”Benchwork study Laboratory" 英国式 靴作り教室 -107ページ目

BWS OPEN DAY &展示会

10月7日(日)11:00~18:00
ベンチワーク スタディー OPEN DAY & 展示会を開催します!


皆さま、どうぞお気軽にお立ち寄り下さいませ。

当日メニュー

*生徒作製靴+作製中の靴の展示
 
 教室の生徒達の靴をどうぞ御覧くださいませ。作製途中の靴も展示致しますので、ハンドソーン ウェルテット製法靴の作製過程を御覧頂けます。生徒達の涙ぐましい努力の軌跡が感じ取れるのではないでしょうか?

*BWS OBの靴の展示

 当教室で靴作りを学んだ後、工房を立ち上げオーダーを受けている人々の靴を展示致します。
名刺もおきますので、ご興味を持たれた靴がありましたら、それぞれの工房にもどうぞお立寄り下さいませ。

*革製ペンケース作り体験コーナー

 靴製作で出た余り革で、ペンケースを作ってみましょう!物を作る楽しさ、自分で作った物を使う喜びを感じて頂けたらと思います。スタッフが丁寧に手ほどき致します。

 ペンケースの画像はfacebookから御覧頂けます!↓ https://www.facebook.com/benchworkstudy?ref=hl

*靴用 フリンジ作製体験コーナー

 砂避けとして紐靴に取り付けるフリンジを作ってみましょう!ゴルフシューズなどに付いているあれ、です。紐靴であれば付けられますので、どうぞご自分の紐靴を着用またはご持参下さいませ。今までの靴を着せ替え出来て、新たに靴の魅力を発見できる事と思います。

*靴磨きコーナー

 いまいち靴の磨き方に自信がない。そもそも靴の磨き方を知らない。という方がいましたら、どうぞご自分の磨きたい靴をご持参下さいませ。スタッフが丁寧に靴の磨き方のA to Zを手ほどき致します。靴を磨きながら、靴談議をしたり、瞑想状態に入ったり、、、どうぞ靴と共にお楽しみ下さいませ。

*靴の修正コーナー

 買ったけれど、痛くて履けない。ゆるくて靴の中で足が動いてしまう。なんて靴をお持ちではありませんか?そのような、ちょっと困っている靴の修正を致します。ほんのちょっとの事で改善できる靴も多いですので、どうぞ靴をお持ちより下さいませ。ご自分の足の問題も発見できたり、靴を選ぶ時のポイントをお教え致します。

*ベビーシューズ作りコーナー

 ご自分の赤ちゃんへ、お孫さんへ、友人の赤ちゃんへ、自作の靴をプレゼントしては如何でしょうか?初心者でも簡単に可愛いベビーシューズが作れます。

*BWS新聞の配布

 靴作りに熱中している生徒達(BWS新聞部)が不定期に発行している新聞を配布致します。靴作りの楽しさ、靴好き面白人間達によるかなり内容の濃い新聞ですので、是非お持ち帰り下さいませ。

 
 と以上のような内容になっております。教室内で革小物を作ったり、靴を磨いたり、靴談議をしたりして数時間楽しんで頂けるので、お一人でふらっと来ても良し、お友達といらしても良し、どなたでもウェルカムです!

 普段は、ご予約頂いているお客様と生徒以外は、とても足を踏み入れにくい怪しいドア(笑)と恐れられている『あのドア』を、年に一日だけ全開にし、その怪しさを気軽にご覧頂ける日となっておりますので、ご興味のある方は是非ご来店くださいませ。教室にご興味のある方は尚の事、教室の雰囲気も分かると思いますので、是非!私とスタッフ一同、心よりお待ち致しております。


 生徒さん達は、他の生徒の靴を見てモチベーションを上げたり、『次にはこういう工程が待っているんだ~』と予習してみたり、馴染みの教室で別な楽しみを堪能して下さいね。スタッフの人達は朝10時集合です!宜しく。


 それから、展示会後には『国産牛革にエールを送る焼き肉会』を開催致しますので、18:15分までには工房に集合して下さい(既にお店を予約しましたが、参加表明し忘れている生徒さんがいたら早めにご連絡下さい!)自分のクラス以外の人達と日々の教室での楽しさや悩みや不満をネタに、靴談議に花を咲かせましょう!!毎年、この焼き肉会と12月の忘年会で人の輪が広がり、OB達のように今後もながーい付き合いになれる友人&良きライバルに巡り合えるチャンスです。思いっきり楽しみましょう!!


