似たようなタイトルになっていて紛らわしいですねタラー

 

 

燃費と光熱費の言葉の使い分けは

燃費=家の躯体性能(断熱、気密、日射コントロール)=必要エネルギー

光熱費=家の躯体性能+設備の性能=消費エネルギーに電力単価をかけたもの

としています。


躯体の性能で必要なエネルギーを減らし、さらにそれを高効率な設備で減らすというのが、エネルギーパスの必要エネルギーと消費エネルギーで段階的に表示されていてわかりやすいかと思います。

下矢印下矢印下矢印

※グラフ2と表2でCO2のみ異なっていますびっくりこれについては後ほど。
 

 

今回も設計初期のエネパスと、完成後のエネパスで比較しながら見ていきます。

 

まずは前提条件のおさらいから。

 

設計初期(2018)との違いは

①付加断熱80mm右矢印100mm

②バルコニー右矢印屋根

③天井断熱右矢印屋根断熱

④設備のグレードアップ

などです。

これらが実際の性能に影響しているのは確かだと思います。

エネパスにおいては少なくとも①は反映されていると思いますが、他はどこまでがどう反映されるのかわかりませんが、このような違いがあって数値も違うという程度の参考にはなりますね。

 


 
CO2排出量
 
下矢印完成後(2019)
 
下矢印設計初期(2018)
 
下矢印完成後(2019)
 
数値を拾ってみると、我が家は約105m2なので1m2あたりのCO2排出量(kg/m2)は
建物のみで36.1右矢印自家消費分を引いて25.3右矢印売電分を引いて11.8となります。
設計時は建物のみで37.2だったので、環境面でも若干の性能アップと言えそうです。

躯体右矢印設備右矢印再エネの順に減るのはエネルギーと同じですね。優先すべきもこの順です。根本から対策しましょう。

CO2排出量は各項目に排出係数をかけるものです。ガスや灯油、木材(ストーブ用?)の使用があればそれらに分類されるようですが、我が家はオール電化なので電気しかなく、ここは見てもあまりおもしろくないですね。複数のエネルギー源を使用している場合は、料金とCO2排出量とのバランスを検討することもできます。
そういう検討はおもしろそうですねラブ
 
さて、冒頭のグラフ2と表2のCO2の違いですが、グラフは4,000㎏弱となっていましたが、表では2,653㎏です。
建物性能のみ(自家消費、売電を含まない)だと3,794㎏となるので、この数字でグラフになっていそうですね。おそらくそういうことでしょう。
説明がないと少しわかりにくく、若干不親切なところだと思いますが、よく見ればわかるのでよしとしておきましょうか。
 

 
空調設定と建物性能
建物性能は定番の断熱・気密を表す3つの数値に加えて、日射コントロールに関する日射取得率もあります。
熱損失係数(Q値)左矢印断熱性能(換気を含む)
隙間相当面積(C値)左矢印気密性能
外皮平均熱貫流率(UA値)左矢印外皮の断熱性能
冷房期の平均日射熱取得率(ηAC値)
暖房期の平均日射熱取得率(ηAH値)
 
下矢印完成後(2019)
 
下矢印設計初期(2018)
私が最低限の条件と考えていたQ値1未満は十分達成されています。
UA値は0.26、HEAT20のG3ギリギリです。
ギリギリでもこういうランク分けでよい基準に分類されるとうれしいですね照れ
ただし、本質を見誤ってはいけません。何が大事なのかは忘れないようにしましょう。数値は手段の効果を表すものでしかありません。
 
設計初期と比較すると、Q値:減、UA値:減、ηAC値:増、ηAH:減となっています。
Q値とUA値の減少は負荷断熱+20mmの効果ですね。他にも要因があるかもしれませんが。
ηAC値が上がってηAHが下がっているのは、おそらく窓の位置を1つ東から北へ変えたことによる影響があると思います。
結果的に夏の日射を増やして冬の日射を減らすということになってしまったのでパッシブデザイン的には悪手でしたね。
数値を見せられていたら変えなかったかもしれません。
ただ、窓を開けたときの風のとおりはよくなったと思うので悪いことばかりではありません。
なぜ変えたのかは・・・イマイチ理由が思い出せませんが部屋の利用法を想定したときに変えたほうが良さそうだと思ったからだったような気がします。
 
 
 
冬季の平均室温
無暖房:日射熱と内部発生熱のみ
間欠暖房:廊下の室温の参考値
 
下矢印完成後(2019)
 
下矢印設計初期(2018)
無暖房でも室温が保たれ、間欠暖房との差も小さくなっています。
こういう指標があると知れば、冬の平均室温が無暖房で〇℃になるようにしてほしいという要望の仕方もできるようになります。
これを見せられたらもう少しがんばって16℃にできませんか?18℃にすることは無理でしょうか?なんて聞いてみたくもなりますね。今の私ならw
そこから逆算して断熱がどれくらい必要か計算してもらうのもいいでしょうし、さらには暖房を使って〇℃で過ごしたいが電気代は〇円に抑えたいというのもいいかもしれません。
もちろん、そういうことができる設計者に頼むということが重要になりますし、逆に設計者にはこういった計算が詳細は後にするとしても、概算ですぐに示すことはできてほしいと思います。
そんな人はなかなかいない気もしますが、出会えたら楽しそうですラブ
ニーズはあると思うので、今後増えることを期待しています。
 
 

これにてエネパス編は終了です。
ウェルネストホームの仕様は年々新しくなっているので今の標準仕様とは違うと思いますが、2018-2019頃の設計(外壁はレッドアート)での性能と燃費はおそらくこれくらいになるのではないでしょうか。
もちろん、地域によって違うところはあります。

私的には未知の機能ですが、エネパスによるエアコン最適容量分析もできるようなのでこれも示してもらえれば説得力が増しますね。
これは私もほしかった〜キラキラ(笑)



 
 
エネルギーパスや建てもの燃費ナビが広く普及し、住宅検討時に燃費で語られるようになるといいなぁ。