丁稚烏龍帳 -22ページ目

丁稚烏龍帳

today,detch stood live on the earth,too…

                     2月20日(土)

ニャンニャンニャニャニャンの硬券発売日でございます。

全国の乗り鉄の皆様、記念切符を購入されましたか?

あ~、お尻が痛い。あたしは久々に壊れサドルの自転車に乗りまして、週末観梅してまいりました。


先週から見ごろに突入していました、小村井香梅園、まだつぼみが開ききっておらず、以前見ごろ継続中。

あと二週間位は楽しめそうな予感がしますよん。


続いてまいりましたのは、湯島天神。こちらはまだまだ三分程度の花ぞろえ。

日陰なのかしら、寒いのかしら?


最後に牛天神北野神社、こちらは紅梅祭という祭事中でしたが、境内の紅梅が見事に咲きそろっていました。

この週末くらいまでが見ごろかと思います。


ちなみに、ここでタイムアップで、そもそもの目的地小石川後楽園には立ち入ること叶わず。

ひいこら言いながら、葛飾まで帰りましたとさ。


さて、今度の週末はどうしようかしら。でも、天気悪いし、金土と会社ツアーなのよね。

だんだん暖かくなってきて、花もほころんで…そして、くしゃみの止まらない春の訪れでした。

 仕事からの帰り道、頑張った自分にご褒美を、あるいはちょっと小腹が空いてきたなんていう時に、千円くらいで軽く一杯できる大衆酒場があるといいですよね。

 あたしのサク飲みの典型は、宇ち多で梅割り一杯と、生と焼、あるいは生と煮込みで切り上げる180円×3品で540円コースなのですが、いかんせん暖簾じまいが早いのが玉に瑕。


丁稚飲酒帳-新暖簾は渋茶の  ちょっと仕事で遅くなったときにも対応できるのが、京成船橋駅から徒歩三分の路地裏に、大きな赤提灯が迎えてくれる一平さん。2階階段の都合か、乃の字の変形カウンターに今日も満席状態。大将に一人であることを告げると、乃の右上くびれの部分を差して先客さんに詰めてもらうようお願いしてくれます。左右に詰めていただき、一人分のスペースを確保したところで、冷蔵庫上の予備椅子を下ろして一息。相変わらずの繁盛ですねぇ。


丁稚飲酒帳-300円は信じられん  注文はここに来たら、一杯300円の生ビールでしょう。今日は黒生でお願いします。これがしっかり中ジョッキに入って出てきますからね、まずは一口、ングッングッ…プハァ、黒の泡わの方がクリーミィに思えますねえ。この一杯、疲れたお父さんのカンフル剤に持ってこいだ~。


 あてにはお気に入りのマグロのホッペフライを。こちらは100円台からメニューがあって、壁には料理の短冊がびっしり。さらに日替わりお勧めホワイトボードにもたくさんあって、目移りしちゃうなぁ。最多価格帯はフライもの類をはじめとする300円。向こうの席の旦那の頼んだ煮込み豆腐も、隣の旦那さんの食べてる厚揚げ煮も色濃く煮込まれてて美味しそうだなぁ。


丁稚飲酒帳-サクサクほっぺフライ  でもこのフライもなかなかのものなんですよ。手のひら大のほっぺが二切れで300円。中濃ソースに辛子をたっぷり添えていただけば、さっくり揚がった衣にホロッと崩れる鮪ほっぺの脂が口の中に広がって、油と脂のデュエットや~、これでビールが進まないわけがない。

 もう一つ残っていますから、飲み物をお代わり、ハイボールをお願いします。生のジョッキよりはやや小ぶりながら、これが210円でっせ。しかも十分に濃い~の。サクッと一品つまんで二杯も飲めば、家路への元気も増すってもの。また、約束前のウェイティングにもいいですね。



丁稚飲酒帳-210円だっせ、お客さん  さて、今日はそろそろ待ち合わせの時間です。お勘定をお願いすると、驚愕の810円(笑)。思わずおかみさんに謝ってしまいました。

 実は恥ずかしながら、お支払いに用意しようとした財布の小銭をぶちまけてしまいまして、お隣に並んで飲んでらした常連のお客さんお二方に、拾うのを手伝っていただきました。お支払いからおつりをいただくまでの短い時間でしたが、気のいい二人組とも話ができて何ともいい気分でお店を後にできました。

 普段使いできる酒場なのに、つい素通りしてしまう不義理なあたくし。でも、今年はできるだけお世話になりたいな。どうも、ご馳走さまでした。


一平 平日15:00~22:30 土曜14:00~21:30 日曜祝日定休

                                       2月14日(日)しょにょ2
丁稚飲酒帳-香取の社  ニャンコである。

 丁稚、おい丁稚、コッペパン食べて恍惚としとるな、しっかり前向いて歩け。「ほぇ~、ふかふかで幸せ気分になれるコッペパンでげしたよ~」。まあ、それはわかるがニャ。パン屋さんを抜けるとまもなく橘の商店街も終わり、曳舟たから通りを南下。十間橋通りと交差する東武亀戸線の線路を越えて、文花二丁目の交差点を目指す。

 交差点に近づくと、通りの向こうに鮮やかな桃色が垣間見えてくる。ここが今日の目的地、香取神社だニャ。


 ここはかつて、小村井梅園と言われ、、毎年梅花の盛りには将軍家の御成りがあり、御成り梅の名も残っている。安藤広重の「絵本江戸土産」の錦絵には「満開の節は薫風馥郁として行人の鼻を穿つ実に新古の梅屋敷にも倍したる勝景…」と記されたほどの名園だったが、明治四十三年の大水により廃園となった(香梅園縁起より抜粋)…という古来からの景勝地だそうニャ。まあ、丁稚がみつけてきたのは金曜日のことだったがニャ。

 この古来の名園を復元させたいという、宮司はじめ有志の手により、平成六年に復元されたものという。


丁稚飲酒帳-香梅園とねこ  門がわりの石柱を通り抜けると、遠くに鳥居が望める。あれが香取神社の社殿だニャ。
入口右手、社務所の庭だったろう所に、香梅園と刻まれた扁額が架けられている。坪庭とは言わないが、梅園というほどの規模ではない。しかし、面積と植えられた梅の本数は少ないものの、高木と低木が寄り添うように植えられているその密度は相当のものだ。m蔵などは「こげんに詰めて植えとうたら、育った時がキツキツじゃろうにのう」と心配している。

