5月に入って毎日暑い日が続いています。今年の5月は札幌で+2.1度、東京で+1.8度も平年気温より高いことがわかっています。


 こんなときには熱中症に注意です。


 熱中症といえば真夏のものと考えがちですが、真冬でも暖かすぎる室内でも起こる可能性があります。要は1年中気をつけなければならないのです。

 今月の10日は全国的に真夏日でした。強い日差しに照りつけられて最高気温も群馬県中之条町と宮崎県西米良村では33.9度を記録しました。東京都内でも31.3度以上になりました。

 この日、佐賀県立佐賀西高の野球部員4人が熱中症のような症状を訴えて、病院に運ばれました。ともに軽症でした。佐賀市の最高気温は29.7度でした。

 今年は例年より早期に気温が高くなっていることから、「熱中症対策を早めに行う」ことが必要だと思います。

 熱中症は、外気においての高温多湿等が原因となって起こる症状の総称で、高温障害のことを指します。

 wikipediaによると病態の違いから熱失神、熱疲労、熱痙攣、熱射病(日射病)の4つに分類されるそうです。

 ①熱失神は、直射日光のもとでの長時間行動や高温多湿の室内で起きます。発汗による脱水などで血液の循環量が減少して突然の意識を消失するものです。治療はいずれも輸液と冷却療法を行う事です。

 ②熱疲労は、多量の発汗に水分と塩分の補給が追いつかず、脱水症状になったときに発生し、症状は様々で、直腸温は39℃程度まで上昇するが、皮膚は冷たく、発汗が見られる。治療は輸液と冷却療法です。

 ③熱痙攣は、大量の発汗後に水分だけを補給して、塩分や電解質成分が不足した場合に発生します。治療
としては食塩水を補給することです。

 ④熱射病は、意識障害が生じて、体温は40℃以上まで上昇します。熱射病と診断された場合は緊急入院で速やかに冷却療法を行うことだそうです。

 熱中症が起きやすいのは、前日より急に気温が上昇、気温が低くても多湿、室内作業からいきなり外部での作業に移った...などの場合です。発症時間は午前中であれば10時頃、午後であれば13時から14時頃に発症件数が多いようです。

 予防法としては、運動前に内蔵の負担にならない程度に出来るだけ多くの水分を取っておくこと。発汗によって体が失った水分と塩分の補給をこまめに行うことです。

 大分前から塩アメという飴があります。これで塩分と糖分がとれるので、北国生まれで夏に弱い僕は、毎年夏になるとこの塩アメと水を持ち歩いています。

 今は、塩分と電解質成分をほどよく含んだ「塩熱飴」というのがあるようです。これを舐めながら水を飲めば(飴を丸ごと飲み込まないように気をつけてください)スポーツドリンクを飲むのと同様に水分と電解質成分を補うことができるようです。


埼玉県は県内に在住の男性が新型インフルエンザに感染していたことを確認しました。男性は17日から19日まで関西を旅行し、帰宅後の20日に発熱したため保健所に相談し感染が確認されました。男性は帰宅後、保健所の車で発熱外来を往復した以外、外出していないということで感染拡大の可能性は低いということです。


また、成田空港では21日、アメリカ発の航空機に搭乗していた韓国籍の男性の感染を確認し、成田市内の医療施設に入院しました。

21日、目黒区に在住の36歳の女性が新型インフルエンザに感染していることが確認されました。


この女性は5月6日から16日までフロリダカリフォルニアでのダンスイベントに参加し、19日にサンフランシスコより帰国。帰宅後に発熱したために外来で簡易検疫一度は陰性でしたが発熱が続き、その後再検査して感染が判明しました。米国内での感染と考えられています。


女性は成田から夫が運転する自家用車で帰宅しており、接触者が限られていることから学校の休校や集会の自粛などの措置はとらないそうです。

今一度、僕自身のためにもインフルエンザについておさらいをしておきます。


●インフルエンザの種類


インフルエンザウイルスは、鴨などの水鳥を自然宿主として、その腸内に感染する弱毒性のものでしたが、突然変異によってヒトの呼吸器への感染性を獲得したものと考えられているようです。wikipedia参照


