千円札の使い道 -一平(船橋) | 丁稚烏龍帳

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today,detch stood live on the earth,too…

 仕事からの帰り道、頑張った自分にご褒美を、あるいはちょっと小腹が空いてきたなんていう時に、千円くらいで軽く一杯できる大衆酒場があるといいですよね。

 あたしのサク飲みの典型は、宇ち多で梅割り一杯と、生と焼、あるいは生と煮込みで切り上げる180円×3品で540円コースなのですが、いかんせん暖簾じまいが早いのが玉に瑕。


丁稚飲酒帳-新暖簾は渋茶の  ちょっと仕事で遅くなったときにも対応できるのが、京成船橋駅から徒歩三分の路地裏に、大きな赤提灯が迎えてくれる一平さん。2階階段の都合か、乃の字の変形カウンターに今日も満席状態。大将に一人であることを告げると、乃の右上くびれの部分を差して先客さんに詰めてもらうようお願いしてくれます。左右に詰めていただき、一人分のスペースを確保したところで、冷蔵庫上の予備椅子を下ろして一息。相変わらずの繁盛ですねぇ。


丁稚飲酒帳-300円は信じられん  注文はここに来たら、一杯300円の生ビールでしょう。今日は黒生でお願いします。これがしっかり中ジョッキに入って出てきますからね、まずは一口、ングッングッ…プハァ、黒の泡わの方がクリーミィに思えますねえ。この一杯、疲れたお父さんのカンフル剤に持ってこいだ~。


 あてにはお気に入りのマグロのホッペフライを。こちらは100円台からメニューがあって、壁には料理の短冊がびっしり。さらに日替わりお勧めホワイトボードにもたくさんあって、目移りしちゃうなぁ。最多価格帯はフライもの類をはじめとする300円。向こうの席の旦那の頼んだ煮込み豆腐も、隣の旦那さんの食べてる厚揚げ煮も色濃く煮込まれてて美味しそうだなぁ。


丁稚飲酒帳-サクサクほっぺフライ  でもこのフライもなかなかのものなんですよ。手のひら大のほっぺが二切れで300円。中濃ソースに辛子をたっぷり添えていただけば、さっくり揚がった衣にホロッと崩れる鮪ほっぺの脂が口の中に広がって、油と脂のデュエットや~、これでビールが進まないわけがない。

 もう一つ残っていますから、飲み物をお代わり、ハイボールをお願いします。生のジョッキよりはやや小ぶりながら、これが210円でっせ。しかも十分に濃い~の。サクッと一品つまんで二杯も飲めば、家路への元気も増すってもの。また、約束前のウェイティングにもいいですね。



丁稚飲酒帳-210円だっせ、お客さん  さて、今日はそろそろ待ち合わせの時間です。お勘定をお願いすると、驚愕の810円(笑)。思わずおかみさんに謝ってしまいました。

 実は恥ずかしながら、お支払いに用意しようとした財布の小銭をぶちまけてしまいまして、お隣に並んで飲んでらした常連のお客さんお二方に、拾うのを手伝っていただきました。お支払いからおつりをいただくまでの短い時間でしたが、気のいい二人組とも話ができて何ともいい気分でお店を後にできました。

 普段使いできる酒場なのに、つい素通りしてしまう不義理なあたくし。でも、今年はできるだけお世話になりたいな。どうも、ご馳走さまでした。


一平 平日15:00~22:30 土曜14:00~21:30 日曜祝日定休