 そのおかげで一目百花、紅白に加え、桃に緑と色とりどりの花が重層的に視界に飛び込んでくるのは、なんとも見応えがある。蕾もまだまだ多く決して満開ではないのだが、十分に満足のできる光景だったニャ。おそらく今週末から来週にかけてが満開だろうが、花開いた梅園の様子も見てみたいものだ。


丁稚飲酒帳-梅の滴  中でも、それぞれの色の枝垂れ櫻が要所に植えられており、まだ緑の枝の新芽にもたくさんの花芽がついている。
丸く膨らんだ蕾が枝に連なる様子は、まるで雨粒のようだ。五月雨を指して梅雨というのは、中国で梅の実の膨らむ時期に指す雨を言うからだそうだが、こんな色とりどりの滴に彩られる梅雨ならば、日々楽しめるのにニャ。

 

 そのままたから通りを南下すると、花王の工場敷地沿いの緑道にも何本も梅が植わっている。梅の散歩道、いわば梅ロードだニャ。そのまま北十間川を越えればいよいよ亀戸の地だ。ここまで来たのだから、天神様まで足を延ばすとしよう。



丁稚飲酒帳-天神様と梅とねこ 正面鳥居前の紅梅は、先々週すでに満開だったこともあり、色あせ始めているが、心字池を挟んで境内の東西に広がる梅園は、今が盛りの風合いだニャ。こちらもおそらく来週が見頃のピークだろう。

 今日も大勢の人が観梅に訪れているが、向こうのおばちゃんが記念撮影用に梅の枝をがっしり掴んでいるのは閉口だニャ。「ほうれ、おまんらが掴んじょうから、たわんだ梅の花が泣いておるき!」偉いぞm蔵、良く言った、内心で…まあ、人の振りみてなんとやらという諺のとおり、自分がああいうおばさんにならないよう心がけると良いと思うニャ。


丁稚飲酒帳-亀戸梅園

 曳舟からゆっくり歩くこと、30分ほど。初春を告げる梅の花の香りに、ひと時の安らぎを求めに行くのもまた風流なものだニャ。

 「先生、さっきフランク屋のお兄ちゃんが、「買ってくれない」と嘆いてたから、フランク買ってほしいでゲス~」。むろん、花よりフランクのヤツも楽しめること請け合いである。



香梅園梅まつり   2/20~3/7  2/14現在七分咲き程度(丁稚見立て)

亀戸天神梅まつり  開催中~2/28  同日現在見頃(同丁稚見立て)





                                              2月14日(日)

 昨日の寒空が打って変わって晴れ渡った日曜日、お出かけ根性が騒がないわけがございません。

 朝の八時過ぎから洗濯にいそしみ、前日の洗い物を済ませ、着替えまでして準備万端。昼下がりのお散歩に出発しましょう。

 曳舟駅で電車を降りて、京島の路地裏をぶらり。皆さんご存知のことと思いますが、このあたりは長屋づくりの家が数多く残る下町風情の味わえるまち。のんびりとへび道を歩くと、小春の陽射しのあたたかさに、何やらのんびりとした気分になってきます。路地裏にネコ探しをするのもまた楽しい過ごし方。


丁稚飲酒帳-コッペパン一筋  京島の裏通りを抜けると、キラキラ橘の商店街が東西に広がっています。今日は恒例のびっくら市のようですが、その割にはシャッターが多いなぁ、出たのが遅かったから昼過ぎでしまってしまったのかしらん。ごはんも食べずに出てきたもので、何やら腹の虫が騒いでまいりましたよ。ここは商店街そぞろ歩きのお楽しみ、買い食いでおなかの騒ぎを鎮めましょう。


 折から、ちょうどよい所に念願のお店がございます。 コッペパンのハト屋…各種メディアにも取り上げられており、ご存知の方も多いと思います。看板にはカステラと大書されていますが、これは年末に常連向けのみに販売されるカステラをやっているからで、普段は素のコッペパン120円と、それにジャムまたはピーナッツクリームを挟んだ150円の三種類しか販売していないそうです。老夫婦二人でやられているこのお店、タイミングが合えば食べてみたいと常々思っていたところ、今日は絶好の(?)空腹具合、財布から150円を取り出し食べる気満々です。

 先のおばさんがジャムとピーナッツを三つ買われて行ったところで、お婆さんが「次のお客さんは?」と声をかけてくれます。「ピーナッツ一個ください~」とお願いしますと、ご主人がその場でコッペを半分に割って、その間にピーナッツクリームをたっぷり塗ってくれます。

 店頭のガラスケースに並ぶコッペパンの、飴色のてかり具合が何とも食欲をそそりますねぇ。ちなみにお代の150円は手渡しではなく、ガラスケースの上の銭皿に置くのが流儀のようです。



丁稚飲酒帳-フカフカ幸せ  撮影するのももどかしく、一口パクリ。なんともフワフワな食感ですねぇ。ご飯党のあたくし、食べる機会が少ないのがいけないのでしょうが、正直、コッペパンというと給食のパンのイメージでありまして、ボソボソしたものという印象が刷り込まれていました。んが、これは違うんです。

 端まではクリームが来ていないのですが、この生地が絶品。一口いただくと小麦の甘い香りが広がって、噛み締めると口の中でほどけた生地が、フワッと粒上にまとまったかと思うやハラリと溶けていきます。これは評判になるのがわかる気がしますね。

 また、真っ白なピーナッツクリームが上品で、この生地を邪魔しないのがすばらしい。いわゆる茶色いピーナッツクリームのように、ピーナッツ、ピーナッツした主張はしないけれど、でもしっかりとピーナッツクリームだと感じられるこのクリームが、女房役として生地の美味しさを引き立ててくれます。このクリームが生地と溶け合ったときの美味さといったら、これはおやつの域を超えていますな。

