子宮下垂-子宮脱の整体治療 | 【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

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●各疾患・症状に対しての研究-治療成果、患者さんとのエピソード、コラムなどを掲載しています。
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子宮下垂-子宮脱の整体治療
患者Rさん=48才-女性-主婦/自営業の症例
 
① Rさんの病歴・・・
患者Rさんは今までにぎっくり腰を何度か経験しているそうですが、2か月半前に生じたぎっくり腰は今までと様相が異なっていたそうです。いつものぎっくり腰の場合には鍼灸院や整体院で治療していたそうですが、今回もその整体治療を受けたところ子宮が膣の入口近くまで落ちてきていたそうです。ところが、その後婦人科を受診した時には子宮は上昇していたらしく、担当医は「子宮の下垂はありませんよ」といって何の治療も無かったそうです。その後ぎっくり腰は解消したものの膣の深部に「物が挟まっているような違和感」は続き、さらに子宮の下垂が頻繁に起こるようになり、今では膣口表面から外に1-2cmほど飛び出していることもあるそうです。
 
② Rさんの診察
・Rさんの身長は167cmで体重は70kgだそうです。
・自営されているお仕事は一日中立ち仕事で、重い荷物を運んだりすることも度々だそうです。
・血液検査においては特段の異常は無いそうです。血圧は120/70mmHgだそうです。
・12才のお子さんが一人おられますが、かなり難産で吸引分娩で出産したそうです。
・流産歴が三度あり、数年前に子宮外妊娠もあったそうです。
・最近の月経周期は20日で月経期間は1-2日だそうです。
・生理痛はほとんど感じないタイプだったそうですが、1年ほど前から強くなり、その部位は下腹部のやや右方だそうです。オリモノに特段の異常は無く、不正出血も無いそうです。
・子宮筋腫は4cm大のものが一つあるそうですが、位置はよく知らないそうです。今までの婦人科受診歴で、子宮後傾後屈の有無を指摘されたことは無いそうです。
・1年ほど前に尿漏れで泌尿器科を受診したことがあるそうです(☚原因・病名は覚えておられませんでした)。
・排便は毎日あるそうです。残便感・排便痛や排尿痛・血尿は無いそうです。
・頭顔面や下腿の浮腫はありませんでした。眼球結膜の黄染はありませんでした。
・甲状腺の腫脹や萎縮はありませんでした。
・胸部や腹部の血管雑音、あるいは心音・呼吸音に異常はありませんでした。
・腹部聴診上、グル音はやや小さめに聴取出来ました。血管雑音はありませんでした。
・腹部触診上、全般的に膨隆傾向で緊満感がかなりありました。左右の鼠径靭帯内側に著明な緊張と圧痛がありました。また、腹部の消化管全般に著明な緊張と圧痛がありました。子宮底の触診は出来ませんでした。肝脾腫その他の腫瘤感-抵抗感はありませんでした。
 
➂ 治療目標と整体治療
   ⑴ 残留便・ガスの排泄を促し、子宮-膣への過剰負荷を軽減する
   ⑵ 下垂している子宮を引き上げる
   ⑶ 子宮を前傾前屈状態に回復-維持させる
   ⑷ 膀胱体と尿道・膀胱膣中隔の緊張(?)を緩和する

・平滑筋テクニック
・腸骨はがしテクニック
・胃-腸蠕動解放テクニック
・子宮円索テクニック
・子宮底屈曲テクニック
・膀胱平滑筋テクニック
 
④ 経過と結果・・・
・2診目来院時、便の量は増えているそうです。しかし子宮の下垂感は変わらず、時折膣口から出ているそうです。
・4診目来院時、便の量は相変わらず多く出ているそうです。子宮下垂については少し改善傾向で、子宮が膣口から出てくることは無くなったそうです。しかし膣の奥に物が挟まっている感覚は続いているそうです(☚自宅で指を挿入して確認していただいていますが、やはり膣口から数cmの位置でピンポン玉様の子宮を触れられるそうです)。
・7診目来院時、膣深部の物が挟まったような異物感は軽減し、指を膣内に挿入してもピンポン玉様の子宮は触れられなくなったそうです。また腹部触診上、初診時には触診することができなかった子宮底が恥骨直上で触診する事が出来るようになっていました。
・ここまで順調に整体治療が進んでいましたが、しかし自営業主であるRさんのスケジュールの都合で、2か月近く来院する事が出来なくなり、久しぶりの8診目来院時には残念ながら初診時の状況に近い段階まで子宮下垂は悪化していました。それだけでなく腹部の緊満傾向も少し悪化していました。従って8診目の治療の主眼は、初診時と同様の「腹部の筋膜傾向を緩和して子宮への過剰負荷を軽減する」事から始めました。
・幸い、上記「腹部の緊満傾向=子宮への過剰負荷=」は8診目だけで充分改善しましたので、9診目から本来の子宮を引き上げる施術にかかる事が出来、治療終了時には子宮を引き上げてほぼ定位置に近い”前掲前屈位”にまですることが出来ました。
・10診目以降、前回診療時に成功した”前掲前屈位”を維持するための整体治療を続けていましたが、13診目来院時も定位置=前掲前屈位=で安定していたこと、そして尿もれに関しては今回の治療期間中に一度も無かったことなどから、一応の治療終了としました。
 
