ぼくは動物の医療って
飼主さんに満足してもらって
なんぼのところがあると
思っていて。
ぼくがいくら動物がよくなってると
思っていても飼主さんが満足
してもらえなければ
それは治っていないことになる。
飼主さんがよくなっていないと
思えばよくなっていないのさ。
逆にぼくから診てそんなに
よくなっていなくても
飼主さんが満足していれば
それでよくなってることになる。
飼主さんそれぞれによって違うね。
飼主さんが一番何が気に
なっているのかを聞いて
それを改善していくことが大事。
例えば、皮膚病があって
飼主さんとしては犬が痒がっている
のが気になってる場合は
皮膚病で痒みがあって
皮膚が赤くなっていたり
舐めて皮膚がただれていたり
潰瘍になっていたり
かさぶたがいっぱいできて
いたりすることがあるけど
皮膚の治療をして皮膚の状態は
よくなって、かさぶたがなくなって
皮膚がきれいになっても
痒がるのが収まっていなければ
よくなっていないことになる。
ぼくとしては皮膚がきれいになって
よくなっていると思うんだけど
飼主さんはよくなっていないって思う。
飼主さんが気になっているのは
痒みであって皮膚のただれじゃない。
皮膚の病変はあっても
痒みがなくなっていれば
「よくなりました」「治りました」って
言われる。
飼主さんが何が1番気になっていて
どうしてほしいのかを明確にして
それを満足できるように治療する
ことが大事で
獣医がよくなったと思って
獣医が満足してもしょうがない。
獣医が思っている
「よくなってる」と
飼主さんが思ってる
「よくなってる」が違うと
飼主さんの満足は得られない。
慢性腎臓病でもぼくは
数値を下げる治療よりも
いかに動物が食事を食べて
嘔吐しないようにするか
考えて治療する。
数値がこんだけ下がっているから
よくなってるって獣医が言っても
動物が食事を食べなくて
嘔吐してれば飼主さんは
満足できない。
獣医は値を下げることばかりの
治療をするけどそこじゃない
とぼくは思ってる。
この考えに賛同してくれる
飼主さんが慢性腎臓病の治療に
わざわざ遠くからでも来てくれてる
とぼくは思ってる。
獣医は動物の治療をするのが
仕事ではあるけど
飼主さんに満足してもらえるような
治療をするのも獣医の仕事だと
思うのさ。
今日もありがとう
人間より動物好きの獣医
シワ神シワ男
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