ELEMENTS OF STYLE -41ページ目

PITTI SNAP by BEAMS 2017SS CASUAL編

 

3月に入り暖かい日が多くなりましたが、朝晩はまだまだ寒いですね。


さすがに3月に入ると洋服屋的には厚いウールのコートはもう着られないので、ここ数年かけて揃えたスプリングコートが毎日大活躍しています。


呼び名がスプリングコートなので、どうしても春に着るものと思われる方も多いと思いますが、実は春先以上に秋口のほうが長く着られるので、個人的には3シーズン コートと呼びたいところですが、私がなんと言おうと業界的にはスプリングコートというのは永久に変わらないと思うので、永久に春に着るものというイメージも変わらないということですね。

 

 

最近は休みの日のカジュアルなスタイルにもスプリングコートを合わせているので、本当に重宝しています。

 

 

スプリングコートを着て、薄くて軽いカシミア×シルクのパシミナ調のスカーフをバッグに突っ込んで、寒ければそれを巻いて温度調節。


最近の通勤スタイルはそんな感じです。

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は、ジャケット編、スーツ編に続き、PITTI SNAP by BEAMS カジュアル編です。

 

 

 

 

 

 

シャンブレーのミリタリー風ジャケットのコーディネート。

 

 

ホワイトデニムのファイブポケットは、適度にゆとりのある501のようなシルエット

 

最近このような501のようなシルエットのモデルを多くのサプライヤーが提案しているのも、今の流れです。


ファイブポケットもピタピタのスリムではなく、適度にゆとりのあるシルエットのモノを穿く人が増えています。

 

 







 

インナーはポケットのディティールが特徴的なカジュアルなジレ。

 



シャツは洗いざらしのオックスフォードのレギュラーカラーで、もちろん前立てが付いています。


このコーディネートに前立てのないカッタウェイのシャツを合わせたら雰囲気が台なしです。


首元はネッカチーフを結ばずに垂らしています。


ネッカチーフがアクセサリーのトレンドになっていますが、結ぶのに抵抗がある人は、彼のように無造作に垂らすのもいいと思います。


ベルトはウエスタンタイプですが、剣先を垂らすことなく、ジャストサイズでつけています


今はこのバランスが正解です。

 

 

数年前にあれだけ流行った、ベルトの剣先を垂らすスタイルも今やほとんど見かけなくなってしまいました。


ベルトレスの流れもあるので、今はベルトで主張する流れではなくなっているのが理由です。

 

 

サイズアップして剣先を垂らしていた方は、ジャストサイズに直すこともできますのでご安心ください。







 

 

 

フロントでベルトを主張しない代わりにサイドにコンチョをつけてさりげなく主張。

 

 

イタリアとアメリカのテイストをミックスするのがうまい彼らしいテクニックです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

靴は金茶のスエードローファー。

 

 

おそらく、彼のショールームで扱っているナポリの靴工房のモノだと思います。

 

カーフのスリッポンを履く人が増えているのは間違いないですが、スエードのスリッポンが古臭くなったわけではありません。



コーディネートによって使い分けるのが正しいので、流行だからといって何でもかんでも表革を合わせる必要はありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時計は年代モノのROLEX SUBMARINERにビンテージ調のスエードストラップ。

 

 

最近このハンドステッチの入ったストラップをつけている人が急増しています。

 

イタリアではNATOストラップに続くストラップのトレンドになっているようです。

 

 

因みに、日本でも既に似たモノがネットで売られています。

 

http://item.rakuten.co.jp/chronoworld/1039-0000101/

 

 

 

http://item.rakuten.co.jp/stonewall/americanstrap_2p_classic_ltbro_n/

 

 

 

http://watch-monster.com/articles/Dekui

 

 

ご興味があれば、チェックしてみてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここ数年急増しているシャツ+ジレのコーディネート。

 

 

 

シャンブレー素材のカジュアルなジレですが、テーラードの襟が付いています。


これもサルトリアっぽいディティールをカジュアルに取り入れるという、最近多く見られるスタイルです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パンツはゆとりのある2プリーツ

 

 

ネイビーの無地に見えますが、よく見るとストライプが入っています。

 

 

ブルー×ホワイトのシンプルなコーディネイトなので、パンツにこのような控えめな柄が入っているのは効果的です。


これに派手な柄物のパンツを合わすと古臭い印象のコーディネートになります。

 

 

この人もベルトループの付いたパンツをベルトレスで穿いています

 

 

数年前なら、このようなカジュアルなスタイルには剣先にチップの付いたベルトやスタッズの付いたベルトを垂らすのが定番スタイルでしたが、流れが大きく変わりました。

 

 

 

 

 



 

 

足元はスーパースターのネイビースエード。

 

 

ここ数年スーパースターとスタンスミスが現地でも圧倒的に人気がありますが、次に来るものはまだ出てきていません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時計はROLEXのOYSTER PERPETUAL

 

 

ロレックスの定番モデルはイタリアでは根強い人気があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらもシンプルなホワイト×ネイビーのコーディネート。

 

 

GジャンとCPOジャケットをミックスしたようなブルゾンは、少しエクリュがかったトーンがポイント。


パンツやシャツのピュア ホワイトのトーンと少しずれていることで、全体のトーンがうまくまとまっています。

 

 

パンツはノープリーツですが、このくらいが今の流れから考えると最もスリムなシルエットでしょう。



これ以上細いフィットは古臭く感じるのは否めません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブルゾンの下にはジレを合わせています。

 

 

日本ではジレはジャケットに合わせるものと思っている方がまだまだ多いですが、現地では色々なアイテムに合わせられる便利なアイテムという認識の方が強いので、カジュアルなコーディネートにジレを合わせる人がとても多いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

足元はタバコスエードのタッセル。

 

英国や米国調のタッセルというのが今のスタンダードです

 

 

数年前は、このようなコーディネートだとドライビングシューズを合わせる人が多かったですが、今やドライビングシューズもほとんど見られなくなりました

 

 

定番も時代とともに変化すると言うことです。


ベーシックなスタイルにも時代性は必要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時計は小さくてよく見えませんが、おそらく MONBLANCのマイスターシュッテック へりテージでしょう。

 

 

薄型のシンプルな3針の時計ですが、意外とカジュアルなコーディネートにマッチします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サファリ テイストのジャケットにタイドアップしたコーディネート。

 

 

画像だと分かりにくいですが、もしかするとスーツ・・・?

