”Benchwork study Laboratory" 英国式 靴作り教室 -137ページ目

思いと形

今日も楽しい一日だったな~。お客様の仮縫いのフィッティングでしたが、人の『思い』について色々とためになるお話をしてくださり、靴袋を作ってくれている友人もワークショップにいたのですが、一緒に深いうなずきと共に共感し気持ちが浄化された思いです。人間の思ったことは、ビジョンをはっきりさせれば絶対に叶い、いつも明るく、楽観的にしていれば、何でも良い方向に良いようにまわっていくというお話だったのですが、すべて自分の気持ち次第ですね。他にも焼き物のお話や、興味をそそられる素敵なお話ばかりで元気を沢山頂きました。作る者の気持ちの状態は形に表れるので、いつも楽しくしている事が大事ですねと言われましたが、本当にそうです。気持ちの沈んでいる時は、糸も切れやすいし、ミスが多いいので靴作りはせずに事務仕事をするようにしているのですが、いつも明るく前向きにしていないと自分にとっても周りにとっても良くないですね。


 昨日は靴のお受け渡しだったのですが、こちらのお客様はびっくりするくらい靴磨きがお上手で、丁度靴磨き用のブラシの良いものはないかと探していたところ、『これなら!!』というかなり良いブラシを見せていただき、本当にありがたい。http://home.g08.itscom.net/ishikawa/index/  ←こちらのHPから見れるのですが、手植えの馬毛ブラシなのですが、毛足の長さも毛の硬さ具合も、持ち手の幅なども手に馴染むように考えられていて、ものの解る方の作ったブラシだな~と感心。早速購入して、靴磨きをしたいと思います。靴ブラシの良くないものは毛が抜けて、せっかくクリームを塗っても、取れた毛が靴に付いてあとをつけてしまいますし、柔らかすぎる毛のものはクリームが浸透しませんし、大きさも小さすぎると力加減が出来ませんし、あまり大きすぎてもクリームばかり大量に使う羽目になり、細部には行き届かなかったり。。。ブラシは大事ですね。



 お客様と靴以外のことで色々とお話しする機会が多く、勉強にもなりますし本当にありがたいです。しかも皆さんかなり面白い!!昔、イギリスの高級靴屋はサロンのようになっていた所もあるそうですが、今はそういう状況がわかる気がします。自分のこだわっている物を通して、リラックスして共感したり情報交換したり出来る空間に靴屋がなりうる状況って。靴屋ではいったん靴を脱ぎますから、そこで気分的にもリラックス出来ますものね。私のお客様同士も、きっと集まったら面白いコミュニケーションができると思うな~。盛り上がりそう!!そんな事が出来たら素敵ですね。


 生徒さん達ともそうですが、靴を通して靴以外のことも学べる。靴を作るようになってから、物の考え方が変わりました!と何人かの生徒に言われましたが、本当に生き方から変わる人もいます。靴作りは足と木と革と手が作る物。靴は小さな物なのに、靴作りは深く大きい。頭だけで考えるのでなく、手を使って考える。現代人が忘れてしまった何かがそこにあるように思います。誠実な『思い』を形にしたいですね。『思い』を叶えよう。

ブラック・ワックス・ボール

前々からお話していた、お教室のオープン・デイを8月5日(日曜日)に行います。生徒さん方の今まで作ってきた靴の展示を行いますので、8月に入りましたら展示するものをお持ち下さい。ご家族、お友達をお誘いの上、日頃の成果を発表いたしましょう~!また、お教室に興味のある方々も是非お立ち寄りくださいませ。



 さて、このところ蒸し暑い日が続いておりますが、靴を作りながら『夏の靴作りは大変だ~。』としみじみ感じております。私がクーラー嫌いなのが状況を悪化させていると思いますが、夏の暑さの中の靴作りは冬のそれとは色々と違ってきます。水に浸したソールやヒールも作業途中で乾くスピードが早いし、糸につけているワックスも溶け易く手にべたべたくっ付く。作業の3工程くらい先を計算してチャッチャか作業しなくては、革が最も作業しやすい状態を逃してしまう。ブラック・ワックス・ボールには少しビーズワックスを足して硬めにしてみたり、夏の靴作りは一手間かかる。


