京都府宇治市のセラピールーム ComingHomeの
徳山なおこです。
継続セッションを受けてくださてっている、あるクライアントさん。
セッションを受ける中で、
ご自分の気持ち、自分が何を感じているかに、
今までまったく意識を向けてこなかったことに気が付かれました。
その後、日常生活の中で、
「自分の気持ちに意識を向ける」ということを実践してもらっています。
こうした、「癖」のようになってしまっているものは、
セッションを受けるだけでなく、
日常の中で実践していただくことも、とても大切です。
実践してみて、ご自分の気持ちがまったく分からないことに唖然とされたそう。
「買い物に行って服やカバンを見ても、
自分は何が好きなのかが、全然分からないんです…。」
そんな風に話してくださいました。
これは、かつての私でもあります。
私も、自分の気持ちをまるっきり無視して生きてきました。
いえ、無視しているという感覚さえありませんでした。
むしろ、自分の気持ちや、自分がどう思うかなんてどうでもいい。
そんな風に思っていました。
「何が正しいか」
「少しでも損をしない方を」
「どっちの方が確実か」
物事を選んだり決めたりする基準は、
「よくよく考えて出した答え」、それがすべてだったし、
なんとかして間違えないように、「正しい」ものを選ぼうと必死だった。
自分の気持ちや「どうしたいか」なんて、ハナから視野に無い。
自分が嫌だろうが何だろうが、そんなのどうでもいい。
色々なことを比較検討して、よく考えて「正しい答え」を選ぶこと、
それが最重要事項だった。
思考タイプ（※）で、
生きることへの不安が強く、自己信頼感が低い方は、
こういう傾向が強いと思います。
※エニアグラムによると、生まれ持ったタイプとして、
大きく「思考タイプ」「身体（感覚）タイプ」「感情タイプ」の3つに分かれます。
さらに、幼い頃に、
周りの人から自分の気持ちに目を向けてもらえなかった場合や、
例えば両親の不仲など、周りのことに一生懸命で、
そちらに意識が行ってしまい、
自分の意識が完全に「外」に向いていた場合は、
特に、その傾向は強くなると思います。
こうやって生きてきた人が、
「じゃあ、自分が何を感じているかを感じてみましょう♪」と言われて、
すぐに分かるでしょうか？
・・・難しいですよね。
ずっと意識を向けずに、感じずに来たのですから。
だから、最初は練習が必要です。
本当に小さなことから、例えば、
お昼に何が食べたいか？
何か頼まれた時、自分はどう感じているのか？
道を歩いている時、どんな気分か？
そういう、日常の小さなところから、意識を向けてみます。
最初は、分からなくて当然です。
でも、やっぱり、
分からないことにイライラするかもしれません。
「こんなことやったって意味ない」とか、「どうせ私には分からない」と思うかもしれません。
ちなみに、私はそう思っていました。。。笑
実際に、「自分の気持ち」や「どうしたいか」なんて、さっぱり分からなかったし
お昼を買いに行ったコンビニで、
栄養バランスでもカロリーでもなく、
私は、いま何を食べたいか？
自分の気持ちで選ぼうとしたら、全然分からずに、
15分くらい棚の前に立っていたこともありました。
でも、自分の気持ちを本当の意味で分かってあげられるのは、
自分だけなんです。
誰かが代わりにやってあげることはできない。
そこで、やるかやらないか。
それは、自分次第。
自分がどうしたいか。それしか無い。
やりたくなければ、気が向かなければ、それでもいい
でも、大切なのは、
最初は、「気持ちが分かる」ことよりも、
自分に意識を向けてあげる、そのことなんです。
それが、自分を大切にすることの、小さいけれど大きな一歩です
そして。
よく、「自分を大切にしましょう」と言われますよね。
でも、自分を大切にするためには、
まず、自分が何を感じているか、
それを知る必要があるんです
それが分からなければ、自分を大切にすることはできないですよね。
「自分の気持ちを知ろうとするなんて、
そんな面倒なことしなくても、とりあえず自分を大事にすればいいんでしょ」
そう思われるかもしれません。
（というか、これも、私は思ってました・・・
笑）
でも、その場合の「大事にする」は、
自分の本心や、本当に感じていることは無視した、
「頭の」考えのこともあります。
それだと、自分の気持ちを分かってあげたことにはならない、
本当の意味で自分を大事にしてあげたことにはならないのです。。。
さて。
もし、自分の気持ちに意識を向けることをやってみようと思われたなら。
大きな重い鉄球を動かそうとするとき、
最初は、ものすごい力が必要ですよね
でも、一度動き始めれば、あとは小さな力で動かすことができる。
それと、同じこと。
最初は大変だし、
無理だ！とか、面倒だ。。。って思ったりもする。
でも、習慣になってくれば、こっちのもの
だから、それまでの間を、
ぜひ頑張っていただきたいなあと思います
「買い物に行って服や靴を見ても、私は何が好きなのかが全然分からないんです…。」
という、そのクライアントさんには、
上記の話に加えて、こんなこともお伝えしました。
「この服は、人からヘンに思われるかも」
「これは持っている服と合わないかも。。。」
「こんなのは私らしくないんじゃないか」
「この値段なら、まあいいか」
「これは高すぎる」
そういう「アタマの判断」や「常識」、「こうであるべき」を、
いったん脇に置いてみてくださいね。
ということ
そうしないと、「気持ち」は、なかなか見えてこない。
別に、買わなきゃいけないわけじゃない。
単純に、「うわー可愛い
」「綺麗
」「なんかこれ好き。。。」
そう感じるもの、きっとあると思います。
そうやって心が動いた時に、
「あー、可愛いねえ」「こういうの好きなんだね」と、
そこで感じた気持ちに寄り添ってあげる。
そうやっていくと、だんだんと、
自分の中の小さな自分が喜んでいるのが
感じられるようになって行くと思います
とは言え、トラウマや辛い経験から、「感じること」を完全に閉じてしまっている方もいらっしゃいます。。。
そういう方は、どうぞ無理はなさらず、カウンセラーやセラピストの助けを借りながら、ゆっくりじっくりと、「感じること」に開いていっていただきたいと思います。
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