 もう一つ買っておくんだった…という感じで、あっと言う間に食べ終えてしまいました。また、近くに寄ったら買わせてもらいたいなぁと思う逸品でした。名物に美味いものあり、コッペパン。ご馳走様でした。


ハト屋 11:30~ 不定休

 念願、常に心にかけて強く望むこと(出典:大辞泉)。

 念願というのはあるものでして、アタシの場合ほんの些細な念願なんですが、先日、ついに叶えることができました。それが、幻のカレーを食べることだったのでございます。


丁稚飲酒帳-丹波屋  今日は日中に大きな会議、委員さんの送迎役で昼食時間帯もごはんを食べずに待機。これはいい機会と会議が終わったところで仕事を切り上げまして、京成電車でずんどこずんどこ。新橋駅に降り立ちます。烏森口を出ましたら、宝くじ売り場の脇をまっすぐに抜けまして、ニュー新橋ビルを回りこみますてぇと、そこにございますのがこちらの丹波屋さん。そう、立ちそばのお店なんでございます。

 店頭のグランドメニューには様々なそばの名前が並んでいますが、そば屋さんですからね、当たり前のお話です。それとは別の黄色い紙に大書される「インドカレー」の文字。


 発端は路麺大帝からの「失禁するほど美味いカレーがあるのを発見した」との連絡から。これを味わった熊ちゃん、たーぼーさん、方々口を揃えて美味しいと。最近新橋まで行く根性と機会がありませんで、それでも時間を見つけて何度かトライ。残念ながら、午前中ではまだ用意がなく(11時位からの販売のようです)、遅い時間では既に売り切れており、今日が三度目。まさに念願のカレーでございます。


丁稚飲酒帳-黄色いアイツ  意気揚々と乗り込んだ四時過ぎの店内は、アイドルタイムで先客はお三方。若い大将の前に立ち、「インドカレーください。」とお願いします。耳が悪いのか、あたしの滑舌が悪いのか、なんだか冷たげな目で「はい?」と聞き返されたりして、もしかして立ちそば屋だからカレーだけは駄目なのかしら…なんて、最初に振られたときは思いましたが、三度目ともなれば変わらぬ対応にも慣れたもの。そういう接客なのねとうなずけます。もう一度、「インドカレーをお願いします」というと「はい。」とご店主。アルバイトのインド系の女性に前金で450円をお支払いして、到着を待ちます。


 ご店主まずは、貝のような形のお皿に、丁寧にごはんを盛り付けて、続いてあたしの目の前の大鍋のカレーを、レードルで丁寧にかき混ぜるのですが、立ち上る香りがなんとも食欲を刺激してくれます。

 食べたいものを決めた時って、気持ちがはやりますよね。で、振られた時は修正が聞かずに、別の店で同じものを頼んだりして(^^;。特にカレーの場合は、独特の香気もあって、その傾向が顕著なような気がします。焦げ付かないようにか、丁寧に丁寧にかき混ぜながら温めること二、三分でしょうか…なんとも待ち遠しい時間が流れていきます。そして、ついについに…念願のカレーとのご対面です!そのお姿は、パステル色といいますか、ただの黄色ではない白みがかった複雑な色見のルゥと、白いご飯とのコントラスト。そして写真からは伝わらない、香りがまたいいんです。まずはスプーンをグラスの水にひたして、と。


丁稚飲酒帳-インドカレー  一口いただきますと、野菜の甘味でしょうか、それとも色見から想像しますにココナツミルクですかね、なんともクリーミィというか柔らかい味わい。噛み締めると、ガラムマサラの複雑な香りが鼻腔をくすぐります。ごはんと一緒に飲み下すときの幸せ感と言ったらもう…これは確かに皆さんが幻と評するのもわかりますわ。美味しい!

 甘味を感じた一口目ですが、食べ進めていくにしたがって徐々にその刺激的な真実の姿を現してきます。口の中がヒリヒリと熱さを感じるのですが、手が止まらない。ルゥの辛味がごはんの甘味を引き立てて、脳内トランス状態ですよ。シャバシャバ系のルゥと、固めに炊かれたごはんとの相性も、また計算され尽くしていますね。

 具はほとんどがルゥの中に溶け入っており、ほろりと舌先でほぐれる鶏肉が少々、これを口にするとルゥに更に肉の旨味が加わって、相乗効果を奏でてくれます。さらに添えられた福神漬と一緒に食べても、甘味が加わって美味しいのですが、単純にこのルゥとごはんだけで完成され尽くしている感がありますので、添え物や具はなくてもいいくらいです。


 思わず水も口にせずに手をとどめることなくかき込み続け、気づくと皿の上には何もない…またもやBBゴロー状態だったのでありました。これで450円は、新橋リーマンのなんとうらやましきことか。わがヘッポコ社員食堂のカレーが、これと変わったら、毎食食べて飲み代が減っちゃうなぁ(^^;)。

 食べたらぐずぐずしないのが、立ち蕎麦の流儀。ゆっくり食べたつもりでも、ものの十分ほどの幻との出会い。気づけば幻のように君は消えていた。でも僕は君が幻なんて思わない、…口の中のヒリヒリ感、それが確かに君が僕の傍らにいてくれた証拠。

 また会いたくなったら丹波屋さんを訪ねよう、だからそれまで…、ご馳走様、幻のインドカレー。


丹波屋 7:00~23:30(カレー供給は11:00頃から)  日曜祝日定休

                                               2月8日(月)

 休み明けの月曜日、午前中から打ち合わせザンス。午前中一杯、あれやこれやと出た意見を記録して、午後は羽を伸ばせるかなぁ…なんて思ったら、午前中の会議結果まとめの作業にo先輩と突入。このo先輩、Mr.Beer一派の中堅処として、仕事をはなれたお付き合いがございます。そんな二人で作業となれば…そりゃ、飲むわな。

 皆さん、好きなものはどのタイミングで食べますか?あたしは基本最後の方なんですよね。

 体調とお財布に相談しなければいけない飲みも同じで、基本的にまだ会社に立ち向かう意気軒昂な月・火は飲まない主義なんですが、二人だけのお誘いを無下にも断れますまい>誰とはなく。