 

 

スーツだったら、かなり狙っています。


狙っていたとしても、このコーディネートにはホワイトパンツの方がいいですね


それと、ジャケットのバランスに対してパンツが細すぎます


このようなジャケットにタイドアップというスタイルは、PITTIの会場でも多くのサプライヤーから打ち出されていましたが、せっかっくのコーディネートもバランスが悪くてもったいない感じです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャツはオックスフォードのセミワイドのシャツを洗いざらしで着て、ネクタイはシルク×リネンのざっくりした素材感のモノを合わせています。

 

 

このようなカジュアルとドレスをミックスしたタイドアップ コーディネートの場合、ネクタイの素材感は重要なポイントです。


一番手軽で間違いないのが、ニットタイですね。

 

 

ベルトの留め方も狙っているのだと思いますが、真中でないほうが良いのでは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

足元はこの方もタッセル。

 

 

よく見ると、アッパーがダークブラウンのもみ革です。


モカ縫いの感じを見るとALDENっぽいですが、はっきりとは分かりません。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時計はBELL & ROSSのVINTAGE WW1です。

 

 

イタリアではベル&ロスの知名度はとても低いです。


私もVINTAGE 124と126を持っているので、イタリア出張に着けていくことがありますが、時計好きの人たちに見せても、見たことがないという人がほとんどです。


もともとフランスのブランドなので、フランスではとても人気があります


もしかすると、この人はフランス人かもしれませんね。


PITTIにいる外国人を見て皆イタリア人と思っている人も多いと思いますが、世界中のファッション業界人が集まる展示会なので、実はスナップに出ている人がイタリア人でないことも多いというのが実情です。

 

 




 

 

 

 

 

ダブルのショールカラーのニットジャケットにピンクのシァサッカーのパンツというコーディネート。

 

 

今シーズンのトレンドに RETRO RESORT というキーワードがありますが、まさにレトロなリゾートスタイルを現代的にアップデートさせたスタイルです。

 

 

金色のメタルボタンもいいですね。


メタルボタンはしばらくシルバーが多かったのですが、クラシック回帰の流れもあり、ゴールドのメタルボタンがリバイバルしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

インナーは白いパイルのスキッパー。

 

 

襟を外に出してリゾートっぽさを演出しています。


ポロシャツをジョンスメドレーのようなニットポロを合わせても今シーズンらしい雰囲気になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シァサッカーのパンツは2プリーツ。


ノープレスで穿くようなカジュアルなパンツもプリーツ入りのパンツが増えています

 

 

 

適度にゆとりがあって裾にかけてテーパードしていくシルエットは、今のプリーツパンツの基本となるシルエットで、日本人が穿いてもスタイル良く見えるシルエットです。

 

 

足元はブラックカーフのタッセル?


革の表情から見るとブラックコードバンのALDENにも見えますが、イタリアでブラックコードバンを見たことがほとんどないので、真相はわかりません。


ピンクのパンツに黒の靴を合わせるのも彼らしいコーディネートです。


タッセル以外にビットローファーやグルカサンダルを合わせても今シーズンらしいコーディネートになると思います。

 

 

ジャケット編、スーツ編、カジュアル編、全てで彼のコーディネートを紹介しましたが、個人的にも彼のコーディネートには注目しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1月のPITTIのレポートでお見せしたLARDINIのディスプレイのコーディネートも、彼が手がけました。

 

image

 

image

 

私が仕事をしているイタリア人の中で、いま彼が最もセンスのいいイタリア人です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

因みに、彼が着ているニットジャケットはBEAMSでも展開しています。

 


ネイビーとエクリュの2色展開です。

 

 

白のボーダーは入れないでワントーンで別注しました。

 

 

個人的にも今シーズン押さえたいニットジャケットです。




 

 




 

カジュアルに関しては様々な流れがありますが、クリーンなコーディネートが求められるような流れになっているのは間違いありません。






 

 

今回のスナップで見られた大きなポケットの付いたジャケットは、サファリやミリタリーやワーク、アウトドアといった様々な要素のジャケットを包括してUTILITY JACKET(ユーティリティー ジャケット)と呼ばれ、多くのサプライヤーから提案されていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、ニットジャケットやシャツジャケットなど、軽くてリラックスして着られるカジュアルジャケットも再び多くなっているのが傾向です。

 






 

 

カジュアルパンツもプリーツというのはジャケットとスーツと同じ流れです。

 

 

上の画像のとおりノープリーツのパンツを穿いている人も、ピタピタに脚に張り付くようなタイトなシルエットのパンツを穿いた人はかなり少なくなりました。



どうしてもプリーツパンツを穿けないという方は、今後プリーツパンツを選ぶ際は、スーパースリムではなく、普通のスリムフィットを選ぶか、スーパースリムをワンサイズ上げてウェストを詰めて穿くと今風のノープリーツのシルエットになります。







 

 

足元はタッセルやローファーを履いた人がとにかく多いです

 

 

これも、カジュアルなスタイルであっても綺麗に着こなすという、今の流れの影響が大きいと考えます。

 

 

特にタッセルは、ジャケットにもスーツにもカジュアルにも使われているので、いま最も使える靴と言えるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユーティリティージャケットは個人的に今シーズン欲しいアイテムです。

 

 

これは買おうと思っています。

http://www.beams.co.jp/item/beamsf/jacket/21160950115/

 

 

シャンブレーのサファリジャケット。

 

 

かなり刺さります。

 

 

合わせるパンツは、サイドアジャスターのベルトレス。

 

 

それだけは決めています。

 

 





 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

PITTI SNAP by BEAMS 2017 SS SUITS 編

 

2017年秋冬のバイイングも終盤戦に差し掛かっています。

 

 

国内の展示会もかなり精力的に回ったので、秋冬の傾向もすでに明確になってきました。

 

 

スーツスタイルに関しては、2016年秋冬から今シーズンの流れをベースに、それが更に進化して先へ進むという流れになりそうです。

 

今回は前回に続き、今シーズンのバイイングを行った昨年6月のPITTI UOMOのスナップをお見せしながら、今シーズンのスーツの傾向についても触れたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブルーのダブルブレストのコットンスーツはSTILELATINO

 

 

 

BORZONELLAのシャンブレーのレギュラーカラーにクラシックなプリントタイを合わせ、カラーバーで襟をとめています。


最近このようなカラーバーを使うイタリア人が増えましたが、以前はほとんど見られなかったので、これも新しい流れです。


私のイメージではカラーバーはアメリカ人のイメージ


昔のアランフラッサーやポールスチュアートのイメージですね。


このようなアクセサリーが流行るのも、イタリアのステレオタイプのクラシックスタイルではなく、アメリカや英国のテイストを取り入れるのが今の流れであり、彼らの気分だということを表しています。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

