私は、地上レベルの公務員試験の集大成が国家一般職だと思っています。科目数が多く、難易度も高いことから、しっかり勉強した人としていない人で大きく差がつくからです。東京都は科目が少なすぎるし、特別区は簡単すぎて差がつきません。そういう意味で、国家一般職を制すものは公務員試験を制すと言っても過言ではないでしょう。
国家一般職の試験は、①専門択一、②教養択一、③教養論文、④人事院面接、⑤官庁訪問の5つです。
私は、地上レベルの公務員試験の集大成が国家一般職だと思っています。科目数が多く、難易度も高いことから、しっかり勉強した人としていない人で大きく差がつくからです。東京都は科目が少なすぎるし、特別区は簡単すぎて差がつきません。そういう意味で、国家一般職を制すものは公務員試験を制すと言っても過言ではないでしょう。
国家一般職の試験は、①専門択一、②教養択一、③教養論文、④人事院面接、⑤官庁訪問の5つです。
国立大学法人等の試験で一番大切なのは面接です。筆記が通ってしまえば、筆記試験の点数は全く関係がなくなり、各機関が個々に面接を行い内定を出します。まず、面接の流れについて説明します。
筆記試験を合格すると、職員採用合同説明会が開催されます。入退場は自由なので、A日程の対策の進度によってはすぐに帰るのもひとつの手かもしれません。しかし、この合同説明会で面接予約をする機関が大多数なので、面接を受けたい場合はこの説明会に出席する必要があります(機関によってはインターネットで面接予約を行なえたり、合同説明会に参加せず時期をずらして説明会を行うところもあります)。また、合同説明会の前に、出席しておけば面接に有利になるような個別説明会を行う機関もあるので、国立大学法人等のホームページを小まめにチェックする必要があります。
職員合同採用説明会では各機関が違う教室で説明・面接予約を行うので、自分が面接を受けたい機関を事前に決めておく必要があります。この合同説明会では5つに時間帯が分けられています。従って、ネット予約が出来る機関を含めば、最大5回以上の面接のチャンスを得ることができ、今年のCSS生の中には7つの機関の面接を受けた人もいます。ただ、各機関は面接人数を決めているので、まだ説明会の時間が終了していなくても人数が埋まってしまえば予約を入れることができません。私が把握している限りでは、東大、一橋大、東工大は3回目の時間帯でも予約を入れることができませんでした。また、美術館も人気があるようです。このことも考慮して、まわる順番も考えた方がよいと思います。
さて、無事に面接予約を入れることができたら、ES記入に追われることになります。多くの機関が合同説明会2日後からその週のうちに一回目の面接を終わらせるので、複数機関の面接を受ける場合、毎日ESを書くことになると思います。ESは合同説明会の時に初めて渡す機関もあれば、合同説明会数日前にホームページにアップする機関もあります。ESは書く事が沢山あるし、短時間で面接練習もしなければならず大変ですが、その内容が意外と今後の他の公務員試験の面接にも役に立つので、頑張りましょう。私も時間に追われ、電車内で志望動機を考えたり、自己分析をしたりしていました。
面接形式は説明会の際に教えてもらうことができます。大体の機関が2~3回行うようです。面接についてはCSSで面接練習を行えば十分です。面接の合否は電話で連絡され、内定も電話連絡されます。面接を受けた当日の夜に内定の連絡をくださるところが多いですが、補欠内定の場合は連絡は遅くなるようです。
最後に、内定の連絡が来なかった場合について書きたいと思います。やはり、ある程度の人気機関になると面接倍率が非常に高くなります。また、控え室で他の受験生と話したときに国立大学の学生や転職組が多いと感じました。もちろん、面接対策をしていない人もいますし、その大学が母校でも落とされる人もいるでしょう。また、社会人として働いているからといって全ての人が面接が上手とは限りません。しかし、その大学が母校の人は志望動機や熱意がはっきりと伝わるし、転職組の人は面接での話し方が上手だな、と集団面接の時に感じました。だから、もし内定がもらえなくても、CSS生の場合その後に沢山模擬面接を受ける時期になるので、気落ちする必要はありません。むしろ、国立大学法人等職員の志望度が高い人でも、あまり大きな期待を抱かずに、面接練習ができる、くらいの気持ちで受けたほうがよいと思いました。私も4つの機関を受け、最終内定をもらえたのは1つだけでした。ただ、集団面接で私が印象がいいと感じた社会人の受け答え方はその後の面接で大いに役に立ったように感じますし、この経験のおかげで、その後の公務員の面接が上手くいったのではないかと思っています。
