”Benchwork study Laboratory" 英国式 靴作り教室 -139ページ目

今年もお世話になりました

 昨日イギリスから帰って来たのですが、本当は29日に日本に着くはずが、28日に飛行機に乗って3時間半位飛行していたら、機内のアナウンスで『飛行に不備が発生し、ロンドンに戻ります』と言われ、飛び立って8時間後に再びロンドンへ戻され、皆バスに乗せられ、用意されたホテルに宿泊し、次の日の朝5時に起され再び空港へ。ってな事態に。で結局、帰国に2日もかかりました。幸い飛行機がヴァージン・アトランティックだった為、映画が見放題だったので、今回の旅行の往復で映画を11本も見てしまった。

 もう、映画評論家にでもさせる気か~!などと思いながらもこんな経験はめったにないので、楽しめましたけれど。中でも、選挙でブッシュと戦って負けてしまった、アル・ゴアのドキュメンタリー・映画『An Inconbenient Truth』は、2回も見てしまったのですが、彼の長年訴えている『地球温暖化に対する危機』に対するものは興味深かったです。皆さんも是非ご覧下さい。


 その映画の中で、頭の中に刻まれたのが、

”What get us into trouble is not what we don't know. It's what we know for sure that just ai'nt see.

ー問題は無知ではない。知っているという思い込みだ。


 という、マーク・トーウェンの言葉からの引用でした。


 この言葉は、お教室での靴作りでもいえることで、何度も同じ間違いを繰り返す人は、勝手に解っているつもりになって進めた後で、私に見せに来た時には既に失敗しているって事の多い人で、なぜこの工程でこういう作業をしているのかと言う意味が解っていないことから生じている事が多々あります。

 来年度からは、気合を入れなおし、もっと深く靴作りを教えていきたいと思いますので、皆さんも気合を入れていきましょうね。


 今年度最後のお教室では、『来年は仕事を辞めて、靴作りで何とか生活できるようにしようと決めました。』とか、『来年はクラスの数を増やして、もっと靴作りを生活の一部にしていきます』『来年は最低3足は作ります!』と、来年の靴作りへの意欲的な告白をしてくれた方達が多く、驚くと共に感心し、このような意欲的な人達に囲まれて仕事が出来ている事を嬉しく思いました。


 実際、注文靴を作り生活する事は、まだまだ大変なことですが、他力本願でなく、自力で道を切り開き歩み続ける決心をした人達は、夢を叶えています。本人の硬い決意と、実行力を持って今後の困難を楽しみながら乗り越えていって下さい。応援しています。


 乗り越えなくてはならないものがある人間は、辛くても幸せです。日々学び、人生をかけて挑む事があるということの貴重な体験は、人間関係や技術の向上などの多大な見返りをもたらすばかりでなく、自分自身に少しづつ自信を持つ事が出来ます。今年、私はそれが骨身に染みました。今年は、ワークショップの独立や日々の靴作りとの葛藤、ビスポークに対する毎日の自問自答、今後の仕事に対する方針など、悩みに悩んだ年でしたが、『無理だ~』と叫びたい時に、その叫びたいエネルギーを手に託し、ひたすら手を動かし、作業を続けました。『脳』で考えるのでなく、『手』で考えた一年だった気がします。


 私が尊敬する作家の大江健三郎氏のエッセイの中にアンブロワーズ・パレの言葉の引用を最近たまたま読んだのですが、今年の私の経験と重なって、『おお!!』と鳥肌が立ちました。以下に。


 人間は「理性」と「言葉」を持っている点で他の生き物と違うが、さらに「手」を持っていることで、「理性」と「言葉」に頼って陥る観念主義を修正できる


 皆様、どうぞよいお年を!!来年もどうぞよろしくお願いいたします。 正月飲みすぎるなよ~~。(笑)


 

ハンドソーン・ウェルテット

 このところ、説明会にいらして、『靴作り初心者ですが、私にもできますか?』と質問される方達が多いのですが、現在、教室に参加している方々もほとんどの方が、工具の名前も、靴の製法も何知らなかった初心者ですので、ご心配なく。