時計はiWatch

 



彼はロレックスやジラール ペルゴなどの高級時計をたくさん持っているので、完全に計算されたハズシですね。


サックスブルーのストラップも彼らしいチョイスです。

 

 

日本では、このように高級なスーツを着て時計をハズすというスタイルは、ほとんどないように感じます。


かなり前の話になりますが、日本のある有名な俳優さんが、イタリアのセレブが集まるパーティーに参加するのに、気張って1千万円以上する時計をしていったら、ほとんどの人がSWATCHだったというエピソードをテレビで見ましたが、確かにSWATCHが流行ってから、イタリアでもそのようなハズし技を多く見かけるようになりました。


 

 

 

 

 

 


 

靴はかなり年季の入ったエドワードグリーン

 

 

アッパーはひび割れしていて、シューレースの先もちぎれています。(笑)

 

 

日本人には理解できないと思いますが、イタリア人は本当に靴の手入れをしない人が多いです。


あまりにもピカピカの靴は不自然だという意識の人が多いのも一因です。

 

 

因みに、私も靴は綺麗に手入をして履きますが、ピカピカに光らせるのは不自然に感じるので、普通にクリームを塗って磨くだけです。

 

 



 

 

 

 

 

 

 

明るいブルーのコットンスーツのコーディネート。

 

 

 

ゴージのラインと上襟の形状を見ただけでサルトリア仕立てだとわかります。

 

 

いつもこういう細かいところもチェックしているのです。

 

 

職業病ですね。(笑)

 

 

サックスのキャンディーストライプのワイドスプレッドにドットのニットタイという、お手本のようなVゾーンです。

 

 

ネクタイの大剣と小剣をずらしているのは、前回のジャケット編でも触れましたが、昔からあるイタリアン スタイルですね。

 

 

ポケットチーフはシルクのペーズリーをパフで入れています。

 

 

ジャケット編でも触れましたが、最近このような英国的なシルクプリントのチーフを挿している人がとても増えました

 

以前はこのスーツスタイルであれば、白のリネンのチーフがイタリア人の定番でしたが、それも変わりました。

 

 

ましてや、チーフをパフで挿す人などほとんど見られなかったので、これもイタリアのスーツスタイルに英国的なテイストを入れることが今の流れであることが影響しているのだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パンツは2アウトプリーツ

 

 

ジャケットの組下以上にスーツのパンツはプリーツ入りという流れになっているのは間違いありません。

 

 

この傾向は、来秋冬さらに加速しています。

 

 

靴はブラックカーフのタッセル

 

 

以前は、この色のコットンスーツであれば、靴はブラウンというのがイタリアのステレオタイプの合わせでしたが、最近はブラックカーフの靴を合わせるケースが多くなっています。


これも以前とは大きく変わった傾向と言えます。


時計はアンティークのCARTIERでしょうか。

 

 

ネイビークロコのストラップというのも、とてもイタリア人っぽいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カジュアルなテイストの8ボタンのダブルブレストのコットンスーツ。

 

 

このスーツはBEAMSでも展開しているTHE GIGIのZIGGYというモデル


パンツも1プリーツのワイドテーパードで太目のシルエットです。


色はやはり明るめのブルーですが、コットンスーツはこのくらいのトーンのブルーを着た人がとても多いです。

 

 

コバルトブルーと言われる明るめのブルーがトレンドということもありますが、元々イタリア人は濃いネイビーの無地のスーツを日常的に着る習慣はほとんどないので、特にカジュアルなコットンスーツに濃いネイビーという選択は無いと言っても良いでしょう。


 

 

 

 

 

 

 

 

シャツはシャンブレーでブルーのトーンでまとめています。

 

 

こんなカジュアルなスーツの場合はTシャツを合わせるケースも多いですが、敢えてシャツを合わせるのが彼の気分なのでしょう。


シャツの襟が小襟のレギュラーカラーというのもポイントです。

 

 

 

足元はADIDASのCAMPUSで全身をブルーのトーンでまとめています。

 

 

因みに、このネイビーのCAMPUS、私も持っていますが、とてもコーディネートしやすいので、

休日にヘビーローテーションで履いています。

 

 

パンツの股下がかなり短いので、ダブルの折り返しも2.5cmくらいの細い幅です。


9分丈で裾幅が細いパンツは4.5cmや5cmくらいの太めの折り返し幅がスタンダードとなっていますが、このような太目のテーパードラインのパンツは更に短かい丈で穿くケースが多いので、ダブルは細い幅で折り返すのがスタンダードになっています。








 

 

時計はROLEXのDAYTONA

 

 

最も分かりやすいイタリア人らしい高級時計と言えます。

 

 

この先には、PATEK PHILIPPE(ノーチラス) と AUDEMARS PIGUET(ロイヤル オーク)というのが、昨今のイタリアのファッション業界人に最も多いパターンです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6ボタンのダブルブレストのストライプスーツにホワイトシャツというシンプルなコーディネート。

 

 

 

ビジネスでも着られるネイビーストライプのスーツですが、太目の襟のダブルブレストとチェンジポケットのディティールが効いているので、単純にクラシックなスーツをノータイで着ている風には見えません。

 

 

因みに、彼はプーリア州でDE PETRILLOのエージェントをやっているので、このスーツもおそらくDE PETRILLOでしょう。


チェンジポケットの付いたスーツも増えていますが、英国的なディティールが今の雰囲気にすごくマッチするので、個人的にも新調するスーツはほとんどチェンジポケット付きのモノを選んでいます

 

 

チェンジポケットが付いていると適度にスポーティーな雰囲気に見えるので、ノータイで着てもこなれた印象に見えるのも良いところです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

靴はブラックカーフのタッセル

 

 

英国や米国ブランドのタッセルスリッポンを履いた人がとても多いです。

 

 

長らくダブルモンクのブームが続いていましたが、今は完全にタッセルが大ブームになっていると言っても過言でないでしょう。

 

 

裾は短めの丈でシングルで仕上げていますが、シングルで穿いている人を久しぶりに見た感じです。


クラシックなスーツを着ていますが、彼自身は少しモードっぽい雰囲気のスタイルが好みなので、敢えてシングルで仕上げているのでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらも色をあまり使わないシンプルなコーディネート。

 

 

 

濃いインディゴにも見える生地は、ウールにリネンがミックスされています。


シンプルにホワイトシャツに黒のニットタイというコーディネートがいいですね。


コットンやリネンのスーツが多くなっているので、ニットタイをしている人もかなり増えています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

靴はビーフロールのローファー

 

 

