ほたるいかの書きつけ -53ページ目

6月23日

THE NEWS 「忘れられた島」より(抜粋)
機関銃の前の 頼りない生命
地雷の間を すり抜ける生命
血だらけの指は 明日に届かない
失われた目は 光を求める
繰り返しの嘘 形だけの謝罪
過去は闇の中 忘れるのを待つだけ
93日で消えた 15万の命
93日で消えた 15万の命

アメリカの犠牲

日本の犠牲
ロックです。これがロックだ。ロックの魂だ。
ここを聴くたびに胸が熱くなってくる。全身に鳥肌が立つ。

アルバム7枚とも持ってる私はマニアでしょうか。(^^;;
早く新譜出ないかな~。

『水からの伝言4 水はことばの鏡』

 というわけで、江本勝の『水からの伝言4 水はことばの鏡』(以下「水伝4」)です。
 「水伝」については、書かなければならないこと(その非科学性・欺瞞性)は既に一通り書いてしまったので、「水伝4」に関しては、今回はその全体的な流れを、今後は気がついたことを少しづつ書いていきたいと思っています。なお本ブログにおける「水伝」関連のエントリについては、サイドバーの「ブログテーマ一覧」から「水からの伝言」を選んでください。特に「水伝」の作り方については
 水からの伝言はどうやって作られているのか(1)
 水からの伝言はどうやって作られているのか(2)
 水からの伝言はどうやって作られているのか(3)
 水からの伝言はどうやって作られているのか(4)
 水からの伝言はどうやって作られているのか(5)補足
を参照してください。「水伝」はその構造上、自然科学的な議論に留まるわけにはいきませんが、問題の全体像を把握するには、
 「水からの伝言」を信じないでください (学習院大学・田崎晴明氏)
 『水からの伝言』の基礎知識 (PSJ渋谷研究所X)
 ニセ科学批判まとめ %作成中
を見ると良いと思います。

 さて。
 まず気づくのは、判型が今までと異なっている。A4変型版というやつ。レイアウト上の違いについてはこちら で今回製作に携わった方が書いてらっしゃる。内容も豊富…と言っていいのかわからないが、分量は増えている。

 「水伝4」は、批判者にとってもある意味「買い」かもしれない。「そろそろ一冊ぐらい手もとに置いて批判するかなあ」と思ってらっしゃる方は、この「水伝4」がいいのではないかと思う(決してオススメしているわけではありません。もし一冊買わないといけないとするならば…です。ま、「水伝」より古本屋で『水は答を知っている』を買うほうが生産的(?)かもしれませんが、写真集ならば「水伝」シリーズになるので)。
 「水伝4」には、いままでの「水伝」に載っていた写真も載っている。例えば、「ありがとう」「ばかやろう」の写真も載っている。世界の言葉で「ありがとう」を見せた場合も載っている。またこのブログでも取り上げた「魚のマーク」や「大麻(おおあさ)」の写真も載っている。
 他にも興味深い(色々な意味で)写真が満載なのだが、それはおいおい取り上げるとして、とりあえず目次を示す。

 はじめに
 第1章 ことば
 ・「ありがとう」のかたち / ・人生のことば / ・愛のかたち / ・スピーチの波動 / ・水の泣き顔
 第2章 アート
 ・世界の名曲 / ・日本の名曲 / ・写真を見せる
 第3章 祈り
 ・五次元世界 / ・宗教と祈りの力 / ・「アッラーの99の美名」から
 ・1999年7月27日セレモニー「ありがとう琵琶湖」
 第4章 さまざまな実験
 ・テレビやパソコンを見せた水の結晶 / ・フラワーエッセンスの結晶 / ・EM-X
 ・水道水の実験最新報告 / ・水は哲学する / ・不思議なできごと / ・読者からの実験報告
 ・「水の氷結結晶写真」撮影の方法 / ・エモト・プロジェクト
 あとがき

