緻密なリスク管理・・・などと言っても絶対にリスクを避けることができないものがあります。
それは核弾頭による攻撃です。発射後、避難する時間もなく着弾してしまうからです。
北朝鮮は25日、同国では2度目となる地下核実験を行いました。長崎の原爆並のレベルのものだそうです。
新型インフルエンザの次がこれです。
韓国では午前9時45分にマグニチュード約4.5の人工地震による揺れが感知されたために「核実験の可能性がある」と発表しました。同様に世界各地でも人工地震を感知しました。
自然の地震ならば発生時のP波(プライマリ・ウェーブ 第1波)が発生してから大きなS波(セカンダリ・ウェーブ 第2波)が発生するのですが、今回の場合はS波があまり見られなかったために、瞬間的な爆発による人工地震(核実験)ということがわかったものです。
さらに北朝鮮から日本海に向けて3発の地対空ミサイルも発射されたことがわかりました。
世界には核を所有する国がいくつかありますが、これまで核による被害を受けたのは日本だけです。いずれの国も自国が経験したことのない危険物を所有しているのです。もちろん危険物を自国で爆発させるものではありません。それは他国に向けて装備しているものなのです。
自分が核の恐怖を経験したことがあれば、怖くて怖くて・・・とてもそんなものを持てる気にはならないと思いますが、世界中にはいまだに核所有国が存在しているのです。
アメリカやロシアのような大国ならともかく、今の日本には核攻撃を予想した対策など打てるはずもありません。
現在、世界の核保有国には以下のような国々があります。
NPT(核兵器不拡散条約)加盟国ではアメリカ(10500発)、ロシア(20000発)、イギリス(185発)、フランス(450発)、中国(450発)の核弾頭保有がなぜか認められています。 *()内の格段頭数は推定。 NPT非加盟国ではイスラエル(100)、パキスタン(60)、インド(約70発)の3国が核弾頭を保有しています。NPT加盟国でもイランは核開発中であり、北朝鮮はNPTを脱退して核実験を2度も行ったのです。
核実験は、仮想敵国への攻撃を練習するものです。江戸時代に行われた試し切りが目的の辻斬りのようなものです。
核弾頭による攻撃を避ける方法はありません。着弾前に核弾頭を迎撃する以外ありませんが、今の日本には不可能です。というか・・・一度に数百発を打ち込まれたら(そんな馬鹿なことをする国はないと思いますが)それらを連続して迎撃するなどアメリカやロシアでも不可能でしょう。
核戦争のリスク管理なんて不可能です。そうならないように核廃絶のための地道な交渉ぐらいしか手はありません。