開拓者の銅像が見つめる先は
忙しなく流れるこの街の風景
繰り返すセピア色の中
木造建築は自然に還り
若者が綺麗に縁取られる
私はあなたを探した
生意気に指なんて差しながら
敬意の表現方法など知らずに
見つけた時のあなたの笑顔と
静寂に吹いた風の音を今でも覚えている
戦禍で燃えてしまったんだ
みんな みんな
遺構で流す涙は
見事にセピア色に染まる
膝の上にいた赤ん坊は
鉄筋コンクリートの狭間で立ち竦む
見知らぬ人があなたの名を呼ぶと
困り果てた声が響いた
命の奪い合いをするつもりはないけど
昨年 亡くなった祖母の家は倒れた
父が抱えていたセピア色の写真は
人肌の様に生ぬるく
「死」が温かなものだと思っていた
十数年後のセピアの旅人を想い
私は「死」に対して初めて泣いた
あなたと似た使命を持った銅像が
地面を掘り返している
今思えば 世界中に
会いたい人がいっぱい居たんだと
母国語で独り呟く



