 別の打ち合わせで定時後まで引きずったお仕事を切り上げて、o先輩に電話連絡。待ち合わせは、ホームグラウンド志津のうの花となりました。京成電鉄志津駅を北側に降りまして、右折。ファミリーマートの前を左折するとすぐに国道296号線。渋滞を横目に信号を渡って、もう少し右寄りに二分程度、駅から五分弱の道程です。

 296号の角を曲がると電飾看板に灯が着いてない…もしや休みか?と思うと、「まだつけてないんだよ」とo先輩。以前は開店が六時半だったそうで、今も六時過ぎまで看板に灯が入らないそうです。そんな話をしてる目の前で灯が入ったよ(^^;


 奥座敷に乗り込んで、生中をお願いしてまずは乾杯。おつかれちゃ~ん…仕事終了後30分以内に飲むビールも美味しいですなあ。あては、なじみのo先輩にセレクトしていただいて、刺身のなぎさ盛り、串カツ、餃子とお願いします。ほどなく生も開いて、焼酎ボトルに移行。

 なぎさ盛りの方は、中トロ、大トロ、アジにうに、小柱、たこと日替わりのお魚が七点盛られて1200円、これはお徳ですねぇ。盛りはそれほど多くないですが、二人でいろいろつまむにはこの一台はありがたい。続けて出てきた餃子(350円)がまた、手作り感満点で美味しい…まあ、菊川のバナナ餃子ほどのトロトロ感はないですが、逆に餡がしっかりしまって肉の味が濃厚なタイプね。そして、一番の驚きが串カツ…お値段を見て700円、高いなあと思っていましたが、出てきて納得。およそめがねケース大の大振りの串が二本、どーんとお皿に盛られて出てきます。大きさだけでなく、肉の厚さも十分、かみしめると豚肉の旨味が口一杯に広がって、さらに添えつけのレタスを小さく切って、たっぷりのマヨをつけてほおばれば、肉汁とソースとマヨの味わいで口の中は唾液の洪水や~。一人できたら、この一品で納得満腹でしょう。

 

 共通の話題ということで、仕事関係が中心になるのはやむないことですね。

 八割で仕事をする見極めのできる人は伸びる、とか、忙しいときに「なんで自分ばかりが」と口をつくのは、内心で他人との比較の中で、自分を優位に思っている裏返しだとか、言葉の刃がグサグサ胸に突き刺さる~(涙)。

 o先輩が言ってるのはあたしのことではなく、違う方の話なんですが、例えば前者はあたしは臆病なんで、資料を作りこむが故に仕事が遅いと別の先輩…ちなみにo先輩の同期、おいらこの世代に頭上がらないなぁ(^^;…に言われたり、後者についても、大した仕事をしてないくせに、忙しくなるとぽろっと弱音を吐くことが多いもので。ん~、自分なりの仕事の仕方というのはあるにしても、やっぱり改めにゃいけない部分は改めんとなぁ…でも、なかなかできんのだばなぁ。


 そんな話をしながら、唐揚やらもう何品かつまんだところで、「〆の一品食べて帰るか」とo先輩。

 〆も雑炊一品じゃ満足できないので、鶏からカニから大将スペシャルのミックス雑炊をお願いしてますよ。んー、常連さんですなぁ。これがまた、カニがぶつ切りで一杯まんま入って、鶏だしの効いたスープで炊かれたごはんの上にチーズがとろーり…ああ炭水化物党垂涎の一鍋でした。はふはふうま~と平らげたところで、黒霧島の700mlボトルも残すところあと1割りちょい。ウーロンも切れたしお開きかなと思ったら、残りをロックで二人のグラスに注がれるoさん。あららら、一本空けちゃいましたね。


 時計を見上げると、そろそろ終電を気にしなきゃいけない時間、お会計をお願いして、o先輩がトイレに立たれたところでメールでもと、携帯を見ますてぇと…11時1分?ん?時計を見上げると…10時55分…なんとぉ、座敷の時計が遅れているやないですかぁ!(予備知識:京成の上り電車は終電が早くて、この駅の場合11時11分が終電なんでございます)。あわのすなりとっちゃんなり、酒場の時計は進ませているものという先入観念があったのもので、時計が遅れているという発想自体がありませんでした。実に油断ですねぇ。

 なんとか間に合ったお会計は、10300円。んー、四時間たっぷり飲んでたらふく食べた授業料としては妥当ですが、いかんせん月曜からやり過ぎくん!でも、そんなこと言ってる時間的余裕はありません。o先輩に五千円札を押し付けて、あわてて駅までダッシュ。「気をつけて帰れよ~」とのほほんした声で送ってくれる先輩に、心の中でご馳走様を言いながら、ホームにすべりこみ。向こうの踏み切りの音が聞こえてきます。お陰様でなんとか終電に間に合い、電車で寝込むこともなく、12時の門限に滑り込みセーフ。


 いやぁ、月曜から実にスリリングな体験をさせてもらいました。今週は木曜にお休みあるけど、雪見の予報も出ているし、お財布に十分な休養を与えるために引きこもり生活ですかね…丁稚は布団で丸くなる♪。その分、金曜は飲んだら~!

 久々にお邪魔しましたが、うの花さん、お料理の腕は確かですわ。単価が若干高めの設定ですけど、ボリュームを考えれば十分納得。それに細かくて見えなかったけど、カウンター上のおすすめボードには、お値段いろいろのおすすめメニューがびっしり書かれていましたし、一人でふらっと覗くのもいいかも。ふるさと飲みの節には、またお邪魔しますね。どうもご馳走様でした。


うの花 18:00~ 

                                            2月7日(日)つづき~
 大塚での観劇を楽しんだあと、Mr.Beer以下5名で向かうは京成立石。

 電車の中で、あたしの会社と因縁浅からぬお寺の本寺が立石にあるというお話を初耳にしまして、驚いた次第。初めて立石に降り立つ人も、近くに在住の人も、初めてではまず入らないだろうという路地裏にお連れします。あの路地の向こうに灯る赤ちょうちん、あそこが今宵の夕食会場ですよ。

