丁稚烏龍帳 -32ページ目

丁稚烏龍帳

today,detch stood live on the earth,too…

熱帯夜いつまで続くやら、今日も今日とて寝苦しい夜です。

今年の夏は夜は寝れていいなぁと思っていたのですが、ついにクーラー起動ですよ。


ということで、暑さ寒さも彼岸はまだかいな~の前に、酒場日照りウィークのお盆の到来です。

最近、あまり飲み歩いてないもんで、ご近所のお店しか調べておりませんが、今年の夏はこんな感じです。


栄寿司    11~19

みつわ    11~14

丸好酒場   11~21

宇ち多    12~15

鳥房      13~17

伊勢元酒場 14,15

江戸っ子   15~20

秀       16(木)のみ


うまいこと、みつわと江戸が補いあってくれてる感じですねぇ。

14日までは江戸っ子で飲んで、15日はみつわで飲み、更に翌日からは宇、みつわ、伊勢元の三択…と。

そんなに飲めるかいっ(苦笑)!


どうぞ、皆様の夏の参考までに。



昼のボール 昼酒って、この世で一番素敵な時間の過ごし方だと思うんです。私見ですけどね。
そんな至福が味わえるお店、実は数少ないんですよね。
もちろん僕の行動範囲が狭いせいで、赤羽いこいを筆頭に、南池袋、新宿、上野、浅草、そしてウインズ周辺といった遠出エリアには、数々の昼酒店があります。
ただ僕の日常の行動範囲内では、知る限りただ二軒だけ。小岩銚子屋とそして僕のホームグラウンド、八広丸好酒場本店でございます。


二時台まで範囲を広げれば立石宇ち多を筆頭に、新小岩わか、日本堤丸千葉と近場のお店が出てくるんですが、残念ながらこれらのお店にはボールがない。あるいは、ドライハイなんです。

どうしても昼からハイボールを飲みたい時ってあるじゃないですか。そういう時に重宝するのが、この二軒なんですね。


なかでも何度も書いていますが、私選世界で一番の焼酎ハイボールが、この丸好酒場のボールです…。


やさしいボール※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


思えば、僕の酒場巡礼の始まりは、この丸好酒場からだったんですね。あの宇ち多よりも早く。
名著「下町酒場巡礼」に出会い、大衆酒場っていいなぁと思っていた時、ふと開いた散歩の達人2001年4月号の大衆酒場特集「昭和的酔いどれ船「大衆酒場」考」。

大はしの旧店舗で四代目がキリッと巻頭を引き締め、赤羽大久保酒場、十条斉藤酒場、滝野川高木など名店ひしめく中で、僕の目を強烈に引き着けたのが、丸好の佇まい、そしてご夫婦の姿だったんですね。


ああ、京成沿線じゃん行ってみたいなぁ、ここで飲んでみたい…純粋な憧れ、そんな想いがすべての始まりでした。
初めて入った時は、おかみさんの顔に「怖そうだなぁ」と内心怯えつつ、おそるおそるハイボールを注文したのをおぼえています。その時も今日と変わらないやさしい味わいのハイボール。

酒瓶の並ぶ棚の、飲み物の品書きが手書きからパソコン打ち出しに変わっても、変わらないボールの味わい。

酒棚に並ぶジンやライムを配合しているのでしょうか、どの店とも違う丸好のハイボール。一番好きなハイボール。

カウンター越しの昼下がり しばらく静かに飲んでいると、「あんた、どこから来たの」。「佐倉からです」。「千葉の…?はぁ、ご苦労さん」と、苦笑するおかみさん。その一言で丸好の一員になれた気がします。以来「佐倉の」の通り名で、通い詰めたこの数年間。ちなみにu先生は「戸塚の」でしたね。

カウンターに馴染み、お客さん方の輪に混ざり、ポテサラ、煮込み、レバ刺し、ジャガカレ、そして庄内米のご飯と、アテに焦がれ、ボールに惚れこみ…。

二人とも、このボールが飲みたさで近くに越して、そして今しみじみと昼ボールの悦楽を味わっている。なんて幸せな時間でしょう。

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丸好酒場07夏ということで、酒場巡礼100稿、丁稚飲酒帳200稿は、個人的な節目ということで、一番身近な丸好酒場について思い出話を徒然と書いてみました。

ちなみに今年の夏休みは、11日から21日です。また9月9日は日曜日ですが、午後四時から営業ですので、お間違えのないよう。
相変わらずの不定期更新ですが、これからも皆様よろしくお付き合いのほどを。



夏になりましたねぇ、先週あたりから蝉の声も聞かれ始め、あちーのなんの。
梅雨明けが八月にずれこむてのも、昨今の気象のズレってやつですかねぇ。
今年は今のところ夜が涼しいからいいですけど、熱帯夜になるとお酒飲まないと寝付けませんよね。
ん~、なんだか言い訳めかしいぞ、と。



開演のスターマイン 夏の風物詩いろいろありますが、これといったらやっぱり花火かなぁと思うのです。
ということで、行って参りました地元葛飾花火大会。
一昨年はじめて行って、これはいいわいと味をしめたあたくし。時は7月24日の火曜日です。
理由は知らねど曜日固定なんですよね、この花火大会。

やっぱり花火ですもの雰囲気出そうと、仕事帰り慌てて作務に着替えて、立石駅にダッシュ。
おやつ用のコロッケとメンチを買い込んで電車に飛び乗る。青砥で乗り換える時にやたらホームに人がいたから、まさかと思ったんだ。
案の定、高砂駅金町線ホームは大混雑。しかもうちの職場の人が、カップルで~…なりがなりだったので気づかれませんでしたが。
ラッシュ嫌いのあたくしが電車を待つはずもなく、高砂駅から会場(金町浄水場の裏手)までお散歩に即決。

とうもろこしなど買い食いしながら、会場に着いた時、始まりました花火大会。最初はスターマインからスタートです!

