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公務員試験合格・内定のためのデータベース

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教養論文も配点は12分の1です。国家一般職と同様、大学生としての常識を、大学生として身につけていて然るべき文章力で書けば問題ないです。成績開示の結果から、採点基準はかなり厳しいものであることが明らかになりましたが、東京都庁や特別区のものと異なり、裁判所の論文は基準点を下回らない限り、合否を分けるほどの影響力はありません。専門論文同様ボールペンで書きます。

字数は1200字くらいは書きたいです。裁判所だからと言って論文が難しいなんてことはありません。東京都庁程度の論文を長めに書くだけです。確実に当てたいなら論点は30~40くらいはおさえておきたいです。今年は吉川先生の予想論点13くらいで当たりました。来年も大丈夫だと思いますので、論文にあまり時間がかけられないという人も受けてみてください。いずれにせよ、面接配点が高すぎるため、論文は足切りされなければ関係ないと思っていいです。書く際はボールペンの使用を強制されます。訂正方法は説明をよく読んでください。



<問題配分>

憲法7問、民法13問、経済or刑法10問


試験時間>

90分


問題難易度としては、憲法は主要な公務員試験の中では最難関民法・経済原論は国家一般職に次いで難しいという感じです。また、裁判所事務官の問題は、難易度を別にしても、他の職種と比較してかなり変わったものが出ます。憲法では、「正しい選択肢の個数を選びなさい」、民法では「誤っているものはどれか」、経済では文字式のみで解く問題、などが代表的でしょうか。それでは、以下に個別に見ていきましょう。


<憲法>

 難解な学説問題などが出題されるので、日頃からレジュメなど参考書に目を通す癖をつけておいた方が良いです。憲法の目標点数は6点に設定するといいと思います。



<民法>

原理原則をしっかりと理解せずに暗記に頼っている人には難しいと思いますが、普段から図示しながら理解することに努めている人にとってはそこまで難しいものではないと思います。もちろん、曖昧な選択肢や見たこともない選択肢が出てきて、類推で解答しなければならない場面には多く出会うでしょう。しかし、そういった場面では確かな知識と深い理解をもって解答すれば、自ずと正解にたどり着けるようになっています。目標点数は11点が良いと思います。


<経済原論>

 難易度自体はそこまで高くありませんが、変わった知識問題や財政学の範囲の問題が出ます。解き方に少し迷ってしまった時は、あまり深く考えずにとりあえず計算してみると正解にたどり着けることもあります。目標点数は8点です。


 専門択一は24点くらい取れれば良いでしょう。

<問題構成>

文章理解10問(英語5、現代文5)、数的処理17問、知識13問(人文・自然・社会各4、時事1)


<試験時間>

180分

裁判所事務官の教養択一は、全公務員試験の中で一番難しいです。他の職種では得点源になるはずの文章理解の難易度が高いことに加え、数的処理は専門択一以上に特徴的です。数的処理に関しては近年はまともになってきましたが、過去には難しすぎて泣きたくなるような年もありました。知識の難しさも群を抜いています。社会科学すら難しいです。


しかし、その分要求水準は低いので安心してください。いずれも裁判所事務官で出題される範囲までやっているときりがないので、他の職種についての勉強+過去問程度で挑むしかありません。目標点数は24点くらいが良いと思います。

 

 一方で、どれだけ点を取っても裁判官のお気に召さないと面接でばっさり切られます。


 裁判所事務官の試験は、①専門択一、②教養択一、③専門論文、④教養論文、⑤面接の5つからなります。


裁判所事務官の試験の最大の特徴は、面接の配点の高さでしょう。国家一般職、国税専門官では面接の配点は9分の2である一方で、裁判所事務官では12分の6と半分を占めています。面接配点がここまで高いと、筆記試験は実質として足切り程度の位置しか占めていないと言っても過言ではないでしょう。とは言っても、少しでも得点が高い方が希望地に配属される可能性が高まるので、筆記で高い点数を取るに越したことはありません。


裁判所事務官の場合、最終合格=内定ではなく、成績上位者から声がかかります。成績下位者は採用漏れになる可能性も十分にありますし、仮に声がかかっても年明けになったりします。

 東京都庁は1次試験の発表後、2回面接があり、その都度、不合格者を決めます。すなわち、面接で一度失敗すると挽回するチャンスが与えられない可能性があると言うことです。面接倍率は毎年1.8倍程度であるため、筆記試験でそこそこの得点を取っていれば、過度に心配する必要はありません。しかし、毎年数百人がそこで落ちていることを考えれば、合格に十分な面接対策をして本番に臨むべきです。

 

CSSには、面接対策が十分に出来る環境が整っているのでこれを積極的に利用しない手はありません。面接シートの添削や模擬面接を可能な限り行いながら、自己研究を通して自分の見せ方を研究しましょう。どんなに面接が苦手な人であっても、自己研究をしっかりと行い、模擬面接を回数こなせば、倍率2倍以下の東京都庁ならば突破できるようになるはずです。