 そうそう、この糸作りに使う『ブラック・ワックス・ボール』について良く質問されますが、このボールは蜜蝋(ビーズワックス)と固形タールを混ぜ合わせたもの。日本では絶対に手に入らない。固形タールが日本にないから。。。(涙)。イギリスでもジョン・ロブでしか使ってないので、貴重です。ま、レアさで使っているわけでなく、日本のチャン(松脂)とは質感が違い、柔らかく糸に付けやすく、タールの黒い色もつくので糸を染める必要がない。それと、タールは防腐剤でもあるので糸が長持ちする。チャンだと気温によってぼろぼろ割れたり、ねとねと解けたり、どうも長持ちすると思えない。何十年も履ける靴にするには、こういうところにも注意が必要だ。


 このブラック・ワックス・ボールは現在もロブの職人のおじさんに作ってもらっている。タールと蜜蝋を鍋でぐつぐつと溶かし、良く混ざったら水の入ったバケツに流し入れて手でねちょねちょと丸めていって、冷えたら出来上がり。かなり匂いがきつい。新品道路の匂い。そもそも、このタールは道で道路工事をしているのを見つけては、作業員に『ちょっとタールを分けて~』とお願いしてブロックのものをもらってくる。日本でも道路工事現場を見つけて同じ事を頼んだが、日本ではなんと固形タールは使っていず、液体タールなので作れなかった。ところが。。。。。2年前に液体タールをビンに入れたままにしていたら、液体タールが分離して水分が上に、タールは下へ沈殿している!!もしかしたら、固形タールが手に入るかも!!とビンのふたを開けようとしたら、タールで固まって、蓋はびくともしない。私の怪力でも空かない。。。。下手にビンを動かすと、せっかく分離したものが混ざってしまう。。。(涙)。腕力自慢の方がいらしたら、どうぞこの蓋をあけてください~!(祈願)


 イギリスでタールは購入するものでなく、貰ってくるもの(笑)ですが、その他に『ガラス』もそうでした。日本でも良心的なガラスやさんは2ミリ厚(が一番使いやすい)のガラスの割れたものはありますか?と聞くとただでくれたりしますが、イギリスではお店の周りの画廊へ行って、絵を入れる額縁用のガラスの割れたものを貰ってくる。厚さも丁度良いし、画廊の人も処理に困るので喜んでくれる。私は使いっぱとして、よく画廊に貰いに行かされていましたが、画廊の人達に絵を見せてもらったり、色々教えてもらったりも出来て楽しかったな。


 靴作りには多くの材料と工具が使われ、それらを作る人達がいる。その他に、道路工事や画廊が関わっていたとは誰も知らないよね(笑)。人は誰も1人で生きていない。靴は1人では作れない。人との関わりは本当に大切です。

お勧めの本

 先週、今週と寝不足の日が続いております。仕事で徹夜をしているわけではなく、読書に時間を注いでいます。長い間、通勤時間が読書の時間という癖がついていましたので、自転車通勤するようになって、本をほとんど読めないでいたのですが、どうしても読みたい本と出会ってしまい、睡眠時間を削っておりますが、削る価値のある本です。


 その本は、法隆寺、薬師寺などの復興を果たした最後の宮大工 ”西岡常一”氏の本達。

     『木のいのち 木のこころ』『木に学べ』『斑鳩の匠 宮大工三代』



 読みながら、深くうなずき、共感し、驚愕し、西岡氏と対話をしながら読んでいます。職人とは何か、道具を使う心、木を扱う事、人を組む事。。。。読んでいて、熱くなりました。『樹齢千年のヒノキを使えば建築物は千年はもつ』と木の癖を生かした日本人の知恵。日本の伝統の凄さを思い知りました。法隆寺は千三百年前の建物です。千三百年!!ですよ!!先人達は千年先を見て生きていた!素晴らしいと思いませんか?今の時代、人々は何年先のことを考えているんでしょうか?千年先を見つめる事を止めないでいたら、温暖化なんかもなかったはず。我々は愚かです。


 宮大工のスケールの大きさ、伝統の凄さ、理にかなった技巧について考えさせられました。そして、西岡氏の境地まで近づきたいと真面目に思いました。


 そうそう、これらの本達の合間に、マンガ『バガボンド』も1巻から24巻まで一気に読み感動。宮本武蔵の話ですが、面白すぎ!!かっこよすぎ!!本物だ!! こちらもお勧めです。(読んでた生徒さんも多いいようですが)


 西岡氏、バガボンドの井上氏、同じ事を言っている。


 『理にかなったものは美しい』  


靴作りも同じだ。(号泣)


 


夏の特別企画、”12時間耐久靴作り”やる気ある?