なお第3章の琵琶湖の件については、私もこのエントリ で批判しているので参照されたい。
 いかがでしょう?気になるでしょ?五次元だとかEM-Xだとか。五次元についてはこんな取り上げ方されてリサ・ランドールがあまりに可哀想なので、いずれ必ずエントリをあげたいと思っています。まあ「異次元は存在する」とか「五次元時空の謎を解く」とか邦題がつけられちゃったら食いつかれるのは仕方ないのだろうけど。あ、リサ・ランドールはまっとうな科学者です。念のため。

 「水伝4」で一番興味を持ったのは、第1章「水の泣き顔」だ。ここでは、江本により「悪い言葉」とされた単語を見せた場合に結晶がどうなるかを示している。つまり、江本が何を悪いと考えているかが見えてくるのだ。
 取り上げている単語は以下の通り。「ばかやろう」「ムカツク・殺す」「You Fool」「Dummkopf(ドイツ語でばかやろう)」「Espece d'imbecile(フランス語でばかやろう)」「癌」「できない」「どうせ無理」「2001年9月11日NYC」「ダメだよ」「ストレス」「苦手」「インスタント食品」「クローン人間」「疲れた」。結晶ができているのもあるんですよ。でも、江本のこじつけによって、いいように(というか悪いように)解釈されてしまっている。他の節で良いように解釈されている言葉と似たような写真もあるのだが…。「どうせ無理」とか噴出しそうになるのをこらえて読んだのだが、出ている写真は六角形の一角が真ん中から溶け出しているもの。もう少し早いタイミングで写真を撮れば、綺麗な6角形の結晶だったんじゃないのか?
 他にも第4章「水は哲学する」の中で、「しようね」と「しなさい」の違い、などで「悪い言葉」が幾つか示されている。

 とりあえず今回はここまで。今後、少しづつ、おかしな点を中心に紹介していきます。


 以下は「水からの伝言」をはじめて見た方、なんとなく「いい話」と思ってやって来られた方、友人知人にすすめられて「どうだろ」と思って来られた方へのメッセージです。

 「水からの伝言」は、端的に言えば、科学的に間違いを含んでいます。水の結晶は言葉や祈りによって変化するものではありません。これはもう半世紀にわたって世界中で実験が繰り返されており、確立した客観的事実です。
 また、自然科学的な面をのぞいても、例えば冷酷な「ありがとう」もあれば、温かい心のこもった「ばかやろう」もあるでしょう。文脈を無視して単語の良し悪しなど決まりません。
 さらに、どうして「ありがとう」と言うかといえば、相手の心に感謝の気持ちを伝えたいからですよね。そして「ありがとう」と言われて嬉しいのは、自分の体の水が反応するからではなくて、自分の心が反応するからですよね。水がいい結晶を作るからいい言葉だ、というのは、よくよく考えてみると、人間の心、精神性を冒涜していることにならないでしょうか?
 「水からの伝言」をあなたにすすめた方の善意は疑いようもありません。しかし、「水からの伝言」には以上のような問題が含まれており、これが拡がるのは問題だと考えています。どうか今一度考え直していただければと思っています。




Firefox 3

 巷で話題のFirefox3を入れてみた。
 サクサク動くような気がする。どれくらいサクサク動くかと言うと、kikulogのコメントが1000を越えているようなエントリ、「波動 ・美容・マイナスイオン 」とか「血液型と性格 」が15秒程度で読み込めるぐらい。
 いや、ちゃんと測ったわけじゃないし、前のバージョンでどうだったかも測ってないのですが。(^^;;
 しかし、前はクリックしてから冷蔵庫までお茶を飲みにいって戻ってきてようやく読み込めたり、という感じだったような気がするので(気がする^^;;)、速くなってるような気がする。ってそもそもブラウザで左右されるものなのかどうかもよくわからないのですが、ちょっと前にどこかからのリンクで kikulog のエントリがベンチに使われているのを見たのでやってみたのでした。(^^)

