*黄金のファラオと大ピラミッド展―森アーツセンターギャラリー | 美術館巡りの小さな旅

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たぶんそれは、自分にとっての原点。

幼稚園の頃、夢中で読んでいたのは、ピラミッドの謎に迫る本。

遠いアフリカの地の、気が遠くなるほど遠い昔に、絶大な国力と高度な文明を以て君臨した古代エジプト王朝。

そこに言い知れないロマンを感じていた幼少期の私は、将来は「エジプト考古学者になる!」と常々言っていた。

(その後、「画家になる」「恐竜博士になる」…等と変遷し、結局いま、そのどれにも関係のない仕事をしているのはご愛嬌)

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象形文字の独特の形態、圧倒されるスケールの建造物、砂漠の神秘的な空気感、神聖なエジプシャンブルーと黄金を纏った装飾品。

そこに滲む古代エジプトの美的感覚と芸術性に魅せられたことから、私の美術への興味は始まっていた。

どんなに沢山の美術館を訪れても、どんなに沢山の作品を目にしても、たぶん古代エジプト美術と言うのは心の中で常に”別物”として存在していて、見つめていると「吸いこまれそう」と思う感覚は、子供の頃からずっと変わっていない。
 

今回は、そんな思い入れの強いエジプト美術の至宝に会いに、「黄金のファラオと大ピラミッド展」を開催中の六本木・森アーツセンタギャラリーへ。

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「黄金のファラオと大ピラミッド展」
森アーツセンターギャラリー
2015.10.16(金)~2016.1.3(日)
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ツタンカーメンの王墓を発見したハワード・カーター。
彼に憧れてエジプト考古学者を志した吉村作治さん。

両名はもう自分の中では子供の頃からの憧れ中の憧れで、安っぽい言い方ではあるが最早 神様のような存在で。

今回の展示は、その吉村作治さんの監修だというから、もう自分の中ではテンションだだ上がりもいいところ。

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※展示室内撮影禁止。今回掲載の写真は、特別に許可を頂き撮影したものです。


この展示は、18万点に及ぶ世界一のエジプトコレクションを誇る国立カイロ博物館所蔵の貴重な遺物が一同に会するだけでなく、意外にありそうでなかった「ピラミッド」自体にあらゆる切り口からフォーカスした構成になっている。

自分が子供の頃は「ピラミッド=王墓」が通説だったけれど、あらゆる説(もっともらしいものから、突飛なものまで)が提示される中で、今は確かな1つの答えには収斂していない。

その「謎」だからこそ面白いピラミッド、それを、第1章では建設技術、第2章では建設を命じたファラオたち、第3、4章ではそれを支えた人々(当時の女性を含む)という面から見ていく。

そして第5章では、古代エジプトの来世観に迫り、今回の目玉のひとつ、黄金のファラオのマスクが待ち構えている。
これはなんとエジプトの3大黄金マスクのうちのひとつ。

…個人的な感想だけれど、恐れず先に言ってしまえば、もうこのマスク1枚のためだけに訪れる価値は十分にある。
むしろお釣りがきて有り余る。

自分の古代エジプト好きの属性を差し引いても、数千年の時を超えたその眼差しに、きっと心を奪われる方は多いはず。

では、印象的だった展示や作品をご紹介させてください…*


ピラミッド建設と技術についての第一章で、まず目に入るのはこの模型!

ピラミッドの右下のほうを見ていくと、地面の上に、ちょこんと白く小さな点があるのが見えるだろうか。
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…それが、人間のサイズである。
それと比べると……ピラミッド、大きすぎやしないか。

いや、もちろんピラミッドが大きいということは重々知っている。

宇宙から肉眼で見られる建物は万里の長城とピラミッドだけと言うし、歴史上やってきた侵略者たちも、まずこの巨大な建造物で圧倒されてきたほどなのだから。

けれど、いざこうして人のサイズと比較して見たとき、改めてその尋常ではないスケールに衝撃を受ける。

今の時代でもそうなのだから、かつてこれを目の当たりにしたヒッタイトやアケメネス朝ペルシア、マケドニアの兵士たちは攻め入る前にひるんだに違いない(アレクサンドロス大王はそれでこそ手にしたいと思ったかもしれないが)。