 


 



 

ダンシャリ

 今週は季節の変わり目もやっと体感できたのですが、お会いした人達全員が風邪をひいていました。私はここ数週間、不眠に悩まされていて、夜な夜なヨガをしてなんとか熟睡したい!と頑張っておりましたが、全然眠れず、毎日2時間位の睡眠時間だったのですが、やっと昨夜熟睡!!8時間も眠れた!!土曜日が祝日だった為、教室はお休みだったので、金曜日の夜10時に仕事を終えた後、スタッフと友人と3人でカラオケへ行って、3時間唄ったら溜まってた物が出たみたいです。たまに大声で上手い下手を気にせず唄うって、良いですね。

 そんな訳で、体調がスッキリしたついでに、家の中もスッキリさせようと思い、本日は大掃除。とうとう映画のVIDEOテープ数百本を処分。大きなゴミ袋4袋分。本も整理して、本棚スッキリ!!網戸のそうじもして、食器棚も整理したら、何と気分の良いことでしょう。本当に気分爽快!!洋服も衣替えしたかったのですが、毎晩少しづつやっていこう。。

 これから年末までは休日なんて取れそうにないので、気になっていた所片付けられて良かった。私の場合、気分が落ちている時や、機嫌が悪い時は、ひたすら鍋やフライパンの底を金ブラシで、ゴシゴシ磨いてピカピカにすればスッキリする。だから、私が鍋を磨きだしたら、家族の者達は絶対に話しかけてこないし、磨き終わった後は異様に優しく、隠し事等を告白したりしてくる(笑)。身の回りの整理整頓がしっかりされていれば、元気でいられるような気がします。なかなか、毎日どこもかしこも整理整頓されたままでいるのって大変なのですが、、、

 とりあえず、スッキリ爽快なので明日から年末にかけて、仕事に集中!!再来週はいよいよ展示会だし、日々楽しさを交えつつ、全力投球しようっと!


 教室では、靴が仕上がった人が2名!(O子ちゃんの写真撮るの忘れちゃった!ごめんなさい!)おりましたし、展示会のアイデアを持ってきてくれたやる気漲る生徒さんもいたりと、活気が出ていました。というわけで、展示会のメニューも増えます!後日詳細を載せますが、今年の展示会は充実した内容になりそうです。皆さん、是非ともお越しくださいませ。

 生徒の皆さま、BWS新聞用アンケートを返信下さり有難うございます。まだの人、早めにお願い致します!!

 

 
 

9月のお休み

 9月22日(土)は『秋分の日』で祝日の為、教室はお休みです。

 21日(金)クラスは通常通り行います。どうぞ宜しくです。

BWS新聞部

 ちょっと今週は私の悪い癖『突発的に何か始める&それに人を巻き込む』(笑)が出まして、急に今年も”BWS新聞部”が発足しました!!

 今まで2回『BWS新聞』は発行されたのですが(Vol 2はHPのnewsからご覧頂けます)、なかなか面白かったので、土曜日の午後のクラスで急遽『BWS新聞部は誰でも自己申告で入れるんだけれど。。。BWS新聞部の人は手を挙げて!』と無茶ぶりしたら、6人程集まり(若干強制的。。)、今年も愉快で楽しいBWS新聞が皆さんのお手元にも届く事でしょう。

 こちらの新聞は、10月7日(日)11:00~18:00開催のOPEN DAY & 展示会で配布致します!どうぞよろしくお願いします。

  生徒の皆様にはアンケートをメールでお送りしましたので、お手数お掛けしますが、どうぞご記入の上、ご返信下さいませ。また、メールが帰って来てしまったアドレスもありますので、メールが届かなかった生徒さん達は、恐れ入りますがメール下さい。また、再来週28日に締め切りなので、それまでに教室内で記入して頂く事も可能です。


 さて、他には今週から、これまた突発的に『靴のデザイン講座』を開始しました。英国靴のデザインについて、毎週プチ講座を私の知識が尽きるまで続けたいと思います。今週はOXFORDでした。

 英国靴の基本中の基本。この靴無しには英国靴は語れないデザインです。昔は『ドレスシューズ』と言ったら、OXFORDのみ!ってくらいでしたので、ビシッとスーツで決めたい時はこの靴以外はあり得ないデザインでもありました。今はダービーでもモンクでも、ドレスシューズの中に入るのですが、タキシードを着る時は、黒のエナメルのパンプス(リボンタイ付き)か、キャップ無しのプレーン オックスフォードがドレスコード的にも正解です。