最初の打ち上げのときはまだ場所を確保してなかったもので、もろに打ち上げ会場直下で、上から花火のカスがポロポロと。
河川敷から見上げ、土手の隙間を見つけてビニールシートを広げます。うぉっ、今年の場所は結構斜度がきつい!
足を突っ張っていないと、ビニールシートがそりになってしまう(笑)。
でも、土手に横になって空を見上げれば、間近に夜に咲く花。こちらの花火大会、僕が気に入った理由は、広大な河川敷が会場のため、
空に咲く華 広い土手に寝転がりながら直上の花火を見上げられるところなんですね。
いいねぇ、横になってまったり見上げる花火のきれいなこと。時折火の粉が落ちてきて、「あちあち」と叫ぶ若い衆がいるのもご愛嬌。



燃焼時間を短く設定しているんでしょう、開いた直後に消え、その背面に生まれ変わったように大輪が花開く「イリュージョン」、レイザービーム状の火線が何本も空に放たれ、しだれ柳が空一面に尾を引いて消える。ハートや星の変わり花火の一方で、昔ながらの玉花火。
圧巻は毎年恒例、最後のやたら乱れうちのスターマインまで、打ち上げ時間は1時間。
一万発の光と音の競演は、その密度の濃さで飽きさせず、一息に見終えた~という感じです。
花火って時間や打ち上げ数でなくて、密度だと思うんですよね。もっとも一万発て、けして少なくはないんですけど。

大輪 惰性的に数多くあげるより、テンポ良く、ポンポンスポポン、バカテンポ!と、畳み掛けるような花火が好きです。
新ネタ「○○でナーイツ!」はすべりまくりだと思います…いや、話が反れました。



〆の徳 川風に吹かれながら夜空を見上げる、夏の夜の夢は瞬く間に過ぎて、帰り道は戦後の買出し列車を彷彿させるような道の混み様。
金町から徳さんにたどり着いた時には既に九時半、営業時間短縮を知らずに駆け込んでしまいました。大将、申し訳ありません。
久々に団子屋さんと笑いあい、お茶割り二つに、めごちの南蛮漬けにさっぱりと小肌をいただいて、僕らの夏の一夜もヤマにいたしましょう。いいもの見れて、美味しいものを味わって、今宵も葛飾の夜はいい夜です。


(仮)白鶴小路 千葉県の渋谷とその名も高い柏市ですが、誰が言ってんだ?柏市民か?
金町乗換えすれば、我が家から30分とかからない距離にあります。
ちょいと柏に立ち寄ったこの日、折角ですから酒場を探しましょう。目指すは、柏神社脇から延びる柏銀座商店街。この日は生憎の雨の中、傘を片手にお散歩です。
左右をキョロキョロしながらいい雰囲気のお店を探します。カレーのルンビニって、千葉にあるアレかな?と思いつつ、その手前にはかのホワイト餃子柏店があります。
と、ふと振り返れば趣のある小路がありますね。白鶴の看板も雰囲気あるなぁ。こりゃ、いいねと奥を覗くと、路地の奥に一軒だけ縄のれんのかかっているお店があります。

いい佇まいだね、でもまだ提灯の灯が消えてるなぁと思いつつ、近寄って見ると屋号は「華枡」ですか。雅な感じですねぇ…ガラス戸越しに中をのぞくと人の気配なし。んー、営業時間まだかぁ、残念。

華升とぼとぼと踵を返して、裏側の風情もあるねと看板を振り仰いで撮影していると、後ろからガラガラと物音が。親父さんが灯りを入れてる~!慌てず騒がず間を取って、中に引っ込んだところで扉をガラリ、「もういいですか?」と尋ねてみると「いいですよ」と、田口計似の親父さんが優しく返してくれます。


たたきの奥に階段がある所を見ると二階席があるようですが、十畳ほどのこじんまりとした店内、向かって左手にカウンターに囲まれて厨房があり、右手に四人掛けが一つあつらえてあります。7人も並べば一杯のカウンターの入り口左手、焼き台の正面に腰掛けます。
店内をきょろきょろ見回して、チューハイ(320円)をお願いします。宝焼酎をグラスの五合ほど、冷凍庫から氷を入れて、炭酸を注いでできあがり。炭酸が一本使いきりでないのが残念ですけど、結構濃いんだなこれが。んまいですね~。


華升チューハイ チューハイをちびちびやっていると、間を図ってご主人が「何か出しましょうか」と言ってくれます。卵焼き、にら玉、山賊焼きなんていう一品料理も気になるけど、ここはメインのもつ焼きで勝負でしょう。もつは一本100円から、聞けば一本単位で注文できるとのこと。ならば、様子見の定番、レバ・シロたれに、ハツ・鳥塩で4本お願いします。
冷蔵庫からもつを取り出されますが、結構大振りでこれは期待が持てそうです。焼き台に向かいながら、子どもの事件を耳に「最近、こんな事件ばっかりですね」と話しかけてくれます。手持ち無沙汰の一人客には、心遣いがありがたい。焼き物を待ちながら、この店を見つけた経緯=通りがかって(笑)やら、柏の大衆酒場事情などをお聞きしました。駅前に古い酒場があったそうなんですが、火事で焼けてしまって、今ではこちらが柏でも古い部類になるそうです。37年となれば、もつ焼く煙に燻されて、柱や梁もいい色になるわけですよね。



