こんにちは!こんばんは!
ないとめあです。
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電気自動車の環境性能について
- 「EVは走行中にCO2を出さないだけで、本当に環境に優しいのか?」
- 「発電機の煙を見ればわかるように、結局、どこかでCO2を出しているのではないか?」
この疑問に答えるためには、走行時だけではなく、「製造から廃棄まで」を考慮するライフサ イクルアセスメント(LCA)という客観的な視点が必要です。今回は、EVとガソリン車の真の環境負荷を、国際的なデータに基づいて徹底比較します。
1.EVとガソリン車、排出の「構造」の違い
EVが環境に優しくないと言われる主な論点は、ライフサイクル全体で見たときの排出フェーズにあります。
ライフサイクル排出量の特徴比較
| 排出フェーズ |
ガソリン車(ICEV) |
電気自動車(BEV) |
環境負荷のポイント |
| 製造時 |
比較的低い |
バッテリー製造により高い |
🔋 EVの初期排出はICEVの約1.5~2倍に増加 |
| 使用時 |
燃料燃焼により非常に高い |
電力ミックスにより変動(低い) |
🔌 EVの排出源は「発電所」に依存する |
EVはバッテリー製造に大量のエネルギーが必要なため、製造段階のCO2排出量がガソリン車を上回るのは事実です。しかし、この初期の排出差は、その後の走行で逆転していきます。
2.決定的な差を生む「使用時」の排出
製造時の排出で劣勢からスタートするEVですが、走行を重ねることで、ガソリン車との差を圧倒的に広げます。ガソリン車は、燃料の精製・輸送から走行時の燃焼に至るまで、走行距離に応じて常に高いCO2を排出し続けます。一方、EVの走行時排出量は、充電に用いる電力源によって決まります。
⚡ 国際データが示すEVの圧倒的な優位性
国際クリーン交通評議会(ICCT)の分析では、EVが環境負荷をどれだけ低減できるか、その驚くべき結果が示されています。
| 比較対象 |
ICEV(ガソリン車)のLCA排出量 |
BEV(EV)のLCA排出量 |
削減率 |
| 欧州平均電力使用時 |
235 gCO₂e/km |
63 gCO₂e/km |
約 73% 削減 |
※出典:International Council on Clean Transportation (ICCT)
つまり、仮に火力発電が残る平均的な電力ミックスで充電したとしても、ライフサイクル全体ではガソリン車より7割以上の排出削減効果があるという結論です。
3.排出量が逆転する「ブレークイーブンポイント」
EVの製造時の「負債」を走行時の「貯金」で相殺し、累積排出量がガソリン車を下回るポイントを「ブレークイーブンポイント(またはペイバック期間)」と呼びます。
米国UCS(憂慮する科学者同盟)などの調査によれば、ほとんどのケースでこの逆転は数万kmの走行、または2年未満で達成されると分析されています。一度ブレークイーブンポイントを超えれば、EVが走れば走るほど、ガソリン車との環境負荷の差は開き続けるのです。
📌 EVは現状でもトータルで優位、未来ではさらにクリーンに
客観的なLCAデータは以下の事実を示しています。
- 製造時排出は多いが、これはEVの初期コストであり、走行により速やかに相殺される。
- ライフサイクル全体で見れば、現在の電力ミックスであっても、EVはガソリン車より大幅に低いCO2排出量にとどまる。
- 世界的に発電の脱炭素化(再生可能エネルギーの導入)が進むほど、EVの環境性能は飛躍的に向上する。
EVは「完全なゼロエミッション」ではありませんが、地球規模での排出削減を加速させるための、現状で最も有力なソリューションであることは、信頼できるLCAデータが裏付けています。私たちに必要なのは、客観的なデータに基づいてその真の価値を評価することと言えるでしょう。
ただし、人間が排出しているCO2が本当に地球の温暖化を加速しているかは別問題です。確かに、CO2は温室効果はあると思いますが削減しても一向に温暖化は原則していないし、むしろ加速している可能性があります。つまり、温暖化を加速する別の可能性があるということです。
では、また。