東京で開催されている、第89回日本音楽コンクールのチェロ部門(公式サイトはこちら)。
本日10月15日に、2次予選の演奏の一部がNHK-FMで放送されたので聴いてみた。
ちなみに、第89回日本音楽コンクールについてのこれまでの記事はこちら。
(第89回日本音楽コンクール(ピアノ部門) 1次予選通過者発表)
(第89回日本音楽コンクール(ピアノ部門) 2次予選通過者発表)
(第89回日本音楽コンクール(ピアノ部門) 3次予選通過者発表)
(第89回日本音楽コンクール(チェロ部門) 2次予選通過者発表)
1. 安保有乃
ブラームス:チェロ・ソナタ 第2番 ヘ長調 作品99 から第4楽章
(ピアノ)松本望 (4分22秒)
2. 黒川実咲
ブラームス:チェロ・ソナタ 第2番 ヘ長調 作品99 から第1楽章
(ピアノ)鈴木慎崇 (8分58秒)
3. 藤森洸一
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ 第5番 ニ長調 作品102-2 から第1楽章
(ピアノ)林絵里 (6分50秒)
4. 広田勇樹
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ 第5番 ニ長調 作品102-2 から第2、第3楽章
(ピアノ)伊藤順一 (12分53秒)
5. 泉優志
ブラームス:チェロ・ソナタ 第2番 ヘ長調 作品99 から第3楽章
(ピアノ)松本望 (7分07秒)
6. 石井奏
ブラームス:チェロ・ソナタ 第1番 ホ短調 作品38 から第1楽章
(ピアノ)日下知奈 (14分05秒)
7. 牟田口遥香
ブラームス:チェロ・ソナタ 第2番 ヘ長調 作品99 から第4楽章
(ピアノ)諸田由里子 (4分42秒)
8. 北村陽
ブラームス:チェロ・ソナタ 第2番 ヘ長調 作品99 から第2楽章
(ピアノ)大伏啓太 (6分27秒)
9. 佐藤桂菜
ブラームス:チェロ・ソナタ 第2番 ヘ長調 作品99 から第4楽章
(ピアノ)野田清隆 (4分35秒)
10. 柴田花音
ブラームス:チェロ・ソナタ 第2番 ヘ長調 作品99 から第2楽章
(ピアノ)諸田由里子 (6分36秒)
11. 西田翔
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ 第3番 イ長調 作品69 から第3楽章
(ピアノ)小森谷裕子 (8分31秒)
12. 藤原秀章
ブラームス:チェロ・ソナタ 第1番 ホ短調 作品38 から第2楽章
(ピアノ)開原由紀乃 (5分16秒)
13. 水野優也
ブラームス:チェロ・ソナタ 第1番 ホ短調 作品38 から第3楽章
(ピアノ)五十嵐薫子 (6分15秒)
以上の13人のうち、今回私が聴けたのは最初の3人を除く10人のみ。
その10人のうち、印象に残ったのは
6. 石井奏
10. 柴田花音
12. 藤原秀章
13. 水野優也
あたりである。
石井奏は音程やヴィブラートのかけ方が丁寧で好印象、落ちてしまったのは残念(他の楽章を聴いておらず何とも言えないが)。
柴田花音は冒頭のピッツィカートおよびその後のアルコを繊細な弱音で奏するなど、とりわけ旺盛な表現意欲を見せた。
藤原秀章はテンポやアーティキュレーションに推進力があると言ったらいいか、音楽が停滞せず卒なく進んでいく。
水野優也はもともと好きなチェリストだが、今回も音程の確かさ、自然な歌い口のセンス、全体的な完成度など、多くの点で他の人たちに優っているように感じた。
余談だが、日下知奈、大伏啓太、五十嵐薫子といった共演ピアニストたちも充実した美しい演奏を聴かせてくれた。
なお、2次予選の結果については先日の記事(その記事はこちら)を参照されたい。
また、チェロ部門の本選の日程および曲目は以下の通り。
2020年10月27日(火) 東京オペラシティ
1. 藤原秀章(ふじわら・ひであき) ピアノ:大伏啓太
ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲 変ホ長調 第1番 作品107
2. 広田勇樹(ひろた・ゆうき) ピアノ:伊藤順一
エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調 作品85
3. 柴田花音(しばた・かのん) ピアノ:諸田由里子
ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲 変ホ長調 第1番 作品107
4. 泉 優志(いずみ・ゆうし) ピアノ:松本 望
ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲 変ホ長調 第1番 作品107
5. 水野優也(みずの・ゆうや) ピアノ:五十嵐薫子
エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調 作品85
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