ハンドソーン・ウェルテットを作った事がない人は、特別の物のような事と思っていますが、そんな事はありません。もちろん、木型のフィッティングや造形美の難しさや、バランスよく仕上げる事は、突き詰めれば突き詰めるほど、学ぶ事が多くて、作っても作っても、新たな課題が生まれてきますが、あくまで『突き詰めればの問題』で、本当は誰にでも作れるものです。


 上手く縫う、手を込んだことをするって事が目的ではありません。工程が沢山あるので、時間もかかりますが、どの工程にも次の作業に繋がる明確な理由があってのことで、これがすべて理にかなっています。『ハンドソーン・ウェルテットのつくりは宇宙のようだ。』と友人の靴職人が言ったことがありますが、私もそう思います。木型作りから始まって、靴を作って木型を抜く間での作業全部が次の作業の為の準備でもあるのです。そして、互いに影響を与えながら構成されています。

 既製靴の製法は、この製法を時間と手間とコストダウンの為にどんどん省いて出来た製法なので、工程の流れが、途切れ途切れに形成されています。


ビスポークは1人1人のお客様の足の性質と歩き方の癖などを把握しなくてはならず、1人のお客様に関わる時間が、既製靴のそれとは数十倍も時間がかかります。ですから、大量に靴を製作することは出来ません。少ない靴を製作するために、数十万円もする機械を幾つも、わざわざ購入して手間隙を省く必要はありません。それが、現在に至るまでハンドソーン・ウェルテット製法のビスポークが機械を導入せず200年も続いている理由の一つですし、1人1人のお客様に満足のゆく靴を提供できている理由です。機械はあくまで、作り手の『早く、大量に』が元となって作られています。決して、購入する側からの要望ではありません。大量生産に嫌気を抱いている人達に、必要な物を必要な量だけ作り、人間の『手』だけで靴は作れ、人間の手はこんなにも器用に動くものだと言う事、機械や電気を頼らずともできることがある。ということを、この製法は示してくれます。




 『よい靴とは何ですか?』とよく質問されますが、私は足を痛めず、足を甘やかさない靴が足に良い靴だと思っています。履きやすさ、サイズが合ってから、デザインを選ぶのでなければ、足に合う靴でなく、靴に合う足を作らなければならなくなります。その結果、どんなに多くの人が足を痛めていることか。。。。


 また、足に何にも問題がなかった人が、『歩きやすく、足に良い』と薦められ、靴の中に特殊な補助中敷を入れて、逆に足を痛めてしまった。という話を帰国後、沢山聞きました。補助器具は、歩行に問題のある人に補助をするものであって、コルセットと同じで、腰のわるい人には負担をかけずに良いものですが、問題のない人が着ければ、筋肉を弱わらせ、骨格をゆがめてしまい逆効果です。


 『足には、裸足で砂浜を歩いている時が一番体に良いことだ。』と20年程前に、靴会社の研修で聞き、その会社では砂浜で歩くのと同じ効果のある中敷を開発したりしていたのですが、それを靴に入れてしばらく履いていたことがありますが、足の裏にやたらと汗をかき、足が疲れすぎて痛くなってしまいました。砂浜を数時間歩く事は健康に良さそうですが、一日中砂浜を歩いている人間はいませんし、特にそういう生活に慣れていない人間には逆効果になる事を学びました。


 足と足裏の形状を木型で作り、いったん濡らしたインソールの革を、木型の底部の形にしっかりとつり込みしてから乾かす事により底部の形状を出して、足にフィットさせ、足裏に適度な刺激を与えつつ、汗を良く吸収する革のインソール。

 木型の形状を長く保つ為にインソールとアッパーとウェルトをしっかりと縫いつけ、先心、月型、サイドライニングなどを隠れた部分に補強の為に入れて、木型の形状を長期間持続させ、長く履き続けられる用に丈夫にしてあります。作ったばかりのときはフィットしていても、長く履くうちに型が崩れ、元の木型の形と変わっていってしまっては、木型を作る意味が半減してしまいます。ですので、ここでインソールとアッパーとウェルトをしっかりと頑丈に縫い付ける事が必要なのです。

 インソールと縫い合わされたウェルトとソールを縫い合わせる事で靴全体が適度なしなりを持つ事が出来ます。底材にはフィラーのコルク以外は全部革を使っているので、通気性も良い。ウェルトは靴の中側でアッパーとインソールと縫い合わせており、ソールとは、靴の周りをぐるりと縫い合わせているので、この出し縫いを外してソールを取り替えれば、アッパーのフィッティングを変えずに、ソールだけの取替えが出来るようになっています。


