ウェルネストホーム施主の楽しみのひとつはエネルギーパス認証書ではないでしょうか。
我が家にもちゃんと届いています。
パッシブハウスジャパンの建物燃費ナビもそうですが、家の燃費を見える化してくれるのは性能がどう影響するのかわかりやすくていいですね。
 
ということで、我が家のエネルギーパスを公開します。
 
下矢印下矢印下矢印
 
少し出し惜しみw
認証書の部分は左側のうえから3分の2くらいです。
あとは自己評価となっていますが、結論部分である燃費と光熱費を認証しているのでその前提となる細かい数値についても認証されたも同然、といったことなのでしょう。おそらく。
これらはISO13790準拠です。
どんなものか見てみようと検索しましたが英語のものしか出てきませんでしたガーン
 
ISO 13790:2008
Energy performance of buildings — Calculation of energy use for space heating and cooling
THIS STANDARD HAS BEEN REVISED BY ISO 52016-1:2017
ABSTRACT 
ISO 13790:2008 gives calculation methods for assessment of the annual energy use for space heating and cooling of a residential or a non-residential building, or a part of it, referred to as “the building”.
 
長音記号2鉛筆グーグル先生に翻訳してもらいます。
 
ISO 13790:2008
建物のエネルギー性能—暖房と冷房のエネルギー使用量の計算
この規格はISO 52016-1:2017によって改訂されています
概要
ISO 13790:2008は、「建物」と呼ばれる、住宅または非住宅の建物、またはその一部の暖房および冷房の年間エネルギー使用量を評価するための計算方法を示しています。
 
私の英語力だとなんとなくしかわからないのでグーグル先生の翻訳もよさげな感じがします。
エネパスが燃費計算だということを考えればその計算であるということで、間違いではなさそうですね。
さすがグーグル先生。
 
 
出し惜しみついでの前置きはこの程度にして、
タイトルにした我が家の燃費、躯体の省エネ性能から順にご覧あれ。
 
下矢印下矢印下矢印
 
 
 

 

 
いかがでしょうか。
躯体の省エネ性能はウェルネストホームならランクS+は当然ですね。そういう仕様しかつくってませんし。
注目すべきはそこではなく、必要エネルギーです。
我が家の必要エネルギー90.3kWh/m2・年!!
外皮平均熱貫流率(UA値)0.26W/m2K
一時エネルギー消費量287MJ/m2・年で、省エネ基準から59%削減!!
 

家電を含まなければ自家消費分を加味した光熱費は年間79,000円というものですが、光熱費は暮らし方で変わるので参考程度ですね。

 

 

 

 

ここからは細かく見ていきます。

エネルギーパスの詳細は、ウェルネストホームと地元工務店と比較したときにも書いています。

右矢印家の燃費を比較

ウェルネストホームと地元工務店に惹かれたひとつの要因は、どちらもエネルギーパスで家の燃費を示してくれるところでした。

どちらもそれぞれのよさがあったなあと少し懐かしい思いがします。照れ

 

今回はこのとき比較に用いた設計初期のエネパスとの比較もしていきます。

 

設計初期(2018)との違いは

①付加断熱80mm右矢印100mm

②バルコニー右矢印屋根

③天井断熱右矢印屋根断熱

④設備のグレードアップ

などです。

①が必要エネルギーに、④が消費エネルギーに影響しているだろうと思います。

このあたりを加味しながら数値がどう違うのかを考えるのもなかなか興味深いですよ。

設計に大きな違いはないのでエネルギー面での変化も大きくはなく、細かなものなのでいつも以上にマニアックな内容になりそうですニヤリ

 

 

 

リムジン後ろリムジン真ん中リムジン真ん中リムジン真ん中リムジン真ん中リムジン真ん中リムジン真ん中リムジン真ん中リムジン真ん中リムジン真ん中リムジン真ん中リムジン真ん中リムジン前

 

 

 

必要エネルギー
室温を冬期20℃、夏期27℃以下で1年間暮らした時に必要な、冷房、暖房、換気、給湯、照明の5つのエネルギーです。
躯体性能=省エネルギー性能を表すものです。
 
下矢印完成後(2019)
 
下矢印設計初期(2018)
これぞウェルネストホーム!!
省エネ基準など眼中にあらず。
視界にあるのはパッシブハウス基準のみ(私的には)。
しかしパッシブハウスの遠きこと。
暖房負荷はともかく、冷房負荷を15kWh/m2年にするにはどんな工夫をしているのでしょうか。
 
数値の比較をしてみましょう。
2018右矢印2019
冷房27.6右矢印29.2(+1.6)
暖房15.5右矢印13.3(-2.2)
換気1.8右矢印1.9(+1)
給湯39.5右矢印39.5(±0)
照明6.4右矢印6.5(+0.1)
合計90.9右矢印90.3(-0.6)
 
設計時からの変更で影響があると思われるものとして、アルセコからレッドアートへの変更に伴いロックウールの厚さが80mmから100mmになったことが挙げられます。
これにより若干の性能向上が期待できるため、数値がどう変わるのか楽しみにしていました。
結果は全体として微減。
暖房※1だけ見ればパッシブハウスレベルになりましたラブ
しかし、逆に冷房※2にはエネルギーがより必要になりましたガーン
可能性として考えられるのは
①断熱の強化で内部発熱の影響が増した
②温暖化の進行を加味してある(近年の酷暑や暖冬)
といったところでしょうか。
①が有力だろうと思いますが、気候変動も反映されているのか、されていないのか興味があります。
実際に冬と夏を過ごしてみて、エアコンの電力をモニターしている結果からしても冷房のほうがエネルギーを使っているのは間違いありませんが、このあたりについては別記事でニヤリ
※1 冬季の室温を20℃以上に維持するのに必要な暖房エネルギー
※2 夏季の室温を27℃以下に維持するのに必要な暖房エネルギー
 
 
エネルギー需要と熱損失
どこにエネルギー需要があり、どこに熱損失があるのかを比べると違いが見えてきます。
エネルギー需要はグラフ2の棒グラフと同じですが、円グラフにすることでどこの割合が多いのかがわかりやすくなりますね。
 
下矢印完成後(2019)
 
下矢印設計初期(2018)
エネルギー需要(=必要エネルギー)は大きいものから、給湯、冷房、暖房の順になっています。
部位別熱損失は比率に変化があるのでグラフの印象が異なるように感じますが、絶対量はほとんど変化していません。
変化量のみに注目すると、外壁が-5、床が-1、開口部が-1、換気が+1、合計-6W/Kとなっています。
 
 
冷暖房熱負荷と日射取得熱量
冬は日射取得、夏は日射遮蔽というのはパッシブデザインの基本です。
それにより空調負荷を削減できます。
 
下矢印完成後(2019)
 
下矢印設計初期(2018)
どちらもほとんど変わっていませんが、よくみると冷暖房負荷は冷房負荷が若干増えて、暖房負荷が若干減っています。
数値的には表1の比較で確認したとおりです。
 
 

 
 
このエネルギーを設備でどこまで減らすのか、消費エネルギーについては次回にしておきましょう。
 
 
(つづく)