・在日中国大使館の『メッセージ』
今回のCOVID-19ウイルス対応をめぐる中日両国の間に起きているさまざまな心温まるできごとおよび両国各界からの励ましのメッセージを皆と共有します。ウイルスとの厳しい戦いがまだ続いています。皆で助け合いながら、この難関を一日も早く乗り越えましょう! pic.twitter.com/GARdWFRj5x
— 中華人民共和国駐日本国大使館 (@ChnEmbassy_jp) 2020年4月8日
今回のコロナウイルス騒動で疲弊する日本に、中国政府が大使館を通じて「公式メッセージ」を動画で発信している。
『徳』『礼儀』『連帯』という、この北東アジアの精神的模範となってきた中国の姿勢に、長らく忘れ去られてきた日本人のこころに、大きな灯(ともしび)を与える出来事でした。
・中国人に対する おぞましいヘイト
そうしたことをよそに、日本国内では「どんでもない」言説が蔓延っている。
‐新型コロナウイルス騒動(蔓延る反中報道が作り出す差別意識)‐
中国湖北省・武漢市で発生したと見られる新型のコロナウイルス。厚労省の発表によると、25日までに日本国内でも3例の感染者が確認されているという。アジアだけでなくアメリカやヨーロッパ、オセアニアでも感染者が確認されており、世界的な広がりが懸念されるが、そんななか、日本のSNSでは新型コロナウイルスに乗じた“中国人ヘイト”が相次いでいる。引用することすら憚られるような、国籍差別を助長する書き込みが急増しているのだ。
〈中国人もう日本来るなや、大人しく母国で死ね〉
〈中国人は出てけー もうテロじゃね 出てけよ中国共産党の生物兵器ども〉
〈うわああああ中国人みたいなキャリーもったやつら電車にくっそのってる!しかもキャリーの分席空いてるし!!!ほんと帰れよ!!!〉
〈旧正月で日本にコロナウイルスをぶちまけに来る中国人死ねよ〉
〈中国人多すぎ!春節かなんか知らんけど日本来るな!本土へ帰れ!コロナ撒き散らすなゴキブリ〉
〈日本人の命のほうが大切〉
こうしたネットの書き込みを、単に、新型ウイルスに対するパニック的な反応と済ますことはできない。感染の有無にかかわらず、明らかに「中国人」という属性で一括りにして“排除”を扇動するヘイトスピーチだからだ。
そして、こうしたネット上の“中国ヘイト”を煽っているのが、いつもの極右文化人たちだ。
たとえば百田尚樹氏は〈中国からの観光客は一時ストップするべきと思う〉(22日)とツイート。25日には、一般ユーザーから「それなら中国だけでなく感染者が確認された国すべてに渡航制限・入国検疫の厳正化をしないと意味がないのでは」というまっとうな指摘をされたのだが、百田氏は〈なんや、単なるアホか〉と思考停止。さらに〈昔から中国大陸の文化にモラルはほとんどないよ〉などと投稿している。
また、有本香氏はTwitterに〈日本政府は、支払い能力が確認できない中国人患者の治療費について、駐日中国大使が支払いを保証するという言質をただちに取って公表すべき。この上、日本の医療機関が治療費取りっぱぐれで苦労する事態を引き起こしてはならない〉(25日)などと投稿。まるで日本の病院は来日中の中国人観光客を簡単に受け入れるべきではないと言わんばかりだ。
高須クリニックの高須克弥院長に至っては、防疫の水際作戦を太平洋戦争末期の硫黄島の戦いになぞらえて〈本来の敵上陸阻止の作戦に変更されるよう、伏してお願い申し上げます〉(24日)などとツイート。中国人をはっきりと「敵」扱いし、さらには中国人観光客が「私と家族の健康のために日本に来ました」と話しているニュースのスクリーンショットを掲載したネトウヨまとめサイトをリツイートしながら〈徳川幕府なら撃ち払い令を布告する事態だよ。これ〉とすら吐き捨てていた。
「中国人全員を入国禁止にしろ」とか「日本での治療時には中国大使に支払いの言質をとれ」とか、はては「打ち払い令を布告する事態」とか、いったいこの人たちは何を言っているのだろうか。だいたい新型肺炎はすでに世界各地に拡大している。このグローバル時代で、江戸時代の鎖国のような状態にしろとでも言うのだろうか。
「水際作戦」ならば、成田空港や関西空港で検疫官がサーモグラフィーで発熱の有無を確認しているように、こうした防疫の徹底や、個人での消毒などの意識向上を呼びかけるべきだ。それを、この人たちはあたかも中国人全員がキャリアかのように決めつけて、やれ「入国禁止」だの「打ち払い」だの煽っている。その結果、ネトウヨたちが「死ね」「殺せ」と叫びたてているのではないか。結局、新型ウイルスにかこつけて中国人を排斥しようということなのではないかと疑わざるを得ない。
<中略>