 観劇後に一杯というのが、Mr.Beerとあたしの通例になっているのですが、今回、会場選定に色々悩ませていただきました。というのも…

 

①実施日は日曜日である。

②翌日午前中に大仕事のある二人がおり、葛飾区に帰ってきてから飲みたいという希望があった。

③ワイン大好きSさんには、やっぱりワインのあるお店を紹介したい。

④Mr.Beerは当然生のあるところ、かつ底なしなので、できれば生の安いところが良い(笑)。

⑤あたしは葛飾で飲むなら、チェーン店はいやだぞ。


丁稚飲酒帳-路地に浮かぶは と厳しい5カ条の条件がございまして、まず青砥~立石近辺の場合日曜にやっているお店が少ない。そしてワインのある大衆酒場というのが、また難しい。あたしの狭い知識の中で、思いついたのは堀切菖蒲園きよし、四ツ木えびす、そして立石とっちゃんぼうやの3店。この中から、カウンターのみのきよしが除外され、えびすかとっちゃんぼうや…、やっぱりオムライスが食べたいでしょう~という不純な(?)動機で、とっちゃんぼうやに予約を入れたのでした。いやぁ、観劇中もキュルルルッとかわいく腹の虫くんが鳴いていましたから(^^;


 でまぁ、諸般の事情で今回は写真はございませんが、以下にいただいたものをずらずらと。


 チキングラタン ・ スパイシーオニオンリング ・ シーザーサラダ ・ 煮込み ・ カキフライ ・

 串焼き(かしら、れば、つくね、ねぎま) ・ とんとろスモーク ・ ちゃんこ鍋 ・ あじのなめろう ・

 ニラ玉 ・ たこ刺し 


…とここまで、5人で11品。大人数で行くと良いことが、いろいろな種類のものが食べられることと、普段自分では頼まないものが食べられること。実際、とんとろスモークや串焼き、たこ刺しなどはお初、煮込みやニラ玉なども久々にいただきました。タコ刺しは肉厚で噛みごたえと甘味があって、煮込みの田舎風な味噌の強さもホッピーに良く合う、なかでも串焼きの焼き加減は、もつ焼き屋さんに引けをとらない絶妙の火の通り方でした。

 ご参加の皆さんも、店内の短冊に目を奪われながらも「美味しい」を連発。なかでも鍋のアゴ出汁には感銘を受けてらしたようですね。あと、マスターのダジャレもね。ん~、実にとっちゃん侮りがたしですなぁ。

 
 途中、病弱な黒豹こと三郷在住の演劇仲間m田さんも駆けつけてくれまして、またこの人が飲まないけれど、炭水化物食いでして…合流してからあとは怒涛の〆炭ラッシュ。


 明太うどん ・ オムライス ・ ナポリタン(大盛) ・ カレーライス(大盛)…って、みんな散々食べたんじゃないんかーい(笑)。まあ美味しいと思ってくれたことが、幹事冥利に尽きるというものですが。色々と休む間もなくお料理をつくってくれたマスターに感謝です。


 これだけ飲み食いして、お会計は割返せば一人3000円ちょっと、たっぷり食べ、たっぷり語らった3時間でした。みなさん、また立石の夕べでご一緒しましょう♪ さて、次の劇は東陽町…どこで飲もうかなと(笑)。


とっちゃんぼうや 火曜定休  ワインハーフボトル 1200円

                         2月7日(日)
丁稚飲酒帳-梅一輪 春風駘蕩、春めいた陽気の一日でしたね。佐倉城址公園の梅の花もところどころに、ほころんだ木々が見られるようになってきました。そんな一日の終わり、そろそろ雨が降り始める時刻、ひと雨ごとに暖かくなる…まだそんな季節じゃないですね。寒の戻りもあることでしょう、風邪引かないようにしなくちゃ。


さて、そんな寒さも極まった日曜の出来事。この日は友人の女優、呉屋さんの舞台があるということで大塚までお出かけ~。池袋のさくらやで閉店セールを覗くも、ほとんど物が無く、かつては安さ爆発カメラのさくらや~♪てなCMをよく耳にしたものですが、もうすぐ一時代が終わるのだなあなんて思ったりして。

サンシャインの足元を潜りぬけて、大塚駅までお散歩。夕暮れの高層ビル街を歩くと、どこまで行ってもビルの陰。気温の低さとも相まって寒いこと、寒いこと。萬劇場に着く間に凍えてしまいましたとさ。


丁稚飲酒帳-ハコノホテル奇譚  劇団オグオブ第15回公演「ハコノホテル奇譚」。オグオブ定番のここではない時代、ここではない場所を舞台にしたファンタジックな物語。東京湾の小島に建つ謎めいた箱型ホテル、ハコノホテルを舞台に、心に秘めた思いを白昼夢として見せてくれる不可思議な箱を巡り、箱の魅力に取り憑かれた人間たちの愛憎劇が繰り広げられる。醒めない夢はあるのか、夢の中で暮らすことは幸せなのか、虚構と現実が錯綜するホテルの中で、生きることの意味がいま問われる…。

 

 あたしなりの感じ方であおりを作るとすると、こんな感じのお話でした。(作者、演者、お客様各位、自分の印象と違うというかたもご容赦くださいm(__)m)。

 ストーリィ的には大変魅力のあるお話。また、主演、助演のお二人の演じるなおめと瀬山君は、何ともはまり役。二人の演技には気どりがなく自然な感じで、いかにも幼馴染以上思い人未満の二人の掛け合いが微笑ましく、安心して楽しむことができました。一緒に見に行ったオグオブ初見のmさん、あんなはつらつとした人が会社にいてくれたらいいねと言うてましたよ。加えて久々に芸達者な塚々渡さんの舞台が見られたのも収穫収穫、もともとオグオブ初見で彼氏の演技に一番惹きつけられもので。