 今朝はだるくて起きるのが大変だったのですが、通勤途中に大好きな横尾忠則さんと道ですれ違い、『わお!』。声もかけられませんでしたし、お互いサングラスをかけていたので目が合ったのかも定かでないですが(笑)、もう一気にテンション上がって「今日はいい日になりそうだ~」。毎朝、横尾氏のアトリエの横の道を通っているので、いつか会えるだろう。。。と前々からこの日を待ち望んでいましたが(笑)、サングラスしていても妖しげなオーラがビンビン飛んでいました。素敵!!


 そんなミーハーな浮かれ気分の一日でしたが、そのお陰か?とてもよい一日でした。靴箱のサンプルが出来上がり、思っていた以上の出来に感激。靴箱屋さんも本当に丁寧な対応をしてくださる方で、テンション倍増。


 その後、昨日に引き続き『浅草』へ。シューケア用品を扱う会社へお邪魔して、お話を伺いました。こちらの営業さんもとても熱心な方で、ご自分でも靴学校へ行って1足ハンドソーンで靴を作りましたと言って、ご自分が作った靴を見せてくださいました。靴磨きも奥が深いのですが、日本の靴磨きもかなりレベルが上がっているな~と感心。しかも、今度私のお教室で生徒さんたちに靴磨きの講義をしてくださるとのこと。嬉しい~!!夏は発表会をするので、それが終わったら、靴磨き講師を招きましょうね!


 私の生徒さんの中にも、靴磨き屋さんがいらっしゃいますが、私がお客様の靴を磨いている時は興味津々で見ていたりしますが、他の生徒さん達も靴磨きをもっとやってみましょう。靴磨きで靴の雰囲気がずいぶん変わりますから、それになんといっても楽しいですから!色々な革に対応できるように、靴磨きの技術もアップしていきましょう~。


 昨日のブログで浅草の”空気”を悪く言いましたが(ちょっと反省)、空気は別として、浅草の人達は本当に暖かい。人情に溢れていて心も柔らかくほぐされます。昨日今日と良い出会いが沢山で幸せです。


 日本に帰ってきて良かったな~と最近つくづく思います。イギリスにいたら、決まった枠の中のみで靴を作っていましたから。今は大変と言えば大変ですが、学びも多く、出会いも多く、新しい経験も多い。やりたい事もまだまだ山ほどあるし、チャレンジ欲はウズウズし続けています。先が見える人生は興味ないし、たとえどん底に落ちてもワクワクしていたい!!と言う訳で昨年の今頃は『来年の夏は1ヶ月休みを取ろう!』などと考えていましたが、休暇でぼけぼけするより、もっともっと靴を作りたいので今年も夏休みはお盆だけにします。生徒さんの中には仕事の都合で振り替えが取れない方や、もっと靴を作る時間が欲しい!!って人達が沢山おりますので、夏の強化特訓日でも1日位設けて、『朝から12時間耐久靴作り』特別コースでもやりますかね!私は14時間ぶっとおしも慣れていますが、諸君ついてこれるかな?ま、お教室の時に詳細は話合いましょう。


 本日はクロージングをしていたのですが、ミシンが窓の前にある為に暑くて暑くて灼熱地獄。やっぱり、カーテンかなんか付けますね。ここ数週間クロージングしていた生徒さん達、本当にごめんなさいね。

浅草めぐり

 あつい。。。。。   ベランダ園芸の為に梅雨を待ち構え、水分をあまり欲しない植物の行き場をあれこれ考えていたのに、梅雨はどこぞへ?


