「女王陛下の」と聞くとなんだかちょっとワクワクしておしゃれな風が心を過ぎる世代です。
私の青春時時代はロンドン、イギリスが大流行。
ファッションも70年代のパンクブームを通過してストリートパンクファッションもトラッドファッションもカジュアルなタータンチェックの使い方もヨーロピアンな古着も全て同時代に流行が共存、音楽もロンドン発信のミュージシャンが世界を席巻していました。
ストリートファッションから出て来たヴィヴィアンウェストウッドが絶大な人気に(後々に女王陛下よりまさかの受勲)登っていったのもこの頃。
日本でヴィヴィアンを扱っているお店は数軒しかなく(もちろんその頃にはライセンスブランドなどある訳もなく「ホンモノ」のヴィヴィアンの直輸入)ジャケットか50万〜ほど、スカートでも2、30万〜していました。
私の行っている学校でもヴィヴィアンを着ている人がいましたが「なんやねん(よくそんな高額なものが買えるな)」でしたねw
ジャマイカ発祥のレゲエやスカの様な音楽も「ブリティッシュレゲエ」ではUB40、マキシプリースト「ブリティッシュスカ」では日本でホンダスクーターのCMで人気になったマッドネス、スペシャルズなどなど。本当にロンドンは流行発信基地。
TVCMでも「ロンドンコスメ」なんてメイクが飛び交ってメイクの世界ではベーシックカラーとは言えない黒や鮮やかブルーのリップや蛍光カラーのアイシャドーが花盛り。資生堂のラインナップでも「パーキージーンのロンドンメイク」が店頭に並んでいました。
もちろんそんな色味ですから流行っていたけれど当時でも「奇抜なメイク」としてバリバリ認識されていましたがトレンド最先端のお姉さんたちはせっせとwロンドンコスメしていました。
思い出してくれた同世代の方ありがとうw
(歴史的には色々抱えているけれど)アイルランドへの興味も広がってケルト文化への興味注目も集まりエンヤが出て来たのもこの時代。
「カワイイ」キャラクターとしてもパディントンやピーターラビットなどなどキャラクター市場もイギリス発信大流行。
そんな中で雑誌記事や紹介コラムに多用されていたのが「女王陛下の〜」。
本当に良く使われていた言葉です。
この言葉が付くだけで「イギリスの」という意味です。そこに「お墨付きの」「本物の」「伝統を背景に持つ」を思わせる、感じさせる言葉です。
歴代の、というのもありましょうが現エリザベス女王が素敵で国民から人気があり品がありオシャレにも一目置かれていた、という背景も含む格式だったと言えます。
ちょうど王室入りしたダイアナ妃が世界的大人気ということも拍車をかけていました。
日本でも時を同じくして好景気から上質なものを好む機運に「皇室御用達」という言葉が流行っていましたが、女王陛下の、はもっとカジュアルに使われていた印象です。
さて、「女王陛下の」という言葉を辞書で引いて見ますと
『イギリス王室に関する敬称 ... それはイギリスの王室でも同じです。 イギリスの王室は、the Royal Family(ザ・ロイヤル・ファミリー)といいます。 女王陛下は Her Majesty The Queen(ハー・マジェスティ・ザ・クイーン)。
陛下というのは皇帝、天皇、(皇帝等上位概念の無い)国王にのみ使われる敬称というだけです。 女王陛下というのは女王様と同じであって、女王そのものの意味に変化はありません。 また、女王は王様のお后ではなく「女性の国王」を意味します。 ... 一般的には女王と王が共存しないということです。』
と、王室や女王陛下の言葉の定義は出て来ますがなかなか「女王陛下の」という表現が何を指すかは出て来ませんね。
時代は移りイギリスの大ブームはひっそりしてしまいましたが、「とんがったファッション」「安定のベーシックファッション」という真逆のスタイルにロンドンテイストは変わらず鎮座し愛されてています。
なんだかまたロンドンブームがきたら好景気が舞い戻って来てくれそうな気がしま
す。