2022.12.30 2022年〆の鉄旅・あゝ繁忙期は混んで複雑⁈鬼怒川〜南会津直通復活再訪④ | たいちょ〜の心のつぶやき 第2章

たいちょ〜の心のつぶやき 第2章

『縁は、連結する』鉄道など交通を中心に興味の赴くままに、日々呟き語るブログ。
※最近すっかり鉄道ルポタージュ化してますが、言いたいことを素直に言うという意味でブログタイトルは変えてません。

10ヶ月ぶりに6050系に乗って、野岩鉄道で来た道を戻り始めた自分。

往路の混雑ぶりとは一転、ローカル線の現状の厳しさに打ちのめされつつの南下。



閑散とした上三依塩原温泉口駅で待った交換は、AIZUマウントエクスプレス。

入線してくるところを静かに見守っていたのだが…


向こうのドアが開く前に、こちらのドアが閉まった。


実は、乗り継ぎルートの第一案に、この上三依塩原温泉口駅にてAIZUマウントエクスプレスから

6050系に乗り継いで鬼怒川温泉に戻るというプランを考えていた。

しかし、以前の交換駅での記憶と余裕ある行動を考慮して一度ひとつ前の中三依温泉駅に変更し

そこからさらに春日部→下今市間での特急利用回避によるプランの大幅変更を実施。

これに伴い、会津高原尾瀬口駅で鬼怒川温泉行きの始発乗車という形で折り返すようにしたため

上三依塩原温泉口駅での乗り換えプランは幻と消えていたのだが…


消しておいて、良かった。


もしこのプランを実行していたら、上三依塩原温泉口駅で途方に暮れていた所だった。

こういう経験を積み重ねて、また鉄道旅のレベルは上がっていく。


行きよりはまた穏やかな陽気になった湯西川橋梁を渡り…


閑散とした電車は、南会津の空気を再び栃木県内まで運びのんびりと…


していたのはここまでだった。


10:22に湯西川温泉駅に到着すると、目が覚める勢いでドッと利用客が乗り込んできたのだ。

瞬く間にボックスシートが埋まっていき、俄かに賑やかになって発車した。


おお、おお、いいじゃないの。


どうやら湯西川温泉で宿泊してきた人が大勢いたようだ。

質云々は置いといて、やはり列車というものは人が大勢乗ってきてナンボなのである。


そして続けて停車した川治湯元駅でも、多くの利用客が乗り込んでくる。

なかにはインバウンドと思しきカップルも。

立客も出て、かつてを彷彿とさせる賑わいが束の間だが戻ってきた。

そしてこのままの賑わいで、鬼怒川温泉駅まで走り抜けていくことになる。


心なしか、車窓の山々も嬉しそうかな、とか。


そして10:35、新藤原に到着。

およそ36分かけて、野岩鉄道を走り切った。


やはり6050系そのものを目当てに来ている人も、それなりにいる。


自分含めてな。


ここからは、東武鬼怒川線へ。

かつてに比べると大幅に直通区間・本数は縮小してしまった。

東武〜野岩〜会津とスルー運転していた記憶は、次第に過去のものになろうとしている。


そして、改めて見ると61103Fの外板の痛みと汚れはかくも厳しい状況になってきていた。

昨年3月のダイヤ改正以降、東武鉄道の車両基地(新栃木車両管区)に戻ることが少なくなって

新藤原駅本社横か鬼怒川温泉駅の電留線で整備を行うようになった。

しかし、そのどちらにも洗浄設備がなく、夏にわざわざ公式サイトの情報センターに車両洗浄の

トピックスをアップするほど汚れは厳しいものになってきていた。

この乗車後、年末年始の臨時輸送が一段落してから61103Fは新栃木に回送されているが…

クラウドファンディングによる改修が終わってからも、日々汚れ朽ちていく宿命の電車の保守の

先行きは厳しいものがあるのではなかろうか、と考えさせられる現実であった。


やがては、この20400型が野岩鉄道にも乗り入れてくることもあるのだろうか?

とはいえこの形式も、転用に際して車体更新こそ行っているものの長いものでは車齢30年を超え

それこそこの61103Fとほぼ同時期、といった初期車両も存在する。


さて、10:38、東武鬼怒川線へ。

本社横の電留線には61102Fが「会津田島」の行き先表示を出して待機中。


この編成が、この日の臨時電車充当編成となる。

予備編成無しのフル稼働で、来たる年末年始輸送に飛び込んでいくこととなった。


野岩線から引き続き多くの乗客を乗せて、速度を落として東武鬼怒川線を進む。

東武線内で6050系に乗るのも、実に10ヶ月ぶりになった。


思い出の線路を、今は一日1往復だけ走る。

かつての健脚には程遠いが、懐かしさを噛み締めながらのショートトリップ。

その旅路も、そろそろ“1回目の終わり”を迎えることに…