《中編》 より
 

 

【アメノウズメ】
「相手のために自己を全存在的に捧げようとする時、見えざる流動は相手を巻き込み、相手の潜在的献身性を引き出すことになる。
 そうして両者には無私の円的循環が生まれるのだ。
 循環、すなわち、スピンは、中心軸、すなわち陰陽一体となったその一なる存在の中枢を生み、中枢軸は、螺旋状の上昇エネルギーを生み、その両者をより高次な高みへと到達させる。この聖なる中枢の働きに我々は真実の神の宿りを認識していた」

 女性性(献身性)がスピンを生み出し、スピンは中心軸を生み、中心軸はすべてを統合させ、昇華させる・・・
 そうだ、性の宇宙原理は、彼が言う宇宙の本質構造そのものだ!
 そう気づいた瞬間、私の脳裏には『アメノウズメ』という言葉がふたたび衝撃的に浮かんできた。
 そうだ、これは『アメノウズメ』という神名そのものだ!
 『アメ』とは宇宙であり、『ウズ』とはスピンだ。
 『アメノウズ』= 宇宙スピン・・・
 これは彼の言う宇宙の本質原理そのままの古代語ではないか!
 『宇宙スピン(アメノウズメ)』をもたらすものこそ『メ』(女性性、献身性)であることを示すこの言葉、これは、彼が今まで話してくれた宇宙と人間の核心をたった一つの言葉で表している。

「これこそがあなた方の最古の神話が伝えようとする最奥義である。
 すべての存在はアメノウズメから誕生する。
 宇宙スピンは空間の持つあけわたしの原理によってのみ生み出されるのであり、女性原理こそが宇宙的循環と誕生をもたらすのだ。
 女性原理不在では、円的循環は生まれず、あなたがたは二元性の対抗次元にとどまることになる。今のあなた方こそ、神話が語る岩戸開きの神、アメノウズメを見失ったままの時代だ。太陽神の岩戸隠れは、太陽、すなわち、宇宙の中枢が不在になることを示している。女性性が不在の時。中枢はその働きを失うのだ。」  (p.301-303)
 アメノウズメは、日本神話の中で、隠れてしまったアマテラスを岩戸から連れ出す上で最も重要な役割を担って描かれている。女性性(献身性)の復活こそが、2013年以降の日本人の使命に大きく関わっているのである。

 

 

【天性と霊性を損なう乱脈なセックス】
「自身の霊性に天来的にかみあう相手には、魂は自ずと献身性へと導かれる性質があり、その導きに従えば、性交は、単なる肉体上の快楽を越えた至上なる悦びを提供し、両者の天性を開花させることになる。それは必ず偉大なる創造を生み出すが、一時の愛を求めての宇宙的流動なき性交は、逆に、各々の中に淀みを生じさせる。 ・・・(中略)・・・ それは、相手の背負っているカルマ的霊性を性器を通して吸引したままにとどめてしまうことを意味している。多くの異性と交われば交わるほど、その見えざる本質因子はあなた方の内部に異物のように蓄積され、恒久的に影響をもたらし続けることをあなた方は知らない。 ・・・(中略)・・・ そうしてあなた方は、むしろセックスによって天来の愛に巡り会う道を閉ざしている」(p.311)

 

 

【資本主義に沿わされる男女関係】
 もしもあなた方の社会の多くの男女が本質的な愛に満たされたとしたら、人々はそれだけで満たされ、質素な中で充分な幸せを満喫できるようになってしまう。あなた方の利益社会は様々な欲望を売りさばくことができなくなり、発展エネルギーを失うことになる。だからあなた方の社会は、愛に満たさせまいとする操作性を帯びるのだ。
 文明の維持者たちは、あなた方の男女関係が資本主義のあり方そのものになるよう見守り続けている。愛する相手に自分を捧げるのではなく、自分が損をしないように付き合い、その一方で相手を自分のものとして獲得しようとするあなた方の男女のあり方は、資本主義のあり方そのものであることに気づく必要がある。(p.329)
 資本主義文明の維持者たちは、男女間に本質的な愛に満たさせまいと操作している。
 その罠から出るには、ひとりひとりの気づきが先なのか、それとも資本主義の崩壊が先なのか?
 「だが、今は、木々が冬には葉を落とすように、それが崩壊しなければならない時なのだ。
 よく覚えておくのだ。
 新しい時代は、女性たちの、自身の性質への真の目覚めから始まるのだ」 (p.336)
 女性たちの自身の性質への真の目覚めには、16ビートの構造が関与している(p.338)と書かれている。
 菊花紋の16が意味する16ビート(=2×2×2×2:4組の陰陽)こそが万象を貫く『聖なるリズム』なのである。
 1611年ごとに22.5度(=360度÷16)移動する文明の脈動点は、現在、地上で最大融合極性をもつ135度の日本にあるけれど、日本における脈動点は、4組の陰陽が相殺しあう波動ではなく、陰・陰・陰・陰という特殊な組み合わせなのだろう。陰極まって陽に転ずる類稀なる天の時なのである。
 このようなガイアの法則によって地球(特に日本)は否が応でも強烈なエネルギーの変動を受ける。ところが、そこに住む人間の意識が、ガイアの意識に沿うことなく、資本主義下で仕向けられた性差意識を墨守する側にあるというのなら、日本人は使命を果たせないどころか、個人も国家もひたすら苦しむだけのことになってしまうだろう。