 面接対策を行う際には、興味ある分野を中心に、『2020年の東京』などから政策をピックアップしておきましょう。面接でまず間違いなく聞かれます。


また、フィールドワークにも絶対に行くべきです。私は今年、築地、井の頭公園、隅田川周辺、浅草、吉祥寺、高尾山、浜離宮、奥多摩、東京しごとセンターなどに足を運びました。実際に足を運ぶことで、具体的イメージや問題意識を持つことができ、面接で発する言葉に深みが出ると同時に、第一志望性のアピールにもなります。実際、一緒にフィールドワークに行ったメンバーの合格率はかなり高いです。



毎年、志望動機に困る人が多くいると思います。かく言う私もそうでした。志望動機なんて安定しているからだよ!なんとなくかっこいいからだよ!試験科目と日程の関係だよ!


多くの受験生がこのような思いを抱きながら、偽りの志望動機を書いていると思います。しかし、もう一歩踏み込んで自身の過去の経験などから考えてみてください。こじつけレベルの関連性でも構いません。何かを見つけて、志望動機に説得力と一貫性を持たせることが重要なのです。


面接カードに書く志望動機は特別なものである必要はありません。重要なのは、志望動機を書くに至った過程と、志望動機として書いたことに対してなされる、なんで?具体的には?などの質問に対して一貫性と説得力ある回答が出来るようにしておくことです。ここでも自己研究や模擬面接が重要な意味を持つことがわかるでしょう。



ここまでで志望動機の重要性は分かってもらえたと思います。しかし、私は、面接でなにより圧倒的に重要なのは「雰囲気」であると考えています。


今年、私は国家一般職と東京都庁の面接日程が被り、時間ぎりぎりで東京都庁の面接に行きました。その焦りからか、東京都庁で志望動機を問われ、「説明会に出て興味を持ち志望しました」と、用意していたこととまるで違うことを言ってしまいました。私が面接官なら開始早々D候補です。しかし、蓋を開けてみれば上位で合格していました。このことから、私は志望動機よりも重要なことは他にあると確信し、それが「雰囲気」だと思っています。「雰囲気」は人によって違いますが、ある程度は作ることができます。面接で高評価を得られるように、模擬面接や自己研究を頑張りましょう。




最後に、面接ではわけの分からない噂が飛び交います。
 圧迫は高評価、和やかはお客様対応、面接時間が長いと良い、短いとだめ、追及されると良い、無関心は悪い、面接日時は高得点順など。それらはすべて下らない妄想です。雑音は気にせずに自分にできる事を精一杯やるべきです。



 








東京都庁の教養論文は、1100字以上1600字程度で書きます。出題されるテーマは典型的なものであり、先生が予想した論点が必ず出題されるので過度に心配することはありません。しかし、東京都庁の教養論文は、配点が高いといわれており、対策なしで臨むことはそのまま不合格を意味するため、適切な対策が必要となります。


東京都庁の教養論文の勉強法は、政策の暗記と過去問を使っての練習です。

具体的には、『2020年の東京』と『2020年の東京への実行プログラム』を購入して、使えそうな政策を書き出したり、分野ごとにまとめたりしていました。失業率や出生率、エネルギー自給率など、東京都の現状をデータとして暗記しておくことも大いに役立つでしょう。


先生のまとめてくださった過去問と模範解答を参照しながら、暗記した政策知識を使って繰り返し書く練習をすることで、本番でも確実に同等のクオリティの答案を実現することが出来ます。練習で書くレベルのものが書ければ、間違いなく上位答案を書けるはずです。専門記述と異なり、解答用紙はマスになっています。


<問題構成>

憲法、民法、行政法、経済学、財政学、行政学、政治学、社会学、経営学、会計学の10科目中3科目


<試験時間>

120分


まず、専門論文については、形式面でいくつか注意すべきことがあります。

文字数は800~1000字程度です。解答スペースが予想外に小さいことから、人によっては文字数を抑制する必要が出てきます。解答用紙がマスではないため、文字の大きさである程度は調整することが出来ますが、尻切れトンボにならないため、見てくれを良くするために、書き出す前に入念に文章構成を練るべきでしょう。



次に、勉強の方針ですが、論文は浅く広くやるのが定石です。先生方もおっしゃるように、特定の科目を多数の論点覚えるよりも多くの科目に手を出した方が当たりやすいです。その意味で、択一で勉強していない科目だからと言って、論文試験で安易に捨てるべきではありません。実際、私も択一では全く勉強していない会計学を3論点のみ暗記し、本試験において、そこそこの答案を書いてきました。会計学をやっていなければ、より厳しい戦いを強いられることになっていたでしょう。


暗記する目安となるのは10科目100論点です。心配性の私は本年度、10科目150論点程度の暗記を試みましたが、全てが薄くなってしまい、結果としてあまり上手くいきませんでした。不安になるのは分かりますが、CSSの先生方の予想はまず当たります。先生方の予想を信頼して重要度別にメリハリをつけて暗記してください。



