東京都庁の教養択一 (合格者のアドバイス) | 公務員試験合格・内定のためのデータベース

公務員試験合格・内定のためのデータベース

CSS公務員セミナーのコンテンツの中から公務員試験の合格・内定のために必要な情報を集めたコンテンツです。
CSS公務員セミナーの公務員試験内定率90%以上の合格・内定の方法と各種情報をお伝えします。

<問題構成>
数的処理16問(判断推理、数的推理、空間把握、資料解釈各4)、文章理解8問(現代文4、英語4)、知識16問(社会3、人文3、自然4、時事6)



<試験時間>
120分



 

 東京都庁の教養択一試験は、問題難易度としては文章理解、数的処理、知識のどれを取っても基本的かつ平易なものです。しかし、解答時間が短いことに加え、6割程度(H23年度は24点、H24年度は23点)の点数を取らなければ、専門論文・教養論文の出来にかかわらず問答無用で不合格となってしまうために、受験生にとっては恐怖の試験となっています。




 不合格者の順位から、一次不合格者2889人のうち、2600人程度が教養択一の足切りで不合格になったことが分かっています。つまり、論文で落ちた人は300人もいないということです。いかに教養択一が重要であるかが分かるでしょう。



 東京都庁の教養択一で安定して点数を取れるようにするためにすべきことは明白です。



 まずは、数的処理をやりましょう。数的処理で安定して11/16点以上取れればかなり楽に戦うことが出来ます。直前期まではレジュメと市販の問題集を繰り返し解き、直前期(3月頃)になったら、東京都の過去問や模試を解きながら時間内に解く感覚を身に付けましょう。



 初めに書いた通り、東京都庁の数的処理は問題難易度としては平易です。その中でも、とりわけ資料解釈は簡単なので、数的処理が苦手な人も確実に4点取りたいところです。私見ですが、空間図形や平面図形などを含む図形問題は数的推理、判断推理と比べてセンスによるところが大きいと考えています。軌跡のような典型論点は確実に得点するとしても、あまりわけの分からない空間図形に気を揉むのはやめた方がいいです。



 以上の事を考えると、数的推理3点、判断推理3点、図形2点、資料解釈4点を基準として、±1点くらいが現実的ではないでしょうか。



 文章理解については、東京都庁では特別区と異なり「主旨」を問う厄介な問題は出題されず、内容一致2問、並び替え1問、空欄補充1問からなります。英語もすべて内容一致で、大学受験を経験している人にとっては子供だましです。大学受験を経験していない人も早い段階から英語を読む練習をすれば問題ないでしょう。文章理解の目標点数は7点です。



最後に、私が一番強調したいのは知識の重要性です。



多くの受験生が人文科学、自然科学の範囲が膨大であると錯覚し、安易に科目を切ります。そのせいで今年も数百人の受験生が1点に泣きました。



個人的に、文系の学生が科目として切っていいのは数学(東京都庁では出題されません)だけだと思っています。他の科目はすべてやるべきです。私は数学以外の科目はすべてやりましたが、物理・化学の計算問題のみ捨てました。過去問では、毎回16問中12点程度は得点できていましたし、本試験でも自信を持って化学を正解し、11点得点できました。科目を安易に切ると、ここで6点程度しか得点できず、文章理解・数的処理で24点中18点が必要とされます。しかし、逆に言えば、知識で11点、文章理解で7点取ることができれば数的処理はわずか6点で良いのです。



私が知識の重要性をここであえて強調した理由は、この点にあります。



数的処理や文章理解も多くの場合、しっかりとやれば実力は伸びますが、人によってはその伸びが実感できなかったり、ついには合格ラインに達しないまま試験を迎えてしまったりといったことが起こり得ます。しかし、知識はやればやるだけ確実にできるようになります。勉強さえすれば、正解を導き出せなくても、選択肢を2つ又は3つ切れる問題の積み重ねで得点を積み上げることが出来ます。数的処理が苦手だからと言って諦めずに知識を頑張ってください。



勉強する際の目標は合格ギリギリに置いてはいけません。30点を目標に勉強して、仮に本番で失敗しても足切りは回避できるというのがベストではないでしょうか。