タレ二本 と、たれ物から上がります。まずはシロから、パクリ。これは味わったことのない食感。ブリブリてんですかね、柔らかいガツのような感じでしょうか。独特のシロの風味がまたよし。それにも増して、タレが濃厚でいい!思わずご主人に「味噌ダレですか?」と聞いてしまいました。味噌ではなくて、長年にわたる時間の蓄積が味噌のように感じられる風味になったということです。レバタレもまた、タレとの相性抜群、レバがフレッシュな感じだとなお良いかと思いましたが、十分及第点。
続いて出てくるハツ塩があがります。これは亀有江戸っ子的な薄目のつくり。でも、塩の加減がいいですね、タレもいいけど塩もいいですぞ。鳥も肉厚で美味しいなぁ。これは、全六種制覇するしかないでしょう~ということで、チューハイをおかわりしつつ、残るナンコツとハツを塩でお願いします。



ナンコツ塩 時刻は五時半を回り、おかみさんがご登場です。テレビでは、まんてんのカツカレーの映像が流れてますが、「これは食べられないよね」とご主人…ゲフゲフ、そうですよねぇ(苦笑)。いや、僕だって全部乗せは行く気はないですよ~。
ナンコツから出てまいりますが、一言「デカッ!」。このナンコツは、僕の見た中でも最大級な気がするぞ。後日聞いたところでは豚の胸腺だそうですが、臭みもないし、コリコリの食感が素晴らしい。食べ応えばっちりです。そして圧巻は最後に出てきたタン。タンって、店によって当たり外れが結構あって、薄手のタンはあまり好きでないんですよ、固いしね。ということで、オーダーを最後にしたんですが、ここのタンは厚いよ~。ねぎ間で一串二片ですけど、三片、四片あるよりこの厚さが欲しいのよ。かみ締めればジューシィな味わいに、ご主人の絶妙な塩裁きがベストマッチ。文句なしの素晴らしさ!
ジューシィタン本当にナンコツとタンは出色です。良くぞ、この順番で頼んだなぁと感心しますよ、あたくし。次回も柏に来たら、華枡のナンコツとタンにしようっと。



小路の奥の情景 落ち着いた佇まいに、味付けの妙。これはいいお店をみつけたなぁ。
何より店から出たあとの小路の薄暗さが雰囲気だよなぁ。いつまでもこの小路が柏にありますように…。
また寄りますよ、御主人。

たまには酒場でないところで、外食しようと思う日もあります。
では、念願の高砂の洋食屋さんに出かけてみましょうかね~。
と一日ごろごろしてた罰か、高砂駅ホームに着いてみれば、お店の中は付いてるけど、外の灯が消えてる~(T-T)。いや、まだ負けたわけではない、洋食といえばわが町青砥にもあるではないか。

やまぐちさん ということで、来た早々反対ホームに乗り換えて、帰って参りました青砥駅。

駅から平和公園に向かう道すがら、亀有に向かって右手にそのお店はあります。休日には家族連れなどで一杯になってしまうこともあるこのお店、さて、今日は席あるかな~?
ガラス越しにのぞいて、む、満席か…と思いきや奥のテーブル席が一つ空いてる、ラッキー!…てなことで、今宵の晩餐はこちら、洋食やまぐちさんに決定です。


店内は、右手にテーブル席、四人掛けが四脚、左手は厨房を囲むカウンターに二人掛けの丸太のベンチが5つ、計30人弱のキャパシティです。
四人家族とカップルの間の席に滑り込みますが、隣のカップルのおねぇちゃんの食べてる焼肉系がものすごい盛りだなぁ。

さて、二回目のこの日、オーダーは実は決まっておりまして、前回来た時、隣のお兄さんが頼んだ生姜焼き定食(780円)、この盛りが物凄く次回は是非と心に決めていたのでした。
m蔵さんは、ハンバーグとカニクリームコロッケの定食(1180円)をチョイスされました。ちなみに価格はうろ覚えね(笑)。もちろん、あたしはライス大でひとつ。


肉の山 前回はカウンターだったので、物凄く機能的な(逆に言えば狭い)キッチンの様子と御主人の一挙手一投足とが楽しめたのですが、今回は壁の古いポスターなどを見ながら、待ちの姿勢です。
ちなみにキッチンの何が機能的かというと、シチューやらソースやらを煮込む鍋が7,8個並んでまして、肉やハンバーグを焼く鉄板の上まではみ出てるんです。その隙間を縫って、ハンバーグを焼いてるんですねぇ。
両隣に出てきたサラダがすごいことになってるなぁ、鉢だよ鉢。しかも、隣のカップル、野郎の方にもハンバーグが来たよ、おねぇちゃん、いい食べっぷりだねぇ。
そう、こちら爆盛というほどではないのですが、結構ボリュームのあるお店なのです。そして、定食を夜もやってくれてる嬉しさ、ランチはもう少し下がるのかな?大体、単品が800円前後、セットが1200円弱といったところです。

