若宮丸漂流民物語の異聞がテレビで放送されましたが
昨日7月12日、NHK仙台放送局の『東北ココから』で「知られざる 石巻の“漂流民”〜船乗り「善六」からのメッセージ~」という題の番組が放送されました。
NHKのアナウンサーと御当地アイドルの子が司会し、「若宮丸漂流民の会」事務局長の大島幹雄氏と東北大学名誉教授の平川新先生が解説するという形で番組は進行した。二十数分の番組の枠では、大島氏も平川先生も話足りなかったでしょう。
10年ほど前に宮城県海外移住家族会の総会で、平川先生にお願いして若宮丸漂流民について講演していただいたことがあります。日本に帰国できた4名の漂流民は、初めて世界一周した日本人であると同時に、初めてブラジルに上陸した日本人でした。ブラジル連邦サンタカタリーナ州のフロリアノーポリス市にはブラジル宮城県人会によって記念にモニュメントが建てられています。
「 若宮丸漂流民 」 とは
(江戸時代1793年:寛政5年)、宮城 県石巻湊から江戸に向かって船出した千石船「若宮丸」は福島 県沖で遭難し、はるかアリューシャン列島まで流された。当 時日本との貿易を望んでいたロシア政府の意向で、彼ら乗組 員はシベリアを横断してサンクトペテルブルグへ、そこから帆 船「ナジェージダ号」に乗せられて西回りで世界一周し、1804 年(文化元年)日本に帰ってきました。若宮丸漂流民の会とは、彼ら若宮丸漂流民の数奇な運命に惹かれ関心を抱き、彼らの足跡を調査し広報に努めている会です。
詳細については、若宮丸漂流民の会のホームページをご覧ください。
昨日のNHK『東北ココから』で取り上げられた漂流民キセリョフ善六は、世界一周はしていません。善六はロシアに帰化することを選択し、ロシア正教に入信し、洗礼名キセリョフを受けてます。テレビ番組の中で語られていたように、日本語とロシア語の通訳として力を発揮しており、近世の外交史に足跡を残しています。
世界一周して日本に戻ってきたのは、津太夫、儀兵衛、太十郎、左平の4名です。番組の中では全く取り上げられませんでしたが、この4名を中心に若宮丸漂流民を語るイベントが7月20日17時より有ります。洞林寺が会場になってます。
チケットのお問合せは、主催者の代表佐藤さん(090-6251-6079))まで。
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