 外見の美学ばかりに目をとらわれずに、なぜこの製法が未だに人を魅了するのか、その根本を教えていきたいですし、私も学び続けたい。上記のことはかなり端折った製法の説明ですが、生徒の皆さんも『今している工程は何の為にしている事か』と言うことに、一つ一つ疑問を持ちながら、靴の宇宙を解明して行きましょうね。


忘年会

 忘年会、凄かったですね。クラスの違う人達が集まって、情報交換や自分の作った靴や小物を見せ合って(照れながら)、

『わ~良いじゃん!』

『この革自分で染めたの?』

『アッパーも手縫いなんだ!これぞ、本当の手縫い靴。何にもマシンを使わずに靴が出来るんだ!』

などなど。


 お互いの自己紹介も兼ねて、”なぜ靴を作りたいと思ったか”などの個人の靴歴を聞いたり、ギターを持ってきてくれて、私の大好きなBOB DYLANの曲を弾き語りしてくださった方や、後半”一発芸”を見せてくれた方など、楽しい時間が持てました。差し入れしてくれた方々、お買い物を手伝ってくれた方々、場を盛り上げてくれた方々、皆様どうもありがとう。そして、お疲れ様でした。


 他人の作った靴を見ることは、色々な刺激を受けます。こんな事も可能なんだ!と知る事は、どんどん創造&想像も広がります。ある程度靴が作れるようになると色々な製法に興味を持ち、探究心が増しますね。今日も思ったのですが、もの作りが好きな人はどんどん自分の手が持っている可能性を見ることが出来、機械など何も使わなくても、自分の手がこんなにも綺麗な靴を作れるのだ!と言う喜びを感じています。素敵な事ですよね。


 来年からはお教室でのイベントを開催して行こうと思っています。例えば、教室の見学日を兼ねて、年に1~2日皆さんが作った靴を展示して批評しあったり、作ったカバンや小物のオーダー&販売をしてみたり。だって、皆さん本当に素敵な物が作れるのですから。アイデアがあれば、どんどん教えてくださいね。


 


 

ナイフ研ぎ教室

お教室も今年残すところ、後2週。残す2週間を全力疾走でGO!GO!GO!!(かなりテンション上がってます)



 今週は金曜日の昼の部では、木型に関する質問が多く出て&パンチングとギザきりに精神統一している方等、夜の部はお悩み相談者に、皆が”みのもんた”顔負けのアドバイスをして大爆笑。土曜日の朝の部は黙々と靴作りに励み、ウェルティングに悪戦苦闘の方々、昼の部は靴マニア(このクラスに多い)のうんちくが盛り上がっているところに質問を受け、職人の目からの意見を言って尊敬のまなざしを受け(笑)、何とか今週も終わり。ほっ。


 なんか、ホント、お教室初めて2年になりますが、皆さんどんどん色んなデザインやチャレンジをしていて面白いし、メンバー達も和気藹々だし、教室を始めてよかったな~ってしみじみ思います。クラスは違くても噂になるメンバーもいますね。今日は最近噂の”Sさん”のナイフ研ぎについて。


 土曜のお昼の部Sさんはナイフ研ぎに異常な興味を持っていて、研ぎ石も色々と試されていて、本当に凄い。私も色々購買意欲を湧かされる研ぎ石達を教えてもらっています。『ナイフ研ぎ』が靴作りにおいて、とても重要な事は再三お話しておりますが、まだまだ上手く研げていない方達がいまして、ちょっと見ないうちにどんどん切れないナイフに変わっていってしまっている。気がつくと2時間ぐらいナイフを研いでいる人がいますが、時間がもったいないな~と思います。Sさんは人に教えるのもお上手ですので、どうでしょう?ナイフ研ぎに自信のない方は、Sさんに丁寧に教えてもらってはいかがでしょうか?(教えてもらえるよね?Sさん!!)ま、忘年会の時に改めてご紹介しますね。興味のある方集めて、『Sさんのナイフ研ぎ教室』を今度開こうかと思いますので、ぜひぜひ。



