つゆと落ち つゆと消えにし -角萬(竜泉) | 丁稚烏龍帳

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today,detch stood live on the earth,too…

徳多和良で、ふと蕎麦の話になったんですよね。
で、大将が良く行くと教えてくれたのが、浅草は竜泉の角萬。お名前は麺好きの方々からかねがね聞いてたし、大将からそうと聞けば、行くしかないでしょう。


角萬看板 ある日、池袋で観劇の機会がありました。となれば、三ノ輪橋から都電の旅で参りましょう。
京成線から三ノ輪に向かう道すがら、お昼をこちらでいただきましょうと最寄り駅押上で途中下車です。
竜泉って京成沿線からだと、押上で降りても浅草で降りても、どっちからも遠いんですよね。三ノ輪が近いからといって町屋から歩くのもねぇ。というわけで最寄り駅は押上ってのは本当の話でして、決して嘘はついてないっすよ。って、誰に言い訳してんだろ(苦笑)。


桜橋を越えて、吉原を分け入って、たどり着いたのは国際通り。角萬だけに角にあるのかなと、予想は外れて角の先のお店でした。
のれんを潜ると三十人は入りそうな店内はぎっしり、あちゃ~と顔が曇ったのがわかったか、お姉さんから「二階でもいいですよ~」と声が飛びます。
注文は先にということで、「冷や大」と符丁を唱えて二階に上がります。某店のニンニクカラカラアブラのような、マジックワードがこのお店にもあるんです。後ほど、二階で聞いてたら、噂どおり「冷や大」、「冷や肉」の多いこと、多いこと。「冷や大」の答えは、冷やし肉そば大盛りということで、さてどんなものが出てくるのかなと、30畳敷きはあるだろう二階座敷に腰を下ろして、ゆったり待ちの姿勢です。
しかし、土曜日とはいえ、一階も二階もこれだけ入るんだからすごいよね。


大と並 待ったのは20分ほどでしょうか、回転は速いようで、いよいよ僕の順番です。やってまいりました、噂の冷や大。ん~、冷や肉と比べてあまり大きさに違いがないような…と思いつつ、丼に箸を入れて、蕎麦を持ち上げてなるほどね。これが名高い、うどんのようで蕎麦ではない…って、そりゃうどんだよ(苦笑)、うどんの如き太さの角萬蕎麦ですかぁ。手切りの不揃いはあるとしても平均1cm厚のお蕎麦ってのは初体験ですね。

持ち上げるのが一苦労で、口に入れると、うん、ぬるい。でも、うまいよ。まずは蕎麦の物凄い噛みごたえ。そして、つゆの甘味。いいですねぇ、蕎麦の食感とは違えど、食べてるって気持ちで満たされます。炭水化物党向きの蕎麦と言えばいいんですかね。
加えて二口目、肉と合わせるとなお旨い。肉の味わいが甘めのつゆと引き立てあってる感じ。このお汁、直接飲むとカツオだしが効いてるんですねぇ。
さらに止めはネギに尽きますね、一気に口の中がすっきりします。
蕎麦の食べ応え、肉のこく、汁の甘味、ネギの爽やかさ、四身一体の素晴らしさ。わしわし食べ進めて気づきました、蕎麦が減らないんですけど(^-^)。やっぱり冷や大なんですね。



饂飩か蕎麦か ん~、満腹満足。そして、〆に蕎麦湯で割った汁がまた旨い、否、旨すぎる!カツオ出汁+肉汁の旨味が絡み合ってるんだもん、うまくないわけないよね。
満腹になったにも関わらず、汁まで全部飲みきってしまいました。

汁と落ち 汁と消えにし 冷や大かな 角萬のことも夢のまた夢、か…大部分盗作って、わしゃバロン森か(苦笑)。
次は向島店にチャレンジしてみましょ~。むしろ、向島の方が押上からだと断然近いのは、僕達だけの秘密だよ~。