小室哲哉の音楽をこよなく愛するオレが、globeの4thアルバム『Relation』をレビューする! 

前回までのあらすじ←違


4thアルバム『Relation』のトラックリスト

  1. Letting out a deep breath
  2. across the street,cross the waters
  3. wanna Be A Dreammaker - Album Mix
  4. creamy day
  5. Sa Yo Na Ra - BUZZ mix
  6. sweet heart - Full Length Version
  7. like a snowy kiss
  8. calls from the public
  9. Relation
  10. Perfume of love - Straight Run
  11. illusion
全11曲中4曲がシングル曲は、うーん!オリジナルアルバム!←もうええて


本作『Relation』は、1998年12月9日リリースとなっていて、前作『Love again』から8ヶ月弱という急ピッチで制作されており、『BRAND NEW globe 4 SINGLES』と呼ばれるそれぞれ悪夢をテーマとしてPVが制作された4週連続発売シングル曲の、『wanna Be A Dreammaker』、『Sa Yo Na Ra』、『sweet heart』、『Perfume of love』が収録されている。(Perfume of love以外はミックスやバージョンが異なる。)


1998年は、このglobeの4週連続シングル発売の他、GLAYが誘惑とSOUL LOVEを2枚同時発売、L'Arc〜en〜CielがHONEY、花葬、浸食の3枚を同時発売、snow drop、forbidden loverを二週連続リリースと、追いかける中学生にとっては大変でしたね。


しかしやっててよかったアルバイト!


はい。私は夏休みにギターを購入するためにアルバイトをしていたので、なんかなんとかなってました。


それでは『Relation』のレビュー行ってみしょう。

1曲目、Letting out a deep breath。なんかシンセサイザーの物々しいというか荘厳というか、雰囲気のあるイントロから始まって、KEIKOのボーカルが入ってきて、ドラムやベースが入ってきて、これは小室哲哉自身が若い頃に傾倒したプログレッシブロックの様相を呈している!ベースが凄くいい仕事をしていますね。

はい、このアルバムはどちらかと言うと、プログレサウンドを大胆導入した作りとなっていて、全体的に非現実的であり(悪夢がテーマの曲が多く入っているからね)、雰囲気がなんだか幻想的です。

更に実験的な試みとして、シングル曲以外の作詞をマークとKEIKOが行っていて、この曲はマーク作詞。


2曲目、across cross the street,cross the waters。こちらもマークが作詞で、TKのシンセと、更にベースとドラムが凄くいい仕事をしているカッコいいプログレナンバー。ボーカルメロディやバックのギターサウンドもかなりロックしています。途中なんとなくRadiohead的な雰囲気もあってみたり。


3曲目、Wanna Be A Dreammaker。


4週連続先行シングル第一段!

コード感が凄く無調整的、無機質的な楽曲で、かなり混沌としたロック感があり、そしてKEIKOのボーカルが一部かなりピーキー。


wanna Be A Dreammaker〜〜〜〜〜!


たまにカラオケで歌ってます←原曲より突き抜けて歌ってます。誰かKEIKOパート歌って私にマークパートやらせてください←


4曲目、Creamy day。こちらもマーク・パンサー作詞の楽曲で、ピアノ主体のアコースティックなしっとり湿り気のある曲となっている。


5曲目、Sa Yo Na Ra


先行シングル第二弾。ピアノのコードがずっと3連を奏でている楽曲で、TKがマークのラップにコーラスぶつけるというものが聴けてある意味でカオス。後半ちょっと転調する。


6曲目、sweet heart。


アルバムバージョンではマークが大爆発!

ドラムンベースが基調の楽曲でポップスと行ったり来たり。globe最後のオリコン初登場1位の楽曲。


7曲目like a sowy kiss。


KEIKO作詞の楽曲であり、本アルバムの中でのプログレ感は薄めだけれど、しっとりとしたポップスであり、大衆にとっての隠れた名曲となり得る一曲でかなりいい。


8曲目、calls from the publick。

マークがリードボーカルを務める楽曲。作詞はマーク。

KEIKOもボーカルとして参加してはいるのだけれど、えぇ、マーク…いらないっす…はっきり言って、マークは普通に歌っちゃうとピッチが甘々というか、一歩間違えたら大変なことになっちゃいそうな不安定感がすごいんだよ。


9曲目、Relation。

ボレロのようなリズムで淡々と流れるTKのシンセサイザーによるインスト曲。私は好きだけれど、多分普通飛ばす。

しかし、この曲のタイトルがアルバムタイトルトラックのRelationであり、関連や繋がりを意味することばであることから、次の10曲目、悪夢の最後であるPerfume of loveへの繋ぎとして、アルバムとしては重大な役目があるのだ。


この曲は、ラルクのsnow dropに阻まれて、4枚の先行シングルの中で唯一オリコン1位をとることができていないが、個人的には4曲の中でも圧倒的な名曲。展開から何から全てが素晴らしい。コーラス含めボーカル録り一体何本しているのだろうか。


君の名前はずっと忘れずにいたいよ できたら繋いだ手の温もりも どうして離れて忘れて行かなきゃいけない Perfume of love 香りだけ残って

ひとりぼっちのパラダイスいつまでも抱えて、どこかで誰かに少しは分かって欲しくて 憂鬱さを誰にも見せずに歩いてる こんな私は鏡にどう写ってる


素晴らしい!


10曲目、illusion。KEIKO作詞のアルバム最後を締める楽曲。歌メロやKEIKOだから書ける女性視点での思考表現はとてもいい。


このRelationは収録曲Perfume of loveのオリコン一位陥落からも分かるように、小室哲哉が本当に一時代の終焉を感じる前だか感じている最中の作品である。その理由として、GLAYやL'Arc〜en〜CielのV系バンド勢のブームは勿論のことながら、小室哲哉も認めているけど、若き歌姫の宇多田ヒカルの登場が大きく、小室さんは衝撃を受けて引退も考えさせられたほどである。


しかしながらこのRelation、個人的には小室哲哉のルーツであるプログレ感が特に前半の曲には強く感じられて、個人的にはとてもいいアルバムのようなら思います。