 話は変わりますが、9・11のテロ事件について、あれは『アメリカの自作自演であった!』と言う説を訴えている人達が日に日に増えていて、去年辺りから私も色々本を読んでおりますが、私はこれは事実ではないか!と思っているのですが、GOOGLE VIDEOから無料でそのドキュメンタリーが見れますので、お時間のある方は是非ご覧下さい。http://video.google.com/videoplay?docid=4377032998245988095&q=Loose+Change+2nd+EditionJapanese


 こんな事が現実だとすると、まったく狂気な恐ろしい世界です。このドキュメンタリーについて、アメリカ政府は沈黙を続けていますが、この沈黙も怪しい限りです。庶民を馬鹿にするのもたいがいにせ~よ!!と怒りが込み上げますが、庶民は馬鹿にされているばかりではいけませんよね。我々は眼を覚まさなければ!アンテナを高く上げておかなければ!公然とされている大量殺人を絶対に許すべきではない!『正義は必ず勝つ!』と信じて、このビデオをより多くの人に見てもらい、自国の政治がどこへ向かおうとしているのか、って事を含めて考えていかなくては。金に狂った狂人がしている事を、彼らがたくらんでいる事を把握しなければ。未来を良い方向に変えるのを、政治家に任せられない世の中です。政治を他人事として考えていると、空恐ろしいことになりますよ。

BGM

今日は生徒さん様のアッパーを1足仕上げて、底付け作業をして後はフィニッシングする所まで終わり、ほっと一息。


帰宅途中、自転車こぎながら、冷たい風を顔に浴びて気持ちよく、うっすらと雲に隠れた月は幻想的で美しく、仕事の心地よい疲れと共にとっても幸せ。靴作りの仕上げに近づくといつもこんな気分になれます。


 靴作りはここまで来ると、後は鼻歌など歌いながら作業が出来るので、本当に嬉しいです。


 靴作りには『リズムが大切!』って職人同士では良く話すのですが、各種の工程でテンポが違ってくるので、音楽を聴きながら作業をしている職人仲間達にどんな作業の時に何を聞くか?と尋ねると、かなり話が盛り上がります。


 私は木型を削っている時は、ジミー・ヘンドリックスや、レッド ホット チリ ペッパーズや、ヘビメタ、パンクなどの激しい系を聞きながら、ガッガ ガッガと削っていき、仕上げはビートルズ辺りで少し落ち着き気味にしておきます。


 パターンのときは、何故か音楽が耳に入らなくなるので、何でも良いのですが(笑)、クロージングはJAZZかグレイトフル・デッドやクロスビー、スティル&ナッシュのようなヒッピー系。


 メーキングはこれまたJAZZが多いいですが、チャールズ・ミンガスやロン・カーターなどのベースもの。だけれど、ステッチの時は、何故かレッド・ゼッペリンの”ロックン・ロール”が一番!もう、この曲かけた時とかけない時では、時間も出来も違うから、私にとっては”魔法のステッチング・ソング”。


 フィニッシングはスチャダラパーがお気に入り。(笑)一緒に歌って、楽しいひととき。


 大体こんな感じですが、気分が焦っている時や、時間との戦いになっている時は絶対クラッシックを聞きます。集中力がグーンと上がるし、何故か神聖な気分になって、『時間に負けずに、真摯な気持ちで!』って真面目で真剣に取り組めます。いつもそういう気持ちでやればよいのですが、クラッシックは長時間聞くと飽きちゃって(笑)駄目です。


 Ipodのお陰で、CD取り替える手間がなく、本当にありがたい文明の進化!今日はまたもや、新しいヘッド・フォンを買ったので、自転車乗りながら、かなり良い音でノラ・ジョーンズを楽しめました。もー、新しいデザインや”低音が効く”とか書かれていると、購買意欲を全快にされてしまう癖が直らないのですが、今回のはかなりかっこいいデザイン。オーディオ・テクニカびいきが3年くらいつづいていましたが、今回のはSONY。



 ダラダラ書きましたが、参考になりましたでしょうか?(なるわけないか 笑  すみません。クリスマス・モードに入っています)