アメリカン タイプのローファーもちょっとしたブームになっています


数年前にチャーチが出したビーフロールのローファーが火付け役となって、その後それを模したモデルが他のブランドからも多く出たことによって、イタリアでもビーフロールが一般的になりました。

 

 

因みに、彼が履いているローファーは、アメリカのSEBAGOのローファー


以前からイタリアではセバゴを扱うショップが多かったので、アメリカに疎いイタリア人にとっては馴染みのあるブランドです。

 

 

スーツにローファーを合わせるコーディネートは、英国や米国では完全にNGですが、イタリアでも微妙なところ・・・

 

 

上の画像のようなリネン混の素材で、ボタンもホワイトでカジュアルなテイストのスーツであれば、ギリギリOKかなというのが正直なところです。

 

 

いずれにしても、ALDENのローファーやタッセルもイタリアでブームになっているので、これもイタリアの服に米国のテイストを取り入れるのが今の流れということです。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

袖付けに特徴のあるサルトリア仕立てのダブルブレストのスーツ。

 

 

ライトグレーの無地に見えますが、淡いピンクのウインドウペンが入っています。

 

 

今シーズンはチェックやウィンドウペーンのスーツがトレンドなので、ファッション業界人達は柄物のスーツを着る場合、ストライプのスーツよりもチェックやウィンドウペンのスーツを着ている人の方が多いのが実情です。

 




 

 

 

 

 

 

レギュラーっぽいセミワイドのシャツにヴィンテージ調のプリントタイ。

 


襟が大きく開くカッタウェイが減り、セミワイドやレギュラー系の襟型が増えているのが今の傾向です。


特に若い人ほどセミワイドやレギュラーを着た人が多く、カッタウェイを着ているのは50代以上の人が多いというのが実情です。

 

 

ネクタイはプリントタイの流れが来ています。


特に、このネクタイのようなヴィンテージ アーカイブの柄をそのまま表現したようなプリントタイが増えているのも今の傾向です。


 



 

 

 

 

 

 

 

靴はボリュームのあるラウンドトウのパンチドキャップ。

 

 

彼はいつも英国ブランドの靴を履いていますが、これはイタリアっぽいですね。

 

 

いずれにしても、旧来の細身でロングノーズのイタリアっぽい靴を履いている人はかなり少なくなりました。


イタリアのブランドも今や英国風や米国風のモデルがメインになっているのは間違いありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時計は文字盤がミッキーマウス。

 

 

これもイタリア人らしいハズシ技です。


色々な時計ブランドがミッキーマウスとコラボしていますが、これはオメガのようです。

 

 

ハズシでミッキーマウスだから何でもいいというわけではないのでしょう。


サルトリアのスーツにミッキーマウスの時計というのも日本人にはない感覚ですね。

 




 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダブルブレストのソラーロのスーツにレトロポロのコーディネート。

 

 

ソラーロのスーツはコットンスーツと並ぶ今シーズンのトレンドのスーツです

 

 

パンツはノープリーツですが、股上も深く腰周りにゆとりのあるシルエットです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ベルトループ付きのパンツをベルトレスで穿き、クリップタイプのサスペンダーをしています。

 

 

皆さんが思っている以上に、イタリアではサスペンダーが一般的なアイテムになっています。


英国好きの人にとっては、細い帯のクリップタイプのサスペンダーなどありえないという方がほとんどだと思いますが、それも時代が変わったということだと思います。

 

 

単純にアクセサリーとして取り入れているというのが今の傾向なので、ルールやセオリーに縛られないことが、サスペンダーがこれだけ流行る要因になっているのだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャガードのニットポロは彼のブランドのモノです。

 

 

今シーズンのトレンドに ”レトロ” というキーワードがありますが、まさにレトロ感漂うニットポロです。


絶妙のトーンのボルドーが玉虫色のスーツとよくマッチしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここでもチーフはプリント

 


本当に柄物のチーフをする人が増えました


これも ”脱イタリア ステレオタイプ” の流れだといえます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

靴はブラウンスエードのタッセル。

 



表革のシューズを履いている人が増えているのは明らかな傾向ですが、スエードの靴が古くなったわけではないのでご安心ください。

 

 

大事なのは、全体の雰囲気とマッチしているかどうかということです。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時計はROLEXのサブマリーナにミリタリーグリーンのNATOストラップ。

 

 

英国好きのイタリア人にとっては、007の影響もあってサブマリーナ×NATO ストラップは由緒正しいハズシ技なのだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サルトリア仕立てのグレースーツにレジメンタル タイというコーディネート。

 

 

 

 

昨年の6月のPITTIでは、クラシックなレジメンタル タイをした人をかなり見かけました


サプライヤーの提案はほとんどないので、業界人達の間で自然発生的に起こったトレンドだと言えます。

 

 

クラシック回帰の流れの中で、このようなクラシックな柄のタイが、彼のような若い世代の人たちにとっては何の先入観もなく新鮮なものに感じるのだと思います。


サスペンダーもクリップ式で、敢えて前側に寄せて着けて目立つようにしています。

 

 

英国ではサスペンダーは見せるものではないので、見えないようにするのがルール。

 

 

わざと見えるように付けるなんて邪道だと怒られるでしょう。


因みに、彼は英国人。


英国人が皆サヴィロウで仕立てたようなスーツを着ているというのも、今の時代間違った認識だと思います。


少なからず若い世代の英国人には、英国的なステレオタイプのスタイルはかなり少なくなっているというのは、奇しくもイタリアのそれと同じ傾向だといえます。

 

 

 

 

 

 




靴はブラウン スエードのタッセル。

 

 

英国人の彼が英国のルールを守るのであれば、このスタイルにはブラックカーフのオックスフォードということになりますが、彼にとっては、そんなに退屈な合わせはないということなのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スーツに関しては、上着の変化はあまりなく、前回のジャケット編の内容を見ていただければ間違いないと思います。

 

 

 

組下のパンツはプリーツ入りが主流になっているのは間違いない傾向で、サイドアジャスターを付けたベルトレスのモノも増えてきています。


10数年前にノープリーツのパンツが主流になった時も、ジャケットにはノープリーツを合わせてもスーツはエレガントに着るものなので、パンツはプリーツ入りという流れがしばらく続いていました。


そして、クラシックなスーツスタイルが再注目されている今、スーツの組下はエレガントなプリーツパンツという流れになるのは自然な流れです。

 

 

現地では、20代後半から40代前半までの比較的若い世代ほどプリーツパンツを穿き、50代以上の人たちほど、未だにピタピタのスリムなパンツのスーツを着ている人が多いというのが実情です。

 

 

因みに、私も2年位前から新調するスーツは全てプリーツパンツにしていました。

 

 

現地でしっかり流れを見ていれば、そうなるのは当然なのです。

 

 

そして、ノープリーツのパンツもプリーツ入りに直して穿いています。


ノープリーツをプリーツ入り?