 そんなOXFORDですので、エレガントなデザインNO,1なのでありますが、最近私がお受けしているオーダー靴は『ゴツめのオックスフォードで。。』というのが何故か多いです。はじめは、今イチピンとこなかったのですが、一度作ってみると、日本人の体系にもトラッド系のファッションにも意外な程、似合います。木型もちょっとコロンとした英国クラシックにして、ボリュームある感じにアッパーのラインも丸めに描き、ソールもウェルトも厚めの革を使用したら、作った私がかなり気に入ってしまいました。『完全注文靴ってこれだから楽しいな~。』と思います。お客様も気に入って下さるといいな。今週作っていた靴は1足目のお客様なので、フィッティングするまで緊張しますが、履いて頂いたところを早く見てみたいです。毎回お客様が足入れする瞬間は、凄い楽しみと共に凄く緊張もして、良い刺激になります。

 今週は生徒さん達も続々と靴が仕上がり、靴を木型から抜く時からズーと”にやけ顔”が止まらなかった生徒さんが2名おりました。お二人とも1足目だったので、それはそれは嬉しそうでした。
私としましても、生徒さん達がナイフで指を切り切り、ハンマーで指を打ち付け血豆を作り、ハンドステッチは3時間で5針しか進まず、針はボキボキ折れて、その度に心も折れて。。。という場面を見てきておりますので、靴が仕上がる喜びはきっと格別でしょうね~と一緒に感動してしまいます。人生において、『血と汗と涙の結晶』ってものを持つ経験って、なかなかないですものね。BWSの靴づくりはスポ根にも似た、苦しく辛い道のりの後に、清々しい達成感&充実感が待っています。『自分を褒めたい!』と今日仕上がった生徒さんが言ってましたが、私も褒めてあげますよ!!本当に頑張ったね。

 もうすぐ仕上がりそうな人も、まだまた沢山のハードルを超えなくてはならない人も、靴が仕上がる喜びは、乾涸びたのどに通る、キンキンに冷えたビールだからね!今のうち、苦しみ抜いて、のどをカラカラにしておこう!『ドS!』って生徒さん達にまた言われそうですが。。。(笑)

BWSの open day &展示会

 BWSのOPEN DAY & 展示会を10月7日(日)に行います!

 当日は生徒の作製した靴、作製中の靴を展示します。その他のメニュー以下に

革小物作り体験:

物作りの楽しさを知って頂く為に、革小物作りを手ほどきします。             どうぞ自分で作った小物をお土産にお持ち帰り下さいませ。

靴磨きコ-ナ-:

靴磨きのA to Z を手ほどきします磨きたい靴をどうぞお持ちより下さり、靴を蘇らせ、靴磨きの楽しさを堪能して頂けたら。。。と思います。

靴の修正コ-ナ-:

家にある足に合わない靴を修正致します。また、ご希望者には足を採寸させて頂き、足の特徴等、靴を買う時の注意点などお伝え致します。

Baby shoes作りコ-ナ-:

誰でも簡単に作れるベビーシューズ作りを手ほどきします。赤ちゃん へのプレゼントに手作りファースト シューズはいかがですか?
           


こんな感じで予定しております。当教室にご興味のある方、靴&靴作りに興味のある方、物作りに興味のある方、靴と足の関係がしっくりしない方、靴談義がしたい方、趣味を持ちたい方、ちょこっと暇つぶしをしたい方等々、どなたでもお気軽にお越し下さいまで!!


 生徒の皆様へ:当日スタッフを募集中です!既に4名希望者おりましたが、もう2人位いるとい        いな~。

  OB諸君  :OB展示コーナー設けますので、参加希望者メール頂戴ね。今年も頑張ろう!


 
 さて、先週の教室では、着々と仕上がり真近の生徒さん達が頑張っており、顔もにんまり気味で『もうすぐ履けるんですね!やっと履けるんですね!』と嬉しそうです。

 底付の仕上げは、ウェルトとヒールにワックス(メンチロウ)を付けて、それを熱したアイロンコテで溶かしながら擦り付けて、面を整え、耐水性&耐久性を高め、ピカピカに磨く事によって、見栄えも1,5倍増になります。

 ここで、気を付けなくてはならないのは、アイロンコテの温度。コテを熱し過ぎると、革が焦げて艶が出なくなりますので、コテを当てる前に温度チェック。温度チェックと言っても、なんせアナログ製法、温度を見るのも温度計等使いません。触ってみて『アチャー!』じゃなく『アチ!』っ位です。私はそうやって温度を測っていますが(笑)、初心者でも分かる方法ですと、コテに水をちょっと乗せてみて、水がジュ!っと蒸発するようですと、熱すぎです。触って熱く、水滴がゆっくり蒸発するくらいが適温です。