事務の場合、教養試験のみです。120分で40問解きます。対策は特に必要ありません。過去問が公表されていないので、まずは都庁・特別区に向けた教養試験対策をすれば十分だと思います。「関東甲信越地区国立大学法人等職員採用試験」のホームページや受験ジャーナルに例題が載っているので気になる人は、その問題を解いてみてもいいかもしれません。対策はこの程度ですが、ボーダーが7割程度なので油断は禁物です。今年は、自己採点26点で合格している人がいました。加えて、マークシートが特殊なので説明をよく読んで気を付けてください。
ご存知の方もいると思いますが、国立大学法人等は文部科学省から独立した独立行政法人です。つまり、国立大学法人等の職員は公務員ではありません。しかし、福利厚生や待遇は公務員とほぼ変わりません。例えば、共済組合は文部科学省共済組合へ加入することとなり,国家公務員と同様の医療保険・年金制度が適用されます。また、給与は国家公務員に準ずるとされていますが、独立法人なので、実際の細かい勤務条件は各国立大学法人等の就業規則によって決定されます。
ところで、先ほどから国立大学法人「等」と書いていますが、これには理由があります。国立大学法人等職員は国立大学の職員だけではないからです。私は受験するまで知らなかったのですが、国立大学だけではなく、国立博物館や美術館、国の科学研究機関や工業高校の職員まで、幅広く募集しています。年によって募集しない機関もありますが24年度の関東甲信越区域では、約50の機関が職員募集をしていました。
国立大学法人等職員は純粋な公務員ではないし、募集人数も一桁がざらにあり、多くても20人ほどの機関ばかりなので、受験をしない人もいますが、上手くいくと内定が6月にもらえます。私は志望度は高いほうでしたが、もし国立大学法人等職員の志望度が少し低かったとしても、内定を早い段階でもらえると気が楽になるし、上手くいかなかった場合でも良い面接練習になります。日程が組めるようでしたら、第一志望の対策との兼ね合いなど先生に相談した上で受験することをお勧めします。
大学法人等の試験は筆記試験の受験届申込みの際に志望動機を提出することになっています。この志望動機の指定された字数は200~1000です。提出した志望動機が適当だと面接の時につっこまれるかもしれないと考え、皆、筆記対策で忙しいのにとぶつぶつ文句を言いながら志望動機を考えていた記憶があります。私も時間をかけて志望動機を考えてしまいましたが、実はこの時期は都庁・特別区試験の直前期で忙しい時期です。なので、この志望動機は時間をかけず、字数も多くしようと頑張らなくてもよいと思います。なぜならば、恐らく各機関の人事の人はこの志望動機を読んでいないと思われるからです。面接については以下に書きますが、各機関ごとにESがあり、人事の人はそのESに沿って面接を行っているので、あまり重く考えずに提出してよいと思います。
<配点>
9分の2
面接を受ける上で、一次試験後から本番までに税務署にアポイントを取り、税務署訪問しましょう。それを調べているかはわかりませんが、税務署訪問に行くと、名前を記入させられます。また、面接の際、税務署訪問をしたか問われることもあり、ここで自信を持って行ったと言えるのは、第一志望性のアピールにもなります(国税は辞退者が非常に多いので第一志望かどうかにとても敏感です)。
面接はABCDEの5段階で評価されますが、DEの人は1次試験の得点にかかわらず不合格となります。面接内容はストレス耐性など典型的なものがほとんどなので対策は立てやすいと思います。
国税は、フロアによって面接時間が10分の場所があるなど、面接官によって大きく差があるため、友人の話などにあまり動揺しない方が良いです。
その後に行われる採用面接では、評価がABの人から内々定が出るため、Cの人は電話で連絡を待つようになります。併願先がある人は、辞退させられるため、覚悟しておきましょう。どちらも拘束時間が異常に長いので本などを持っていくとよいです。
個人的には、CSSの面接道場をもっと活用してほしいと思います。先生方のアドバイスこそありませんが生徒同士で面接を行うことで、面接官の気持ちもわかりますし、なんだかんだ緊張感もあります。
僕は面接をする際には、「自分の熱意を全て伝える」ことや「結局面接官との魂とのぶつかり合い」だと心がけていました。相手の質問に真剣に答えることは当たり前のことですが、面接でそれができない人が多いです。自分の国税専門官に入りたいという熱意を伝えれば大丈夫ですよ。
最後に、公務員試験は「誰でも受かる試験」だと思いますが、勉強の仕方を間違えれば「何年学習しても受からない試験」でもあると思います。落ちて無職になり、「賢いニート」にならないように覚悟を決めて学習してほしいです。CSSで学習すればなんとかなります。
<配点>
9分の2
<試験時間>
80分
<問題構成>