 本日も暑かった。。。今日は朝から浅草周りで、どっと疲れが出てきたので本日は早々に仕事を切り上げて帰宅。疲れたけれど、収穫の多い一日でした。


 まずは『やすり屋』さんへ行って来ました。手作りのやすり屋さんで、沢山お話も聞けて大変興味深かった。本日は木型用のやすりと、ヒール用のきやすりを購入しましたが、ヒール用のきやすりが掘り出し物でした。お値段はお教室で使っている物の10倍程する高価なものでしたが、幅がヒールと同じ位あり、両端がカーブしてあるのでまさにヒールの為に作られた良い設計。特注で色々作っていただけるということで嬉しい限りですが、現在やすり職人は日本に6人程で、注文を受け付けてくださる方は2名だそうです。本日伺った所も相当忙しいようで、注文してからかなり時間がかかってしまいそうですが出会えて良かった。


 その後、『手植えブラシ屋』へ。靴磨き用のブラシは色々出ておりますが、ブラシは『手植え』に限る!!と友人に言われ、見に行ってきたのですが、歯ブラシから染色用、お風呂洗い用、ヘアブラシ。。。。と品揃えは豊富でしたが、靴磨き用のブラシは4千円弱でしたが、なんだかあまりに『和』なデザインというか、デザインがあまりよろしくないというか、作り手の心が反映されていないというか。。。。(友人談)  購入意欲が出ませんでした。ちゃんとデザインすればもっと売れると思うのだけれどな~という感じ。ここらが、浅草界隈と時代とのギャップかな。浅草へ行くたびに思うのですが、なんだかしぼんで行くのを待っているというか、時間に任せてなるがままにさせているというか、活気や復興の気配が感じられない。靴を作っていく上で、革屋や工具屋が近くにあると非常に便利なのですが、ワークショップを浅草に構える気が全然しないのはこのような理由から。個人的には好きな町ですけれど、『ものづくりの空気』がしないものな。物は売ってるけれど。。。。


 その後、バフのブラシ屋さんへ行って色々試して、見てまわって、新しいものを購入。バフ用のブラシは種類が豊富ですが、どれが使い良い物なのか選ぶのが難しい。このお店の方もおしゃっていましたが、『職人さんがみんな同じものを使ってくださるとこちらも楽なのですが、本当に皆さん使うものが違い、出したい風合い、力加減も違いますので。。。』ってな訳で、とりあえず納得するものを、納得するやり方で出来るようになるまでは、まだまだ時間がかかりそうです。ブラシ1個の値段も高いですし。。(涙)


 その後、革屋さんへ行って海外のタンナーさんの状況確認と、新しく入ってきたタンナーの革を見せて頂く。2時間近くも話していたのですが、ヨーロッパ事情はほんと大変です。革はまたまた値上げですし。でも、かなり多いい情報の収穫があり、ただでは起きない私です(笑)。革はやはり『原皮』が命。良いメーカーの革は結構原皮の出所が同じだったりしてます。だから、その年の原皮の良し悪しによって皮の出来もかなり変わってくるわけで、ワインと同じですね。ふふふ。そんな事も含む革を買う秘訣を知ってしまった。秘訣だから教えられないけれど。。。ふぁふぁふぁ(悪魔の笑い) ゲホゲホ(バチが当って咳き込む)


 その後、底材屋さんへ顔を出し、また値上げするとの事。仮縫い用の底材等は国産を使っておりますが、どこへ言っても値上げ値上げで、ドル、ポンド、ユーロ高に便乗して国産も高くなってるの?と尋ねると、原皮は海外だから。。。との事。日本の自給率の低さに驚きです。


 日本の食糧の自給率は40%程ですが(本当はもっと低そうですが)、革においてはどのくらいなんだろうか?自分の国で賄えないということは、恐ろしいことだと思うのです。私は日本の農家を応援する為&安全な食品を口にしたい為、生活生協の低農薬野菜を購入しておりますが、完全な無農薬だともっと安全ですが、すべての人の口に入る程の生産は不可能で、『高い値段を出して、食べれる人だけが安全な物を食べる』という事がどうも地球全体のことを深く考えていないような気がして、低農薬にしております。低農薬でも国の規定の10分の1、100分の1位の農薬の量なので体に害はほとんどなく、害虫による被害や不作も無農薬よりない。自給率アップを目指せると思うのですが、革の場合、どうしたものだろう?日本の靴業界は大量生産、大量消費ですので、原皮が悪ければスプレーかけて、革本来のムラやトラを消してしまって、一枚から取れるだけ取る。それこそ無駄なく使う。『もったいない』の精神といえば聞こえは良いですが、もったいないのは『革』自体でなく、『お金』ですから。う~ん。革の話をすると暗くなるな。ほんと、日本がんばれよ!と力みます。