関東大震災では「朝鮮人が井戸に毒を入れている」などのヘイトデマが飛び交い、日本人による「朝鮮人虐殺」が引き起こされた。その悲劇をからもわかるように、非常時における不安や疑心暗鬼の群衆心理とヘイトスピーチとが結びつくと、取り返しのつかないことが起きかねない。
繰り返すが、新型コロナウイルスの感染拡大に乗じたヘイトスピーチを断じて許してならないのはもちろん、メディアはこうした状況だからこそ、より慎重かつ冷静な報道を心がけなければならない。真に恐ろしいのは、新型ウイルス拡大の驚異よりも、ネットやメディアが扇動する恐怖や排斥感情に流された“大衆の暴力”だ。そのことを、ゆめゆめ忘れないでほしい。
『新型コロナウイルスに乗じ“中国人ヘイト”が跋扈! 百田尚樹も「中国人観光客ストップ」「中国にモラルない」、高須克弥は「徳川幕府なら撃ち払い令」』記事より
https://news.line.me/articles/oa-rp95854/fbaf7a7f930e
私は『しばき隊リンチ』関連で、都合の悪いニュースはスルーするリテラは好きではないけれど、歴史や文化に対する知識だったり、(私を含め)喋れる言語が「ひとつのみ」という、明らかに“低スペック”と言わざる得ない日本人が圧倒的多数を占めるなか、非常に閉じた言論に終始して、それを利用して「小遣い稼ぎ」に赴くザコキャラをのさばらせる結果となっている。
『社会不安が起きると世の中で蔓延する考え方について』
https://www.youtube.com/watch?v=esS86U0GaUk
そんなポンコツ社会において、第二第三の『朝鮮人虐殺』が起きてもおかしくないレベルにあると・・・。
‐シリーズ・関東大震災と朝鮮人虐殺の全貌 その3(目玉や鼻をえぐり、腸や胎児を引きずり出す)‐
本当に、恥ずかしくて外も歩けない位だ。
アメリカの属国(植民地)で、まともに主権も行使できない国が、分不相応に近隣諸国へイキり倒す姿を見ていると、「ああ本当にガキンチョの国なんだな」と、自分自身の認識を再確認しつつ、改めてこの現状を俯瞰してみようと思う。
・よく分からないけど 「反中主義者」が育つ日本
カナコロ『志村さん「死んだのは中国人のせい」 ツイッターでヘイト』記事より
https://www.kanaloco.jp/article/entry-314546.html
これでは、亡くなったご本人も浮かばれないであろう。
‐反中国宣伝機関『ANN』(モノリンガル民衆に「洗脳」を植え込む分断主義者)‐
‐中国の米記者追放 その「内幕」を探る(言論マトリックス/主流言説の淵源)‐
‐【加筆あり】情報戦に負けた人たち(所謂「無自覚な共犯者」について)‐
‐戦後75年にわたる『日米同盟の呪い』(「アメリカ植民地」で植え付けられる 狂った反中国意識)‐
‐日本の「管理された言説」について(モノリンガルにとって欧米の情報は正しい?)‐
とりあえず、今まで書き溜めた関連記事を並べてみたが、そこに共通しているのは、一種の「偏向した言説」にあると思う。
日本の大衆は、中国に対して「嫌いな理由」が言えない。
彼らが喋ったり、書いたりするものを読んでみたところで、大マスコミが報道する「テンプレ」が関の山だ。語学力を駆使して、自分で調べたり、当事者に聞いたり、己の思考で物事に取り組むことを放棄している連中が、右や左とゴロゴロいる。
そういう理屈を超えた『空気による支配』が、日本全体を覆っていて、どんなに正しいことを言っても、なかなか世の中には浸透せず、悪い方向へズルズル向かう性質は、まさに大日本帝国の「延長」とも言える。
過去の歴史に学ばず、勝手に自滅するのは大いに結構だが、そこに『善良な人びと』を巻き込まないでいただきたい。
<参考資料>
・Cluttered talk blab blab blab 『一衣帯水の精神は今も生きる~北東アジアの近所付き合いとは~』記事
https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12588182642.html
・LINE NEWS 『新型コロナウイルスに乗じ“中国人ヘイト”が跋扈! 百田尚樹も「中国人観光客ストップ」「中国にモラルない」、高須克弥は「徳川幕府なら撃ち払い令」』記事
https://news.line.me/articles/oa-rp95854/fbaf7a7f930e
・Youtube動画 『社会不安が起きると世の中で蔓延する考え方について』
https://www.youtube.com/watch?v=esS86U0GaUk
<ツイッター>
【歴史学を学ぶ大切さを伝えるブログ(ふーくん)】
https://twitter.com/XMfD0NhYN3uf6As
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