憲法、民法、経済、会計学、社会学の5科目から1科目選択
字数は1200字程度が目安です。
都庁で専門論文を事前に学習していた人は都庁対策で覚えた論文に少し厚みをつければよいのですが、特別区受験者で、国税専門官を受験する人は特別区試験終了後すぐに勉強を始めましょう。具体的な勉強法は都庁の勉強法に譲りますが、自力で1200字を書くことは不可能に近いので、川井先生が用意してくれるレジュメにABCランクをつけてもらい、重要な論点から覚えましょう。先生方が高確率で当ててくれるので、それを覚えた方が賢明だと思います。
民法、憲法は事例問題なので極力避けたいところです。本命はやはり、経済、会計でしょう。論文を覚える事で択一試験の知識もより深まるのでがんばりましょう。
<配点>
9分の2
<試験時間>
140分
<問題構成>
数的処理16問(判断推理8、数的推理5、資料解釈3)、文章理解11問(英語5、現代文6)、知識13問(自然3、人文4、社会3、時事3)
例年、教養択一の難易度はあまり高くなく、特別区より少し難しいくらいです。
ここで点数を稼ぐには、やはり数的処理が重要です。伸びに時間がかかる人がいます。しかし、毎日勉強を続けていなければ、ディフェンシブに闘うこともできません。数的処理が苦手な人は資料解釈で満点を狙いましょう。資料解釈は毎日やれば、点数は必ずとれるようになります。勝負は時間です。いくら問題を解けてもあまり時間がかかっていては、他の問題が解けなくなり、そのままゲームオーバーです。なので、スピードを常に意識し、3問を10~12分で解けるようにしましょう。
文章理解が合否に与える影響も少なくありません。私は公務員試験において、「英語はできなくても合格できるが、現代文ができなければ落ちる」という考え方で学習していたので、現代文は極力得点するように勉強しました。
文章理解は、公務員試験では軽視されやすい傾向にあるため学習の初期段階で国家系の過去問数年分を解き、自分が何点取れるかを確認し、できない人は早急に対策に努めてほしいと思います。
国税の一般知識は国家一般職よりも簡単であるため、過去問集をこなしておけば問題ないと思います。しかし、物理だけは公務員試験の中でも難しい問題が出題されるため、自分の学習スピードに応じて、一問を取るために学習するか、捨て科目にするかを判断してほしいです。基本的には、公務員試験における捨て科目は数学だけであるというのが、本書の著者一同の共通認識です。
人文科学・自然科学ともに市販の過去問一冊をやりこめば高得点が望めます。その際、CSSの行政科目の勉強法を取り入れることで、勉強能率を上げるとともに、知識で切れなかったとしても文章構造から推論することが可能となります。
国税の時事は、かなりの難問であり国家一般職よりも難しいです。交通関係の問題や医療系も問題が出題されるなど、対策が非常にしづらいため、取れる問題だけ取ることができれば問題ないでしょう。
<配点>
9分の3
<試験時間>
140分
<問題構成>
必須解答(民法6、商法2、会計学8)
選択問題(憲法・行政法、経済、財政学、社会学、政治学、経営学、社会事情、英語、商業英語、情報数学、情報工学各6問、4科目選択)
<民法>
基本問題が中心となるため、特別区レベルの知識を確実にした上で、吉川先生や模試などの予想論点を深めれば十二分に対応できます。私は、民法が非常に苦手だったために吉川先生に泣きついていましたが、来年受験の皆さんは、腰をすえて試験に突入してほしいと思います。目標は5点です。
<商法>
主要な公務員試験では、国税専門官でしか出題されない科目であるため、早くから学習を始めると他の科目に手が回らなくなることも考えられます。私は授業だけは先に受けておき、試験1ヵ月前から、紺野先生の授業で配られた○×問題に取り組んでいました。余裕がなければ捨てるということも考えてもいいと思います。いずれにせよ、余り多くの時間は割かない方が得策だと思います。商法は薄く勉強をして、1点を取れれば嬉しいと考えるべきでしょう。
<会計学>
会計学も国税だけの出題であり、学習に力を入れすぎると、他の試験に影響に与えてしまいます。しかし、国税専門官試験を受験する上で、会計学はコストパフォーマンスの良い、とても「おいしい」科目です。反対に、会計学を捨ててしまうと致命傷になりかねないので、志望度が高い方は絶対にやりましょう。
学習法としては、川井先生の「会計学」の授業を受け、そこで配られる一問一答をすれば十分です。直前期のゼミも積極的に活用しましょう。2ミスで抑えるのが妥協点だと思います。
<憲法・行政法>
憲法・行政法で6問の出題。難易度は特別区と変わらないか、それより少し難しい程度です。
