今回はどちらかと言うと、目的の場所柄スローなプランのはずだった旅。
現に昼は温泉に入ったり、それなりに年末の疲れも癒しながらのんびりした旅だった。
しかし最後の方は、ダイヤ設定の妙もあってなかなかに忙しない動きになってしまった。
6050系を臨時運行してくれたのは嬉しかったし感謝しきりなのだが、せめてあと数分くらいは
会津田島駅での余裕時間があれば、諸々うまくいったんだがな…と課題も残ったのだった。
…いずれにしても、また訪問する大義名分ができたかな、と前向きに捉えておくことにしたい。
ま、良い2022年の締めにはなったさ!
無事にお酒も買って6050系に戻り、ここからまた来た道を帰る。
1回目に比べて5分程度折り返しに余裕があったのは、結果的にプラスに作用した。
どうにか撮りたかった画角を一通り収めると…
16:43、もう発車の時間となった。
次に自分が6050系に乗って会津田島まで来れるのは、いつの日か?
既に2022年3月改正…自分にとっては2022年2月23日が最後だと思っていたので思いがけない
オマケになった感があったが、61103Fのクラウドファンディングでの整備も決まったことだし
もう少し折々に、この姿を見られる機会があったらいいな、と思ったが…
そのためには何より日常の利用促進も不可欠であろう、と。
やはり日常利用が殊の外少なくなっている現実は、否応にも痛感した。
それは会津鉄道に限らず、全国各所にある第三セクター鉄道、ローカル線共通の課題であろう。
16:52、会津荒海着。
ここで交換列車…往路で行き違った会津鉄道ディーゼルカーとの交換のため3分ほど停車。
北の空、とりわけ山に囲まれた冬の会津の日暮れは早い。
ほんの10分程度走っている間に、周りはすっかり暗くなってきてしまった。
ということで、ここまで日が暮れた中での会津荒海駅での撮影は初めてであった。
何人かホームに出ているのは、みんな6050系目当ての鉄道趣味者。
かくいう自分自身も、その鉄道趣味者の端くれなのである。
交換列車はタイミングの関係から撮らず、ホームに停車する6050系の雰囲気を少し。
車内は平均してボックスシートが埋まるくらいの乗車率。
グループと思しき人達の話し声が聞こえるが、全体的には静かだ。
鉄道趣味者は御多分に洩れず個人行動の人が多い故にそうなのだろうが、コロナ禍に入って以来
車内での会話が憚られるようになってしまったのもその一因だろう。
現に、混雑していた午前中のリバティ会津含む列車内は人の多さに比して相当静かだった。
かくいう自分自身も、喋り声が聞こえると煩わしくすら感じるようになってしまい、それにより
以前も旅の計画を途中で打ち切ってみたり、不安定に陥ることが度々あった。
今回はそこまで感じなかったものの、不穏な動きはあったから結構ギリギリであった。
それもあったせいか、正月用の日本酒こそ買えたものの、帰りの列車で“晩酌”する用の日本酒を
買っていないことをふと思い出したが、既に後の祭りであった。
しかも、これは既に織り込み済みであったが下今市の売店も閉まっていたために結局帰るまでは
食事を取れない事態になってしまったが、これは昼に湯西川ダムカレーをしっかり食べていた為
空腹にしんどくなる、ということにならなかったのはまだ幸いであった。
17:07、会津高原尾瀬口到着。
あたりはもう既に真っ暗である。
野岩鉄道線内もトンネルと暗闇ばかりで、しばらくゆっくり乗ることに集中する。
上三依塩原温泉口駅も、閑散。
朝と夜では、また雰囲気が一段と変わる。
その暗さに、過去のさまざまな記憶も引き出されてくる。
そして…17:40、新藤原に到着。
これで、今回の旅の目的はここまでで淀みなく全て完遂した。
進む一方の車体の汚れや老朽化に心を痛めはしたが、まだまだ健脚は健在なり!
…だがだが、またまたここでも、そんな感慨に耽っている場合など全くありはしなかった。
2番線には、定期運用の61103Fも入線、会津高原尾瀬口行きとして発車待機していた。
が、この編成の存在と新藤原駅配線の先天的構造、さらにダイヤ設定が悩みの種になる。
接続する普通列車下今市行きとの接続時間が、僅か2分!!
しかも乗り換えは3番線から1番線へと、行きとは逆の順路での移動となった。
しかも大幅に乗り換え時間が少ないために、ワタワタと駆け足で動く羽目に。
またこれに乗って、会津高原尾瀬口まで戻ろうかなどとよからぬ考えも浮かんだが…
実際の発車はまだ1時間も後であり、往復すると日付を跨いでしまうのは確実になる。
それもあって、思いを噛み殺して帰る道を選択する。
てか、まだ発車時間が先ならば、2番線の61103Fの両扉を開放して欲しかったな、とも。
他の日はどう取り扱っていたかは知る由もなく、言及されているところも見つからなかったけど
阪神電鉄阪神尼崎駅のように両扉を通路代わりに開けて動線を確保すれば、乗り継ぎ先の列車の
遅延も最小限にとどめられるのではないかなとか考えたのだが…
…なにはともあれ、乗り継ぎ遅れから4分延で発車。
これ以上待たれると、下今市から乗る予定の「リバティけごん52号」には乗り継げない…なんて
懸念も出かねない(この列車が接続対象だから大丈夫だろうが)ので、速やかに乗車。
そして…飛んで飛んで…
無事に下今市で乗り継いで、春日部まで。
さらに寝過ごすこともなく新越谷、西国分寺と乗り換えも敢行し…
予定通り、2022年の旅納めとなった。
いざ旅に出てみれば、そして振り返って書き出してみればこれも波乱の旅ではあったが…
概ね充実していた旅になったから、まぁ良かったかなと。
そしてこの旅の成功が、今年に入ってから鉄道関係の動きに勢いをつけていくこととなる。
【2022.12.30完全行程表】
国 立5:32