まいど~
生きもの自然科学大好き
絵本講師のくがやよいです。
先の記事の続きです。
さて、この日校内放送で読んだ『ランパンパン』。
インドみんわ『ラン パン パン』
マギー・ダフ/さいわ 山口文生/やく
ホセ・アルエゴ、アリアンヌ・ドウィ/え
評論社
<あらすじ>
むかしむかし、とても声のいいクロドリの夫婦がいました。
でも、己が欲のために王様に女房を連れ去られたクロドリが、王様に戦いを挑みます。
クロドリは、とがったとげの刀を腰に差し、カエルの皮を盾にして、
クルミの殻で兜を作り、残り半分に皮を張って闘いの太鼓を作ります。
さあ、王様とたたかいだ。
クロドリは、たいこをたたいて行進した。
ランパンパン、ランパンパン、ランパンパンパンパンパン。
(青文字部分、本からの引用です)
このたいこの響き!
読んでいるとすごく楽しくて、長~いお話のいいアクセントになります。
(写真意味なし庭の花。)
さて、クロドリは、道中、「王様憎し」と思いを募らせる色々なものたちに出会います。
ネコ、木の棒、アリ、そして川。
クロドリは、それらをある方法で、一緒に王様とのたたかいに連れて行きます。
この、ある方法というのが
ものすごい。
昔話ならでは!の壮大な発想。読後の子どもたちが発した言葉を書きたいけど、ネタバレになるのでここでは書きません。
「〇〇〇、やぶれへんのかなぁ~・・・」とボソッと呟いていたAくん。
自分の〇〇に入れてるところ、想像してたんやなー
昔話には、絶対的な権力者に挑んでいく話がよくあります。
自分がそういうお話を面白い!と思って選んでいるからかもしれないけど。
そして、挑んでいくものたちは、たいていが、そんなに強くはない。
でも、決してあきらめない。(←ここ大事!)
そして、力を合わせて、最後にその権力者を「ぎゃふん!」と言わしめるのです。
さらに見事なのは、この壮大な物語をなんともユーモラスな絵で描き上げた画家の力です。
王様にたたかいを挑もうとするクロドリの不敵な笑み。
太鼓をたたいて行進するクロドリの小さな後姿。(かわええ)。
インド民話だけに、日本には住んでいない動物も出てきます。
これも、昔話の面白いところで、日本の昔話にはキツネやタヌキ、サルやカメ、ウサギやアリやタニシなんかはよく出て来るけど、ゾウやサイやトラなんかは出てこない。
もし、出てくるとしたら、、きっと大陸から伝わってきたお話なんと違うかな。
書き出すと止まらないので、後は絵本講座で話します(笑)
お昼の校内放送読み聞かせは、残すところあと2回。
このお話を読めてよかったな。
いつも聞いてくれてありがとう。
〇〇小学校の子どもたちは、昔話を聞いて育っています。
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