インフルエンザウイルスの種類にはA型、B型、C型の3種類があって、A型とB型がヒトインフルエンザの要因となります。一般に“インフルエンザウイルス”という場合はA型とB型を指すそうです。


またwikipedia を参照するとA型にはHA(ヘマグルチニン)とNA(ノイラミニダーゼ)の変異型が多く、HAで16種、NAに9種の変異が発見されており、その組み合わせによってH1N1、H16N1などと呼ばれています。ちなみにAソ連型はH1N1型、A香港型はH3N2型、高病原性トリインフルエンザはH5N1型です。


今回の新型インフルエンザはAソ連型(H1N1型)が変異(抗原不連続変異)を起こしたもののようです。


1918年に流行し、世界で4000万人以上(5000万人以上とも)が死亡した「スペイン風邪」のウイルスはH1N1の亜型で、トリインフルエンザ由来によるものであった可能性が高いと言われています。


新型インフルエンザと呼ばれるとなんだか恐ろしいイメージがありますが、新型インフルエンザとは「これまでになかった新種のウイルスによるインフルエンザ」という意味です。新種と言っても従来あったウイルスの変異したものに過ぎません。注意は大切ですが、パニックになってはいけません。


整理しましょう。


・インフルエンザの種類:A型、B型、C型の3つ


A型:毒性はとても強く、ウイルスが変異しやすい。世界的な流行になりやすい

B型:毒性は強いが、一度罹患すると二度目は罹患しにくくなる

C型:毒性は弱く、たいていの人間が免疫を持っている


A型は、HA(ヘマグルチニン)、NA(ノイラミニターゼ)の変異型が多く、HAは16種類。NAは9種類が確認されています。これらの組み合わせによって下記のような記号で呼ばれています。


・Aソ連型→H1N1

・Aアジア型→H2N2

・A香港型→H3N2

・今回の豚インフルエンザH1N1の変異型


・トリインフルエンザH5N1 発生が監視されている恐ろしい新型ウイルス

・スペイン風邪→H1N1型の亜種


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●サイトカインストーム(過剰産生)


免疫力が低い幼児や老人がインフルエンザで死亡すると思われがちですが、若くて健康でも、免疫応答の促進と抑制を促すサイトカインの過剰産生によってアレルギーと同様に気道閉塞や多臓器不全を引き起こして重篤に陥ることがあります。これがサイトカインストームです。


上記のスペイン風邪では青年層が多く死亡しました。この要因がサイトカインストームだという説もありますが確定的ではありません。

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2002年から2003年にかけて世界中を騒然とさせたSARSについても触れておきます。


2003年2月、中国からアメリカ人旅行者がシンガポールに向かう途中、搭乗していた航空機の中で肺炎に似た症状を訴えました。この航空機はベトナムのハノイに着陸しましたが、この旅行者は死亡しました。さらに旅行者の処置にあたった医師や看護師が同じ症状を訴えて数人が死亡しました。死亡要因は新型の感染症SARSによるものでした。2003年3月にWHOは世界規模の警報を発令しました。


WHOの推定では中国(348人)、香港(299人)、台湾(47人)、カナダ(38人)、シンガポール(32人)、ベトナム(5人)、フィリピン(2人)など東南アジアだけでなく世界中で8069人が感染し、775人もの死亡者を出しました。*()中は死亡者


SARS(Severe Acute Respiratory Syndrome)重症急性呼吸器症候群


新コロナウイルスにより引き起こされる新種の感染症です。新型肺炎(Atypical Pneumonia、非典型肺炎)とも呼ばれているそうです。インフルエンザ同様にくしゃみや咳などによる飛まつ感染によって感染します。


2002年11月(広州市呼吸病研究所は、7月と発表)に中国の広東省で発生し、翌年の7月に新型肺炎制圧宣言が出されるまでの間に8,069人が感染して、775人が死亡した恐ろしい病です。


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次にマスクについて少しおさらいします。


●マスクの種類

市販されている不織布マスクの大半は「サージカルマスク」と言って、感染者が自分の飛まつを外部に放出させないためのものです。聞いたことがないと思いますが 「レスピレーター」 という種類のマスクがあります。店頭では「N95マスク」「N99マスク」などと表記されています。