忘年会決定

 今週はパターンを作っている方が多く、スタンダードつくりに悪戦苦闘。私はマスキング・テープを使わず、そのまま一枚の紙を使って、立体を平面に変えていく方法をとっているのですが、これは、右手の親指でしっかり木型と紙を押さえること、中心線から紙を絶対に動かさない事が、コツ。この作業をしていて、何度も手をつってた方がいましたが、木型が重いので、多少の握力は筋トレしておきましょうね。


 金曜日に何とか靴を仕上げ終わった方も、時間との戦いになってしまったので大変そうでしたが、がんばっていた甲斐あって、綺麗に仕上げる事が出来ましたね。転職の為にお教室にはこれなくなってしまいましたが、またいつでも質問や、作った靴の修理などあったら、寄って下さいね。



それから、お教室でもお話しましたが、bench work studyの忘年会を12月9日(土)18時から行います。


 金曜日に遠方からこられている方等は、土曜日のクラスに振り替えていらして結構ですよ。それから、benchworkstudy OBの方々も、久し振りにどうぞお顔をお見せくださいませ。それから、さぼりぎみになっていて、再び来るタイミングを失っている方(笑)も、どうぞどうぞ。


 今のところ、怪我人が出ない程度のコミュニケーションをはかり、他のクラスの方たちとも親睦を深められたらと、思っております。一発芸のできる方、上を向いて口からのどに大きな刀を入れられる方、鼻から口へ蛇を通せる方、飲み込んだ金魚を再び出せる方々がいらっしゃったら、どうぞお披露目をして盛り上げてくださいませ。


 それから、こちらで簡単な飲食物は用意いたしますが、自慢の手料理、自宅付近の美味しいもの、地酒などお勧めがありましたら、私、決して遠慮はいたしません。お持ちくださいませ。どうぞ、よろしく。



 もう、11月も最終週か。。。。。。はやっ!!


 



ロンドンの食べ物&ジェームズ・ボンドの靴

ありがたいことにイギリスにいる友人から、私の来英までの日にちを日めくりカレンダーのように正確に知らせてくれるので、だんだん気持ちが焦ってきているのですが(笑)、年末に向けて忘年会をどうするか?と友人からもメールが回って来たり、お教室の忘年会のこと等で、気分はパーティー!!となりたいところですが、相変わらず仕事の小山を抱え、ハッスルできないジレンマと戦っております。


 イギリスで心おきなく楽しむ為にも、頑張らねば!でも、実際イギリスで何をしようかと考えても、滞在は10日程ととても短いので、友人達や家族と会うこと意外はしたい事はあまりなく、しいて言えば『ポークパイ』と『パイ&マッシュ』を食べたい!って位です。


 『ポークパイ』は直径5センチ位の小さなパイで、中には夫が言うには”知らない方が良い事もある”というような部分の豚肉が入っていて、普通チョコレートや牛乳や新聞を売っている”ニュース・エージェント”やスーパーで売っているものなのですが、冷たいまま食べる固めのずっしりした、塩気の多いパイ。初めて買った時には暖めようとして、夫に『ポークパイは絶対に暖めてはいけないんだ!』とひどく叱られ、まったく得体が解らない代物ですが、美味しいです。スナック感覚で、お腹がすくと皆食べてました。


 『パイ&マッシュ』は陰のロンドン名物なのですが、観光客向けでも、一般人向けの食べ物でもなく、『ロンドンの肉体労働者の為』の食べ物で、ミート(何のミートかは不明)パイとマッシュポテトに、鮮やかなグリーンのソースがかかっていて、これだけではたいした味がしないのですが、ここに塩コショウを自分でして、ビネガーをたっぷり振り掛けると、凄く美味しく、他では味わえない不思議な味。このグリーンのソースが決め手なんだけれど、絶対にレシピを明かさない掟でもあるのか、このグリーンのソースがいったい何物なのか、誰に聞いても解らない。大体、『パイ&マッシュ』の店は、休日はやっていないし、平日もお昼時しか開いていないので、普通に仕事をしている人間にはなかなかお目にかかれないし、店の数も少ないので、かなり貴重な存在なのですが、物価の高いロンドンでは激安の3ポンド払えばお腹いっぱい!になれます。ロンドンに行く機会のある方は、是非是非お試しあれ。