 ワックスをコテであてた後は、指に布を巻き付けて、余分なワックスを拭き取ります。力を入れてピカピカに光を放つまでひたすら磨き上げます。ワックスの特性として、熱すると溶けるので、力を入れて素早く手を動かし、摩擦で溶かしますので、指紋消えます。指の皮は分厚くなります。でもね、どんどんピカピカになるのを見れるのは、本当に嬉しい楽しい事ですので、頑張ってね。

 このようにワックスを付けると、ヒールは革と思えない程輝きますので、『ヒールって革なんですね!木だと思ってた。。。』と時々お客様に言われます。レディースのヒールですと木やプラスチックの物もありますが、革の方がクッション性もあり、衝撃吸収力もあり、5ミリ厚の革を数枚積み重ねてありますので、減った分だけ取り替えられるので、修理の時、エコですね。


 さ、コテあてして、ボトム処理したら、いよいよ靴から木型を抜けますよ! これは教室では『出産』と呼んでいますが、安産でありますように!!!
 

 
 

 

 あち~!あち~!と言っているうちにもう9月。。。。

 本日は油断してシーツを洗濯して干してから家を出たので、雨がザーと降りだした時には気分がザーと落ち込みました。。。猛暑続きで好きな事って、シーツがパリッと乾くこと位ですが、長年愛用している麻のシーツは年々クタってきて、さわり心地も益々良くなって、ベットにピーンと張って寝るとひんやりして気持ち良い。掛け布団代わりにも麻のシーツを使っていて、かなりガンガン洗濯し続けていますが、丈夫だし、本当に買って良かったよ~と毎年思います。

 
 
 麻という素材は生地の中で最も丈夫な素材で、昔は靴のライニングにも使われていました。現在は昔ほどのクヲリティーの麻が手に入らなくなってしまったので、革のライニングになったそうです。 


 日本では縄文時代から麻の栽培は盛んで、麻産業もかなり発達していましたが、戦後マッカーサーのGHQ政策により、麻の栽培をほぼ禁止されてしまい、日本人が1万年以上も培ってきた麻産業の繁栄が終わってしまいました。現在は細々と残っているにすぎません。日本のような湿気の多い国には麻の着物や服は最適だし、日本の宗教である神道ではお祭りの際に使用したり、麻の実は健康食品として最近は売られていますが、栄養価も高い。しかも麻は成長が凄まじく早く、虫が付かないので、農薬いらずの手間いらず。そして繊維はとても丈夫で、良いことづくめの素晴らしい植物なのです。歴史の浅いアメリカ様は世界中のあっちこっちで、他国に余計なおせっかいを繰り返し、他国の文化や他国そのものさえ崩壊させて、腹立たしいことこの上ない!歴史を重んじない人ってや~ね~!や~ね~!ぶーぶー。


 話しが脱線しましたが、そんな麻ですので靴作りの際も麻の糸を使用しています。アッパーの糸は細くカラフルな糸が必要ですのでナイロン製だったりしますが、底付けに使う糸は『単糸』と呼ばれる糸玉から糸をスルスルっと引きだして、必要な本数を束ねて、ワックスを付けて、しっかり縒って、頑丈な糸を作ります。束になって売られているものもありますが、やはり自分で縒って作ったものの方が丈夫です。

 自分で作る良さって、靴でも糸でも、料理でも食材でも、体で出来具合が感じられる事です。自分で『良し!』と思える所まで丁寧に作れば、良いものが出来上がる。自分で納得した安心感がある。いちいち素材表読んで頭で納得するのとは次元が違う。不出来だった時の理由も自分で分かる。だから改良も出来る。その積み重ねが経験で、経験の積み重ねが歴史ですものね。

 コツコツ積み上げられた先人達の知恵の恩恵に触れた時、私達は祖先に感謝の念を持つことが出来、自分達も未来の人達に誇れる物を残そうとするのではないでしょうか?音楽でも絵画でも建築でも物づくりは何でも、どれだけ時が進もうとも、良いものは人を感動させ、感動したものに魅せられた人達は自分もそんな物を作りたい!って、同じ志をもって時代を繋いで行くのですよね。手間を省いてインチキしたり、時間をかける事を面倒くさがったりしたら、先人達にも未来の人達に対しても、恥ずかしい!と思えますよね。

 自分の好きな物の歴史を繋げる一員になれるって、素敵じゃないですか。ハンドソーンウェルテット靴は約200年の歴史が既にあるから、BWSの生徒さんも200年の歴史の中に登場しているんですよね。スカイビングやハンドステッチや、積み上げ地獄に嵌ってしまった時、この200年の間、同じ失敗して乗り越えた人達がずーといるんだよな~と思うとちょっと頑張れるかな?