N95=レスピレーターは、サージカルマスクとは逆に健康な人を汚染された外気から守るためのものです。

・サージカルマスク:感染者が自分の飛まつを外部に拡散させないようにするもの

・N95マスク(レスピレータ) :非感染者が外部からの飛まつを吸引しないようにするもの

2つは、もともと使用目的が違うのです。大半のかたがたは勘違いしてサージカルマスクでも外部からの飛まつを吸引しないようにするものと思い込んでいます。感染予防にはレスピレーターの方が良いのですが、サージカルマスクに比べると高価であり、デザインもゴツイものが多いので、現状の“弱毒”なレベルを維持している「豚インフルエンザ」にはサージカルマスクでも対応できるかと思います。

万が一、今の豚インフルエンザがさらに強毒性が増して感染力も上がった場合にはレスピレーターを装着したほうがよいと思います。

N95レスピレーターについても少し書いておきます。

N95というのはアメリカのNIOSH(National Institute of Occupational Safety and Health 米国労働安全衛生研究所)が定めた9種類の基準の中で一番低いもので、Nは(Not resistant to )のことで、耐油性がないことを指し、95というのは試験粒子を95%以上捕集できる機能を持ったマスク(レスピレーターと呼ばれます。サージカルではありません)を言います。

N種の試験粒子は、固形塩化ナトリウム粒子で約0.1μm(マイクロメートル)以下だそうです。つまりこれより大きな粒子を捕集できるということです。ちなみに細菌は1~5μm、大腸菌は2μm、黄熱ウイルスは40~50nm(ナノメートル。nmはμmの1000分の1という小ささ)、ノロウイルスは25~35nmだそうです。

さて、肝心のインフルエンザウイルスの大きさはどれくらいでしょう? 答えは平均0.1μmです。大きさはOKなのですがマスクの装着法や生活環境、感染者との距離などによって異なると思います。

ちなみにN95はマスク装着時の顔との密着性については保証していません。

ちなみに米国NIOSHによる規格は上記のN95と合わせて9種類。3種の耐油性記号と、3種の性能数字とを組み合わせてN99、N100などの規格名となっています。

3Mさんのサイトを参照すると、

N:耐油性なし
R:耐油性あり
P:防油性あり

95:95%以上の捕集
99:99%以上の捕集
100:99.97%以上の捕集

となっております。


クラウド・バスターの安全主義

左がN95(レスピレータ)の1種、右はサージカルマスク






東京都八王子市で米国渡航歴のある女子高校生(16歳)の新型インフルエンザ感染が確認されました。都内では初の感染者確認となります。


昨日アメリカのニューヨークより帰国した八王子在住の女子高校生が、新型インフルエンザに感染していたことが確認されました。東京都福祉保険局の発表によると、女子高校生は自身が通う川崎の高校など数校が企画した海外教育“模擬国連”(11日から18日)に参加しましたが、帰国時の航空機内で悪寒発熱を申し出たようです。



ところが成田空港の検疫の結果が陰性であったため、自宅に帰宅しましたが、その後も体調が思わしくなく未明に40度を超える高熱を発熱したため20日、八王子市の感染症医療機関に申し出たということです。



その後、同日15時からの遺伝子検査によって「A型陽性新型H1N1」であったことがわかったために女子高校生はそのまま同感染症医療機関に入院したということです。


今後は女子高校生の接触行動が重要になりますが、同日23時過ぎに川崎市でも10代の女性の新型インフルエンザ感染が確認されました。この女性は八王子で感染が確認された女子高校生と同じ高校に通っており、同じ「模擬国連」に参加、ニューヨーク滞在中は、同じ部屋に宿泊していたということです。




20日、気象庁のホームページに“宮崎県で震度6の大地震”などの情報が一時掲載されたのを受けてロイター通信が速報で全世界に報道した。しかし、これは気象庁で全国地震津波訓練を行った際(13時7分)に速報等の情報が誤ってホームページに掲載されたものでした。