憲法は、基本的な条文・判例を押さえ、頻出・予想問題だけ深く確認しておけば問題ありません。憲法は受験者が皆取ってくるので失点は避けたいです。国税で差がつくのは行政法です。行政法では、従来通り国家賠償が非常に高い確率で出題されるものの難易度が異常に高かったり、特定の問題が非常に難しかったりするので、取れる問題と取れない問題が分かれると思います。近年では、肢の下に条文が引用してある問題もあるため、学習段階から六法を引く癖をつけて条文に慣れる必要があると思います。満点取りたい科目です。
<経済>
経済は、ミクロ2問、マクロ2問、日本の経済事情1問、国際事情1問が出題されます。難易度は、特別区以上、国家一般職未満でしょう。
近年は用語問題の出題も増えているように感じますが、国税の経済は一般的に計算問題が多く出題されます。少し変わった聞き方をされることもありますので、早い段階から、ロジックで解くことを心掛けるべきでしょう。
経済事情は、時事やニュースで得た知識で得点に結び付けたいです。目標点数は5点です。
<経営学>
経営学は特別区よりも難しく、一般職よりも簡単であり、おいしい科目です。株式会社等の日本の企業等の問題が出題されますが、CSSで配られる過去問を回していれば問題ないです。国税の経営学のみで財務分析が出題されるため、国税が第一志望の人だけは会計学と一緒に早めに対策しておきたいです。経営学で財務、会計学で財務とならないように、重複している知識は上手く勉強するよう注意してください。目標は5点です。
<財政学>
理論2問、財政制度2問 財政事情2問が出題されます。
私は、財政学もおいしい科目だと思いますが、国税の財政は難しいと言われる方もいるので、社会学も学習しておきその場で判断するのが望ましいです。私は国税が第一志望であり、一般職の志望度が非常に低かったため社会学は選択するつもりがありませんでしたが、財政学の問題の難易度によっては6点失うので、社会学もやっておくべきです。5点取りたいです。
<政治学>
難易度は他の科目同様、特別区以上国家一般職未満です。CSSの授業に出席し、配られる過去問をやっておけば大丈夫です。目標は5点です。
<社会学>
国家一般職には劣りますが、そこそこ難しいです。高い確率で、名前の知らない学者が出題されるため、確実に5点取るのは困難な科目だと考えています。しかし、財政学が難しく社会学が簡単な年もあるので、やはり勉強すべきです。CSSの授業と過去問で十二分です。目標は5点です。
国税専門官の試験は例年6月に行われます。この頃になると、毎週のように試験があり、裁判所事務官、国家一般職、A日程などと試験の調整を行うことが容易ではありません。優先順位をつけ、適切な対策を行うことをお勧めします。なぜなら、裁判所事務官や国税専門官は試験科目に専門記述があり、国家一般職やA日程にはそれがないなど、試験によって科目や戦略が大きく変わってくるからです(A日程は多様なので各自調べること)。
東京国税局以外での採用となると、下位合格では採用漏れの可能性も少なくないため、国税専門官の試験でも他の試験と同様、できるだけ高い得点が要求されます。また、試験時間は、8時50分から17時25分までと、公務員試験の中では最も長いです。本番で集中力を切らさないように頑張ってください。
国税専門官の試験は、①専門択一、②教養択一、③専門論文、④人物試験(面接、二次試験)、です。
裁判所事務官試験の面接官は、裁判官、書記官、事務官の三人です。
裁判所事務官に限ったことではありませんが、面接には運の要素もあります。個人的には、裁判所事務官だけが特殊とは考えていませんが、やはり女性優遇な点は否めないと思います。これは、男女雇用機会均等法による男女比率の調整等も大きな要因の一つだとは思いますが、合格者説明会に行き最終合格した人を見ると、それだけが要因ではないのでは、と感じました。
周知の事ですが、裁判所事務官は裁判官のサポートをします。このことから、裁判所事務官には、主体的に働くことよりも、他の公務員以上に協調性や裁判官を影で支える謙虚な姿勢が求められているのではないかと私は考えています。そして、これらを面接の際に話す内容ではなく、話し方などの雰囲気で判断しているのではないかとも思いました。というのも、合格者説明会にいたメンバーの私が感じた第一印象が真面目で、素直そうで、嫌いなタイプの人がいなさそうで、我が強くなさそうな人(決して消極的なわけではありません)が多かったからです。合格者説明会にいた男性も、静かな雰囲気で先ほどの第一印象を感じられる人が多かったですが、このようなタイプは女性の方が多いと思いませんか?
結局は、全て私の憶測にすぎず、裁判官を中心として面接官らの主観で評価が決定されているのでしょう。しかし、裁判官はどのような部下が欲しいのかということを考え、落ち着いた話し方を心がけながら面接対策をしてみるのがよいかもしれません。