ソースを鉄板で焼き上げたのか、店内に酸味のある煙が満ちて思わずケホケホ。ん~、しかし食欲がそそられますなぁ。



飯の山 ほどなくして出てまいりました、生姜焼き。あーんどライス&豚汁につけもの。ん~、正しいジャパニーズ洋食店の定食です。どうです、この肉の量。先日のプランでは、生姜焼きを半量生ビールのおつまみにしてから、食事に入ろうかと思ってたんですが、今日はお酒の気分ではないので、最初から肉山登頂の途に着きます。ごはんの漫画盛りな感じもいいですねぇ、しかし、m蔵さんから「ごはん足りないでしょ」とのツッコミが…そうですよ、ご飯食いですからね。事実、のちほどm蔵さんのごはんを半分申し受けました(笑)。
味付けは甘辛のレベルがどちらも高く、パンチがあります。両者を比較すると塩気の方が勝ってるかな。生姜が全体を引き締めて、お肉の脂の甘味と相まってご飯が進むじゃないですか。
お肉はバラですかね、結構脂身の量がありますよ。最後はちょっと苦しくなってしまいました、もちろん完食に支障があるような苦しさではありませんが。

バーグ&コロッケ つけあわせのポテトやにんじんのグラッセを箸休めに、ガンガン食べ進みますが、ガンガンごはんが減るのは何故でしょう~(笑)。添えられた豚汁も大根やにんじんなど、根菜類の甘味が引き出されていて、これもグーでござるよ。
しかし、ちょっと残念だったのは皿の上のタレが多かったこと。舌が痺れてしまいました。次回はねえちゃんの頼んでいた肉野菜炒めにしてみよう。あれならこのタレだくがきっといかせるでしょうから。


そして、一片もらったm蔵さんのハンバーグと、カニコロッケ、どちらもおいしかったぁ。特にハンバーグのふわっとした口解けと、ドミグラスの美味しさいいですねぇ。ハンバーグと生姜焼きのセットがあればいいのになぁ。
そうしたら、ライス二枚ないと足りないか(笑)。

徳多和良で、ふと蕎麦の話になったんですよね。
で、大将が良く行くと教えてくれたのが、浅草は竜泉の角萬。お名前は麺好きの方々からかねがね聞いてたし、大将からそうと聞けば、行くしかないでしょう。


角萬看板 ある日、池袋で観劇の機会がありました。となれば、三ノ輪橋から都電の旅で参りましょう。
京成線から三ノ輪に向かう道すがら、お昼をこちらでいただきましょうと最寄り駅押上で途中下車です。
竜泉って京成沿線からだと、押上で降りても浅草で降りても、どっちからも遠いんですよね。三ノ輪が近いからといって町屋から歩くのもねぇ。というわけで最寄り駅は押上ってのは本当の話でして、決して嘘はついてないっすよ。って、誰に言い訳してんだろ(苦笑)。


桜橋を越えて、吉原を分け入って、たどり着いたのは国際通り。角萬だけに角にあるのかなと、予想は外れて角の先のお店でした。
のれんを潜ると三十人は入りそうな店内はぎっしり、あちゃ~と顔が曇ったのがわかったか、お姉さんから「二階でもいいですよ~」と声が飛びます。
注文は先にということで、「冷や大」と符丁を唱えて二階に上がります。某店のニンニクカラカラアブラのような、マジックワードがこのお店にもあるんです。後ほど、二階で聞いてたら、噂どおり「冷や大」、「冷や肉」の多いこと、多いこと。「冷や大」の答えは、冷やし肉そば大盛りということで、さてどんなものが出てくるのかなと、30畳敷きはあるだろう二階座敷に腰を下ろして、ゆったり待ちの姿勢です。
しかし、土曜日とはいえ、一階も二階もこれだけ入るんだからすごいよね。


大と並 待ったのは20分ほどでしょうか、回転は速いようで、いよいよ僕の順番です。やってまいりました、噂の冷や大。ん~、冷や肉と比べてあまり大きさに違いがないような…と思いつつ、丼に箸を入れて、蕎麦を持ち上げてなるほどね。これが名高い、うどんのようで蕎麦ではない…って、そりゃうどんだよ(苦笑)、うどんの如き太さの角萬蕎麦ですかぁ。手切りの不揃いはあるとしても平均1cm厚のお蕎麦ってのは初体験ですね。

持ち上げるのが一苦労で、口に入れると、うん、ぬるい。でも、うまいよ。まずは蕎麦の物凄い噛みごたえ。そして、つゆの甘味。いいですねぇ、蕎麦の食感とは違えど、食べてるって気持ちで満たされます。炭水化物党向きの蕎麦と言えばいいんですかね。
加えて二口目、肉と合わせるとなお旨い。肉の味わいが甘めのつゆと引き立てあってる感じ。このお汁、直接飲むとカツオだしが効いてるんですねぇ。
さらに止めはネギに尽きますね、一気に口の中がすっきりします。
蕎麦の食べ応え、肉のこく、汁の甘味、ネギの爽やかさ、四身一体の素晴らしさ。わしわし食べ進めて気づきました、蕎麦が減らないんですけど(^-^)。やっぱり冷や大なんですね。



饂飩か蕎麦か ん~、満腹満足。そして、〆に蕎麦湯で割った汁がまた旨い、否、旨すぎる!カツオ出汁+肉汁の旨味が絡み合ってるんだもん、うまくないわけないよね。
満腹になったにも関わらず、汁まで全部飲みきってしまいました。

汁と落ち 汁と消えにし 冷や大かな 角萬のことも夢のまた夢、か…大部分盗作って、わしゃバロン森か(苦笑)。
次は向島店にチャレンジしてみましょ~。むしろ、向島の方が押上からだと断然近いのは、僕達だけの秘密だよ~。


亀有の関所 雨のそぼ降る金曜日、亀有駅に降り立ちます。
千葉県育ちのせいか、JRだと総武線が最寄りのような気がするのですが、実は我が家から一番近いJRの駅はこちら、亀有駅なんですね。
駅前には両さんの像、商店街ののぼりも両津勘吉。そんな北口中通り商店街の入り口ほど近く、まさに看板どおり、ここが亀有の関所、江戸っ子です。