在日米海軍発行の「マンガ 空母 ジョージ・ワシントン」

 しばらく前に『赤旗』で在日米海軍司令部が日本人向けに原子力空母の紹介をするマンガを発行する計画で、それはいずれウェブにもアップロードされる予定と書いてあったので、在日米海軍司令部 のウェブページを時々チェックしていたのだが、昨日、ついにそのマンガが公開されているのを発見した(いつ公開したのかは不明)。トップページの右上にそのマンガの写真がはってあり、"MANGA CVN73 USS George Washington" と書いてあるのがソレ。クリックするとイキナリPDFをダウンロードしはじめて、しかも200ページぐらいあってサイズも12MBぐらいあるので注意。著者は佐藤晴美・かづさひろし。

 で、印刷して、読んで、今晩エントリあげようと思ったら、『赤旗』に先越された。(^^;;
記事は「在日米海軍 まんがで原子力空母PR 横須賀 若者の取り込み図る」 (『赤旗』6/19)。

 私の感想は、まあその記事に書いてあるとおりで、それ以上付け加えるものもないのだけど。
 日系人の青年が原子力空母ジョージ・ワシントンに乗り込み、初めて日本にやってきて、鎌倉に住む祖父母に初めて会う、という物語。なんというか空母の中の日常を知りたければ、少なくとも上っ面はこれで知ることができる。また日常の訓練というものがどのようにされているかも伺うことができる(実際はこんなもんじゃないんだろうけど)。
 しかしですねえ…。なんのために訓練をしているのか、空母を始め艦載機その他が何をするためのものであり、また実際に何をしてきたのか、そういう現実が一切語られない(抽象的にはほんの少し語られるけど)。軍事ってそういうもんじゃないだろ?普通に働く若者の青春、みたいなノリでいいのか?
 無論、個々の兵士はそういう感覚はあるだろうし、米軍といっても海兵隊ほど「殺人」と直面する部隊でもないから、ある程度は穏やかな部分もあるかもしれない。だけど、横須賀の米兵がこれまで一体どれだけの事件を起こしてきたかを考えれば、そこを抜きにしてこんなハッピーなマンガを許していいのかよ、と思う。

 以前、一度だけ横須賀に仕事で行ったことがあるけれど、夜はやっぱりちょっと怖いと思った。憲兵隊らしき兵士が数人づつ組になって巡回していた。なにかあればすぐに駆けつけるんだろうけど、まあ裏を返せば何があっても不思議じゃないってことだよね。マンガはあまりにも現実離れしている気がする。

 しかしそれはそれとして、マンガ自体を見てみると。なんか古臭いんだよなあ、絵柄も展開も表現も。まあそこは味わいとして楽しめる部分はあるけれど。全体として80年代前半~半ば、という感じだし。懐かしい、というような。でも、このストーリーはちょっと陳腐すぎないか?
 でもまあ米軍としてはこれでソレナリに目的は達せられるんだと思う。米軍の本質から目を逸らさせ、気のいい兄ちゃん姉ちゃんたちの集団であるという錯覚を持たせる。いや、米軍の本質を知っていたとしても、それを徹底的に捨象し、身近な存在、あるいは等身大の人間として米兵を描くことにより、米軍に親近感を持たせる効果はあるだろうな。うーむ…。

トンデモ本:『意識情報エネルギー医学』

意識情報エネルギー医学―スピリチュアル健康学/奥 健夫
¥1,680
Amazon.co.jp

ええと、なにをどう説明すればいいやら。
 「スピリチュアル」を「科学的に」説明しようとしている本。科学の言葉満載ですが、中身は空疎。
 なんでこれをわざわざ取り上げたからと言うと、一つは著者が阪大産研(産業科学研究所)助教授である、ということ(2007年3月当時。現在は滋賀県立大工学部に教授として移られたようです)。1965年生まれだそうなので、教授としては若手の部類だろう。専門分野では、それなりにキッチリした業績も上げておられるようである。そういう人が書いてしまったトンデモ本である。もう一つの理由は、あの村上和雄が推薦文を書いている、ということ。そのため、古本屋でたまたま見つけて、480円もするのに買ってしまったのであった。
 Amazonの評を見ると、3件だが大絶賛されている。困ったものだ。