靴革講座


 今週は『革講座』を行いました。靴に最も適している革はカーフですが、カーフと言っても、アニリン カーフ、ボックス カーフ、ベビー カーフ、ワックス カーフ等、色々ありまして、それらを見せながら、触りながら、購入する時のポイント、裁断する時のポイント等説明しました。

 靴に使われる革は、カーフ、キッド、シープ、ゴート、カンガルー、コードバン、エナメル、クロコダイル、オーストリッチ、エレファント、リザード、スネーク等、色々あります。魚の革で作られた靴もある位ですので、『革』であれば、何でも作れるんじゃないかしら。革以外にも、キャンバス、フェルト等の布地でも作れます。が、靴に最も適しているのは『カーフ』です。耐久性、伸縮性、通気性と靴を作るにあたって必要な事柄がありますが、この中の耐久性と伸縮性において、カーフに勝る革はありません。

 靴を買う側にとっての革は、輝き方ですとか、色や素材感で選ぶと思いますが、作り手からすると、作り易さということも重要になってきます。作り易いか否かで、革のクヲリティーが把握できます。

 いくら耐久性があっても、釣り込みするのに硬すぎる革では、作り難いだけでなく、履いた後も足に馴染むまでに硬くて大変です。靴の製法によっても革の選び方は違ってきますが、ハンドソーン ウェルテット製法の場合、釣り込みをするにも、ウェルトを縫うにも、かなり力を入れて革を伸ばしますので、その力に耐えられない革では、そもそも作れませんし、力を入れるのが不安になるような革では、靴になった後の寿命の短さが分かります。

 ハンドソーン ウェルテット製法の靴は、作り方自体も驚くほど頑丈に作られておりますが、手で革の伸縮を感じながら、思いっきり引けるだけ革を引っ張って作るので、革も勿論頑丈です。最近、私の二の腕の筋肉がさらに進化し、昨日スタッフのメグチャンに『ユキさん、腕の筋肉3つに割れていますよ!なんか、ちびマッチョ!ですね』と言われました。どのくらいカーフの革が頑丈かお分かり頂けたでしょうか?私、体張って仕事してます。。。。


 もうひとつ、革の良さには『革は食肉の副産物である』ということがあります。物作りの根底にある”物を大切にする”という尊い気持ちが革には含まれていると、私は思います。この気持ちを失くした物づくりは色々な物を破壊へ導くように思うのです。それから、自分が食さない肉の革はあまり使いたくないな~とも思います。私は最良のカーフを使いたいので、牛肉は良質な物を沢山沢山食べたいな~という思いも強いです。勿論革の為ですよ!!(笑)。
 

いつまでこの暑さは続くのでしょうか?

 今週は金曜日の朝と昼のクラスは沢山生徒さん来ておりましたが、他のクラスはとても少なく、のんびりゆったりのお教室でした。お盆だからね。たまには一人ひとテーブル使えるようなゆったりクラスも良いですね。

 そんな訳で、革講座は来週行う事にしました。皆さん、爪は切っておいて下さいね。本日の午後のクラスで絶品コードバンを見せたのですが、みんな驚いてました。こんなに良いコードバンが日本に入るのは始めてだろうよ!と革屋さんも言ってましたが、私も使う時、めちゃくちゃ緊張しそうです。この革でオーダーが入るまでは時々眺めて、にんまりしようかと思います(笑)

 それから、旅行の時の写真はFacebookの方にアップしておきましたので、良かったらそちらをご覧下さい。https://www.facebook.com/benchworkstudy

 昔の靴のアッパーの作りは、素晴らしいものがあります。なかなか、現代ではあれほどやらせて貰えるオーダーもありませんし、ファッションにも合わないのだけれど、あんなデコラティブな靴も一度は経験したいな~と。1800年代の靴は底付より、アッパーのデザインが凄いですね。これでもか!これでもか!って勢いの細かいデザイン。ステッチの掛け方も入れ過ぎじゃない?ってものが多く、手間暇どころの話じゃない。