 

 

それにについては、また別の機会に。


 

 

 




 

 

 

 

 

 

 

久しぶりに買い物しました。

 


シャツを2枚買い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

BORZONELLAのBDはオックスフォードとホワイトデニムに続いて3枚目。

 

 

襟型もディティールもとても気に入っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう一枚は、今シーズンから展開するナポリのBORRIELLO

 

 

ブラウンのスーツをオーダーしているので、それに合わせようと思っています。

襟型も今シーズンの気分。

ワイド系はたくさん持っているので、今シーズンはレギュラーやセミワイドを重点的に買い足そうと思っています。

 

3箇所ハンドで¥23,000というコストパフォーマンスも魅力です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

PITTI SNAP by BEAMS 2017ss JACKET編

 
年明けのイタリア出張から戻ってきてからブログもずっと来秋冬ネタでしたが、もうすぐ3月で店頭も続々と春夏物が入荷しているので、あまり先の話よりも、そろそろ春夏のことが気になっている方も多いのではないかと思います。


と言うことで、今回は今シーズンのバイイングを行った昨年6月のPITTI UOMOで撮ってきたスナップをお見せしながら、今シーズンの流れについてもお話したいと思います。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
サルトリア仕立ての上質なジャケットにクラシックなレジメンタルタイのコーディネート。

 

 
パンツはノープリーツですが、股上が深くゆとりのあるシルエットです。
 
 
ベルトループが付いていますが、ベルトはしないでベルトレスで穿いています。
 
 
ベルトループの付いているパンツをベルトレスで穿くというスタイルが本当に増えています。


少し前までは、派手なベルトやウオレットチェーンで主張するのがイタリアのスタイルでしたが、完全に流れが変わりました。



 
 
 
 
 
 
レジメンタルタイにペイズリーのチーフというのが英国人のようです。
 
 
最近このようなシルクのプリントチーフをする人も増えています
 

以前にも何度かレポートしていますが、クラシックなレジメンタルタイが現地の業界人達の間でちょっとしたブームになっています。


サプライヤーの提案はほとんどないのですが、クラシック回帰の流れもあって、レジメンタルタイを新鮮に感じる人たちが自ら選んでつけているという印象です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
靴はラストとレザーメッシュのレースから見ると英国ブランドのものと思われますが、どこのブランドかわかりません。
 
 
かなり色を入れて加工しています。


90年代後半から2000年代前半の頃にイタリアのシューズブランドが、SPORCATO(スポルカート)という、汚し仕上げのような加工をした靴を多く出していましたが、そんな感じと似ています。



 
 
 
 
 
ネイビーのトーとバッグはCISEIです。
 
 
もともとイタリア人には男性がトートバッグを持つ習慣はなく、このサイズだとボストンバッグのほうがポピュラーだったのですが、最近徐々にトーとバッグを持つ人が増えています。


イタリアはスリが多いので、防犯上の理由もあって、間口が開いた状態のトートバッグはニーズが無いと以前から言われていましたが、今トートバッグを持っているイタリア人は日本の影響を受けている人がほとんどです。
 
 
 
 
 
 
 
 
時計はROLEXのDATEJUST
 
 
おそらくアラビア数字の文字盤が彼のこだわりだと思います。
 
 
日本のファッション業界人にはあまり人気のないジュビリーブレスですが、イタリアでは結構つけている人が多いです。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
ホワイトとグレーでまとめたシンプルなコーディネート。
 
 
ジャケットがピュアホワイトではなく、少しエクリュっぽいトーンなのもポイントです。
 
 
このほんの少しトーンをずらしたグラデーションが見た目の印象を変えます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
パンツは2インプリーツで長い持ち出しをサイドアジャスターに通してフロントに持ってくるタイプ。
 
 
実はこのタイプのパンツは先シーズンBEAMSでも少量展開していましたが、ほとんど店頭に出ることなく予約で完売しました。
 
 
次の秋冬は、このような長い持ち出しの片側サイドアジャスターのパンツを展開しているブランドがかなり増えています。
 
 
シルエットは腰周りにゆとりがあって裾に向かってテーパードしていく、今最も主流のシルエットです。
 
 
ジャケットはラルディー二ですが、彼のようにジャケットのバランスは変えずパンツのシルエットだけ変えてコーディネートするのが今の流れです。


簡単に言ってしまえば、今までのジャケットにパンツだけ今のシルエットのものを買い足せば良いということです。
 
 
私も以前購入したジャケットにパンツだけプリーツパンツを合わせてコーディネートしています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
足元はホワイトのコートスニーカー。
 
 
どこのブランドか分かりませんが、もはやかなりポピュラーになってしまったスタンスミスやスーパースターを履かないのは、スナップ常連でもある彼のこだわりなのかもしれません。
 
 
数年前までかなり派手なスタイルだった彼も、こんなにシンプルなスタイルになりました。
 
 
このブログでも何度も書いていますが、イタリア血中度の高いコテコテのイタリアンスタイルは現地でも確実に古臭いスタイルになっているというのが実情です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
オリーブグリーンのジャケットは、おそらくコットンスーツのジャケットを使っています。
 
 
数年前にスーツのジャケットとパンツをバラして使う ”SPEZZATO(スペッツァート)という着方が流行ったことがありましたが、最近また見かけるようになりました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
敢えて色を使わず、シンプルに白シャツにネイビータイを合わせるのも個人的に好きなコーディネートです。
 
 


ネクタイの結び目を少しずらすテクニックは、80年代にアルマーニに代表されるイタリアンデザイナーが流行った頃からイタリアでは見られるテクニックなので、彼らにとっては特別なことではないでしょう。
 
 
日本だと ”ネクタイが曲がっているよ” と注意されますね。
 
 
最近はないですが、私も数年前は雑誌の撮影の時にカメラマンさんによく注意されました。


チラッと見えるネクタイの剣先に馬の刺繍が・・・


イタリア人は日本人が思っている以上にラルフローレンが大好きです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
パンツはベルトループの付いているノープリーツパンツを敢えてベルトレスで穿いています。
 


上の全身画像を見てもわかると思いますが、ノープリーツでも股上が深くてシルエットも適度にゆとりがあります。


最初の人も同じようなシルエットですが、今のノープリーツの主流はこのようなシルエットです。


プリーツパンツにどうしても抵抗がある方は、今後ノープリーツを選ぶ際は、腰回りから渡りにかけて適度なゆとりがあって裾にかけてテーパードしていくシルエットを選ぶと良いと思います。
 
