浄妙寺をあとに、とく彦の休憩中の看板前で縷々涙し(笑)、八幡宮を抜けて北鎌倉へ。
鎌倉学園の学園祭を横目に、東慶寺の花菖蒲を愛でると時間はもう午後四時。
まだまだ日は中天に高くありますが、鎌倉を後にしましょう。気づけば濱の飲み友、星一徹さんから…もといiiさんから留守電が入っています。
待ち合わせ場所を確認し、大船駅から根岸線に乗り換えて、一路石川町へ。
改札前でがっちり握手を交わし、高速沿いに車橋方面を目指します。
まずは今日の先輩との出会い話からご報告、いや、驚きましたよと。見た目には単なるビル街にしか見えない対岸を指差しながら、そちこちに居酒屋が隠れていると教えてくれるiiさん。さすがは横浜中の酒場を知る男。
と歩くこと15分ほどで目指す車橋に到着です。橋の手前から向こうを見て、「よかったね、ホッピーの幟が出てるよ」と今日は営業していたようです。嬉しいなぁ。
目指すお店は中村川の辺、雑居ビルの一階にひっそりとありました。ここが最近横浜方面で注目の車橋もつ肉店ですかぁ。
お土産待ちのお二方の脇から入店すると、店内は八人位で囲めるテーブルが四脚、両壁沿いにはカウンターがありますが、土曜日の五時過ぎから八分の入り。人気のほどがうかがえます。
四方の壁には、短冊がこれまたぎっしり。一番目を引いたのは入り口右手のごはんもののコーナー(笑)。もつ丼、焼き鳥丼、ん~これはいいお店に違いない(^-^)。
そして、これが車橋名物いす100円ですね~。こちらは立ち飲みなんですが、高齢者、女性優先で100円でいすをレンタルできるんですね~。当然、我々はスタンディングですが。
キャッシュオンのこちら、まずは一人千円ずつを出し合って、iiさんが奥のカウンターに飲み物を注文に行ってくれます。
持って帰ってきたのは、キンキンに凍ったジョッキとホッピー、見事な三冷のホッピーセットでございます。ホッピーをジョッキに逆さに投入、あっという間に暑い夏の恋人の出来上がりです。軽くジョッキを合わせて乾杯!ゴクゴクゴクと乾いた喉にしみ込むホッピー、ぷは~暑かっただけにこれは旨い!そして回る(笑)。
ホッピーでのどを潤し、お話しようかなと思ったところ、隣のテーブルからiiさんにご挨拶。こちらの常連さん仲間で、皆さん胸に同じ缶バッチをつけています。見れば、iiさんのTシャツにも車橋死ね死ね団のバッチがひっそりと。
このお店のアットホームさがうかがえますね。
と出て来たのは、これは食ベネバの娘と心に決めていた塩ユッケ。一口食べれば、これは近所のオアシスになりまんがな~、iiさんが最近毎週土曜はこちらにいるのもうなづける美味しさ。
新鮮な肉の旨味と塩だれの辛味が口の中で渾然一体となって広がります。
ごはんのおかずにも合いそうなやや強めの塩味が、またまたホッピー増進剤。これで450円は、納得以上のお値打ち価格だなぁ。
牛刺しもうまいんだよとiiさん、それもいいなぁと思いつつ、串焼きのオーダーを考えます。
ここで、先ほどの一団がお会計、ママさんとのやり取りも丁々発止だなぁ。死ね死ね団の皆さんが去られたあと、改めて店内をぐるり見回してみると、ご近所のご老体とおぼしき方が結構多い。
後ろに座ったおじいが、小学生位のお子様二人にもつを食べさせているのも、ほのぼのしていいですがな~。
さて、ホッピーの一杯目が空いたところで、おかわりと一緒に焼き物のオーダーをと、今度は僕がお使いにいってきまーす。カウンターでテッポウとレバをタレで、砂肝を塩でお願いして、お札と引き換えに新しいホッピーセットをいただきます。一杯一杯冷えきったグラスで供されるんだ、これはうまいはずですよ。
焼き物を待つ間、前日にあったcさんの結婚式話を、楽しくiiさんが語ってくれます。飲み仲間、宇ち中さんが式前日に飲みすぎて乗り越したとか、ええ、確かにあたしも前日飲みすぎて印旛日本医大まで行ってきましたともさ(苦笑)。よく奥さん送り出してくれましたねぇ…なんて笑い合い、二次会までの間に富士屋本店に身なりの整った紳士がずらり並んだ話なんてのも面白いじゃないですか。飲み友達は嬉しいものですね。
いよいよ焼き物があがってきましたよ。まずはレバ、一口食べると表面はカリッと、しかし中はネットリと、旨味が舌に絡まります。さらに旨味を引き立てる濃厚なタレとの相性が抜群。
思わず叫んでいました…「日曜のもつの味じゃないッスよ!」と。
続いての登場はテッポウタレ。これまたクニュクニュの食感が楽しいですね。添えられている辛子とニンニクみそをまぶして食べると、また味わいが変わります。辛味がタレの甘味を引き立てて、さらにもつの脂が口の中で混ざり合う…いやぁ、日曜の日が高いうちからこの味わい、至福よのう。
奥の焼き台でご主人が一所懸命に焼かれていますが、何せ次から次へのご注文、しかも持ち帰りの方も結構多いとくれば、それこそ休む間もなし。こちらもゆったり構えでホッピーをぐびり。口の中の脂が綺麗に漱がれる感じです。そして、満を持してやって参りました、本日のお楽しみパート2砂肝ちゃん。コリッといけば、これまた素晴らしい!コリッという歯応えはそのままに、しかも固くない。そしてかみ締めるほど溢れる鳥の滋味。いや、これは車橋でサイトを引くと、どこも砂肝を推すわけですよ。
さらに追加で頼んだ煮豚。それほど期待せずに口に運んだのですが、これが物凄い!見た目固そうなのですが、しっとりと柔らかく噛むほどに肉々しい旨味が口の中一杯に広がります。たれをつけてもいいけど、たれなしで十分いけますねぇ、そしてご飯がほしい味わいですねぇ。まさに僕の描く叉焼の理想形。次は煮豚とごはんのセットはデフォルトで(苦笑)。
気づけば三杯目のホッピーが空に。最後の一杯と、地獄とーふをご注文…からい、辛~い。腫れてたらこ唇になるほど。辛味を一気にホッピーで流し込み、お勘定です。たっぷり飲み食いして、一人2枚ちょいとは恐れ入谷の車橋。
夜はご実家に駆けつけねばならないというのに、お付き合いいただいたiiさん、ありがとうございます。感謝を述べて日ノ出町駅に向かう道すがら、引き寄せられるように足はピンク街を越えて野毛の町並みに…。気づけばトモでまぐろ丼をかき込んでいたというこの事実。
ごはん食いの執念、恐るべし(^-^;。
朝の行列から晩餐のマグロ丼まで、一日たっぷりと楽しませていただきました。
また来るよ、鎌倉、横浜。その節は皆様またお付き合いのほどを。