 小さな日本の注文靴業界だけでもがんばらないとね。誠実に魂上げてがんばろう!!今日は本当に疲れたが、明日も1件浅草へ行かねば。。。。

凹み期

今日も暑かったですね。日焼け止めSPF50+++を塗っているにも関わらず、自転車通勤により日焼けで両腕が焦げだしておりますが、もう気にするのを止めました。しみがなんだい!『しみだらけの女なんて嫌いだ!』なんて思う「しみったれた人間」(?)はこっちから願い下げだ!って、大きく開き直りました。だって、自転車は気持ち良いのですもの。せっかく気分良く乗っているのに、変な長い手袋や、蜂でも防ぐような帽子やらは気分が撃沈しますよ。デザインに魅力がまったくない。


 先週のお教室、心配していた生徒さん達が笑顔に戻って良かった~。時々、一生懸命靴作りに励んでいた生徒さんが『靴作り倦怠期』に陥ります。丁寧に時間をかけて作っているにも関わらず、自分のイメージするような仕上がりにならなかったり、なかなか工程が進まなかったり、家でも時間を作ってがんばろうと計画してても仕事の残業が続いて手付かずで一週間終わってしまって。。。。など色々理由はあるようですが、そういう人はだんだん教室内で笑顔も無駄口も少なくなって、イライラした顔つきになってくる。この『倦怠期』を乗り越えるのは本人にしか出来ないし、現在靴職人として働いている人にも必ず一度ならず、何度も陥った『凹み期』だと確信しますが、これを乗り越える度に、学びや得る事も多く、精神的にも強くなっていくと思います。先月あたりからこの『凹み期』に入っていた生徒さんが、先週驚くほど上手にヒールを両足分家で付けて来て、笑顔も戻ってきて、私も嬉しかった!!


 生まれつきの手先の器用さってのは実際ある。性格的に職人向き、不向きもある。だから、今持ち合わせていない分は努力で埋めるしかないのですが、言い換えれば「努力さえすれば、誰にでも素質はある」と思うのです。私は『凹み期』に陥った時、アインシュタインの次の言葉に勇気付けられます。『私は天才ではありません。ただ、人より長く一つのことと付き合ってきただけです。』

 

 私はこの仕事に就いて、たった10数年です。まだまだ付き合いが足りないです。でも、誠実に付き合って、一つ一つ経験して学び続けていれば、人も自分も納得させられるものが作れると信じています。お互いがんばりましょうね。


 さて、私自身は靴作りにおいて『凹み期』ではありませんが、市・都民税の納税通知書を見て『凹み期』。所得税が減って負担税額は変わらないようになっております。って書いてあるけれど、ホントかな?変わらないなら、わざわざ変えるなよ!!と思うのですが。社会保険庁の『年金振込め詐欺』もひどすぎる。5千万件の消えた年金、どうやって落とし前を付けてくれるんだろう?松岡利勝大臣の自殺も逮捕逃れか、死んでまで隠さなければならない『闇』を背負ってしまったのか知らないけれど、どうなってんの?責任は死んで取れるものではない。生きて責任取るのがまっとうな人間のすることじゃないのか?安倍首相は『有識者懇談会』を利用して”集団的自衛権”を確立してドンパチに加わろう!ってがんばってるし、ちょっと前に起こった長崎市長射殺事件なんかも加えると、日本の政治家ってのは『やくざ屋』さんとどう違うのだろうか?汚い事に使われる税金なら払いたくないよ。まして、都知事の豪遊三昧のお小遣いに自分の支払った税金が使われるなんて!!こんなに人で溢れている東京でオリンピックを開催するのも迷惑だし、築地をいじって喜ぶのは公共事業で儲かる人だけでしょ。税金の無駄遣い!!