 
そして、ふくらはぎに張り付かないラインというのも重要なポイントです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
靴はALDENのタッセル
 
 
オールド ビームス ファンには懐かしい ”海老茶” のタッセルですね。


 
 
 
 
 
 
 
 
時計はTIMEX
 

ハズシのテクニックですね。


彼はNATOストラップを付けたROLEXをしていることが多いので、服の雰囲気に合わせてのチョイスでしょう。
 
 
イタリア人は普段何百万円もするような時計をしている人でも、服に合わせて洒落で安い時計をつける人が以前から結構多いです。


日本のお金持ちにはあまりない感覚ですね。





 
 
 
 
 
このソラーロのジャケットも、おそらくスーツのジャケットでしょう。
 


シルエットやディティールから推測するに、最近のものではなく、かなり前のモノを着ていると思われます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
シンプルなコーディネートですが、段落ちのレジメンタルタイがいい雰囲気です。
 
 
剣先がハンドロールなのが画像でもすぐにわかります。


クラシックで堅い雰囲気に感じられるレジメンタルタイも、剣先がハンドロールだと、こなれた印象に見えます。
 
 
世界的に見ても、ハンドロールやクアトロピエゲやセッテピエゲといった凝った仕様にこだわるのは、おそらくイタリア人か日本人だけでしょう。


英国人やアメリカ人には無いこだわりですね。


最近クラシックなレジメンタルタイがPITTIに集まるような業界人達に再び注目される流れがあります。
 
 
因みに、この方もシルクプリントのポケットチーフ


イタリア人と言えばリネン系のポケットチーフと言うイメージでしたが、これもここ数年で変化した流れです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
靴はALDENのスエードでしょうか。
 
 
かなり汚い・・・


でもイタリア人ってこんな感じの人が多いです。


そもそも靴を綺麗に手入れして穿いている人が少ないのが実情です。


ハイシャシンなんて言葉自体ないかもしれません。


あまりにも汚れているので指摘すると ”ビンテージだ” などというあり様。


イタリア人のジョークって呆れるほどつまらないです。(笑)





 
 
 
 
 
時計は古いROLEXにNATO ストラップ
 
 
サブマリーナやGMTマスターなどのスポーツ系をしている人が多い印象ですが、実はDATE JUST系のモデルをした人も結構多いです。
 
 
NATO スタラップは今も流行っていますね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ここ数年、イタリアでよく見られるジャケットとジレを同素材にする2ピースコーディネート
 
 


リネンのシャツ地のジャケットとジレのコーディネートはいいですが、同素材のポケットチーフはちょっとやりすぎ感があるので、チーフなしでよかったなという印象です。


シャツを淡いベージュにしたのは正解だと思います。


シンプルにホワイトシャツかシャンブレー系のシャツをあわせたくなるところですが、胸元に少しのぞくベージュの麻のシャツが程よいポイントカラーになっていると思います。
 
 
 
 
 


 
 
 
パンツは2プリーツのテーパードシルエット
 

彼も数年前はピタピタのスリムフィットを穿いていましたが、今はさすがにプリーツパンツです。
 
 
PITTIの会場を見ても、ピタピタのノープリーツを穿いた人は本当に少なくなりました


 
 
 
 
 
 
 
 
靴はおそらく CHURCH'SのSHANNNON です。
 
アッパーの光沢からするとバインダーカーフでしょうか。
 
 
テーパードした細めの裾幅のパンツにボリュームのあるラウンド トウ というバランスが今やイタリアでも一般的になりました。
 
 
ALDENの990のプレーントウを履いている人が多いのもその流れです。
 
 
90年代後半から2000年代前半にも、細い裾幅にボリュームのある靴というバランスが流行ったことがあるので、当時を知る人にとっては馴染みのあるバランスだと思います。






 
 
 
 
ピークドのストライプジャケットにデニムのジレというコーディネート。
 
 
シングルのピークドラペルのジャケットは来秋冬のトレンドでもあるので、先取りいう感じでしょうか。
 
 
彼のキャラクターを考えれば、このタイミングで着ていなくてはならないジャケットなのだと思います。
 
 
パンツはBEAMSでも展開している2インプリーツのサイドアジャスター


私の好きなモデルなので、先シーズンは3本購入しました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
胸を大きくはだけるのは彼のスタイルですが、今となってはやりすぎの感もあります。
 
 
 
アクセサリーも個人的にはちょっとやりすぎかと・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
靴のブランドは不明ですが、英国調のタッセルです。
 

彼くらいイタリア的な艶っぽい着こなしをするような人でも、イタリアっぽい靴を履く人はかなり少なくなりました。
 
 
全身イタリアっぽいモノでまとめるスタイルは、現地でも古臭いスタイルになっています。


彼の場合は2インプリーツのパンツとタッセルスリッポンがイタリア臭さを中和していると思います。


アクセサリーをもう少しシンプルにして、シャツのボタンをもう少しとめれば更に良いのですが・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
後染めのジャケットにウエスタンシャツという、イタリア人に最も多い平均的なジャケットスタイルです。
 
 
 
 
よく見ると以前とは変わっているところがあります。


以前は、このようなスタイルにはスタッズがやチップの付いたベルトをして、剣先をたらしている人が多かったのですが、今はほとんど見かけなくなりました。
 
 
それに変わって、ベルトループが付いているパンツでもベルトレスで穿くスタイルが急増しています。
 
 
カジュアルなジャケットスタイルもタイドアップも、とにかくベルトレスでパンツを穿いている人が多いというのが実情です。
 
 
数年前までは、派手なベルトで主張するのがイタリア人の定番的なスタイルだったのですが、今やそれもスタンダードではなくなっているということです。
 
 
特に30代~40代前半くらいの比較的若い世代の人ほどそれが顕著なのも今の傾向です。


パンツはノープリーツですが、やはりピタピタではなく適度にゆとりのあるシルエットです。
 
 
このくらいのシルエットが、今や最も細い部類に入ると思います。
 
 
 
 
 


 
 
 
 
靴はロングウィングですが、ドクターマーチンのようなソールが付いています。
 

どこのブランドのものかわかりませんが、ラウンドトウでボリュームがあるというのは他の人と同じバランスです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
プリーツ入りのパンツを履く人が増えたことで、ジャケットも変化があるのではないかと思っている方も多いと思いますが、結論から言うとジャケットはほとんど変化はありません
 