 今回は一人でノーザンプトンとバルセロナのシューミュージアムに行ってきましたが、ノーザンプトンの方は行くの3度目ですが、規模も大きくなっていて見どころ満載!バルセロナの方は、外観からはシューミュージアムとは解らない質素な入り口で、中も狭!!でしたが、なかなか面白い靴に溢れていました。館長(?)の小さなおじいさんが一生懸命スペイン語で説明してくれて、『スペイン語解らないの。。ごめんなさいね。』と言っても、ズーと後ろについて来て、『この写真撮れ』『こっちもフォト、フォト!』と言うので、言われるままに写真を撮りまくりましたが、スペイン語が出来たら良かったな~と思いました。イギリス、スペインに行く時は是非、立ち寄ってみて下さい。スタッフの木佐木さんは、昔このバルセロナのミュージアムへ行って、靴って手で作れるんだ!作ってみたい!と思い、靴作りを始めたそうですので、あの小さいおじいさんが、細々とミュージアムを守り続けたという種が、日本で芽がでたんだな~と思うと、なんだか感嘆深いです。だって、本当に小さくて誰も人が入っていないんだもの!入場料500円位で。。。。


 そうそう、ブログでも紹介した『靴職人としてバルセロナへ行こう!』の呼びかけに、既に生徒さん達の中で盛り上がりまして、『本気で目指します!』『何人行けるんですか!僕も行けるように今日から頑張ります!』って何人も言ってくれて、面白くなりそうです。スペインの経済状況が心配ですが、ヨーロッパではビスポーク業界は強いですので、大丈夫ではないかと思いますけど。

 問題は日本ですよね。店が増え過ぎて、大変そうな話もよく聞きます。私がビスポークを開始した前後に始められたお店はどこも既にお得意様に恵まれて、相変わらず忙しそうです(本当に有り難い事です)が、これから始める人達は厳しい状況じゃないかなとちょっと思いますね。BWSの卒業生達も軌道に乗って大忙しの人達もいますが、話が全然聞かれなく、どうしているのかさえ解らない人達もいます。もうね、これからは日本に限定せず、グローバルに靴文化を広げて行くのも手ですよね。イギリスのビスポーク業界では日本人がびっくりする程増えていて、驚きました。私が就職した時は日本人だけでなく、東洋人は私だけでしたから。時代は変わったな~と。


 今回旅して、『今まで気づかなかったけど、私はあちこちに靴職人の知り合い多いな』と思い、この環を広げていけば、もっと面白い事できるな~と思いまして、なんか架け橋になれたら良いね~と。とりあえず、靴文化をもっと根付かせ、広げる活動も少しづつ始めようかと思います。まずは、外国の友人達にもっとメールの返信しようかと。。。(メールの返信遅いので、今回かなり怒られた。トホホ。。。)

 とにかく、日本から!ですね。普及活動頑張ります。 

旅行記パート4 最終回

 すっかり元の生活に戻り、浮かれポンチ(死語だね)状態も収まって、明日の授業に向けて色々考えております。

 旅行中、人が人を呼び知り合いも増え、繋がりも増えましたが、全員靴繋がりでした。旅行へ行く前はかなり精神的にも肉体的にも疲労があって、『仕事から少しでも離れて、リセットしたい!』と思っていたのですが、ワニやハンマーを持ったり、釘をくわえたりはしなくても、靴の事が付いて回り、普段以上に自分の仕事について考えさせられたり、靴を囲む多くの事柄について考える機会があったり、友人の言葉の中にヒントがあったりして、靴からは逃れられませんでしたが、良いエネルギーとして蓄えられたような気がします。

 友人達は世界中に散らばっていても靴づくりに携わっており、靴作りと生活が一体化しているのが当たり前って感じで、普通だったら60歳を過ぎた時の事を語る時、定年退職や引退を考えるのだろうけれど、私も友人達も、『60歳過ぎたら、工房を田舎に移してさ。。。』とか、『60歳過ぎたら、靴の教室開きたいんだよね。』とか、誰も靴作りから離れようなんて考えてもいないし、靴作りを通して新しい事を始める気満々で、エネルギッシュでパワフルでした。スペインは現在経済状況が最悪で、話題にも多くのぼりましたが、『こんな状況だからこそ、やりたいことをやるのよ!無いものは作るのよ!』と言っていて、逞しかったです。負けてはいられない!と私も思いました。





 今回、バルセロナで靴職人や皮革職人の守護聖人である兄弟、セント クリスピンと セント クリスピニアンが祭られている教会へお参り(?)に行って来ました。クリスチャンではないですが、とても神聖な気持ちになれました。古い教会は建築としても驚くものがありますが、あの教会内のひんやりとして気持ちが引き締まる感じが好きです。友人達に『沢山願い事をしておいで!』と言われたのですが、願いよりなぜか、感謝の気持ちだけが湧きあがりました。