 子供や、教育や、老後や、福祉や、医療や、環境や、文化の為に支払いたいのに。。。。う~~~。国民の怒りが政治を変えれる日が来る事を信じる。怒れ国民!!怒ろう国民!!いつまでも凹みっぱなしでいるわけにはいかない。

スウェード

 今日は新しく靴箱のデザインを決めるので靴箱屋さんと素材、色、大きさ等を相談。靴箱に関しては色々悩んでいまして、しかも悩みは『靴箱は果たして必要なものか?』という、存在そのものに対する疑問。今までは、特製のシュー・バックに入れてお受け渡しをしていました。その方が、持ち帰るのにかさばらないし、旅行等で靴を持ち運ぶ時にもシューバックは使えるし、以前コラボレーションをしていた会社が靴箱を作ってくれましたが、お客さんの方で「靴箱は要りません」とおっしゃる方が多かったですし。でも、最近売りに出ているマンションのチラシの間取りを見ていたら、”ウォーク イン クローゼット”が付いているのが多い。イギリスでもこの衣類の収納部屋は結構あって、友人宅のを見せてもらったとき、衣類のスペースの横に靴箱がダー!!と並んでいて、数十足の靴が綺麗に1足づつ靴箱に収まって並んでいた事を思い出し、靴箱を必要な人も増えてくるのかな?と思いまして、製作することに。私自身は、『靴箱は要らない派』なのですが。。。でも、今日靴箱屋さんとデザインを決めたら、出来上がるの楽しみになりました。シューバックの色とあわせて、かなり良い感じになりそう。シューバックの方もデザインも素材も変えて、リニューアルするので、サンプル製作中で、出来上がりが本当に楽しみ!!



 その後、向島にある革屋さんへ行ってきたのですが、こげ茶色の素晴らしいスウェードを見せてもらいました。イギリスで働いていた時に使っていたものと同じもので『懐かしい~!!』って嬉しくなってしまいました。毛足が長くて、厚めで、柔らかいのにこしがあり、手触りはベルベットのよう。懐かしさとさわり心地のよさで、ずーとナデナデしてました。(笑)良い革を見ると、本当に顔がにやけます。最高のマグロを仕入れたお寿司屋さんもきっと同じ”にやけ顔”をするのではないかな?


 良いスウェードってなかなか、ない。本日見た革のような素晴らしい革を使った事があるだけに、他の革を見せられても手が伸びない。しかし、値段が。。。。ボックス・カーフより高価でした。う~ん悩む。とりあえず、本日はカーフを購入しに出かけたのでひとまず保留にしたのですが、革屋さんを出てからずーとスウェードのことが頭から離れない。


 私はスウェードの靴を2足持っていますが、履く機会が難しい。春夏はスウェードの質感が暑苦しいので履けない。雨の日はしみが恐ろしくて、小雨でも履けない。汚れが付きやすいので、人ごみに出るときは足を踏まれて汚れる可能性があるので履けない。などと考えてしまって、自分で靴を作っている間は『早く履きた~い』とウキウキしてたのですが、2足とも作り終わってから、履いて外へ出かけるまでに1年以上かかった。びくびくしながら履き始めたら、思いのほか小雨でも大丈夫だったし、人ごみで足を踏まれる事もなかった(笑)。それ以来、冬には大変重宝している。黒のサイドゴア・ブーツとベージュのハイ・ロウ ブーツなのですが、履き始めて数年経ちますが、革もかっちり、しっかりしている。革の質が良くないと、スウェードは”くた~”として、履きじわも深く、安っぽく入る。カジュアルなデザインならいいけれど、仕立ての良いスーツに合わせるスウェード靴は、何よりも革の質が重要だ。平均的スウェードと良質なスウェードの格差は大きい。だからこそ、良質なスウェードに惹かれる。あ~、時間さえあったら、自分用のスウェードの短靴を作るのにな~。あの革で。。。。

 


 



メール連絡

愛車のママチャリが撤去されてしまい、勢い余ってマウンテンバイクを購入しましたが、購入翌日にその新車も撤去されるというアンビリーバブルな出来事にあんぐり。。。。昨日はテクテク歩いて、千歳船橋まで自転車を受け取り&罰金の支払い。自業自得なのでしょうがない。今回はかなり反省しまして、月ぎめ駐輪所にやっと登録したのですが、西口出口のAGRIS脇の駐輪所は24時間100円ですので、自転車でこれる方は是非是非ご利用くださいませ。やっぱり自転車は気分良いですもの。