 3人が安心して見られた一方で、熱意が空回りしてしまった役者さんが何人かいらした感があるのが、残念な所。

 また、サービス精神旺盛なこの劇団のこと、よく申し上げることなのですが、色々なテーマが盛り込まれすぎて結果、主題を掘り下げ切れなかった感がありました。今回の劇では、4組の男女の思いが交錯するのですが、僕としては主人公の二人と、過去にこのホテルに因縁浅からぬ西島とリリィというもう1組のお話が大切だと思いました。4組すべてを語ろうとした結果、本作の裏のテーマとも言うべき西島・リリィの過去への清算という結論が、駆け足に、悪い言い方ですが付け足し気味に終わらせられてしまった感があったのが残念に思ったところです。願わくは、登場人物すべてに見せ場を与えるのではなく、的を絞った演出でこの本をまた見てみたいなと思いました。

 あと、小道具を頑張りましょう(笑)。特に箱舟の箱が…。

 

 細かく苦言を申し上げましたが、全体としてストーリィ自体に引きつける魅力があり、終幕、明かされる真実に対して、なお立ち向かう瀬山君の生への思いと、なおめの平穏への願い、その交錯点にある一つの絶叫…クライマックスの盛り上げ方は堂に入ったものでした。

 と思いつくままに感想を語ってきましたが、見てない人にはなんのことやらですなぁ、本稿(^^;

ご興味おありの方は、次回今秋の公演を是非ご覧になってください。さて、次はどんな世界が拝めるやら…

 

劇団オグオブ公式サイト http://www.ogob.jp/

                                                1月17日(日)
 どなた様も毎年、年明けには恒例の新年会がございますよね。

 あたしの場合、元旦の川名、松の内に行われるのが通例のまーじゃん亭、そしてシェフが郷里の土佐から山梨に帰る前の帰京に際して、シェフと徳の大将を囲む会。今年は、シェフのご希望で大晦日に丸千葉を押さえまして、今日の運びになったのですが、大将は19日からの店内改装前の最終打ち合わせが入ってしまったり、健康上の理由やら仏事等、理由がいろいろ重なりましてメンバーがほぼ総入れ替えの事態となりました。うーん、当たり年?

丁稚飲酒帳-スカイツリー260m  それでも飲みたいあたくし、じゃんきー夫妻とm蔵さんとともに260mに達したスカイツリーの下をタクシーで日本堤に向かいます。紺地の暖簾の下がる入り口扉をガラリと開けると、やっちゃんの困り気な顔が…。

 ん?と思うと、予約席にお三方、飲んでらっしゃいますね。「悪いね、移動してもらうように段取りしてあるんだ、しばらく相席でやっててくれる?」と、いえいえこちらが無理に一卓押えさせてもらってるんですし、シェフが遅れてくることもあり、席数も足りてますからゆっくり一緒にやりましょうよ。と、カウンターには丸千葉の備品とも言われるようになった熊ちゃんの姿もありますね。後でこっちの席が空いたら来てもらおっと。


 ということで、まずはキンミヤのボトルを入れて、割り物はお茶でいきましょう。この緑の色の濃いお茶割りがすっきりしてて美味しいんだ。オーダーは刺身と鍋は主役のシェフがお着きになられてからにして、まずはまーぶるさんご希望のチキンステーキに、しめ鯖、野菜物は生やさい、揚げ物はとり唐揚…とオーダーしかけて、「あ、鶏がダブルだね」とお姉さんに笑われてしまいました。いや、好きだからいいんですけどね(^^;。熊ちゃんから今日の短冊メニューの白子天ぷらが美味しいとお勧めがありましたので、では揚げ物は白子にしましょう。それと、最近の定番おつまみきゅうりもみのマヨネーズをお願いして、一巡目はこの位でしょう。


丁稚飲酒帳-きゅうりもみ  シェフとお会いするのはどの位ぶりだろうとか、猫ちゃんの成長記録などをうかがっていると、料理がとんとんと出てまいりましたよ。どうです、しめサバの少し赤身がかった絶妙の締め具合。お二人は生やさいの盛りに目を丸くし、さらにチキンステーキの添え物にもポテトと野菜がついていることに驚いてくれました。定食使いする方もいますからね、栄養バランスばっちりなんです。中でも、お料理上手のまーぶるさんが気に入ってくれたのが、きゅうりもみ。

 きゅうりを小口に切って、ワカメと一緒にマヨネーズで和えた小鉢の上にごまをパラリと。マヨの白雪をまとった緑色と、カニカマの赤のコントラストがなんとも色鮮やか。マヨネーズの酸味ときゅうりの爽やかさ、さらにもう一味マヨの白に隠されていますが、中にはホタテのほぐし身が。このホタテの甘さが効いています。なにせ、年末に親分達五人で来て、四回お代り…要は一人一鉢食べてしまったというのもうなづける味わいなのです。


丁稚飲酒帳-とろサク白子天  そして、続いて出てきた白子の天ぷらは、サクサク揚げたての大ぶりの塊が三つ。一口いただいてみますと、衣はカリッと香ばしく、噛み締めると中の白子がとろりと甘く溶け出します。内外のまったく違う食感が一口で楽しめて、これは絶品よのう。ナイスアシストです、熊ちゃん!

 それにしてもこれ600円でいいのかな。じゃんきーさんと、何の白子だろうというお話をしたんですが、たらちりもあるし鱈の白子ですかね。でも、スタンダードの天ぷらじゃないんですよね。いい白子が入った時の限定品なのかな。ともあれ、もし短冊が下がってたら、是非頼んでみてください。


 と、このタイミングで遅れていらしたシェフのご登場。昨年末はお仕事の忙しさからプレ忘年会もできずに、駆け足でのすれ違い位でしたから、ゆっくり飲ませていただくのは、あたしもしばらくぶりです。

 高知空港でお買い上げになった、ハランボ、ソウダ節、酒盗の三点セットをおみやげにいただき、なんとも感謝です。これがうまいんだよなぁ。先年、高知に行かれたじゃんきー夫妻と高知話に花が咲きます。土佐の日曜市の情景、朝から飲める市場内の広場のお話、カツオの塩たたきにウツボのたたき…ああ、皆さんのお話聞いてると、行きたくなるんだよね、四国高知。