 専門論文は、予想が当たるか、覚えきれるか、本番で思い出せるか、などの不安が最後までついてまわります。しかし、本当に専門論文は何とかなるものです。たぶん今年のCSSの都庁受験者40~50人のうち、専門論文が直接の原因で落ちた人はいないんじゃないかな。そんなレベルです。


論文に比重を置きすぎるあまり教養択一で足切りを食らっては元も子もありません。択一試験とのバランスを崩さないためにも、完璧は目指さず、ある程度開き直ってやることをお勧めします。





<問題構成>
数的処理16問(判断推理、数的推理、空間把握、資料解釈各4)、文章理解8問(現代文4、英語4)、知識16問(社会3、人文3、自然4、時事6)



<試験時間>
120分



 

 東京都庁の教養択一試験は、問題難易度としては文章理解、数的処理、知識のどれを取っても基本的かつ平易なものです。しかし、解答時間が短いことに加え、6割程度(H23年度は24点、H24年度は23点)の点数を取らなければ、専門論文・教養論文の出来にかかわらず問答無用で不合格となってしまうために、受験生にとっては恐怖の試験となっています。




 不合格者の順位から、一次不合格者2889人のうち、2600人程度が教養択一の足切りで不合格になったことが分かっています。つまり、論文で落ちた人は300人もいないということです。いかに教養択一が重要であるかが分かるでしょう。



 東京都庁の教養択一で安定して点数を取れるようにするためにすべきことは明白です。



 まずは、数的処理をやりましょう。数的処理で安定して11/16点以上取れればかなり楽に戦うことが出来ます。直前期まではレジュメと市販の問題集を繰り返し解き、直前期(3月頃)になったら、東京都の過去問や模試を解きながら時間内に解く感覚を身に付けましょう。



 初めに書いた通り、東京都庁の数的処理は問題難易度としては平易です。その中でも、とりわけ資料解釈は簡単なので、数的処理が苦手な人も確実に4点取りたいところです。私見ですが、空間図形や平面図形などを含む図形問題は数的推理、判断推理と比べてセンスによるところが大きいと考えています。軌跡のような典型論点は確実に得点するとしても、あまりわけの分からない空間図形に気を揉むのはやめた方がいいです。



 以上の事を考えると、数的推理3点、判断推理3点、図形2点、資料解釈4点を基準として、±1点くらいが現実的ではないでしょうか。



 文章理解については、東京都庁では特別区と異なり「主旨」を問う厄介な問題は出題されず、内容一致2問、並び替え1問、空欄補充1問からなります。英語もすべて内容一致で、大学受験を経験している人にとっては子供だましです。大学受験を経験していない人も早い段階から英語を読む練習をすれば問題ないでしょう。文章理解の目標点数は7点です。



最後に、私が一番強調したいのは知識の重要性です。



多くの受験生が人文科学、自然科学の範囲が膨大であると錯覚し、安易に科目を切ります。そのせいで今年も数百人の受験生が1点に泣きました。



個人的に、文系の学生が科目として切っていいのは数学(東京都庁では出題されません)だけだと思っています。他の科目はすべてやるべきです。私は数学以外の科目はすべてやりましたが、物理・化学の計算問題のみ捨てました。過去問では、毎回16問中12点程度は得点できていましたし、本試験でも自信を持って化学を正解し、11点得点できました。科目を安易に切ると、ここで6点程度しか得点できず、文章理解・数的処理で24点中18点が必要とされます。しかし、逆に言えば、知識で11点、文章理解で7点取ることができれば数的処理はわずか6点で良いのです。



私が知識の重要性をここであえて強調した理由は、この点にあります。



数的処理や文章理解も多くの場合、しっかりとやれば実力は伸びますが、人によってはその伸びが実感できなかったり、ついには合格ラインに達しないまま試験を迎えてしまったりといったことが起こり得ます。しかし、知識はやればやるだけ確実にできるようになります。勉強さえすれば、正解を導き出せなくても、選択肢を2つ又は3つ切れる問題の積み重ねで得点を積み上げることが出来ます。数的処理が苦手だからと言って諦めずに知識を頑張ってください。



勉強する際の目標は合格ギリギリに置いてはいけません。30点を目標に勉強して、仮に本番で失敗しても足切りは回避できるというのがベストではないでしょうか。

東京都庁は、公務員試験の中でもかなり早くに試験があるため、その後に続く他の職種の試験を順調に進めるという観点からも大きな意味を持ちます。

 さらに、最終合格発表も8月の第1週と早いため、公務員試験の呪縛から早く逃れられるというメリットもあります。このような観点から、東京都庁の試験は、その志望度にかかわらず極めて重要であると言うことができるでしょう。

 
 さて、東京都庁の試験が①教養択一、②専門論文、③教養論文、④面接、の4つからなるのは周知の事と思います。ですので、ここでは本年度の東京都庁合格者として、上記試験について、それぞれ詳細に語っていきたいと思います。