少しでもピラミッドのそばに立つ人間の気持ちになりたくて、思わずしゃがみこんで仰観してみてしまった。

作りも精巧なので、貴重な作品が並ぶ展示において「模型か~」ではなく、ぜひしっかり見てみて頂きたい展示品です^^


「ロイとマヤのピラミディオン」新王国時代、第18王朝末、国立カイロ博物館蔵
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ピラミディオンとは、ピラミッドや墓の礼拝堂のてっぺんに置かれていた石。

現存するピラミッドはこれが失われているものも多いイメージだったけれど、これはとても美しいままにその姿を留めていて、なにより本来ピラミッドの頂点など高い位置にあるものが私たちの目線まで降りてきて、至近距離でまじまじと見つめられることが不思議な感じというか、とても有り難く思える。

ピラミッドはもちろん、こうした四角錐のシャープな形状は、妙に人を惹き付ける幾何学の神秘性がある気がする。

その他、この章ではピラミッド建設に遣われた道具(斧、水準器、木槌、分銅など)が並び、限られた道具や材料の中で、いかに緻密で高度な建設が行われていたのかがわかる。


第二章は、そんなピラミッドを創建した王=ファラオたちについて。

左右ともに:「クフ王とペピ1世像を伴うライオン女神像」古王国時代、国立カイロ博物館蔵
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あのギザの三大ピラミッドのうちひとつを建設したクフ王の治世に作られた像。

とはいっても、大きく彫られているのは”王の母”として位置づけられたライオン女神「バステト」であり、クフ王自身はその足下にちょこんといる人物(子供の姿)である。

のちにペピ1世が自分の姿を女神を挟んで逆側に付け足しているが、残念ながら足だけを残して破損している。

まっすぐに正面を見据えるその女神の眼差しには、王がその大きな庇護のもとにあったことがじんわり伝わる。

(とはいえ、このクフ王の時代にファラオは神格化されている。これが子供時代のクフ王の姿でなければ、女神と同等のサイズで作られたのだろうか?女神と並び立つクフ王の立像も見てみたいものです…!)


「カフラー王像」古王国時代、国立カイロ博物館蔵
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同じくギザの三大ピラミッドを作ったカフラー王。

正面をまっすぐに見据えた堂々たる像は、その頭巾やあご髭、そしてほどよくがっしりした体格で、いかにも”王道の王”(なんだか変な言葉だが)の風格と威厳が漂う。

硬砂岩のひんやりした質感と黒い色味が、より冷静で堂々とした空気を高め、目立った欠けのない保存状態の良さにも驚かされる。


第三章では、ピラミッドの建設を支えた人々について展示されている。
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エジプトといえば、この巨大なピラミッドや神殿建設などから、絶大な王の権力で支配されていたイメージが強いかもしれない。

けれど、私も記事の冒頭で「権力」ではなく「国力」という言葉を選んだように、実際には無理矢理ファラオがピラミッド等を「奴隷」などに「作らせて」いたわけではない。

ナイルの賜物と言われてきたエジプト。
そのナイル川の定期的な氾濫は、大地を肥沃にし恵みや富を齎したが、当然、氾濫期には人々は仕事ができない。

そんな時の一種の失業対策の公共事業として行われたのがピラミッド建設なのである。

作業員には、住み込みで働けるよう住居まで用意され、これをTV番組(おそらく「世界ふしぎ発見!」だったはず)で知った小学生の頃の私は、そのあまりによくできたシステムに感嘆したのを覚えている。

というわけで、そのピラミッド建設に携わった人々の生活ぶり、仕事ぶりに迫るこの章は、個人的にとても興味深かった。


左:「ネムティネフェルの夫婦像」古王国時代、国立カイロ博物館蔵
右:「建築家カエムヘセトの家族像」古王国時代、国立カイロ博物館蔵
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理想的で微笑ましい夫婦像。