 ここ数ヶ月、生徒さん達がくださる ”お休みの連絡メール” がなかなか面白い。長々と面白おかしい言い訳を書いてあったり、事件簿のようになっていたり、色々と工夫なりジョークなりが入っているのが多いのですが、その労力とアイデアをもう少し靴作りの方に向かわせてはいかがかと。。。。(笑)。 


 皆さん仕事で土曜日出勤しなきゃいけなかったり、用事も色々あったりと大変だと思いますが、無理をしない程度にがんばってくださいね。靴作りでストレス解消したり、日常生活にちょっとアクセントを加えて楽しい時間を持ってくださればいいな~と思ってますので、お教室に来れない事でストレスになってはいけませんわ!気楽に気長にやっていきましょう~。


 


 

ごめんなさいね。

う~ん。本人が『日本へ行くから、お教室で木型作りについて話してあげるよ~』と言っていたのですが、マイケル氏からその後連絡がない。。。。。


楽しみにしていた生徒さん達もいて残念ですが、今回は見送りだな。突然当日に顔を出してくれるかもしれませんが、時間もわからないので、また次回にいたしましょう。すみません。

本物

 5月26日(土)の10時~13時のクラスはお休みです。27日(日)の振り替えも中止しましたので、お間違えのないように!!

26日(土)の14時からのクラスは通常通りあります。


 6月1日(金)にロンドンから、ジョン・ロブでラストメーカーをしているマイケル・センプル氏がお教室に訪ねて来ることになりましたので、ジョンロブのサンプル靴を見せて頂いたり、ジョン・ロブ式の採寸方法などのデモンストレーションをしてもらったりする予定です。2年程前にも来ていただきましたが、あの日は人数が多くてちゃんと見れなかった方も多かったようですが、今回は金曜日ですので、来れる方はじっくり見れて色々質問も出来るのではないかと思います。時間など詳細が決まりましたら再度お知らせいたします。


 昨日、ヨーロッパへ出かけていた靴職人の友人が帰ってきたので、お土産話を聞きにランチをしたのですが、革の問題やその他の材料の問題などをほぼ解決するような情報等をくれたので、ありがたかったです。うう(涙)よかった~。ホッ。


 その時、イタリアの靴屋の写真なども色々見せてもらったりもしたのですが、今やイギリス、イタリアの注文靴屋のほとんどの店に日本人が働いていて、それも1店にイタリア人の職人1人と日本人5人!!とか、驚くべきことになっているそうですが、イタリアなどでは、靴職人になりたがるイタリア人はいなく、その反対に日本人は職人にはなりたいが仕事や修行できる場がない!!ので海外へ。。。という流れでしょう。この様子では、『注文靴と言ったら日本(日本人)』ってのが世界中で認識されるようなことになる日が来るかも知れませんね。なんだか面白い。


 友人とは靴とは何の関係もない話題で盛り上がり、ミュージカルを見て感動した友人が『ミュージカルは総合芸術だ~!!君も是非見たまえ!見たまえ!』攻撃を出してきたので、私の『ベランダ園芸宇宙論』で反撃しておきました(笑)。でも、ミュージカルは、長年私の勝手な想像なのですが「大げさな演技にうんざりしそう」な感じがあって見に行った事がないのですが、毎日毎日20年くらい同じステージを続けているミュージカルもあるので、やはり凄いものなのだろうな~と、今度見てみようかな。


 ま、そんな雑談をしていた会話の中で『本格派と本物』という話になり、革もホント、これなんですよね。本格派な革と、本物の革。本物はどんどんなくなる一方ですが、そんな状況の中、情熱を持って本物を作り続ける革屋さんには頭が下がります。私はクリッカー歴もありますので、革に対してかなりリスペクトしています。動物の革であること。革をなめす現場の大変な労働条件。最良の革が作られるまでの長い工程。そういう革の持つ背景を考えれば、革を無駄になんか絶対に出来ない。そして、本物の革にはいつまでも本物でいてもらいたいと、切実に思う。そして革への愛情と感謝を込めて、長く長く愛用できる靴を作りたい。