見切り発車で書き始めたこのテーマ。
夫の飲酒問題のあれこれと、話し合いの結果までを綴っていきます。
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⑩はここから。
「離婚したい」と告げると。
「それなら会社をやめる」と言い出した夫。
ん?どゆこと? この記事の最後で明らかに。
発言の意図は分からなかったが、それを問うより先に、
「会社やめるのは自由だけど。
やめるなら収入がなくなるわけだから、そうなると親権の話はまた違ってくるね」
と、口から出ていた。
「え? …じゃあ俺もうお酒飲むのやめるよ!離婚はしたくない」
夫が涙を流して言った。
…お酒をやめる?…ほんとに?
お酒大好きな夫が「お酒をやめる」と言うなんて予想していなかった。
これまで起こしてきた数々のトラブルから考えれば、それが理想だけど。
絶対に無理だろうと思っていた。
例えばわたし自身に置き換えてみると。
大好きなチョコレートやアイスクリームを今後一生食べられないとしたら?
すごく辛い
やめてほしいけど「やめろ」と言えないで今まで来たのは、それが夫にとってはとても辛いことだろうと思ったから。
だから、「お酒をやめる」と夫の口から出て、びっくりしたと同時に嬉しかった。
飲酒関係のトラブルに悩まされることはなくなるってことだから。
それなら今後も家族としてやっていけると思えた。
でも。これまでのことがある。
「ほどほどにする」と言いながら飲み過ぎる、ということを夫は何度も繰り返してきた。
せっかくの断酒宣言がうやむやになってしまわないように、「儀式」をすることを咄嗟に思いついた。
「わかった、じゃあ家にあるお酒全部捨てて」
「でもつっきーは飲んでいいんだから、捨てなくても・・・」
「いや、けじめとして捨てよう」
「これは良いお酒だからとっておいた方が・・・」
「いや、捨てて」
「わかった・・・」
そんなやりとりをしつつ、夫も私も泣きながらお酒を排水溝に流していった。
勢いで高級ウイスキー3本までも捨ててしまったのは正直後悔してる
爽快感とは違う、なんとも言えない、あの時にしか感じたことのない、不思議な感覚だった。
違う世界に移ったような、生まれ変わったような。
息子は不思議そうにわたしたちを見ていた。
断酒を決意したとはいえ、夫への嫌悪感が無くなったわけではない。
離婚することをやめただけ。
引っ越しを終えて東京へ来てしばらくの間は最低限の接触で暮らした。
息子の手前、険悪な空気にはならないよう気をつけたが、親しくはしなかった。
夫は単純ですぐ調子に乗るので(わたしもだけど笑)、以前のように接してしまうと、「元通りで良いってことだ!」と解釈されてしまう気がして。
それだけ夫に対する嫌悪感は強かった。
未だにゼロになりません。たぶん一生ならない。
夫は「何年かかるか分からないけど信頼してもらえるまで頑張る」といって、素っ気ないわたしとの暮らしに耐えていた。
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意味不明だった「会社やめる」発言の意図を後日聞いたところ。
「会社の飲み会のせいで飲みすぎてしまうから、会社をやめれば離婚しなくて良いんじゃないか」という発想だったらしい。
「お酒を飲まない人も飲み会に参加してる」って夫が言ってたことを私は覚えてる。
飲み過ぎるのは会社のせいではない。
意図を聞いてもやっぱり意味不明。笑
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夫の健気な(?)忍耐は、いつまで持つでしょう…
次に続きます。こちら
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