ブロンプトンでワーナンブール ≪レールトレイルを走ろう≫ の続き。
本日はブロンプトンでワーナンブールからポートフェアリーまでのサイクリングロード約40キロを走る。ブロンプトンの携帯性を活かして、片道で済ませる予定だ。ポートフェアリーからの帰りはバスを利用する。予め帰りの予約券を買ってある。
但し、ポートフェアリー・バス停での乗車時刻は16時37分、このバスが17時30分ワーナンブール発メルボルン行きの列車に接続する。これに間に合うためにはワーナンブールからポートフェアリーまで3時間以内で走破することが望ましい。結構ギリギリである。あまり休憩しているヒマはない。また、午後遅い時間は海からの南風で向かい風となる可能性もあり3時間半を超えてしまうリスクもかなりある。また、パンクしたらアウトである。
[走行データ]
距離 36.6km
最大標高差 71m
平均斜度 全体0% 上り2.1% 下り1.9%
獲得標高 上り134m 下り113m
レールトレイルが始まった。登りの細い道が延々と続く。写真も撮らずにひたすら漕ぐ。
ワーナンブールを出て1時間15分後、ちょうど中間地点のKoroit駅が見えてきた。少しホッとする。小休憩である。この先は非常にゆるやかな下りとなると予想している。風さえなければ楽なはずだ。
水分を補給した。それでは出発しよう。まだ先は長いのである。
ついてない。向かい風が強くなってきた。スピードが15キロ程度に低下。ペースがあがらない。
木橋の上で再び小休憩。家から持ってきたブラッドオレンジを食べる。少し元気が出てきたぞ。サイクリング再開である。
このあたりは19世紀半ばまで乾燥した荒地だったが、ポートフェアリーを河口とするモイン川とその流域の沼沢地の水を利用できるように灌漑施設を造ることで、広大なエリアでの農業と放牧が可能となったらしい。自然のままに見えるのだが、存外、人の手が加わっているのである。
ポートフェアリーまであと2キロである。ここまで来ればもう大丈夫だ。
漸く、ポートフェアリーに到着した。古い建物がよく保存された綺麗な町である。
ポートフェアリーの港はおしゃれなヨットハーバーになっている。
岬へと進んでみる。19世紀後半に港防衛の為に建設されたという砲台である。当時、イギリスの仮想敵国はロシアであった。
そして美しいビーチ。ポートフェアリーは古い建物とヨットハーバーとビーチしかない静かな町であった。
それにしても空腹でたどり着いたこの「妖精の町」には、ある程度予想はしていたが、マクドナルド、KFCはおろか、フィッシュアンドチップスの店さえ見当たらないのであった。
インフォメーションのオバサマに尋ねると、「ビーチ近くに一軒、街に二軒ほど軽食を出す店がある」とのことだったが、ビーチの店はこの時間帯、アイスキャンディーしか売っておらず、街のカフェを覘いてみたもののいずれも大した店ではなかった。もしかして新鮮な魚介類でもあるかと期待していたのだが・・・。
バスが来るまでの時間、インフォメーションセンター脇にある芝生の真ん中に設置してあるピクニックテーブルで、自分でつくって持参したタラコおにぎり(*)を3コ食べた。オーストラリアのブロンプトン旅での栄養補給は、結局、これが一番確実なのである・・・。
(完)
*:正確にはタラコではなく自分で作ったホウボウの魚卵の醬油煮である。
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