大地母神メデューサ
 
メデューサを踊ることになって、いろいろお勉強しました。

ミシャールからこの課題が降りてきて、
最初に思ったのは・・・
あーダークな女神だな~。
ってか女神なのか?!
メデューサについてのイメージ:目を見ると石になっちゃって、髪の毛が蛇で、恐い。

ネットで調べても多くの資料に「怪物」と書かれてるし。

・・・・・・。
(またこーゆー役回りかぁ~ため息

でもミシャールはいつも私に必要な挑戦を絶妙なタイミングで投げてくる。
さすがミシャール。

そして裏話ですが、私のダンサーネーム"Mavi"ですが、
実は"Medusa"案も出てました。笑
それはさすがにイメージ悪いのでは?ダンスの幅が狭まるのでは?
という理由で却下になっていました!

調べれば調べるほど、
読めば読むほど「メデューサ」に惹かれてきました。
今では私の代表作品になりそうな勢いで大切なキャラクターです。

ギリシャ神話のイメージが強いメデューサですが、
ここに書くことはわたしの解釈です蛇

もともとメデューサは怪物ではなく大地母神として古く崇められてきた存在。
エジプトやトルコでよくみかける(私も大好きな)目玉のお守り
「ナザールボンジュ」もその意味するところは「メデューサ」で大地母神
であった頃の彼女を伝えるものだそう

「メデューサ」の名前もギリシャ語で「女王」を意味するもので
かつて彼女が神々の中心にいたことを表しているそう。
 
ギリシャ神話に組み込まれて、「怪物」となったメデューサですが、
その話は有名。

メデューサは美しい乙女で、特にその髪の美しさが抜きん出ていました。
海の神ポセイドンが彼女と恋に落ち、あるときアテネの宮殿で愛を交わす。
アテネは聖域を怪我されたことに激怒、
もしくは自分より綺麗だと自慢したメデューサに激しく怒り、
メデューサの自慢の髪を蛇に変え、恐ろしい怪物にしてしまった―・・・
とゆーことです。

まあでもよくよく考えると、アテネひどくない!?

じゃあなんでギリシャ神話で怪物になっちゃったのだろう。
いろんな説があるそうですが、、、

例えば、大地母神と崇めていた先住民族たちが力でまさるギリシャ人たちに
滅亡させられ、彼らの神話体系もギリシャに組み込まれたとか。
ポセイドンは海神として地位をキープできたけど、メデューサは
アテネやヘラという女神とのバッティングにより魔物に貶められた。。。

あとは宗教のグローバリゼーションが地母神を葬り去った説。
蛇を悪とする根源は旧約でアダムとイブをそそのかしたのが蛇だったから
キリスト教文明圏でのこと。
東地中海からエーゲ海ではメデューサは豊穣の女神として頭にのっけてる。
日本でも女性の土偶に蛇を戴いているのがあるらしい。

自然に対して人間が優位に成っていくと同時に
「蛇」が悪の象徴となってしまったのでは。

メデューサを考える際に絶対欠かせない「蛇」
ベリーダンスにとってもとても重要な要素だと思います。
スネイクアームズとか様々なベリーダンスの動きが
「蛇」を連想させるものが多いので。

ちょっと長くなってしまいましたが、わたしにとって「メデューサ」は
いろんなストーリーを探っていく中で
切なさ、怒り、愛、葛藤、苦しみ、自然との共存、大地など
最初想像していた「メデューサ」像とは全く異なる結果に。


身も心もメデューサになるべく、
今回は髪の毛に毛糸を編みこんでもらって髪の毛を蛇風にアレンジ。
ドレッドっぽい仕上がりにGoroさんやデールに間違えられる。。。
(編みこんであるので、取るのに1-2時間かかりましたが。笑)

衣装も蛇柄。
 

今回踊る前にそれぞれのダンサーのコンセプトが
アナウンスされました。
下記が読み上げられた文章です。

大地母神メデューサ
「女性の神秘。生・死・再生という自然の循環。
永遠の変化の中での変わることのない創造と破壊。
もともと女神としてのメデューサは蛇の力を強く体現する女神でした。
古来より蛇は死と再生、知識、人間に及ばぬ自然の力をあらわしていました。

恋に落ち、呪いをかけられ、美貌は身の毛のよだつような醜さに変えられ、
讃えられるほどの美しい髪の、一本一本を蛇に変えられてしまう。

それはあまりにも魅力ある恐怖。そこにあらゆる美と恐怖を映し出す。」