 著者は、「祈り」のような意識の伝達がどのように行われるのかを説明したいらしい。単にスピリチュアルというだけではなく、トランスパーソナル心理(これも基本的にはトンデモ。無論、コミュニケーションにおける間主観的構造というのはあるわけだが、それは主体として間主観があるわけではなく、主観同士の相互作用が織り成す擬似共動主観とでもいうべきものだろう。というのが私の理解)などもその射程に入れている。
 この方、電子顕微鏡で原子配列などの微細構造を測定するのが本業らしく、量子力学の概念があちらこちらに出てくるので、読むのはかなり厄介である。たぶん、それなりに物理学の訓練をした人でないと、「なんだかよくわからないけどスゴイ」となるだろう、と思う。
 例えば最近のトピックスとして量子テレポーテーションというのがある(私もちゃんと理解しているわけではないのだが)。複数の粒子の状態がある種の混合をしており「もつれ」ている場合、片方の粒子の状態が離れた他方の粒子の状態を決めてしまう、というもので(間違ってたらご指摘ください)、エンタングルメントなどというキーワードと共にしばしば語られる。
 著者は、それを一気に拡大解釈して、ある人の意識がエンタングルした「なにか」を通じて相手に伝わるのではないか、という仮説を提唱している。
 その拡大(飛躍)の仕方は、普通の人には気づかないかもしれない。たとえば上の話について言えばこんな感じである:
量子テレポーテーションでは、宇宙の端と橋でも情報の伝達が瞬時に起こります。(中略)これは、意識の量子情報が身体物質原子にテレポートすることに対応するように思われます。そして脳は、この情報の伝達や検出器として働いているものと考えられます。
と述べるのである。ある程度量子力学を知ってたら、「いやいや思われへんし考えられへん」と即座にツッコミを入れるところだが、知らないと「へー」となってしまうと思う。大体テレポートに関わる物質が脳を構成する他の物質とすぐに相互作用して状態が変化してしまい、相手の粒子の情報など埋もれてわからなくなってしまうではないか。

 それから、「生命エネルギー」についてはこんなことも言っている。
生きている人間と、死んだ瞬間の人間と、いったい何が違うのでしょうか。原子の配列から考えると、ほとんど同じと言っていいでしょう。物質エネルギーを見てみます。
物質のエネルギー(E)は、重さ(m)に光の速度(c)を二回かけます。これも生死の境で違いがなさそうです。原子の並び方は同じなのに、片方は生きていて、片方は死んでいる。いったい何が違うというのでしょう。
ここでは、マイナスのエントロピーという考え方を認めてみましょう。そしてマイナスのエントロピーは「生命のエネルギー」に対応すると考えます。さらには意識(エネルギー)が関わっているのかもしれません。この生命エネルギーとは、原子がばらばらにならずに、人間のからだを形成しているエネルギーと考えます。もちろん、現代の科学ではまだ完全に受け入れられていない考え方です。
「マイナスのエントロピー」という言葉は、上で引用した部分の直前にシュレーディンガーの言葉として引用されている。が、シュレーディンガーの言いたかったことは(私の理解では)生命体は常にエントロピーを捨てることで秩序を維持している、ということであって、そのプロセスを「エントロピーの低い食物を摂取することでエントロピーを低い状態に保持している」というのを「負のエントロピー」という言葉で表したのであって、なにか特殊な考え方というわけではない。
 それはともかく、ここでも後半に注目しよう。すると、「~という考え方を認めてみましょう」「~に対応すると考えます」「~かもしれません」「~と考えます」と仮定に仮定のオンパレードだ。1の飛躍は誰でもツッコめるが、10の飛躍はなかなかツッコめない、という法則でもあるのではないか。どうせつくなら大きな嘘を、みたいな感じで。

