nZUyX2UQsJwgKhh2OS5j5HGUvY75NFq-w
なお、クレア・フアンチのこれまでのCDについての記事はこちら。
(クレア・フアンチの3rdアルバム「A Chopin Diary」)
(クレア・フアンチの新譜 シューベルト/カバレフスキー ピアノと管弦楽のための幻想曲へ短調)
(クレア・フアンチの新譜 パデレフスキ ピアノ協奏曲 ショパン ピアノ協奏曲第1番)
(クレア・フアンチの新譜 ラヴェル ピアノ三重奏曲 ショーソン ピアノ四重奏曲)
(クレア・フアンチの新譜 ベートーヴェン/リスト 交響曲第6番「田園」)
また、クレア・フアンチの演奏会記録についての記事はこちら。
↑ ブログランキングに参加しています。もしよろしければ、クリックお願いいたします。