 さてさて、あても追加じゃ、まぐろとアジの盛り合わせに、アンコウ鍋をつつきましょう。店内は出る人がいると、すぐに次のお客様が入ってきて、まさに引きも切らず。熊ちゃん曰く、土日の五時、六時はこれが通常とのこと。その中にあってテキパキと仕事をこなし、ツッコミ所をみつければ的確につっこんでいくやっちゃんの仕事ぶりには、本当に芸だなと思わされます。熟練の職人技ですよ。


丁稚飲酒帳-てんこもりあんこう鍋  と、そのやっちゃんが届けてくれたアンコウ鍋。出たー、あいかわらずのボリューム感、これで1600円は採算取れてるんかーい。

 ぐつぐつ煮込んでいくと、野菜から水分が出てきて、あふれるスープを避難しなければいけないほど。普通、嵩が減って一鍋に収まるんじゃないのかなあ(笑)。

 鍋がしあがる間も、土佐のおみやげ話でもりあがります。話題は今年の大河、「竜馬伝」…あ、伊勢元に見にいかなくちゃ…、「福山くんは土佐弁がうまくないね」とシェフ。それに対して、放映は終了しましたが、日曜劇場JINの内野聖陽さんの土佐弁は的確だったとのこと。確かにいかにもな竜馬だったものなあ。普段ドラマみないあたしが、珍しく引きこまれてしまいましたから。中でも面白かったのが、土佐弁というと「○○ぜよ」というのが定番フレーズのように思っていますよね。ところが、これ、世間一般で良く聞くような使われ方では使われないそうです。土佐人曰く、女性的な表現、少ししなをつくるような表現なんですって。これにはびっくり。「日本の夜明けぜよ」…って、「日本の夜明けよん、うふっ」的な意味合いになるそうで。ためになる居酒屋談義じゃのう(笑)。


 ぼちぼち煮上がったところで一口、このスープがたまらんばい。アンコウの身から出た出汁が味わいを層倍にしているのでしょうけれども、基本の味わいが確かだから、芯までスープを含んだ野菜それ自体の甘味と掛け算で、あたしの箸を進めてくれるんでしょうねぇ。本当にとまりませーん。プルプルの皮身もいただいて、明日はお肌つやつやかしら。
丁稚飲酒帳-黄金の湖  そして食べ終わったら、もう一つのお楽しみ。やっちゃんにおじやの支度をお願いします。ごはんにみつば、そして卵が用意され、今日は嬉しいことにやっちゃんが手づからおじやを調味してくれます。タイミングがいいとね、目の前でやってくれるんです。今日のこの混雑状況の中、すみませんね。

 鍋の中を掃除して、スープを増量、すると入口の扉がするり、覗いたお客さんがやっちゃんに指を二本立てて、「はい、わかりました」とやっちゃん。「レジ前のお客さんもそうなんだけど、これから銭湯行って帰ってくるから、二人分空けといてねと、こういうことなんだよね。風呂入ってる一時間あれば、うちもその時席がなくてもうまく対処できるじゃない。心得たもんだよね。」と…勝手知ったるですねぇ、お店もお客も息のあった関係、なんとも羨ましいですね。

と話しながらも手はひと時もやすまず、「土鍋だからよ、年がら年中ひっくり返してないと、ひっついちゃうんだよ」と鮮やかな手つきで、鍋の中のごはんを躍らせていきます。


 出来上がったおじやは、しっかりと出汁のしみこんで膨らんだお米の一粒一粒と、卵の黄色が綺麗に調和して、なんとも食欲をそそる色合いですねえ。これがハフハフのアツアツで、あれだけてんこ盛りだったアンコウや野菜の旨味がお米の中に封じ込められているのですから、美味しくないはずがないですよね。口の中をやけどしそうになりながらも、ついかきこんでしまうのでした。


丁稚飲酒帳-紺地の暖簾  おじやをしっかり平らげたあとは、熱燗にシフト。「丸千葉はハンバーグも鍋もうまいけど、こういうほっとするつまみがいいんです」とシェフ絶賛の厚揚げ煮をつつくと、たしかにフワフワで芯までしっかり甘辛の汁が染みた厚揚げは絶品ダス。これはお酒も進みますねぇ。店内の喧騒も肴にゆったりと三時間あまりもお邪魔してしまいました。長居した我々に「悪いね、いろいろ。待たせたり、狭かったり」と、優しく声をかけてくれるやっちゃん。この心配り、自分も誰かにできるようにならなきゃなぁ…なんて思いながら、お店をあとにします。本当にご馳走様でした。寒風吹き抜ける夜空の下を、みんなで連なって泪橋のバス停まで歩く間も、熱燗たっぷり、人情たっぷり、身体も心もほかほかした気分。吹き抜ける風が頬の火照りに心地よく。

 今年も初春から、旧知のみんなで集まれて、楽しい話に花が咲き、おいしい料理を味わえて、いいスタートが切れました。発起のシェフに感謝です。今年もたくさん飲みましょうね!

丸千葉 14:00~21:00 水曜定休

                               1月16日(土)しょにょ3

 雪の熱海、夕暮れの葛西と凍え切った夕暮れ時、観覧車の影にまもなく日が沈みますね。

 ガラスでできたテラスから、東京湾の向こうに沈む夕日を眺めるのもいいけれど、もう間に合いそうもありません。では、葛西を後におなかを満たしに行きましょう。

丁稚飲酒帳-紫のれん  西船橋で京葉線から総武線に乗り継いで、降り立った駅は西千葉。あたくしの学生時代、思い出のまちであります。西千葉駅を南口に下りると、正面に西友、と駅前すぐのとんかつ屋さんが閉店されてたり、一方、昔古本屋さんのあったところに、手羽先で飲めるお店ができていたりなど、移り変わる時代の波を突きつけられる感があります。あれから15年ですからね、そりゃ町の様子も変わりますよ。


 でも、変わらないで頑張っていてくれるお店もあるのです。今夜はそんなお店で温まろうと、紫に染め抜かれた大暖簾をくぐります。場所は弥生小学校近くのファミリーマートのお隣、お好み焼きいしいさんです。

 のれんをくぐると、鉄板前で新聞を読んでいたおばちゃんが、「あらあら、ようこそ、いらっしゃい」と人懐こい笑顔を浮かべてくれます。「今日は寒かったでしょ」と、言いながら焼き台向こうに入って行かれます。暖房の効いた店内は温かく、また学生時代から変わらないおばちゃんの声のトーンが、ほっと心を温めてくれます。