 さらに「生命エネルギーと波動」ということで、こんな珍説も披露してみせる。物質としての人体のエネルギーは、当然E=mc2であらわせられる(ここでmは人体の質量)。ところが、著者は、これだけでは原子がバラバラになり、からだが崩壊してしまう、と説く。いやいや結合エネルギーまで含めてこの質量だろう、と思わずツッコんでしまうのだが、それで驚いてはいけない。で、バラバラにならないためのエネルギーとして、波動エネルギーを考えましょう、そしてこれが生命エネルギーなのです、と言う。で、その波動エネルギーの振動数をνとすると、そのエネルギーは電磁波と同様にhνで書けるのだという(hはプランク定数)。従って、全エネルギーはmc2+hνで表せられるらしい。
 ちなみに死ぬと体重が変化する(減る)という話が昔からあるが、著者によると、hνに相当する質量が死によって減るのかもしれない、そうである。
 さらに宇宙のエネルギー密度の7割を占めると考えられているダークエネルギーが、この生命エネルギーと関係があるかもしれない、とまで言っちゃうのである。その勇気には感服してしまうほどである。

 さらにスゴイのが、最近一部で流行っている(?)ホログラフィック宇宙を恣意的に用いた意識の構造の話である。ホログラフィック宇宙の話も私はよく理解していないのだが、著者の理解の仕方がおかしいことはすぐにわかる。
 元々は、ブラックホールのエントロピーが、その体積ではなく表面積に比例する、というところから出発した理論(ですよね?違ってたら指摘していただけるとありがたいです)。エントロピーというのは示量変数で、通常は体積に比例する量なのだが、ブラックホールはどうもそうではない、ということがわかってきた。それと同様に、宇宙のエントロピーも、もしこの宇宙が5次元以上の時空を持つならば、それより次元の低い4次元時空の境界面のエントロピーで説明できてしまう、という解釈(のはず)。そこから、すべての情報は宇宙に存在する「面」にかかれている、と著者は飛躍するのである。著者は自分でアカシックレコードみたいだとまで言っている(肯定的に言っている)。
 この「面」、著者によると「3次元境界ホログラム」なのだが、ここに人間の意識の中の情報はすべてコード化されて記録されているというのだ。で、ということは、「意識」というものは脳が作り出すのではなくて、宇宙にあまねく存在し、脳はその検出器だというわけだ(それでどうして独立しかつ継続した人格が維持できるのか理解できないが)。

 ええと正直ここまで書いて疲れた。(^^;;
 この先どんどん飛躍が激しくなるのだが、それはまあ「読んでください」としか言いようがない。簡単に言うと、ホログラフィック原理からスピリチュアルな考え方を「証明」し、さらに「共時性」との関係について語っているのだが、紹介してたら全ページ紹介してしまいそうだ。(^^;;
 そんな本なので、このエントリもとてもわかりにくいと思います。すいません。
 
 というわけで、波動からスピリチュアルまで「大同団結」する日は近いのかもしれない。うーむ。

 最後にもう一つ、読みながら考えていた、というか、願っていたこと。それは、著者は、物理学の言葉を弄ぶことによってスピリチュアルな人々を翻弄し、あとから「あれはテキトーに書いただけだよ」とソーカルばりにやってくれるのではないか、ということであった。それぐらい、物理学で通常つかう用語と、著者が語ろうとしている内容に飛躍があるのだ。シュレーディンガー方程式やらブラケット表示やらまで出しておいて、である。
 しかしその淡い期待も、ちょっと検索したことによって打ち破られた。著者名で検索すればわかるけれども(特に ac.jp 限定で検索)、CiNiiに彼(や彼の共同研究者?)のこの手の論文があるのだ。少し見てみたけど、これは「本物」である。船井先生の言うところの(かどうかは知らんが)「本物」だ。本物のトンデモであると言わざるを得ない。
 本業で結構堅い業績があるようなのにどうしちゃったんだろう、と思わざるを得ないのだが、一つだけほっとしたのは、どうやら自分の学生にはこれをテーマとしては与えていないようだ、ということである。そこは一線引いておられるようなので、まだ良かった(良いのレベルが低すぎかもしれないが)。

 いや~、スゴイ本です。物理屋はちょっと目を通しておいたほうがいいんじゃないか、と思わず思ってしまうくらい(立ち読みか古本でね^^;;)。著者が素粒子論や宇宙論をよく勉強してるなあ、というのは感心するんですが、いかんせんその理解がこれではなあ。うーむ。