右の、子供を挟んで腰掛ける建築家の夫婦像も素敵だが、個人的には左の夫婦の像の、一歩引いて夫に寄り添い、頼ってもいながら、そっと支えているようにも見える妻の姿にほっこりする。


左:「マルスウアンクの二重彫像」古王国時代、国立カイロ博物館蔵
右:「テプエムアンクの二重彫像とアウティブの像」古王国時代、国立カイロ博物館蔵
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印象的だったのは、左の像。

これは二人とも同一人物で、人間とそのカー(個人の生命力、魂のようなもの)、あるいは死後、カーが審判を受ける前と後の像だそう。

言われてみれば、審判を受ける前の少し緊張した面持ちと、受けた後のほっとした表情に見えなくもない。

何気なく見てしまえば、双子の像か何かかと思ってしまうけれど、こうして背景を知ると俄然面白くなる。


そして、衝撃的だったのはこちら。

「ヘテプの方形彫像」中王国時代、国立カイロ博物館蔵
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膝を抱えてうずくまった(要は体育座り?)人物を彫った、ブロック・スタチュー。

彫り込む時間が省ける上に形状的に安定するのが利点というが、もはや人間が箱と一体化してしまったこの形状には突っ込みどころが多すぎて戸惑う。
とりあえず古代の彫師さんに、手を抜き過ぎではないかと言いたい。笑

ここには王が神の仲介として死者に供物を与える役割を示した供養文が示されているので、その供物の入った箱でもあると言える。

箱を大事に抱えすぎたらこうなってしまったのだろうか、なんだかもう衝撃的すぎて、「ヘテプさん」はこんなファニーな形で自分の姿が後世に残って良いのだろうか、といらぬ心配までしてしまった。


また、興味深かったのがこちら。

「パン作りとビール作り職人の模型」中王国時代、国立カイロ博物館蔵
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古代に、”模型を作る”という概念があったことにまず驚く。

目的としては、これを副葬品として納め、死者が死後もパンやビールを食べられるようにということらしいけれど、自分たち自身をこうして俯瞰で見て、客観的に表現する発想がこんなに早くからあったとは、個人的にかなり面白いポイントだった。

また、この作品の奥にいくつか見えている作品は、土器を作る人物像や、粉を挽く男性像、ビールを作る女性像など、これもまた市井の人々の生活を客観的に見て残したものである。

作業ポーズがなかなか可愛らしく、いくつか並ぶさまはコミカルかつリズミカル。

このコーナーは派手ではないながらキッチュで可愛らしいので必見です^^


第4章は、ピラミッドが作られた時代の女性たちについて。

当時の女性たちは家庭での権力は相当強いものだったそう。
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先日の「黄金伝説展」に続き、アクセサリーがどれもハイセンスで目を見張る。
(国立西洋美術館での「黄金伝説展」の記事はこちら

比較的シンプルな形状の繰り返しが、品があって素敵。

左手前:「金製の首飾り」中王国時代、国立カイロ博物館蔵
中:「サトハトホル王女のベルト」中王国時代、国立カイロ博物館蔵
右奥:「金の腕輪」古王国時代、国立カイロ博物館蔵
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なかでも左手前のネックレスは今の時代でも十分に可愛らしい。
牡蠣の貝殻を象ったものが連なっているデザインだが、牡蠣モチーフが当時の流行だったらしい。そうしたトレンドがあるというのも興味深い。

右奥の腕輪も、当時の女性はいくつか重ね付けをしていたといい、そういったファッションのテクニックには今も昔も変わらないのだなと思わされる。


そして、細かな技術に驚かされるのがこちら。

「クヌムト王女の襟飾り」中王国時代、国立カイロ博物館蔵
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王女のミイラがつけていたものというだけあって、その豪華さは群を抜いている。

両サイドにはハヤブサのモチーフ、そして6列に仕切られた襟飾り部分には、金はもちろんラピスラズリ、トルコ石、紅玉髄、ガーネット、長石を贅沢に使用して精密に作られたヒエログリフ(象形文字)のチャームが付いている。