 
ただ、あまりにもタイトなシルエットやナローなラペルや、極端に短い着丈のジャケットなどは言うまでもなく論外だということはお伝えしておかなくてはならないと思います。


そして、日本ではタイトなシルエットがイタリア以上に流行ったので、自分が見てもサイズが合っていないという人をここ数年見かけることが多かったです。


つまり、タイトに見せたいがために、どう見ても46を着たほうが良い人が44を着ているというようなサイズ感で着ている人を見かけることがとても多かったので、今後は基本に戻って適正サイズをきちっと選ぶことが重要になると思います。
 
 
ジャケットのシルエットが変わらないというのは、あくまでも適正サイズを着ていることが前提の話なので、それだけは注意してください。


プリーツパンツに関しては間違った認識を持たれている方も多いようですが、今の主流はテーパードのシルエットなので、裾幅は今までのノープリーツとほとんど変わりません。

 
なので、上の画像でも分かるとおり、丈の長さも変わりませんし、見た目もすっきりしたシルエットのプリーツパンツが多いのが実情です。
 

ようは、ピタピタで脚に張り付くようなフィットのパンツから適度にゆとりのあるシルエットに移行しているのは間違いない流れなので、それだけは押さえておいたほうが良いと思います。


もちろん、かなり太いシルエットのパンツを穿いている人もいますが、それは更に先を行っている人たちなので、そういう流れもあるということをお伝えするのも、このブログの役目だと思っているので、それはご理解ください。
 
 
プリーツパンツ論争のようなものが起こっているようですが、ノープリーツのパンツが流行る前も同じようにノープリーツパンツ論争みたいなものがありました。


転換期には必ずアンチテーゼみたいなものがありながら流れは変わっていくものです。


”プリーツパンツなんか穿けるか” という方の気持ちも理解していますので、無理にお勧めする気は全くありません。


ただ、流れは変化しているということだけは、頭の隅に少しだけでも入れておいていただけると嬉しいです。
 
 
そして、少しでもプリーツパンツが気になるようなことがあれば、是非ご試着してみてください。


その際は、ワンプリーツの細身のシルエットのモノをお試しいただけると良いと思います。
 
 
体系カバーという面でも、適度にゆとりのあるシルエットの方が良いというのも、スパースリムが流行った時には忘れられていたこと。


それについては、また別の機会に・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 



 



 
 
 
 
 
 
 
 

MEN'S EX 連載 3月号

 
MEN'S EX 3月号 が発売されました。
 
 
今回の表紙は、水谷豊さんと反町隆さん。


水谷豊さんは、すっかり相棒の杉下右京のイメージが強くなりましたが、私は傷だらけの天使で若き水谷さんを知り、熱中時代の北野広大がはまり役だったと思う世代。


50代の読者の方には共感されるかも知れませんが、30代~40代中くらいの方は ”なにソレ?” という感じでしょうか。(笑)







 
 
水谷さんのスーツはKITON、反町さんはトムフォード

 
ドラマでの二人のイメージをしっかり表現したコーディネートですね。

 
因みに、反町さんが着ているシングルのピークドラペルのスーツ

 
2017秋冬のスーツ  ジャケットはピークドラペルが結構増えています


かなり早い先だし情報。


でも、確実な流れでしょう。







 
 
 
私の連載 ”中村達也の今、買いのアイテム”
 
 

今回のテーマは ”ベルテッド コート” です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
今シーズンのバイイングを行った昨年6月のPITTI UOMOやミラノのショールームでも、ベルテッド コートが多くのサプラーヤーから打ち出されていました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ベルテッドのクラシックなコートといえばトレンチコートが代表格なので、定番のコットンギャバジンだけでなく、様々な素材のトレンチコートが見られました
 
 
そして、トレンチコートと同じくらいバリエーションが多いのが、バルカラーにベルトをつけた、日本では通称 ”ベルテッド ステン” と呼ばれるモデル。

 
その他では、ボタンがなくてベルトだけで結んでフロントをとめるガウンのようなタイプのコートも見られ、ベルテッドタイプのコートがとにかく増えているのが今シーズンの傾向です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
因みに、コートだけでなく、サファリやミリタリー、アウトドアといったテイストのアウターにもベルテッドの仕様が多く見られるのが今シーズンの傾向。
 
 
 

ご覧のように、今シーズンのスアウターのトレンドでもある ”ユーティリティー ジャケット” にもベルテッドのディティールのモデルが多くのサプラーヤーから提案されていました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そして、この流れは2017年秋冬も継続しています
 
 
 
 
 
 
 
 
上の画像は先月行われたPITTI UOMOやミラノのショールームで撮ってきた画像です

 
ご覧のように、2017年秋冬もベルテッドのコートが多くのサプラーヤーから打ち出されているのを見ても、これが一過性のトレンドでないことは間違いないでしょう。







 
 
 
着こなしのポイントはベルトの結び方


あまりベルトをきつく結ばず緩く結ぶ方が今の雰囲気です


そして、ボタンを留めずにベルトを結ぶのも良いでしょう
 
 
 
このように、真面目すぎずリラックスした雰囲気で着こなすのが昨今の傾向です。


このテクニック、皆さんも是非取り入れてみてください。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そして、ベルトを結ばないときにやってはいけないことがあります。
 


本誌でも紹介しているベルトを後ろで結ぶこと


たまに街や電車の中で見かけますが、男性がこれをやるのはNGです。


ベルトを結ばないときはベルトの端を無造作にポケットに突っ込んだほうが男らしくて見た目も良いと思います。


絶対にダメとはあまり言わない私ですが、これは絶対にNGです。








 
 
ここ数年、所謂スプリングコートが春夏のトレンドアイテムとして提案されています。


それは、ジャケットやスーツとあわせるだけでなく、カジュアルなスタイルにもあわせるような流れが広まったことにもよるのではないかと思います。


数年前までと比べても、サプライヤーが提案するスプリングコートのバリエーションがかなり多くなった印象です。


ベルテッドコートのベルトのこなしが難しいと感じる方も多いと思いますが、心配することはないと思います。


私自身うまく決まらない日もありますが、そんなときはベルトの端をポケットに突っ込んで着ています。


ベルトが付いているからといって、絶対にベルトを結ばなくてはいけないということではないので、その辺は柔軟に考えてもよいと思います。


ベルトを結ばなくても後姿でベルトが見えていると、ベルトなしのコートとは明らかに違った印象に見えます。


この後姿の印象の違いもベルテッドコートの特徴と言えるでしょう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
誌面で私のお勧めで紹介している3着の中でも、右端のPALTOのギンガムチェックのコートは特に気に入っています。 


グリーンとベージュのチェックが絶妙です。






 
 