 (セント クリスピンと セント クリスピニアンは双子の兄弟で、キリスト教徒が迫害を受けていた3世紀、迫害を逃れる為に旅をしながら行く先々で昼はキリスト教を説き、夜は靴を作り人々に与えていた人達で、最後は拷問の末、斬首刑に処した。6世紀頃になって聖人として祀られるようになったとのこと)


 それに、今回イギリスで買った革の中に『セント クリスピン』という名のベービーカーフがあったな~と思いだしたりして、今回の旅行は守護聖人からのお導きだったのかしら?と思ったり、『まだまだの靴職人が、疲れたから慰安旅行だ?!何を言っておる!修行が足りん!』と言われているような気もしたり。。。。

 相変わらず、大きな野望などは持ち合わせておりませんが、毎日平和にずーと靴作りをして行きたいな~。毎日の仕事を根気よく続けられる忍耐力を維持し続けたいな~。あまりに難しい仕事は年に1回位にして欲しいな~等思いつつ(笑)、数年後にまたイギリスやスペインを訪れ仲間に会う時に、今よりずっと成長した自分でいたいな、と思いました。



 

旅行記パート3

 昨日お客様から『何度電話してもいないから心配したよ~。留守電にもならないし。。。』
と言われ、『?』と思ってたのですが、あ、旅行中は水道も電気も根元から止めていたんだった!と気づきました。電気止めてたから、留守電も使えなかったのですね。本当にご迷惑お掛けしました。

 2週間も仕事を休むと、メールも大量に来ていてお客様からのメールには昨日返信全部出来ましたが、生徒さんからのはお休みの連絡などでしたので、スミマセンが返信しなくていいですよね。。。ごめんなさい。


 さて、旅行記パート3

 前回はマヨルカ島朝まででしたね。その後、ベアトリスの手作り小屋の工房は結構広く、16畳位かな。窓が大きくて日差しがとてもよく入り、その中で日々靴のデザインをしているのですが、あちこちにデザインのネタになる物(古いアンティークの靴や流木や珍しいテキスタイル)や本が転がっていて、書きかけのデザイン画もあちこち散らばっている。彼女はかなりの綺麗好きなのに、工房内は何で散らかっているのか?と思ったら、『散らかっている物を一つ一つ拾いながらアイデアが浮かぶ』のだそうです。散らかり方も決して汚くはなく、考えて散らかしているのか~と新鮮。兎に角、アイデアと創造性は尊敬に値する人なので、色々とデザインについて話していると、靴職人のノーマンも加わり、『シューメーカーとアルチザン』について議論が始まる。ノーマンはバルセロナでビスポークの靴屋をしている。昔は弁護士をしていて、イタリアやフランスで靴作りを学んだ人です。

 彼は『自分の事をアルチザンだと思っている。僕の作る靴はただの靴ではなく、靴の周りに漂う空気や、靴の裏側にある別の側面も見て貰いたい。靴の歴史、現在の経済とビジネスに対する自分の意見や想い。そんな事も僕の靴には入っているんだ!』と力説し、私にユキはシューメーカーかアルチザンか?と聞くので『アルチザンなんて言葉普段使ったことないよ~。誰かが私のことそう呼んだら、噴き出しちゃう!イギリスでは書類に書く職業欄にはいつもシューメーカーって書いてたからシューメーカーなんじゃん。』『いや、そういうことじゃなくて。。。気持ちのうえでさ。』と熱く語るので、ベアが『アルチザンなんて自分の事言う奴は、商業的付加価値を無理にくっつけたいのよ!靴を作ってんだから、どんな靴を作っていようがシューメーカーでしょ!』といい、その後もヤンヤヤンヤと学生時代のような2人の論争が続き、最後は『でもさ、自分の事、クリエーターと呼ぶ職人にろくなのいないよね。本物のクリエーターって神様一人じゃない?』で、話がまとまる(笑)。私はそういう論争に全く興味が持てないので、丸く
収まって良かった(笑)。


 ま、何と呼ぼうが呼ばれようが、私はなんとも思いませんが、なんかね、ノーマンの熱い想いも分かるのです。作っているのは靴だけれど、作り手はそれぞれ色んな想いで日々作っていて、デパートにズラーと陳列されている靴とはやっぱり違う。ビスポークはお客様の顔が見れて、話が聞けて、話を聞いて頂けて、人との関係があっての靴だからね。そりゃー何か漂ちゃいますよね。

 その後、海の見えるレストランで美味しいパエリヤに舌づつみを打ち、エメラルド色の異様にしょっぱい海で泳ぎ、夜には近所の画家夫婦と自然保護団体で働く女性や詩人、服のデザイナーなどバラエティーに富んだベアトリスの友人達と、庭のピザ窯で焼いたチョリソ、ラム肉、自家製パンと取り立て野菜のサラダと大量のワインで星と月明かりと数本のろうそくの光の中で楽しいディナーを頂く。私以外はスペイン人とアルゼンチン人だったので、ラテンのテンションの高さに慄きました。笑いすぎて途中で腹筋がつって、大変でしたが夜中3時まで和やかな夜は続きました。

 
 そんな日が2日続き、マヨルカ島とのお別れは淋しかったけれど、また来ればいいや!とベアトリスと笑ってお別れ。その後、ノーマンと共に彼のお店のあるバルセロナへ飛行機に乗ってGO!