この細かさは生で見てこそかもしれないが、黄金製ビーズのサイズを部分によって微妙に変えてある小技も含め、息を飲むアクセサリー。

他にも、手鏡や櫛などが並んでおり、女性ならきゅんとするであろうコーナーだった。


第五章は、古代エジプトの来世観をもとにしたもの。

そこでキーワードになるのは、沈んではまた昇る太陽の輝き=「黄金」である。
(古代エジプトでは、日の出は来世から現世へ、日の入りは現世から来世へ行くときだと考えられた)

ステラ(墓や葬祭施設の石碑)やナオス(祠)など、肉体の死後、カー(生命体、魂)が戻ってくる来世を見据えたものが並ぶ。

3年ほど前に、この森アーツセンターギャラリーで開催された「大英博物館 古代エジプト展」で、死後、長い旅に出て最後の審判を受ける様子を描いた”死者の書”(全長約37メートル!)を見に来た際にも実感したが、とにかくエジプトの来世観というのは強く、独特だ。

最早、現世は来世で幸せに生きる為にあるというほどの考え方で、まさに来世は古代エジプト人にとって、黄金に輝く未来なのである。

そんな来世に向かう棺は、やはり美しく、豪華に作られる。

「アメンエムペルムウトの彩色木棺とミイラ・カバー」第3中間期、国立カイロ博物館蔵
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これが、数千年の時を経てきたものに見えるだろうか。

全面にびっしりと描き込まれたヒエログリフと、神々や動物、人間たちの図像。

美しい左右対称の構図と、丁寧な筆致。

この時代には礼拝室を備えた墓を作ることがなくなったことから、木棺を礼拝室に見立て、本来壁画として描いていたものをこうして棺やカバーに描き込むようになったという。

全ては死者のため、その来世のために。

木棺を作った古代人の思いが、こちらにダイレクトに伝わってきて、その美しさ以上に、メンタル的なところで感じるものがある。


そしていよいよ、最後の展示。

「アメンエムオペト王の黄金のマスク」第3中間期、国立カイロ博物館蔵
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…やっぱりそうだ。

