前々回は、
アンチエイジング&リバースエイジングに関わる美容皮膚科医が、あ・え・て、語りたいテーマ『劣化しちゃダメですか?』と題して、奇跡の○○歳、ルッキズム偏向の罠について考察しました
言霊の力を侮らず、自身の脳をも傷つけるネガティブな言葉は発しない
全てにおいて永遠はないからこそ最盛期の破壊力が尊く、命は期間限定だから切ないのだと申し上げました
「言いにくい事をはっきり言っててスッキリする」
「先生のブログ、言葉選びが絶妙❣️」
と時々頂くお声をはげみにしております
さてさて、今回は恋愛問題で世の婦女子、いえ男子諸君も悩ませる、過去の恋愛との向き合い方から、美容医療歴を考察してみたいと思います
元カレ元カノが忘れられない・・・
告白できずに終わったあの人をいつも思い出す・・・
新しい出会いを求めているのに、いつも心に住んでいる人がいる・・・
よく聞きますよね
ショートドラマや映画、マンガ、純文学から、世界最古の小説源氏物語に至るまで、みんなみ~んな引きずりまくっておられます
あの日の青空も、大雨も、一緒に聴いた音楽も、涙した映画も、美味しかったご飯も、外れだったレストランも、記念品のお祝いも、小さなケンカも、全てが懐かしい思い出となり
胸が苦しい。。。
笑顔の輝き、自分にしか見せない表情、繋いだ手の温もり、次々と幻影が浮かんできて、次の恋に踏み出せない。。。
デートしてみても、どうしてもあの人と比べてしまう。。。
断言しましょう
引きずるということは、それだけ素敵な恋だったという証
そんな風に思える心の豊かさ、思える人との出会いがある人生は最高です
料理でいえば、様々なアミノ酸のうま味が重なり合い、深みのある耽美な一皿
着物でいえば、絢爛豪華な刺繡が金糸銀糸も惜しまず施された上等な反物
音楽でいえば、管楽器、弦楽器、ピアノ、打楽器がハーモニーを奏でるオーケストラ
ぺらっぺらに薄いの対局。
厚み、深み、奥行きの極致です
ですが、ですがですよ、
過去の幻影、もとい亡霊に囚われて先に進めないのでは、人生トータルで考えたらもったいない
そうです、料理でいえば若い頃の恋なんてスターターみたいなもんです
メインディッシュだったとしても安心してください、メインは3皿食べたっていいんです
(前菜だけで30皿くらい楽しむ方もいらっしゃいますが)
着物1反の長さは平均12.5メートル👘
1回の恋なんてせいぜい30センチ~1メートルくらいじゃないでしょうか?
人生の刺繍はまだまだ続きますよ
交響曲は一般的に3~4楽章ありますし、第2楽章からが盛り上がります
人生は続き、我々は新たなページを作っていくのです
そして、有機物であるヒトは、生きる限り変化します。
本当に変わります。
25歳のわたしと、50歳のわたしは、社会的にも自我的にも『ケイダトモコ』で間違いないけれど、
25年間変わらず、ジャズダンス、料理、絵画鑑賞、読書が趣味だけれど、
正直すぎて損をする性格も、情が厚すぎて疲れることも変わらないけれど、
あの頃の自分と今の自分は全く違います
あの頃好きだったり憧れていた人やモノたちの一部は、悲しいかな、もう輝いて見えないのです
それは自分が進化してしまったから
懐かしさを感じ、切ない気持ちになるばかり
大人の皆様なら共感くださることでしょう。
目は肥え、舌も肥え、世の中の仕組みを知って商業性も垣間見えてくると、憧れの品が色褪せて感じたり、美味しくなくなったりすることってありませんか
そして、円熟味を増し、ますます魅力的な友人がいる一方、もう会わなくてもいいかなって人間関係を断捨離するのが40~50代だったりします
若い頃なら大学生と社会人の責任感の差って甚大ですよね?
だから、どちらかが就職したりライフステージが変わりして疎遠になるというのも自然なこと。
それぞれが成長できれば関係性は続くでしょうし、そうでなければ無理して一緒にいないという選択もアリなのです
あの時感じた幸せは、幼い自分だから感じられたことかもしれません
前に進めず堂々巡りしていても、実は気付いているのではないでしょうか
今の自分にあの人が同じことをしてくれても、幸せだと感じることはできないだろうなと
だからこそ、花火のように消えてしまう、その瞬間の喜びが尊く思えるのでしょう
人は、望まずに背負わされたり、自らの意思で乗り越えてきた艱難辛苦によって、意図しない進化・変性を遂げてしまうもの
親や監護者の庇護のもとすくすく育っていた、夢見る夢子ちゃん、夢男くんはもういないのです。
趣味が同じでも感性は違う、夢の追いかけ方も違う
画家も作家も作曲家も年代ごとに作風が進化します🎨
それは脳内のシナプスが変わっていくから
人に言えない苦労と痛みを経験し、それらを全て笑い飛ばせる器の大きさはチャーミングですよね
男女問わずカッコいいなと思う方々は総じて、
「なんやかんやあっても、今の自分が一番いい」
とおっしゃいます。
(ただし、体力は20代に戻りたいというのも共通)
過去に学ぶことはあっても、決して後悔しない
人生と自転車はバックできないのですから
だから、付き合う友人(含む恋人)もその時代で変わってきてしまうのは必然と言えるでしょう
私自身もまだまだレベル50の若輩者。
もう少し大人になれば、うんと若い世代の感性に激しく刺激されたいと思う気がするので、また求める人間関係も変化するような予感があります
皆さんの恋も、いえ、恋こそ次のステージでは、様々な人生経験を乗り越えたあなたにピッタリなお相手がいるはず
苦しみ痛み悔しさをを知ったからこそ、感じる喜びはひとしおに違いありません
当たり前ですが亡霊とは恋愛できません
自分で美化した虚像ともお付き合いできないのです
一歩踏み出すには、過去の亡霊を除霊、浄霊しなくてはなりません
除霊方法は?どこの霊媒師さんがいいの?占い師紹介して?
いえいえ、超簡単です。
美容医療のカジュアル化が進んでいますが、〝いつ、どこで、何回、何をして、何が生じたか”の美容医療歴は、きちんとメモしてまとめておいてください。
既往歴や合併症もまとめておくと、受診時に時短にもなるのでおすすめです。
それが未来に受ける美容医療の安全の助けになります
●過去の恋愛は引きずらず、心の思い出アルバムに保存すべし
●過去の恋人や、叶わぬ片思いのあの人は、進化した今の自分に合うわけがないと心得、前に進むべし
●美容医療歴は忘れず整理し、一切隠すことなく主治医に伝えるべし
初版第3刷 重版決定
6月25日発売 慶田の新著
『女医が教える、やってはいけない美容法33』
スキンケアやメイクアップに関する基本知識がたっぷり366日分(うるう年含む)
♪重版しました♪
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