丁稚飲酒帳-鉄板屋  店内は鉄板前に五席、四人掛けと二人掛けのテーブルというつくり。鉄板の上の、大阪弁の暖簾も変わらないなぁ…って、このいしいさんには、年に二、三回はお邪魔しているので、あの頃以来というわけではないんですけどね(^^;


 いろいろ種類のある中で、たまにはヤキソバもいいなぁなんて思いながらも、つい決まったものをオーダーしてしまいます。今日も電車の中での打ち合わせどおりに、豚玉の大とネギ焼のスジコンをお願いします。「はい、ありがとうね」言いながら、早速冷蔵庫から野菜の入ったバットを取り出すおばちゃん。お皿にサービスのサラダを盛り付けて、ドレッシングのボトルを菜ばしでグルグルッとかき混ぜる姿も矍鑠として、おばちゃん本当にお元気やねぇ。「ようきてくれたね、ありがとうね」とこれがおばちゃんの口癖のように、入ってきたとき、サラダを出すとき、そしてお店を出る時、繰り返し語りかけてくれる言葉が嬉しいですね。


丁稚飲酒帳-いしいサラダ  また、今日のサラダは盛り盛りですねぇ。m蔵さんなどは、「ワシは食が細いきに、こんサラダで腹ぁ一杯になってしまうわ」と言ってます。お酢と塩気の効いた自家製ドレッシングがまた美味しいんですよね。オイリーな中に酸味と塩気がガツンと効いて、これが荒切りのキャベツとキュウリにぴったり合うんだなあ。単純な構成に思えるんですが、この味わいはどこでも食べたことがないのですよ。どちらかのメーカーさん、「いしいのドレッシング」売りだしませんかぁ?


 お好みは、おばちゃんが奥の台で焼いてくれるのがいしいの流儀。山芋たっぷりの粘り気の強い生地に、卵を割りいれて混ぜて混ぜて、これを焼き台の上に広げるのですが、たっぷり30cmはあろうかというボリューム感が目を楽しませてくれます。

 スジコンの方は、サラリとした生地をクレープ状に薄く広げて、ここに青ネギをたっぷりと広げ、その上にスジコンニャクを丁寧に並べてくれます。丁寧に隙間なく並べられたスジコンの量はまた、こんなにいいんですか?という位。

 大振りの生地をコテ二本でひっくり返し、火の通り具合を確認する様子は、まさにお好みを丁寧に育てているよう。焼きながらも、「今日はセンター試験で、大学院生が締め出しになっちゃったんだよ」とか、「西千葉の駅前、変わったでしょ」と、最近の西千葉事情を色々語ってくれるので、サラダを食べながら焼き上がりを待つ間も楽しめます。


丁稚飲酒帳-原体験豚玉  さてさて、豚玉の脂がコンガリと焼けて、いい香りが漂ってきましたよ。焼きあがったところでソースをたっぷり、マヨをドカン、青海苔に鰹節をまぶしたら、いよいよ完成です。温められた鉄板の上に、巨大な楕円が運ばれてきます。大きいなあ、厚いなあ、踊る鰹節が食欲をいやが応にも刺激してくれます。「スジコンもあがるから、食べててね」と渡された小さいコテで二つにわって、一口。

 ふっくら仕上がった甘味を感じる生地に、紅しょうがの香りが効いて、これです、これ、美味しいなあ。山芋がたくさん入っているからだという、生地のふんわり感がたまりません。生地だけでなく、コンガリ焼けた豚のクリスプさと脂の旨味が食欲を刺激して、さらにソースの甘さが舌を心地よく刺激してくれますねぇ。

 
丁稚飲酒帳-こてを使うて  色々な食べ物の原体験ってあると思うんですが、僕にとってのお好み焼きの原体験って、ヨーカドー系列のイートインショップ、ポッポの味なんですよね。あの紅しょうがの効いた生地の味わい、それに通じる美味しさがこのいしいの生地にはあります。おばちゃんのトークともあいまって、なにか懐かしさを感じるのは、この原体験のせいなのかもしれません。


 さて、つづいてまん丸なスジコンが焼きあがってきましたよ。

 こちらは薄手の生地がパリッと焼き上げられて、中に敷き詰められたスジのトロンとした食感との好対照が楽しめます。甘辛く煮込まれたスジの濃厚な旨味と、ネギのサッパリ感が口の中に広がります。いつも思うけど、これだけ手間隙掛けて750円でいいんやろか。聞いてみるとスジは四時間煮込むとのこと、それだけの手間をかけてこのお値段、おばちゃん、まさに学生達の母だね。

丁稚飲酒帳-とろとろスジこん  「この前、初めて来てくれたお客さんが、これが関西の味やって言うてたけど、ただ自分の家でつくってたものを出してるだけなのにねぇ」とおばちゃん。おばちゃんは西宮の出身だそうで、それは本場関西の味わいですがな。お孫さんのお話やら、最近来てくれたお客さんのお話やら、果てはおばちゃんのお母さんが、スイスで柿を分けてくれなかったことをいまだに言われるという、クスリと笑える話まで、おばちゃんのトークはとどまることを知らず。でも、いわゆる関西おばさんにありがちな押しつけトークじゃなくて、耳に柔らかいのはおばちゃんの人柄なのかなあ。


 食べ終えて、おなかぽっこり、心ほっこり、おなかも心も満たされた夜になりました。すると「リンゴ食べる?」とおばちゃん。おなか一杯だけど、いただいたリンゴの酸味が嬉しかったなあ。リンゴを食べ終えて、お会計をお願いすると、「おおきに、ありがとう、気をつけて帰ってね」と深く頭を下げてくれます。

 「息子がね、健康のためにもお店続けろって言うから」とおばちゃん。おばちゃんに会えると、こっちこそ元気がもらえるよ。毎日五時前から、休みなく営業されているいしいさん、マイペースで続けてね、おばちゃん。また食べに来ますね、ご馳走様でした。


お好み焼きいしい 16:30頃~21:00頃 無休