子供の頃から感じてきた、エジプト美術の”吸い込まれそう”な魅力は、やはりこの燦然と輝く黄金のマスクにもあった。

その、うっすらと微笑みを湛えたかのような穏やかな表情。
まっすぐに正面を見つめる眼差し。

何度もマスクの正面に立ってみたのだけれど、その高貴さと威厳に、私はどうにもその眼を直視することができなかった。

というわけで、片想い中の乙女ばりにやや斜めからしか見つめられなかったのだけれど、思うのは、「意外にシンプル」ということ。

同様に三大黄金のマスクに含まれるツタンカーメンの黄金のマスクのように、青や緑、赤などで鮮やか・煌びやかには作られてはいない。

全体は黄金一色で、目元だけ、青と白、黒のガラスパーツが嵌め込まれている。

額についたコブラも小さく、頭巾や襟飾りの装飾は丁寧で繊細で技術力の高さは伺えるものの、決して華美ではない。

あえてのシンプルさか、それとも国力の衰えた新王国時代のマスクだからかはわからないが、少なくとも私自身は、このシンプルな装飾にこそ神秘性を感じて、強く惹かれた。

なにより、子供の頃からエジプト美術で最も好きだった深い「青」と「黄金」の組み合わせが、シンプルな装飾だからこそ最大限に活きている。

エジプト美術で使用される神秘的な青は、天空や水、ナイル川を象徴する”生命の色”とされ、「エジプシャンブルー」と呼ばれた人類最古の顔料の一つ。

古代ギリシア、ローマ帝国にも輸出されるなど、多くの人を惹きつけてきた色だ。

濃淡は様々だが、このマスクの眉とアイラインのエジプシャンブルーは、紺に近い深淵な色彩。

すらりと引かれた曲線が、まっすぐで穏やかな瞳に力を与える。

その見据えた視線の先には来世があり、その永遠性に、ふっと自分も連れられそうになる。

当時、変色もせず、剥げ落ちず、ずっと姿を変えない唯一の金属だった黄金。
その特性に永遠、来世への願いを込め、1枚の金を打ち出して作られたマスク。

今それがここに、何千年もの時を経ても輝きを失わずに目の前にある。

生命の源、ナイルを象徴するエジプシャンブルーと、永遠に変わらぬ輝きの黄金…
この最強タッグに永遠を願った古代人の想いは、その願い通りに現代に至るまで活きていて、気の遠くなるような時間と、想いや信仰の強さ、そしてこの恐ろしいまでの穏やかさに、どうしようもなく圧倒される。

マスクの優しげで、落ち着いた表情を見つめていると、一種の境地を感じて、なんだか泣きそうにもなった。

黒い瞳はマットで、普通なら生気を感じられないような質感なのに、なぜか、自分が今対峙しているのが、マスクではなく一人の人間やファラオ、ひいては古代エジプト人のような気がしてきて、そこに魂が宿っているような錯覚に陥る。

死者のカー(生命体、魂)が、肉体を離れても永遠にあの世とこの世を行き来する(ピラミッドを介して)とした古代人の考えは、これまではあまりピンときていなかった。

けれど、それがまさにこのマスクで体現されている気さえしたのである。


マスクのあまりのオーラと神秘性に圧倒されたまま(たぶん放っておいたら何時間でも眺め続けてしまう)、先へ進む。

作品展示はマスクが最後だけれど、そのあとには、高精彩4Kシアターが。
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本物の作品たちを観てきたあとで、映像にはそこまで期待を寄せていなかったのだけれど、予想以上にダイナミックで美しい映像が流れるもので驚いて、2周観てしまった。

なかでも、ルクソール、カルナック両神殿を仰ぎ見るところはかなりの臨場感と迫力があり、その荘厳な空気とスケールの大きさが伝わってくる。


展示を見終えてのグッズコーナーもかなりの充実ぶり!
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上記は左がドレッシング、右がチョコレート。

ドレッシングもお洒落で、ピラミッド型の箱のチョコもシックで、ちょっとしたギフトにできそう…♡

さらには、このアイシングクッキー!
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エジプトらしいモチーフが、可愛らしく再現されている。

そして、クロスステッチデザイナーの大図まこと氏とコラボのこのアイテムたち。
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黄金のマスクやスフィンクスたちが粗いピクセルのキャラに。
か、可愛すぎる…*

このグッズの豊作ぶりとセンスのよさにきゅんきゅんして、この日の鑑賞を終える。

けれど森アーツセンターギャラリーといえば、なんといっても六本木ヒルズの52階という好立地。
まだお楽しみが残っている。


グッズ売り場を出ると…


この夜景。
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何度来ても、何度見ても、毎回感激してしまう。

東京にいて思い悩むことも多いけれど、こうした景色を見るとやっぱり東京が好きだなぁと思う。

ふと下を見れば、国立新美術館も見える(下図、ちょうど中央あたり)。
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こうした都会のど真ん中、それもこんな高層ビルで古代の遺物を見ていると思うとなんだか不思議な気持ちになるけれど、「ピラミッド」そのものへの切り口も面白く、何より黄金のマスクの存在感が圧巻の展示。

古代エジプト文明に関する展覧会は数あれど、こんなに惹き込まれる魅力を持った作品に出会えたのは初めてだったかもしれない。

来年1月まで開催されているので、ご興味のある方はぜひ、足を運ばれてみて下さい…*


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「黄金のファラオと大ピラミッド展」
森アーツセンターギャラリー
2015.10.16(金)~2016.1.3(日)
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※以後、愛媛県美術館(2016.1.23(土)~3.27(日))、仙台市博物館(2016.4.22(金)~6.26(日))へも巡回予定とのこと。


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いつも、美術館巡り—Artripをご覧頂き、有り難うございます♪

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