通常であれば訓練電文は気象庁のホームページに掲載されないようになっていますが、気象庁のホームページの運営を委託されている日本気象協会で、表示ソフトの改修を行った際に誤ったプログラムによる運用を行ったことが考えられると気象庁は言っています。


気象庁では「今後、同様の事象が発生しないよう十分注意いたします」とホームページ上でお詫びを掲載しています。気象庁のホームページへ→ クリック



20日、滋賀県大津市在住の男性が新型の豚インフルエンザに感染していることが確認されました。兵庫県、大阪府以外での感染確認は初となります。国内でこれまで確認された感染者数は累計262人となりました。



音楽をやろうなんて恥ずかしい考えを持っていた若い頃。とりあえず格好からと、似合わないのに髪の毛を長くして、汚れたように斑になったジーンズの上下を着ていました。今考えたら凄く恥ずかしいのですが、当時はそれがかっこいいと考えていたのです。靴はなぜか安全靴でした。あのゴツイ感じを“ロック的”と感じたのですね。


当時、多くのヒトはジーンズの上にかぶせるようにウエスタンブーツを履いたり、踵の高いロンドンブーツをベルボトムのジーンズの内側に履いたり・・・だったのですが、なぜか僕はスーパースリムと呼ばれていたスリムなジーンズに安全靴を履いていました。


それ以降、癖になってプライベートでは安全靴を履くことが多くなりました。でも、年齢を経てくると、安全靴のその重さが体の負担となってきたのです。なにせ安全靴の先っぽには鉄のガードが内装されているのですからね。


でも、最近の安全靴って先っぽに入っているのは鉄じゃないんです。プラスティック樹脂のようです。そのために靴の重量が格段に軽くなっているようです。


それで、安全靴について少し調べてみました。Wikipedia によると以下のようになっていました。


・JIS T 8101安全靴(履く方のつま先を靴の先芯によって防護。さらに滑り止めを備える靴)


・甲皮による種類(皮革製:主として牛革をクロムなどでナメシタもの。革の厚さや性能について基準がある。総ゴム製:耐油性があるものとないものがある。皮革同様にゴムの厚さや性能について基準がある。漏れ防止の試験をクリアしなければならない)


・作業区分による種類“記号”重作業用  先芯の耐衝撃性能100J・耐圧迫性能15kN、表底のはく離抵抗300N以上あるもの。 普通作業用  先芯の耐衝撃性能70J・耐圧迫性能10kN、表底のはく離抵抗300N以上あるもの。軽作業用  先芯の耐衝撃性能30J・耐圧迫性能4.5kN、表底のはく離抵抗250N以上あるもの)


・付加的性能“記号”耐踏抜き性能  :釘の貫通時の力が1.100N以上あるもの。踵部の衝撃エネルギー吸収性  :衝撃吸収性20J以上あるもの。足甲プロテクタの耐衝撃性 M 足甲部への衝撃を緩和する性能を有するもの)


表底の種類(表底は滑り止め効果のある形状で、ゴム、発泡ウレタンまたはそれらの重層組み合わせの構造として、一定の物理的な性能を持つことが定められている。最薄部の厚さも定められている。


なんだかいろいろな基準があってわかりづらいですが、ここにあるような基準をパスして市場に出ているのだということがわかりました。


安全靴についてはミドリ安全さんのサイトも参考になります。

 

あ・・・先芯の素材についても調べてみましたので、次回に書いてみます。

今更ですが、WHO(世界保健機関:193の国や地域が加盟)によるフェーズについておさらいします。

フェーズというのは「世界インフルエンザ事前対策計画(WHO global influenza preparedness plan) 」による警戒フェーズの事を言います。


その内容は、以下の通りです。


フェーズ1:動物の間で亜種(生物の分類区分で種の下位区分のこと)ウイルスが存在するが、ヒトに感染はない

フェーズ2:動物からヒトに感染する可能性が高い亜種ウイルスが存在し、ヒトへの発症リスクが増す

フェーズ3:ヒトの感染が発生。ヒトからヒトへの感染拡大はない

フェーズ4:ヒトからヒトへの感染発生するが、小集団に留まる

フェーズ5:大きな集団で感染が見られる(現在のフェーズ)