ご近所立石の江戸っ子、その本店がこちら亀有店とのこと。
立石店と同じ関所の看板、店の前一杯を覆うもつやきの白い暖簾を潜り抜けると、これは立石店とことなり、扉がありません。
暖簾の正面に焼き台、その両側にカウンターが出来ています。もちろん、混み合えば焼き台の目の前でも立飲みができる。これは吉祥寺の伊勢屋本店旧店舗を彷彿とさせますね。
店内は二階構成で、一階は立飲みスペース、二階は椅子席と聞いていたのですが、一階も焼き台向かって右手は椅子席になっています。今日は暖簾をくぐって左手、立飲みスペースにお邪魔します。


亀有ボール これも立石店との共通点、焼き台には大将が張り付いていますが、店内のスタッフは皆女性。目の前のお姉さんに、ボールと煮込みをお願いします。立石と同じつもりで、煮込み豆腐とオーダーすると、「煮込み?豆腐だけ?」と聞き返されてしまいました。出てきたものを見てわかったのですが、こちらは煮込みとお願いすれば、豆腐が一つ入ってきます。そして、大はし方式で、豆腐だけというオーダーができるようですね。

琥珀色のボールは立石と同じ、比べてみると少し辛目かな。でもやさしい系のボールです。そして、煮込みに箸を伸ばしましょう。一口食べてみて、うぐぅ…唸ってしまいました。これは立石店以上だ!もともと立石江戸っ子の煮込みは私的三大煮込みに入ってまして、やさしい味噌出汁で、とろっとしたシロの食感が楽しめ、かつ早い時間になくなってしまう豆腐も入れば、至福の味わいなんでございますよ。ところが亀有のそれは、ベースは立石店とほぼ等しい味わい、しかし、なんと言うんでしょう、もつがよりフレッシュな感じがするんですよ。とろとろ感がさらに増しているというか。いやあ、これ旨いわ~。


すごい煮込み 思わずガツガツ食べてしまいましたが、ボールを飲んで一息ついてと。
次は焼き物も行ってみましょう。もつは一串70円から、基本は4本一皿280円というのは立石と一緒、で、同じタレなら二本ずつの「混ぜ」ができるのも同じですね。たれは四種類、日本一の甘たれ、ニンニクの味カラタレ、サッパリと塩焼き(いずれも店内表記から)、そして、立石店では失われた、味噌ダレです。
今日はこの味噌ダレがどういうものか楽しみにして来たんですよ。レバカシラまぜ味噌タレでいただきましょう。


渋い表情で焼き台に向かう親父さん。誰かに似ているなぁと思い返しながら、ボールをチビチビ。
バイクを置いて行こうとする高校生に、「バイク置いてどこ行くの?」と声かけする親父さん、うむ正しい大人だ。



レバかしらまぜみそ 焼きあがったもつ焼きをガブリと一口、なるほど朝鮮風ってのはよくわかりますね。ニンニクがピリッと効いて、味噌のこくが食欲をくすぐる、わかりやすく言えば焼肉のタレ的な味わいです。
これ、いけますわ~。レバの熱々もうまいし、カシラなんか本当に焼肉食べてる感じになるもんね。これで70円はいかんでしょう~。
塩も試してみようと思っていたのですが、そんな気持ちはどこへやら。次はハツとだんごをこれまたミソでお願いしてしまいます。
はつはやや薄め、団子はいわゆるチキンボールかな?最初の皿には負けますけど、どちらもタレの旨味で食べさせてしまう感じがします。万能調味料だねぇ、こりゃ。これは誰かと来て、全種みそで試してみたいなぁ。
ん、よくよく品書きを見ると、これは立石にはない四種混合のみつくろいってのがあるんですね。次回は味噌みつくろいで勝負だね。


さて、雨も強くなってきたようだし、お会計をお願いしましょうか。ボール二つに三皿で1400円、お財布にやさしいのは立石も亀有も同じですね。この価格だもん、お父さんは毎日引っかかるよね。関所の看板に偽りなし。
と、出がけに「ありがとうございます」と振り返った親父さんの顔を見て、ああ、そうだ、チャールズ・ブロンソンだ。
アフロがかった髪型はともかく、豊かな口ひげ、ニヒルな眼差し、男の顔ですねぇ。確実にまた、お邪魔します。



雨の亀有、帰り道 関所をあとに、雨の亀有に男は一人消えていく…。
巷に雨の降る如く、我が心にも涙降る…
ちょっとハードボイルドな気分で、家路に着きました。

帰る道すがら、「う~ん、マンダム」と呟いたかどうかは、御想像にお任せします。

浄妙寺をあとに、とく彦の休憩中の看板前で縷々涙し(笑)、八幡宮を抜けて北鎌倉へ。
鎌倉学園の学園祭を横目に、東慶寺の花菖蒲を愛でると時間はもう午後四時。
まだまだ日は中天に高くありますが、鎌倉を後にしましょう。気づけば濱の飲み友、星一徹さんから…もといiiさんから留守電が入っています。希望の幟

待ち合わせ場所を確認し、大船駅から根岸線に乗り換えて、一路石川町へ。

改札前でがっちり握手を交わし、高速沿いに車橋方面を目指します。


まずは今日の先輩との出会い話からご報告、いや、驚きましたよと。見た目には単なるビル街にしか見えない対岸を指差しながら、そちこちに居酒屋が隠れていると教えてくれるiiさん。さすがは横浜中の酒場を知る男。
と歩くこと15分ほどで目指す車橋に到着です。橋の手前から向こうを見て、「よかったね、ホッピーの幟が出てるよ」と今日は営業していたようです。嬉しいなぁ。