 

 

【宇宙的陰陽性を成就する真の『あけわたし』】
「性器の形状も、それ自体が宇宙の原理を表す。体がそうであるように、男女は本来、心身ともに対照的にできており、対照性によって奉仕しあうようにできている。ところがあなた方は、この宇宙的異質性を放棄し、平等の名の下に『電流』の流れない関係性をつくりあげ、奪い合いの現実をつくりあげた。 ・・・(中略)・・・ 。
 男女が宇宙的陰陽性を失う時、どんなに理性では愛を表現しようとしても、すべては本質で破壊性へと向かうのだ。これが今のあなた方の実態だ」(p.345)
 日本における、夫婦別姓、男女同権と言った思想こそが、宇宙的異質性(陰陽性)に倣わぬ愚かな思想であり、地球全体を行き詰まらせて破壊に突き動かす根本的な意識の醸成元なのである。
   《参照》   『お金の正体』 日下公人 (KKベストセラーズ)
             【働く動機】
          日本文化に関する疑問と回答
             ■ 日本文化の中心概念:結び ■
            【子宮筋腫の深層心理】
「真の『あけわたし』が起こる時、男女間には、あなた方の想像を絶するほどのエネルギーの流動と変化がもたらされる。ことに、人類全体がこの次元へと至る時、人類そのものを変容させるものとなる」(p.345)
「あなた方がこの男女の宇宙的原理を回復させる時、個々の男女にだけでなく、社会全体に宇宙的流動が生ずるようになる。
 135度文明は、この男女の宇宙原理の回復によらずして実現されることは決してない」(p.350)

 

 

【日本人の役割】
 繰り返しになるけれど、日本人にとって重要なことなので・・・
「あなた方の国にこのような歴史的流れが生ずる理由は、地球自体の女性性表出ポイントが日本列島にあるからだ。あなた方日本人は、地球存在としても女性性の役割を果たさなくてはならない。あなた方日本人が宇宙的流動を促す存在となる時、人類だけでなく、様々な汚染が進行しているこの地球のストレスは一掃され、健康体を取り戻すことになるだろう。
 その一歩は、一人一人の女性性の復活から始まるのであり、男女の宇宙的波動の復活から始まるのである。あなた方の世界を真に本質から変容できるものは、あなた方が小さく感じるであろうあなた方個々の真の愛の成就以外にないのだ」(p.358-359)

 

 

【日本列島の脈動の中枢】
 地球風水であるガイアの法則によって現在、脈動点となっている東経135度は、日本の標準時を定める兵庫県明石の経度であるけれど、日本列島の中でも脈動の中枢は、
 135度から東へ1.4度以内を中心に創造エネルギーが流れ出す。(p.28)
 と書かれている。
 西端は兵庫県の明石で、そこから1.4度東の東端は滋賀県の東側の県境に沿う線である。
 龍体である日本列島の生殖器である大阪~京都~滋賀(琵琶湖は子宮)の範囲をスッポリ含んでいるのである。
   《参照》   『「秀真伝」が明かす超古代の秘密』 鳥居礼 (日本文芸社) 《前編》
             【近江】
 まさに、日本列島(龍体)の生殖器(子宮)から創造エネルギーが流れ出すのである。そして、そこが女性性の意識で満たされているならば、宇宙の中心核からくる清らかなエネルギーとのよりよき結合が成就し、新たなる文明が生ずることになるのだろう。

   《参照》   『宇宙一切を動かす「数霊」の超メッセージ』 はせくらみゆき・深田剛史

             【女性性の象徴】

 

 下記リンクにある日本の超古代文献である『秀真伝(ほつまつたえ)』は、この著作にあるような、宇宙が孕む生命の秘密を伝えていることが分かるでしょう。
   《参照》   『宇宙原理ホツマ』 鳥居礼 (たま出版)

 

 日本文化における女性のあり方については、下記リンクを辿ってください。
   《参照》   日本文化に関する疑問と回答
             【日本人女性の生き方に関する疑問】

 

<了>

 

  千賀一生

     『タオ・コード』

     『タオの法則』

     『ガイアの法則[Ⅱ]』

     『ガイアの法則』