 
 バルセロナにせっかく行くのだから、あちこち美術鑑賞をしよう!と日本からチケットを予約して準備万端でしたが、ノーマンが既に勝手に予定を立てていて、『あの教会へ行け!セント クリスピンが祭られているから、靴職人なら絶対行くべきだ!』とか言われるままに行動する羽目に。

 でも、『実はさ、ステファノ ベーメルが先週亡くなって、、靴職職人仲間で追悼ディナーを今夜するからね!』の言葉には驚き、(まだ48歳ですって!)、じゃあ、私のロブでの大先輩のクリーシアも呼ぼう!となりました。ステファノ ベーメル氏のご冥福を祈ります。


 クリーシアはロブで靴職人歴35年の、私が慕って、尊敬して、憧れている女性で、今はロブの仕事をバルセロナの自宅工房で行っている。長身のスレンダーな体系と笑った時に見えるすきっ歯がジェーン バーキンの様で、兎に角かっこ良い。ロンドン時代は私と同期のフィンランド人女性の靴職人とで、クリーシアが仕事をロブに届けに来る日は、二人ともソワソワし、クリーシアの後を金魚のフンみたいに付いて回っていた。作る靴もカッコいい、ハスキーな声で話すこともカッコいい。巻煙草をクルクルっと手早く巻いて、くゆらす姿もカッコいい!そんなクリーシアと8年振りの再開!!

 ノーマンのお店に現れたクリーシアは昔のままで、やっぱりかっこ良かったし、昔より目じりに深く刻まれたしわが、優しくて幸せそうで、美しかった。『クリーシア姉さん!!会いたかったよ~』と思いっきり甘える。私が人に甘えるなど彼女以外には決してしたことない。クリーシアにだけは出来るのが不思議です。懐のとっても大きな人だからでしょうか?

 他にフランスから来ていた靴職人で、フランスのロブで靴作りを学んだステファン ヒメネス氏(ノーマンの尊敬する師匠)とその奥様のともえさん(日本人!)と、ノーマンのビジネスパートナーカップルとディナーヘ。イラリア語、フランス語、英語、スペイン語、日本語が飛び交いちょっと会話にストレスありましたが、それぞれ違う国のビスポーク靴を囲む環境の違いや、今後のビスポーク靴のゆくへ等話せて楽しかったです。私はクリーシアに悩み相談をしたり、彼女から靴作りのアドバイスを受けたり、、、、嬉しかったな~。


 PIERRE CORTHAY,ANTONY DELOS、DIMITRI GOMEZ等のヨーロッパの職人の間で名前が聞かれる職人たちの事を色々聞けたりして興味深かったです。

 
 それから、ヨーロッパのビスポーク靴屋の現状なのですが、職人不足!です。なかなか、職人が育たない!と嘆いていました。昔より情熱のある人、忍耐のある人が少ない!とか、パソコン以外いじらないから手先が退化している!とか、色々言ってましたが、職人になりたい人もヨーロッパは少ないようで、いくつかのお店では深刻な問題らしいです。で、ノーマンがバルセロナに私を招いた理由は『職人をスペインに送ってくれ!』と伝えたかったのが一番の理由らしいです。

 で、教室の皆さまにご相談です。BWSの生徒さんで、バルセロナで働きたい!って人がいたら、お申し出ください。教室で3足以上作って基礎が出来ている人。英語かスペイン語が出来る人、またはこれから勉強する!って人。ノーマンが待っています。

 バルセロナに行く前に、私が別途トレーニングしますし、ノーマンの所の靴作りは独特で面白いので、基礎以外にも知っておかねばならないこと等、ノーマンと色々と話し合いましたので、スペインのビザの事なども含めて、話を詰めていきたいと思います。やる気のある方募集中!!準備期間は結構掛りますので、1年後位を目指して考えてみて下さい。いきなりバルセロナって!って感じでしょうが、人生一回こっきり。こんなご時世ですし、ちょと冒険してみるのもいいかなっと思います。