車橋もつ肉店 目指すお店は中村川の辺、雑居ビルの一階にひっそりとありました。ここが最近横浜方面で注目の車橋もつ肉店ですかぁ。
お土産待ちのお二方の脇から入店すると、店内は八人位で囲めるテーブルが四脚、両壁沿いにはカウンターがありますが、土曜日の五時過ぎから八分の入り。人気のほどがうかがえます。
四方の壁には、短冊がこれまたぎっしり。一番目を引いたのは入り口右手のごはんもののコーナー(笑)。もつ丼、焼き鳥丼、ん~これはいいお店に違いない(^-^)。


いす100円(笑) そして、これが車橋名物いす100円ですね~。こちらは立ち飲みなんですが、高齢者、女性優先で100円でいすをレンタルできるんですね~。当然、我々はスタンディングですが。
キャッシュオンのこちら、まずは一人千円ずつを出し合って、iiさんが奥のカウンターに飲み物を注文に行ってくれます。
持って帰ってきたのは、キンキンに凍ったジョッキとホッピー、見事な三冷のホッピーセットでございます。ホッピーをジョッキに逆さに投入、あっという間に暑い夏の恋人の出来上がりです。軽くジョッキを合わせて乾杯!ゴクゴクゴクと乾いた喉にしみ込むホッピー、ぷは~暑かっただけにこれは旨い!そして回る(笑)。


キンキンジョッキホッピーでのどを潤し、お話しようかなと思ったところ、隣のテーブルからiiさんにご挨拶。こちらの常連さん仲間で、皆さん胸に同じ缶バッチをつけています。見れば、iiさんのTシャツにも車橋死ね死ね団のバッチがひっそりと。
このお店のアットホームさがうかがえますね。


塩ユッケ と出て来たのは、これは食ベネバの娘と心に決めていた塩ユッケ。一口食べれば、これは近所のオアシスになりまんがな~、iiさんが最近毎週土曜はこちらにいるのもうなづける美味しさ。

新鮮な肉の旨味と塩だれの辛味が口の中で渾然一体となって広がります。
ごはんのおかずにも合いそうなやや強めの塩味が、またまたホッピー増進剤。これで450円は、納得以上のお値打ち価格だなぁ。
牛刺しもうまいんだよとiiさん、それもいいなぁと思いつつ、串焼きのオーダーを考えます。


ここで、先ほどの一団がお会計、ママさんとのやり取りも丁々発止だなぁ。死ね死ね団の皆さんが去られたあと、改めて店内をぐるり見回してみると、ご近所のご老体とおぼしき方が結構多い。
後ろに座ったおじいが、小学生位のお子様二人にもつを食べさせているのも、ほのぼのしていいですがな~。


さて、ホッピーの一杯目が空いたところで、おかわりと一緒に焼き物のオーダーをと、今度は僕がお使いにいってきまーす。カウンターでテッポウとレバをタレで、砂肝を塩でお願いして、お札と引き換えに新しいホッピーセットをいただきます。一杯一杯冷えきったグラスで供されるんだ、これはうまいはずですよ。
焼き物を待つ間、前日にあったcさんの結婚式話を、楽しくiiさんが語ってくれます。飲み仲間、宇ち中さんが式前日に飲みすぎて乗り越したとか、ええ、確かにあたしも前日飲みすぎて印旛日本医大まで行ってきましたともさ(苦笑)。よく奥さん送り出してくれましたねぇ…なんて笑い合い、二次会までの間に富士屋本店に身なりの整った紳士がずらり並んだ話なんてのも面白いじゃないですか。飲み友達は嬉しいものですね。


レバタレ

いよいよ焼き物があがってきましたよ。まずはレバ、一口食べると表面はカリッと、しかし中はネットリと、旨味が舌に絡まります。さらに旨味を引き立てる濃厚なタレとの相性が抜群。
思わず叫んでいました…「日曜のもつの味じゃないッスよ!」と。
続いての登場はテッポウタレ。これまたクニュクニュの食感が楽しいですね。添えられている辛子とニンニクみそをまぶして食べると、また味わいが変わります。辛味がタレの甘味を引き立てて、さらにもつの脂が口の中で混ざり合う…いやぁ、日曜の日が高いうちからこの味わい、至福よのう。


絶品の砂肝 奥の焼き台でご主人が一所懸命に焼かれていますが、何せ次から次へのご注文、しかも持ち帰りの方も結構多いとくれば、それこそ休む間もなし。こちらもゆったり構えでホッピーをぐびり。口の中の脂が綺麗に漱がれる感じです。そして、満を持してやって参りました、本日のお楽しみパート2砂肝ちゃん。コリッといけば、これまた素晴らしい!コリッという歯応えはそのままに、しかも固くない。そしてかみ締めるほど溢れる鳥の滋味。いや、これは車橋でサイトを引くと、どこも砂肝を推すわけですよ。



煮豚 さらに追加で頼んだ煮豚。それほど期待せずに口に運んだのですが、これが物凄い!見た目固そうなのですが、しっとりと柔らかく噛むほどに肉々しい旨味が口の中一杯に広がります。たれをつけてもいいけど、たれなしで十分いけますねぇ、そしてご飯がほしい味わいですねぇ。まさに僕の描く叉焼の理想形。次は煮豚とごはんのセットはデフォルトで(苦笑)。