 話は変わりますが、11月23日から公開されるジェームス・ボンド最新作の『007/カジノ・ロワイヤル』。ボンドファンの私は是非見たい映画なのですが、ジェームス・ボンドがどうやって007となったのか。。。。と言うストーリーだそうで、娯楽映画としては本当に楽しめそう。それに!!!!!!主人公の履いている靴は、なんと!!!!!!!レディーメイドのジョンロブ・パリスの新作秋冬コレクションの靴2足だそうで、そちらも是非とも見たいです。ジェームス・ボンドが履くドレス・シューズですよ。ロブしかないでしょ!って感じです。実際、ショーン・コネリーもビスポークのロブ・ロンドンの顧客としても有名でしたし。ロブ・ファン&ボンド・ファンは見逃すなかれ。

WE ARE THE WORLD!

 あ~すっきりした!今日はワークショップ内の配置大移動をしました。仕事も忙しくてそれどころではないはずなのですが、この数週間、配置が気に入らなくて気になっていて、夜もベッドに入ってから『あの棚をあそこに持っていって。。。』などと考え出したら眠れなくて、睡眠時間が3時間位になってしまっていたので、やってしまいました。


 手伝ってくれたI君、本当にお疲れ様でした。


 今日は午前中に納品があって、銀座へ行った帰りに久々に青山へよって、靴職人の友人とランチへ。ここのところ、仕事がやたらと楽しくて、ワークショップで1分でも長く靴を作っていたい!と思ってか、家と職場の往復のみの行動範囲の日々が続いていたので、久し振りの友人との会話も楽しかったですが、青山周辺、原宿を歩いてなんだかワクワクしてしまった。やっぱり、少しは出歩かないとね。行きたいART展なども多くやっているので、何とか仕事の合間を縫って行動範囲を広げたいと思います。


 今一番行きたいのは 大竹伸朗氏の http://shinroohtake.jp/index.html  なのですが、大竹氏のアートも横尾忠則氏と同じくらい好き!パワーみなぎる色彩とポップさに、元気が出ること間違いなし。(これ以上元気になる必要もないけれど。。。)


  日本人若手アーティストの勢いも増す一方!って気がしますが、映画界も音楽も日本人凄いぞ!!あ、スポーツ界もね。60億円。。。


 なんか、芸術界はもう、人種も何もなくって、色んな人達が世界中駆け回ってコラボレーションしたりして、パワフルな作品を作っていて、そういうアーティスト同士の繋がり自体にも感動してしまいます。良い世の中ってのは、こういうことですよね。芸術は楽しげに、感動を与えつつ、人類の行くべき道を示してくれているような気がします。


 安部首相のおっしゃる『愛国心』なんて、無理に思わせようとしても、思えるもんじゃないし、子供たちの自殺の原因も、学校や親や政府がお互い責任を擦り合っていて、見てて腹が立ちます。責任なんて、全員が持つべきものですよ。責任持つ人が多くて悪いわけがない。


 子供にも大人にも必要なのは『希望』だと思うのですけれど、『大人になったら、ああなりたい!ああしたい!』なんて、希望があれば少々のことにはへこたれないと思うし、人生は子供が知っている『学校』なんて小さな檻の中とは違い、大きくって、色んな人がいて、色んな感動がごろごろしている事を教えてあげなくてはいけないのでは?子供の頃には変わり者と呼ばれて、誰にも理解されずに、一人ぼっちで辛い気持ちでいた天才達が世界中にごろごろしているじゃないですか!パワフルな芸術家のプロフィールって結構奇抜ですよね。


 今、悩みで壊れそうになっている子供たちが数年後、数十年後には、人に感動を与える人になれるかも知れないのに、いじめで死んでしまうなんて、可哀想でなりません。リストカッターや、引き篭もりや、いじめる側も、同じ事。心から感動したり、心から夢中になれることがない人間は、弱いのかも知れませんね。子供たちよ、人生の楽しみを貪って、強く生きていきましょうよ。負けるな!


  私達は日本の子供である前に、地球の子供。宇宙の子供。もう、スティービー・ワンダーの『WE ARE THE WORLD』ですよ。(懐かしい。。。)ね、安部首相!!

 









年末パーティー!!