⑤  今回の症例の概説、、、
・子宮の定位値は膀胱の後方-直腸の前方で正中にあり、その定姿勢は前掲前屈位です(☚便や尿の状況などにより子宮の位置や姿勢は容易に変化します)。その定位置-定姿勢に維持するために様々な解剖生理学的機構が備わっていますが、それが破綻していくと子宮はほぼ垂直に位置する膣を下方に下垂していく事があります。
・その主な解剖生理学的機構とは以下の四つです。
   1. 上側方から子宮を支持する健常な子宮懸垂装置(基靭帯、仙骨子宮靭帯、膀胱子宮靭帯、膀胱子宮中隔、子宮円策、子宮広間膜)
   2. 下方から子宮を支える健常な筋肉性支持組織 (肛門挙筋、尾骨筋、恥骨直腸筋、梨状筋などの骨盤底筋群)
   3. 前後左右から支持する健常な腹圧(腹直筋、内・外腹斜筋、腹横筋、背筋群)
   4. 子宮の前掲前屈位
従って上記が破綻状態に至ると子宮は下垂する事を回避できなくなる事があります。それが子宮下垂-子宮脱です。
・ですから、子宮脱-子宮下垂を治療するためには、上記1~4に対して有効な手段があればいいことになります。ちなみに当院では上記1の子宮懸垂装置の一つである子宮円策と呼ばれる靭帯を利用して下垂している子宮を引き上げる整体手技を施術し(☚第二段階)、それが十分な高さまでに引き上げられれば次の段階である上記4の子宮を前掲前屈位に戻す手技に入ります(☚第三段階)。上記2,3は患者自身によるリハビリが必要です。
・この様な段取りを経て、子宮の前掲前屈位が安定・固定化する時間(☚引き延ばされていた子宮懸垂装置=上記靭帯群が短縮する期間)が経過すれば子宮は膣方向に下垂しにくくなり、子宮下垂-子宮脱の治療は終了です。
・ただ一般的には、患者さん自身の骨盤下部に対する腹圧が子宮の上昇を妨げることが往々にしてありますので、少しでも骨盤下部への圧力を低減するために残留便やガスの排出を促す処置を最初に講じておく必要があることがあります(☚第一段階)。このケースでは当然治療時間(回数)が増えるのは当然です。
・今回のRさんの症例においても、Rさんはやや腹部が膨隆-緊満傾向でしたから上記「第一段階」を追加する必要があったので、その分時間(回数)がかかるかと思いました。しかし7診目の段階でほぼ治療の全経過の80~90%近くまで達成する事が出来、このままで推移すれば9診目か10診目で治療を終了してもいいのかな、と思えるほど意外に短期的に改善したのは、本格的な整体治療に入るのが比較的早かったからでは、と思います(☚逆に言うと、時間が経過しているケースでは、その患者さんの年齢に関わらず長期化することがあります)。さらに、Rさんは1年前に尿漏れ(☚原因不明)があったことから、膀胱瘤(?)の可能性も視野に入れ、膀胱周辺に対する施術も加える事にしました。ここ最近は尿漏れが無かったそうですが、それでも本治療も併せて治療していたことも早期解消につながった理由だと思います。
・しかし「そうは問屋は降ろさない…」と言うべきか、現実の生活の中で治療を計画的に進めていく事の難しさなのか、7診目から8診目の間に2か月近くのブランクが空いたことは、残念だったと思います。とはいえ10診目から安定し、それが4週間後の13診目時にも安定して前掲前屈位を保っていてくれましたので、ブランクがあったケースとしては意外なくらい早期に改善した症例であったのでは、と思います。
 

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