気づけば三杯目のホッピーが空に。最後の一杯と、地獄とーふをご注文…からい、辛~い。腫れてたらこ唇になるほど。辛味を一気にホッピーで流し込み、お勘定です。たっぷり飲み食いして、一人2枚ちょいとは恐れ入谷の車橋。都橋の夜景


夜はご実家に駆けつけねばならないというのに、お付き合いいただいたiiさん、ありがとうございます。感謝を述べて日ノ出町駅に向かう道すがら、引き寄せられるように足はピンク街を越えて野毛の町並みに…。気づけばトモでまぐろ丼をかき込んでいたというこの事実。
ごはん食いの執念、恐るべし(^-^;。



朝の行列から晩餐のマグロ丼まで、一日たっぷりと楽しませていただきました。
また来るよ、鎌倉、横浜。その節は皆様またお付き合いのほどを。


小町通りと先生 イワタコーヒーを後に、小町通りに出ると、相変わらずのすごい人出。このうだるような暑さの中、よく来るものですね。
人のことは言えませんが…こんなに暑くなる予報じゃなかったのよ(^-^;;
人波をかき分けかき分け、コロッケ屋~、せんべい屋~、鎌倉ハム~と名所を流し見しながら、ゆっくりお散歩です。
でも先ほどのホットケーキの影響でおなかが重く、食指がわきません。


しかし本当に雲一つない青空だわ。歩くにもついつい日陰をつたって歩いたりして。
段葛から八幡宮越しの青空を見上げ、宝戒寺方面に進みます。
本日の目的はあじさい、でも行列嫌いとしては明月院はいかないもんね~と固く誓いつつ、人気の少なそうなスポットを目指すのです。
萩寺として名高い宝戒寺を過ぎると、早くも民家に付きぶりのいい紫陽花が、これは期待が持てますね。

軒先のあじさい この写真館やってるのかね、とか、丁稚「とろろご飯だよ、食べる~?」m蔵「食べれない~」などと与太話をしつつも、古めかしい中華屋などを見かけると、つい目をやってしまうワタクシ。


するてぇと、ふいに「おーい、おーいっ!」という謎の声。中華屋に夢中のあたくしは、それが自分に向けられたものとは気づくよしもなく。
m蔵さんに袖を引かれて目をやると、謎の自転車マンが僕らの脇に緊急停車。帽子を取ったそのお姿は、なんと僕より学生証番号が17上の大先輩じゃございませんか。
相州もつラ界の巨匠、「Gairy Amahaの未熟な舌、過敏な腸」 主宰G.Aさんだったのです。
あまりのことに、とっさに声も出ないあたくし。だって直前まで、これほど遠くで知り合いに会うなんてありえない。神奈川にも飲み友が何人かいるけど、比較的鎌倉に近いのは、それこそG.Aさん位だし。でも、今晩用事があるから、まさか鎌倉にはいるわけがないですよ、なんて話をしてたら…いたよっ(笑)!

去り行く背中 あわあわ言ってるあたしの隣で、「今晩は用事があって、すまないね」という話から入って、m蔵さんと二人会話が進んでいきます。聞くところでは、銀座の名店で修行された方の出したうどん屋さんが、評判を呼んでおり、それを味わいに自転車でお越しになったとのこと。この炎天下の中、まさに麺好きの面目躍如ですね~。
実食されて一言、うまい!とのこと、その描写がまた満腹のはずの食欲をくすぐるんだなぁ、まさにリアル陸ぼけ日記!
雪ノ下の歩道上での邂逅は、ほんの五分ほどでしたでしょうか、奇縁とはあるのだなぁと思いました。大阪は平野町でばったり親分にあった時以来の衝撃の出会い。


別れ際、丁寧にご自身で使われた地図までいただき、「のぞいてみてはどうですか?」。ニヤリとご案内をいただけば、覗いてみたくなるでしょう~。これから一時間かけて自転車こいで帰ります~と、颯爽と去り行くラマダン中(当時)の背中を見送って、探索目標は程近くのうどん屋探しにスィッチです。



拝啓山の上から これが地図の見方を間違えまして、プチ遭難。小学校まではすぐ行けたんですけどね。
迷いこんだ先が源頼朝の墓。来たついでと急な石段を上まで上がってしまう、ミーハーなあたくし。混む店なんだから、時間ないっちゅうに!しかも、裏山まで上っちゃうあたり、煙となんとか並ですね。実はこのタイミングでG.Aさんから、留守録に「私の空き分の席があるから、行ってみてはどうですか?」という重ねての丁寧なご案内が。気づいたのは、三時過ぎでした…orz、失礼しました>先輩。


曲がるはずだった角まで戻って、ここに違いない!と次に曲がった路地。この先にお店があるはずだ~と、どんづまりの駐車場まで行ってもあるのは民家ばかり。ん~、鎌倉の路地裏はリアル巨大迷路や~。しかも地図までもってるのに(苦笑)。

おかしいなぁ…と、角に戻り次の路地に入り込むと、ここも住宅地。う~ん、本当にお店があるのかなぁ…と、不安になりながら小路をくまなく探索すると、とある民家の門にたてかけてある木製看板。ありました、とく彦!これはわからんわ。



とく彦発見
ついに発見の記念撮影~なんてやってると、これまた不安げな表情で探索されてるご婦人方がお見えです。そうですよね、ここは本当に隠れ家って感じですもんね、わかりませんよね。あぁどうぞ~なんて、先にお店に入っていただいてから、もう一枚パチリ。さて、いよいよ挑戦です!とお店にうかがうと、先ほどのご婦人方がありゃお待ちになられてる~。うーん、遭難と記念撮影が災いしたわ~(T-T
まだ行列しただけで紫陽花見てない、夕方にはiiさんと待ち合わせの予定もあり、ここは涙を飲んで断念。


