ギップスランド平原レールトレイル(Gippsland Plains Rail Trail)へ行ってきた。春の陽気で気温がぐんぐん上がる中、牧場と畑しかない平原を貫く未舗装トレイルを70キロ近く走ってきた。
ギップスランド(Gippsland)とは、オーストラリア・ビクトリア州の東に位置する山に囲まれた広大な農業地帯である。地名は19世紀前半にニューサウスウェールズ州総督であったジョージ・ギップスに因む。ところでオーストラリア人に『ギプスランドってさあ・・・』というと微妙な表情を見せる。先週行ってきた西方向のワーナンブールやポートフェアリーはおしゃれな湘南のイメージなのに対して、東にあるギップスランドは牛と羊と馬しか居ないいけてないイナカと思われているらしい。
本日走ったレールトレイルは、1883年から1977年まで運行されていたThe Traralgon-Maffra-Stratford Railwayという鉄道の跡である。旅客サービスのほか、この地方の家畜や農作物の出荷に使われていた。あまりにも田舎であることと、並行して本線が走っているために、早くから不採算となっていたらしい。1977年に廃線になったにしてはのこされた橋脚がほぼ全て木製である。改修やアップグレードは多分できない経営状態が続いていたのであろう。
[走行データ]
ルート Stratford駅~Traralgon駅
距離 68.8km
最大標高差 99m
平均斜度 全体:0.1% 上り:1.8% 下り:1.8%
獲得標高 上り:160m 下り:85m
所要時間:約4時間30分
メルボルンからサイクリングのスタート地点となるストラトフォード駅まで列車で約3時間だ。
ストラトフォード駅から10分ぐらいのところに、レールトレイルの スタート地点がある。さあ行くぞ。
時刻は11時過ぎ。予定走行距離は67~70キロ(ストラトフォード駅~トララルゴン駅間)。トララルゴン駅で4時過ぎの列車に乗りたい。列車の本数が少ないので一本逃すと次は2時間後である。というわけで、最初の30キロはノンストップで飛ばしていくことにする。
まっすぐの道が伸びる。
走り続けて1時間半が経過した。流石に疲れた。31.5キロ地点で最初の休憩である。ここまで平均時速20キロと未舗装道の走行としては良いペースで来ている。少し貯金ができたかもしれない。気持ちに余裕ができる。
ところどころ、こうしてレールが残っていることで、昔の鉄道が走っていたころに思いを馳せることができる。
こうした木製の橋脚も残されている。
さて昼食休憩とする。水分補給とともにタラコおにぎりを3個食べる。それにしても沿道に店ひとつない。
40キロ地点の旧Cowwarr駅である
強い日差しの下、並木道の日陰がありがたい。
50キロ地点の旧Toongabbie駅である。
葉桜である。おそらくセイヨウミザクラ。日本の桜と枝ぶりが異なるが、サクラはバラ科なので品種によってはこのような樹形にもなるのであろう。
Eaglehawk Creekを越える。
最後の休憩ポイントとなる旧Glengarry駅だ。レールトレイルのゴールまであと6キロ。
午後4時過ぎ、予定通り、トララルゴン駅に到着した。汗ばむ陽気の中で素晴らしい長距離サイクリングとなった。
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