 私のお教室に通っている人達は『物作り』が大好き!って人が多く、色々と作ったものを見せてくれます。今週も、カバンやお財布を試行錯誤しながら、ハンドステッチで作った物を見せてもらったのですが、とても使い良いように工夫もされていて、仕事も丁寧で、素敵なオリジナルでした。


 『デザイナー』と言う仕事は、”販売促進”が仕事で、つまり人に購買意欲を湧かせるのが仕事であるので、”良いデザイナー”とは、”沢山売れる物を作る”事が出来る人をいうのだと、働くようになってから思ったのですが、『自分の使う物をデザイン』する人は、”いかに使いやすく自分の必要な物”を作るかってことに重点が置かれ、もちろん、手先の器用さ、素材の使い方に関しては売っている物に劣るかも知れないですが、そんな事とは引き換えに出来ないほど満足感と愛着が出ますよね。


 色々と自分で作るようになると、何でも自分で作れるのだ!って事に気づいて、大量生産の現場などを見たりすると、吐き気をもよおすって人に何人か会った事がありますが、私もその1人。別に実際何でも作るわけではないのですが、『自分で作れる!』と思えることと、『物は買うもの』と思っている人では生き方も違ってくるのではないかと思います。


 今週は、午前のクラスと午後のクラスの間のランチタイムに、お互いの作ったものを見せ合ってる人達がいて、ほのぼのとした暖かい人間関係の輪(の出来始め)のようなものを感じました。


 最近、遠距離から来ている人は隔週に来たり、振り替えの人が2クラスを1日でとったりしているので、クラスの合間のランチタイムが、違うクラスの人達との交流の場にもなっているのですが、こういう交流がもっと深まると良いですね。同じクラスの人達とは、交流や友情が深まってきている人達もいますが、他のクラスにもいますよ、濃いキャラクターが!!(笑)


 4クラスともまったく”色”が違うのだけれど、金曜のあの人と土曜のあの人は気が合いそうだな~などと、よく思ったりもするし、材料買ったり、情報交換したりするのにも役立つので、もっと皆さんの交流が深まれば。。。と思います。って訳で、今年は12月にお教室の忘年会(には早い時期に)やりましょ!!前から、移転パーティーしましょうよ~とか、数人に言われてたのですが、どうも忙しさにかまけてしまって、すみません。でも、今年はやる!絶対やるぞ!!皆がやらないって言ってもやるぞ!!(脅しか?笑)また、授業中にでもパーティー案を伺いますので、色々考えておいてくださいね!

咳き

 この3週間ほど嫌な咳が続いていて、『結核疑惑』がありましたので、本日病院へ行ってきました。


 病院へ行っていきなり、『レントゲンをとりましょう!』と言われ、「やっぱり。。。。」などと思っていたのですが、お医者さんにレントゲン見せられ、医者『マイコプラズマじゃなさそうですね。』私『え!って事は、やはり結核ですか?』と言ったら笑われて、ただの風邪か、花粉症ではないか?との事。


 今まで、花粉症らしきものになった事がなかったので、ショックと言えばショックですが、人に移って大変な病気でなくて良かった。ほんと、結核で皆さんに移していたら。。。と心配していたので、ひとまず安心。


 で、オリンピックのように4年周期で流行る”マイコプラズマ”と言う菌が現在流行しているそうで、これは肺炎になるそうですので、皆さんもうがいを良くして、お互い気をつけましょうね!


 しかし、病院では抗アレルギー薬、抗生物質、痰の切れを良くする薬、咳止め、痛み&熱を下げる薬、の5種類処方され、びっくり。これらの薬の副作用で病気になってしまうのではないかと、心配性の私はまたまた心配。自己治癒力を落とさない為にも、薬は出来るだけ、漢方やホメオパシー、レメディー、を使うようにしているので、お医者さんに『出来るだけ、薬は飲みたくないので、最小限に抑えるとしたら、どの薬だけ飲めば良いですか?』と聞いたら、『ん~~~。咳を止めたい?のであれば、咳止めで。。。。後は様子見て、熱がもっと出たら。。。これ飲んで。。。』って感じで、別に飲む必要もないって感じでした。ま、個人のどの位治す意思があるかって事なのかな?


 家に帰って、とりあえず、日本が誇る『梅肉エキス』を飲んで、ヨガしよっと。