フェーズ6:ヒト社会の中で感染が増加し、持続する


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出版社リックテレコムが2007年に発行した「企業の災害対策と事業継続計画」 (ISBN978-4-89797-701-0) に、現状を予想したような記事が掲載されています。


未知の脅威の項「新型インフルエンザを想定しBCPの有効性を再確認する」という記事ですが、筆者は東京医科歯科大学非常勤講師 株式会社インターリスク総研の本田茂樹さんです。


企業の事業継続計画(BCP ビジネスコンティニュティプラン)は、なんらかの要因によって企業の重要拠点にダメージがあっても事業が継続できるようにあらかじめダメージ要因のパターンを想定して対応策を計画しておくことをいいます。


ダメージ要因には地震、水害、台風、火災などの天災、最悪なものにはテロがあります。この本を読んだとき「BCPにインフルエンザ?」と奇異に思ったものですが、今の新型インフルエンザの感染状況と企業などの対応を見ると改めて「なるほど」と感心するのです。


本田さんの記事は以前からパンデミックが予想されていた「鳥インフルエンザ」に対するものでしたが、予想外の豚インフルエンザでも充分対応できるものです。


内容の項目だけを挙げると、強毒性である鳥インフルエンザの基礎知識、想定される被害規模、流行フェーズについて、新型インフルエンザのBCP主要検討事項、中核事業と重要業務の特定、従業員の欠勤率と治癒管理、国や自治隊の行動計画、サプライチェーン、在宅勤務を含む接触抑制、個人レベルでの感染予防と健康管理、重要業務に必須な従業員の確保、対策物資の備蓄、海外出張の自粛ならびに海外駐在員や帯同家族の退避、リスクコミュニケーション・・・です。


特に恐ろしいのは、ウイルスが突然変異して、ヒトに感染する強毒性の鳥インフルエンザとなってヒトを襲った場合の被害はどうなるのか? そしてそれに対する企業や国の対応をどうすればよいのかについて書いてあります。


政府は強毒性の「鳥インフルエンザ」が発生した場合の被害予測をしていました。 (*現在の豚インフルエンザのことではありません) それによると国民の25%が感染、入院患者は約200万人、死亡者数は約4万人と推定されていました。


本田さんは 「BCPの策定に当たっては、従業員の長期欠勤率を踏まえておく必要がある。国が定めた国民の感染率を25%と想定しているが、人口密集地域での感染率はもっと高くなる可能性がある。従業員本人の感染だけでなく家族の看護、学校の休校に伴う子供の世話、感染への不安と言った理由から欠勤が増える。欠勤率は40%を超えると見込まれている」 と書く。


欠勤率が40%という数字は驚異です。


もし、鳥インフルエンザが発生したら・・・と考えると背筋が寒くなります。


本田さんは新型インフルエンザ(鳥インフルエンザ)パンデミックに対する企業の事業継続計画の策定についても丁寧に解説しています。残念ながらこの本は絶版となっており、手に入れることは難しいのですが、amazonなどには在庫があるようです。

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現在感染が拡大しているのは新型といっても弱毒性と言われている豚インフルエンザですが、驚異の感染力を見せています。


今回の新型インフルエンザは弱毒性ですが、弱毒性と言っても企業に与えた影響は大きいものでした。一般企業は感染拡大を避けるために学校は7日間の休校、社員の自宅待機、マスク着用の徹底、時差通勤をすすめる、海外出張、関西への出張の自粛などの対応を行いました。


関西への修学旅行を中止するなど、観光旅行にも大きく影響しました。マスクも飛ぶように売れて、関西では品切れ状態が続いています。


弱毒性のインフルエンザと言いながらも現実にはこういった影響が多方面で出ています。


企業としては、何事があろうとも事業を継続できることで信頼が増すものです。


インフルエンザウイルスは感染を繰り返し、いったんは終息して、その後、より強いウイルスに変異していきます。現在弱毒性の豚インフルエンザも、この冬には強毒性に突然変異するかもしれないのです。

企業は様々なパターンを想定して、企業の事業継続計画について考えれた方がよいでしょう。