第89回日本音楽コンクール(チェロ部門) 本選の感想追記 | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

2020年8~10月に東京で開催された、第89回日本音楽コンクールのチェロ部門(公式サイトはこちら)。

本日11月17日に、本選の演奏の一部がNHK-FMで放送されたので聴いてみた。

ちなみに、第89回日本音楽コンクールについてのこれまでの記事はこちら。

 

第89回日本音楽コンクール(ピアノ部門) 1次予選通過者発表

第89回日本音楽コンクール(ピアノ部門) 2次予選通過者発表

第89回日本音楽コンクール(ピアノ部門) 3次予選通過者発表

第89回日本音楽コンクール(チェロ部門) 2次予選通過者発表

ピアノ部門 3次予選追記

ヴァイオリン部門 3次予選追記

ホルン部門 2次予選追記

チェロ部門 2次予選追記

声楽部門 2次予選追記

第89回日本音楽コンクール(ピアノ部門) 本選結果発表

第89回日本音楽コンクール(ヴァイオリン部門) 本選結果発表

第89回日本音楽コンクール(声楽部門) 本選結果発表

第89回日本音楽コンクール(チェロ部門) 本選結果発表

第89回日本音楽コンクール(ホルン部門) 本選結果発表

ピアノ部門 本選追記

ヴァイオリン部門 本選追記

声楽部門 本選追記

 

 

 

 

 

・藤原秀章     ピアノ 大伏啓太

 

ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1番 変ホ長調 作品107 (28分05秒)

 

推進力ある演奏で、終楽章の急速な走句やアルペッジョが見事。

フラジョレット奏法がかすれたり重音の音程がずれたりといった惜しい点もあったが、基本的には安定した技巧を見せた。

 

 

・広田勇樹     ピアノ 伊藤順一

 

エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調 作品85 より 第1楽章 (7分21秒)

 

冒頭主題や第1主題は美しく奏されたが、第2主題などところどころ音程が不安定になるのが惜しい。

 

 

・柴田花音     ピアノ 諸田由里子

 

ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1番 変ホ長調 作品107 より 第1楽章 (6分26秒)

 

冒頭主題を弱音から強音へじわじわ盛り上げたり、軽快なスタッカートと粘るようなレガートを使い分けたりと、2次同様に表現力が秀逸。

ただ、細かい音程のずれはみられる。

 

 

・泉優志     ピアノ 松本望

 

ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1番 変ホ長調 作品107 より 第1、3、4楽章 (17分23秒)

 

情熱的だがややかすれたような音色を持ち、好悪分かれるか。

音程等はまずまず。

 

 

・水野優也     ピアノ 五十嵐薫子

 

エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調 作品85 (28分38秒)

 

技巧と表現とのバランスが良い。

また解釈が王道で、ロマン的でありながら嫌みがなく自然体。

これでさらに、長い音のヴィブラートや(終楽章のアルペッジョなど)急速なパッセージの精度が上がれば、最上の演奏になりそう。

 

 

 

 

 

そんなわけで、以上の5人の演奏に、私の中で勝手に順位をつけるとすると

 

1. 水野優也

2. 藤原秀章

3. 柴田花音

4. 泉優志

5. 広田勇樹

 

というような感じになる。

ただし、全演奏が放送されたわけではないので、全て聴いていたら印象は違っていたかもしれない。

 

 

なお、実際の結果については先日の記事(その記事はこちら)を参照されたい。

概ね似通った順位となった。

 

 


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