…しかし、翌日陸ぼけ日記を見ると、うどんがうまそうじゃないですかぁ~。他の鎌倉情報を見ても、これはいいお店っぽいぞ~ということで、次回鎌倉行の折のリベンジを固く誓う丁稚でありました。


泪の準備中
(ちなみにしつこく帰り道に寄ってみたのですが、その時は準備中の札が立っておりましたとさ。絶対次は食べちゃるぞ~(>_<)/)


谷中青空 白山神社を出る頃には、豪雨で濡れた体もすっかり冷え切り、だるだるちゃん。
寒いし風邪を引いては大変と家路に着こうかなぁと思いつつも、ぶらぶらしてしまうのは、散歩ニストの性か。
白山駅を通り過ぎ、元来た道を日暮里方面に戻ります。
この頃には青空も見えてきて、ん~、さっきまでの豪雨はなんだったんだろうと、自分の雨男ぶりが空恐ろしくなります。


谷中銀座も午前中は開いているお店もまばらでしたが、午後のこの時間になるとお店も人出も増えています。

にゃんころり 夕焼けだんだんに横たわる猫にじゃれ付くジャリの様子や、子猫が「オイラのミルクだ!」と大猫を退ける様をぼんやり見届けていると、時間はもう四時半。あら、もう時期お店が開く時間だわ、ヨホホホホって、決して狙って遠回りしたわけではございません。
白山の最寄の駅は日暮里だったから、そこまで歩いただけだようと、言い訳がましくJRから向かう先は亀戸駅。

三つ目通りを南下して、昨日野宿号で家路を疾駆した新大橋通りで左折。
歩くこと約15分で見えて参りました、亀戸餃子。最寄り駅大島からは徒歩3分の距離であります。目的のお店は亀戸餃子のお隣。
やや傾いた初夏の陽射しが、横長ののれんに照り映えています。
大島ゑびす。墨東にその名も高き、ゑびすシリーズの一角でございます。



大島ゑびす
お店に入ると、長辺10人ずつ短辺5、6人掛けのコの字カウンターに、10人ほどの入り。
カウンター中央には女将さんが「いらっしゃい」とゆったりと迎えてくれます。
テレビの見える、入り口左手のカウンターに掛けますか。丸椅子に腰掛けると、天井が意外に高いのに気がつきます。艶光りする柱やカウンターの板木が物語る歴史、静かな空気が満ちたなんとも心地よい大衆酒場感。
まず、おかあさんに「チューハイ一杯お願いします」というと、高い声で独特の節回しで、「ハイボール一丁~」と奥の厨房に声をかけてくれます。



静かな店内
ハイボールを待つ間に、高い壁中にところ狭しと貼られた黒短冊の数々を見回します。すごい数だなぁ、四つ木もそうですがゑびすのこのメニューの物量感には圧倒されてしまいます。安くはキンピラ、ひじきの150円から、刺身類、レバ焼きや肉どうふといったお肉類、そして卵ものに野菜物と、なんでも揃います。中でも、左手奥に貼られたおにぎり、親子丼、カツ丼といったご飯ものシリーズに目が行くのは、これは人情というものでして。



ゑびすボール ポテトサラダ
と、ほどなく出てまいりました焼酎ハイボール。琥珀色がやや濃い目ですが、これは店内の暗さがグラスに映えているせいかもしれません。口にすると、一言なんて爽やかなんだろう。色味とは裏腹で、極めて丸い味わい。香りのエグさもなく、丁稚的な評価としては、丸好のハイボールの風味感が増した感じと言えばいいのでしょうか。とにもかくにも、これはうまい!

お通しとして出された塩豆をポリポリとつまみながら、アジ酢とポテトサラダをお願いします。

先に出てきたポテトサラダ。これは安さ二番目200円階層。荒くマッシュされたポテトに、軽めのマヨネーズ。固くなく、ゆるくなく程よい口当たり。塩気も程よく、そのままでも、ソースをかけても美味しくいただけます。
続いて出てきたあじ酢も、しまり方がいいですね。添えられたワサビをたっぷり付けて、鼻から息をムハァ~と抜けば、なぜか消えいくグラスのボール。おかみさん、二杯目をお願いします。
それとおなかにたまるものも行きましょうかね、体冷えてるし。肉豆腐をいただけますか?



のれん越しの
そうこうするうちに、店内は八割の入りに。おかみさんの開けた引き戸の隙間、暖簾の向こうにふと目をやれば、道路に照り映える夏の日。
行きかう人の慌しさをよそに、静かな店内からボールを煽りつつ夏の陽射しを楽しむ…いいなぁ。店内の静寂さに、時間が止まったように感じられます。

そして出て参りました、肉豆腐。飴色の豆腐と玉ねぎ、豚肉。甘辛の味わいが見事です。はじめてかぶきさんに連れてきてもらった時に、この味付けの妙に思わずごはんをいただいてしまったのも、頷けるというものでしょう。
是非肉豆腐ご飯試してみてください。



肉どうふ さて、程よくお腹も膨らんできたし、ほろ酔い加減で家路に着きますか。
おかみさんにお勘定をお願いすると、1600円ほどのお会計。
隣の丸椅子のお兄さんに、お先にとかけて、開け放たれた引き戸を潜ります。
やや柔らか味を増した夕方の陽射しが、まだ眩しく照っています。冬の酒場巡りでは味わえない、店を後にしたこの日の高さ。初夏の日の贅沢。心地よい時間をありがとうございました。