再発性膀胱炎(?) 外陰部痛と排尿痛の整体治療 | 【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

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再発性膀胱炎(?) 外陰部痛と排尿痛の整体治療

4回の施術で解消した症例の解説です。
患者Sさん=40才-女性-会社員/主婦の症例


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①    Sさんの病歴・・・
患者Sさんは、今まで度々排尿痛があり、その度に泌尿器科で投薬治療を受けておられましたが、今回も1週間ほど前から排尿痛が生じているそうです。Sさんは別件(仙骨痛頻脈逆流性食道炎高血圧などの整体治療)で来院されていましたが、本件も併せて整体治療する事になりました。

 



②    Sさんの診察 
・排尿時の最後の方で外陰部(尿道口付近)に痛みが生じるそうです。また、排尿時以外でも、軽度の痛みが外陰部にあるそうです。
・排便・排尿障害は無いそうです。
・6年前の出産時に、子宮収縮剤を処方されましたが、出産時間は27時間ほどかかったそうです。鉗子分娩・他はされていないそうです。
・生理痛(☚特に左下腹部痛が強く、失神する事もあったそうです)は、以前はかなり強かったそうですが、現在は治療により解消しています。
・坐骨結節の内側(特に左側)に著明な緊張と圧痛がありました。

【仙骨痛の所見】
・仙骨のS3~4付近が一番強く接触し、痛む部位だそうです。立位や座位では、仙骨が何かにあたらない限り、痛みは無いそうです。6年前の出産後に骨盤ベルトで補正されていたそうですが、それは効果が無かったそうです。
・お風呂の湯船につかっている時も仙骨部が湯船後壁に当たって痛むそうです。
・触診上、仙骨のS3~4部分が後方に突出していました。S5~尾骨は前彎していました。左右仙腸関節に圧痛は無く、フィクセーションもありませんでした。
・仰臥位で、下部胸椎から腰椎の前彎カーブが増強し、下部胸椎-腰椎と床の間に数センチの間隙が開き、その間隙に手が余裕で入りました。腰椎の前彎増強についてはSさんも気づいていたらしく、「出産後にベッドで寝ていると手が腰の下に入るようになり、腰の前彎が増強している事に気づきました。こんな事は妊娠する前はありませんでした。」と仰っていました。しかしその前彎が下部胸椎から始まっている事は、今回初めて知ったそうです。。




➂ 治療目標と整体治療
    ⑴    アルコック管の絞扼を解放し、陰部神経・内陰部動静脈を促通し、局所免疫力を回復する
    ⑵    内腸骨動静脈流域(下膀胱動静脈、中直腸動静脈、内陰部動静脈など)の循環を促通し、局所免疫力を回復する

・アルコック管解放テクニック
・内腸骨動静脈解放テクニック

 

 

 

 



④    経過と結果・・・
・2診目来院時、外陰部痛と排尿痛が半分以下に減弱していたそうです。
・4診目来院時、「(3診目以降)外陰部痛と排尿痛が一度もありませんでした」と仰っていましたので、本件の治療を終了することにしました。

 



⑤     今回の症例の概説、、、

・今回の患者Sさんの症例で、その隠れテーマは、「重度の生理痛歴or難産etcの婦人科病歴がある女子は、男性に比べて慢性/再発性膀胱炎に罹患しやすいのでは…」だ。その点を意識して、この概説をお読み頂ければ幸いだ。

 

・改めて、今回のSさんの再発性膀胱炎の概説は、一般的に言われている事(☚女子は尿道が短いので尿路感染しやすい)以外に、少しマニアックな事があります。それは、女性の尿道口や膣口等が位置する尿路や外陰部は、男子のそれに比べて局所免疫力が減退しやすい、という事です。

 

・女子は男子に比べて外陰部の局所免疫力が減退しやすい、、、従ってSさんの様に再発性の膀胱炎の方は少なくない、と思っています。その最大の理由は、尿路や外陰部を支配する血管走行の問題が横たわっているのでは、と考えます。その血管走行の解剖生理学的事実と、女子特有の婦人科的構造(☚月経血の逆流など、女子の骨盤は炎症・癒着・瘢痕が生じやすい)の二つが合わさって、女子の外陰部などの局所免疫力は、男子に比べて脆弱なのでは、と考えます。

