2月7日(日)
春風駘蕩、春めいた陽気の一日でしたね。佐倉城址公園の梅の花もところどころに、ほころんだ木々が見られるようになってきました。そんな一日の終わり、そろそろ雨が降り始める時刻、ひと雨ごとに暖かくなる…まだそんな季節じゃないですね。寒の戻りもあることでしょう、風邪引かないようにしなくちゃ。
さて、そんな寒さも極まった日曜の出来事。この日は友人の女優、呉屋さんの舞台があるということで大塚までお出かけ~。池袋のさくらやで閉店セールを覗くも、ほとんど物が無く、かつては安さ爆発カメラのさくらや~♪てなCMをよく耳にしたものですが、もうすぐ一時代が終わるのだなあなんて思ったりして。
サンシャインの足元を潜りぬけて、大塚駅までお散歩。夕暮れの高層ビル街を歩くと、どこまで行ってもビルの陰。気温の低さとも相まって寒いこと、寒いこと。萬劇場に着く間に凍えてしまいましたとさ。
劇団オグオブ第15回公演「ハコノホテル奇譚」。オグオブ定番のここではない時代、ここではない場所を舞台にしたファンタジックな物語。東京湾の小島に建つ謎めいた箱型ホテル、ハコノホテルを舞台に、心に秘めた思いを白昼夢として見せてくれる不可思議な箱を巡り、箱の魅力に取り憑かれた人間たちの愛憎劇が繰り広げられる。醒めない夢はあるのか、夢の中で暮らすことは幸せなのか、虚構と現実が錯綜するホテルの中で、生きることの意味がいま問われる…。
あたしなりの感じ方であおりを作るとすると、こんな感じのお話でした。(作者、演者、お客様各位、自分の印象と違うというかたもご容赦くださいm(__)m)。
ストーリィ的には大変魅力のあるお話。また、主演、助演のお二人の演じるなおめと瀬山君は、何ともはまり役。二人の演技には気どりがなく自然な感じで、いかにも幼馴染以上思い人未満の二人の掛け合いが微笑ましく、安心して楽しむことができました。一緒に見に行ったオグオブ初見のmさん、あんなはつらつとした人が会社にいてくれたらいいねと言うてましたよ。加えて久々に芸達者な塚々渡さんの舞台が見られたのも収穫収穫、もともとオグオブ初見で彼氏の演技に一番惹きつけられもので。
3人が安心して見られた一方で、熱意が空回りしてしまった役者さんが何人かいらした感があるのが、残念な所。
また、サービス精神旺盛なこの劇団のこと、よく申し上げることなのですが、色々なテーマが盛り込まれすぎて結果、主題を掘り下げ切れなかった感がありました。今回の劇では、4組の男女の思いが交錯するのですが、僕としては主人公の二人と、過去にこのホテルに因縁浅からぬ西島とリリィというもう1組のお話が大切だと思いました。4組すべてを語ろうとした結果、本作の裏のテーマとも言うべき西島・リリィの過去への清算という結論が、駆け足に、悪い言い方ですが付け足し気味に終わらせられてしまった感があったのが残念に思ったところです。願わくは、登場人物すべてに見せ場を与えるのではなく、的を絞った演出でこの本をまた見てみたいなと思いました。
あと、小道具を頑張りましょう(笑)。特に箱舟の箱が…。
細かく苦言を申し上げましたが、全体としてストーリィ自体に引きつける魅力があり、終幕、明かされる真実に対して、なお立ち向かう瀬山君の生への思いと、なおめの平穏への願い、その交錯点にある一つの絶叫…クライマックスの盛り上げ方は堂に入ったものでした。
と思いつくままに感想を語ってきましたが、見てない人にはなんのことやらですなぁ、本稿(^^;
ご興味おありの方は、次回今秋の公演を是非ご覧になってください。さて、次はどんな世界が拝めるやら…
劇団オグオブ公式サイト http://www.ogob.jp/