 

・まず、女子の尿路や外陰部などの局所免疫力減退に関係する血管走行の問題で、最初の重要な第一点は内腸骨動静脈叢にある、と思います。尿路や外陰部を支配する会陰動静脈などは、骨盤最深部に張り巡らされている強大な内腸骨動静脈の枝として起始します。まずこの事が、局所免疫力低下に関する、重要な第一点でしょう。

 

 

 

・そして第二点は、内腸骨動静脈流域から起始した、尿路や外陰部付近を支配する陰部動静脈(特に会陰動静脈)は、さらにアルコック管と呼ばれるトンネルを貫通する事です。このトンネルが局所免疫力低下に原因する、重要な第二点となっています。

 

 

 

・つまり第一点(内腸骨動静脈叢)と第二点(アルコック管内の陰部動静脈)で、何らかの理由により血流が阻害される病態がある事で、血流低下によって局所免疫力が減退し、それが膀胱炎などの再発に影響しているのでは、と考えられるのです。

 

・そこで、尿路や外陰部付近を支配する陰部動静脈(特に会陰動静脈)の走行についてですが、それは仙骨付近の梨状筋下孔から一旦骨盤の後方に出て、改めて小坐骨孔から骨盤に再侵入、坐骨結節内壁(アルコック管)を貫通し、骨盤の最深部を前方に向かって初めて外陰部に還流する、というように、長距離ランナーの走行の様な動静脈になっています。

 

・この長距離を、しかも骨盤の最深部を貫通する訳ですら、様々な理由でその環流が阻害されやすくなるのは当然で、その結果尿路や外陰部の局所免疫力が減退するのは必然だと考えます。そしてSさんも、その例外に漏れず、その中のお一人だったのでしょう。

 

・Sさんについては、おそらく、若い時から失神する程の生理痛が長年生じていた Sさんは、その下腹部臓器にたび重なる炎症が生じては癒着・瘢痕化する(☚子宮内膜症的な機序の可能性↗)、の繰り返しがあったのではないか、予想されます。

 

その骨盤深部での「炎症-癒着-瘢痕化」結果、その残渣が陰部動静脈(特に会陰動静脈付近)に及び、同部を絞扼させ、会陰動静脈の還流が減退して局所免疫力が減退していったのではないでしょうか。それだけでなく、さらにSさんの場合では、そこに27時間にも及ぶ分娩歴が追加される事になります。

 

・いくら普通分娩とは言え、それが27時間にも及ぶと、相当骨盤底筋群に直接的な損傷が生じていても不思議はないでしょう。その後遺障害として、緊張した骨盤底筋群がアルコック管を絞扼し、陰部動静脈の還流を阻害していたかもしれません。

 

・この様な考え方に基づき、「アルコック管解放テクニック・内腸骨動静脈解放テクニック」を施術する事にしました。その結果陰部動静脈-会陰動静脈の還流が回復-促進され、外陰部の局所免疫力が回復して慢性的な膀胱炎が改善したのでは、と考えたいと思います。

 

 

 

・今回のSさんに限らず、おそらく、慢性的or再発性膀胱炎のある方の多くは、Sさんと似た様な状況(☚重度の生理痛歴or分娩による骨盤底筋群の損傷etc)の既往歴があるのではないでしょか、、、。その結果、骨盤底部の動静脈の血行阻害や神経伝導障害があちこちで発生し、その部位の局所免疫力や神経伝導が障害され、感染症的な、あるいは神経伝導障害的な婦人科疾患や泌尿器的な病態・他の遠因になっているのでは、その様に考えさせられるSさんの症例でした。

慢性的or再発性膀胱炎の方には、その点を思い出していただければ、Sさんの様な再発防止策が講じられるのでは、と思っています。

 

 

 

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