 
柄違いのグレンプレイドもなかなかいいです。
http://www.beams.co.jp/item/brilla_per_il_gusto/coat/24190180540/

 
細身のシルエットなので、ワンサイズアップで着るのがお勧めです。


ピタピタのベルテッドコートはサマになりませんので、それも注意すべきポイントです。


カジュアル感の強いコートなので、スーツスタイルには難しいと思いますが、ジャケットやカジュアルスタイルに合わせるには、とても今シーズンらしいコートだと思います。


ご興味のある方は、是非最寄の店舗でご試着してみてください。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
2017年春夏 トレンド解説動画 第2弾 アップしました。
 


今回はカジュアルスタイルについてです、

是非ご覧ください。

http://www.beams.co.jp/feature/170127/































 








 
 
 
 
 
 
 
 
 

PITTI UOMO 91 画像

 
 
今や仕事でもスマホで画像を撮る人が多いですが、私は今でもカメラが欠かせません。
 
 
それは、毎シーズン資料として数百枚の画像を撮るからで、毎回PITTIの出張では600枚近い画像を撮ります。


今回の出張もあまり撮っていないなと思ったのですが、終わってみれば500枚弱の画像を撮っていました。


日本の展示会でも撮るので、最終的にはいつも通りの枚数になりそうな感じです。
 
 
私の部下たちも皆カメラで画像を撮っているので、ビームスのバイヤー陣ほど画像を撮るバイヤーはいないと思います。


ある意味、BEAMSのドレスクロージングチームの伝統でもあります。
 
 
それだけ多くの画像を撮る理由は、店舗スタッフに流れを伝える資料を作るためと、帰国後何度も画像をチェックして流れをしっかり掴むためと言う両面があります。
 
 
私のような立場になると、PITTIのブースやショールームでも偉そうにふんぞり返っている日本人もいるのですが、私は今でも中腰になって画像を撮ったりして忙しなく動き回っています。


業界人風にカッコつけたり偉そうにしている人を見ると、”自分が泥臭くてカッコ悪いな” と思うこともあるのですが、どんな立場になっても ”やるべきことはやらなければならない” と言うのがポリシーなので、これからも初心を忘れずに泥臭くやるのは変わらないと思います。


この業界、偉そうにふんぞり返っている人って、たいていいなくなるんです。


そういう人を多く見てきて、反面教師として今までやってきたという事もあります。


ファッション業界は軽く見られがちですが、ノリでやれるような仕事ではありません。


”日々精進” ファッションとは無縁の様な言葉ですが、少なくても私にとってはそれが日々の仕事の糧になっている事は間違いありません。


こうなったら、日本一泥臭いクリエイティブディレクター を目指そうかなと思っています。(笑)
 
 







 
今回はこれまでの出張レポートでお見せできなかった画像をお見せします。


多くの画像をお見せしたいので、今回は文章は少なく短めです。


雰囲気が伝わりやすい画像をチョイスしましたので、じっくり見て感じ取っていただければと思います。
 
 


 
 


LARDINI
 
 
 
 
 
 
 
今回のラルディーニのディスプレイは、ここ数年で一番良かったと思います。


打ち出したいモノやコトが明確に伝わりやすいディスプレーでした。


ブラウン系の打ち出しとコートのバリエーション そして英国柄


やはり、これらはハズせません。
 






 
 
 
GABRIELE PASINI
 
 
 
 
 
ピンホールカラ―の打ち出しとレジメンタルタイ


”パジーニ風クラシック回帰” という提案を感じさせるディスプレイです。


ピンホールのカラ―バーのデザインがパジーニらしいです。


エキセントリックな提案が特徴だったパジーニも、クラシック回帰はハズせないキーワードだと言うことなのだと思います。
 



 
 
 
 
 
 
TAGLIATOLE
 
 
 
 
 

キャメルからブラウンのカラー、挿し色のボルドー、英国柄、そしてコートのバリエーション


今までと比べるとシックな色目が多くなりましたが、それでもタリアトーレらしさを充分に感じさせるコレクションでした。


下段 中央のグレンプレイドのコート、一見FERLA調ですが、タッチはツイード風です。


大柄のグレンプレイドのコートは、来秋冬のトレンドですが、多くのグレンプレイドのコート生地の中でも、この生地は個人的にかなり刺さりました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
L.B.M
 
 
 
 
 
ここでもグレンプレイドとハウンドトゥースのコート
 
 
これだけどこのブースに行っても見せられれば、よほど勘の悪いバイヤーでなければ、英国柄が来秋冬のトレンドであることはすぐに理解できると思います。


ここでも挿し色にボルドー
 
 
コートもジャケットも白いネップの入った生地が見られますが、この白いネップと言うのも生地の傾向です。


しかし、日本ではネップが敬遠される傾向があります。


”ゴミが着いているみたいに見える” と言われることがあるようです。


自分の世代にとっては、ネップ入りのツイードは定番中の定番だと言えますが、これも世代の違いという事なのだと思います。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
DRAKE’S
 
 
 
 
 

英国人が英国のシャツファクトリーで米国風のボタンダウンを作って、イタリア人のように襟先のボタンを外す。


そして、ディスプレイから受けるイメージはアメリカンブリティッシュ風


これも新しい世代のクラシックスタイルなのだと思います。


ひとつの国のスタイルに縛られないこのようなスタイルは、個人的に共感できます。
 
 
英国人も若い世代は柔軟でスタイルも変わってきたという事なのだと思います。






 
 
 
 
FINAMORE
 
 
 
 
フィナモレも新しい提案はセミワイド
 
 
作り手自体も大きく開くカッタウェイは今の流れではないという事を感じているのは間違いありません。


ドレスのコーディネートもレギュラーカラ―に近いカラ―を使っていました。
 
 
カッタウェイが無くなったり着れなくなるという事はないですが、今回のPITTIを見ても今後はカジュアルもドレスも普通のワイドやセミワイドを選ぶとこの先長く着られると思います。


個人的には、ドレスはセミワイドやレギュラーが今の気分です。



先日InstaとFacebookにアップした画像。

 
こんな襟が最近の気分です。

 
今シーズンはセミワイドやレギュラーのドレスシャツを色々新調しようと思っています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
国内の展示会も今がピークです。


11月のプレコレクションから始まり、PITTIからミラノのショールームまわり、そして国内の展示会と、すでに来秋冬の傾向も明確になってきています。


細かいことは色々あるのですが、ひとつ言えることは、ここ10年くらい続いたドレスクロージングのカジュアル化以前のスタイルやモノがアップデートされて提案されているということです。


それは、ドレススタイルが全盛だった頃のスタイルやモノが見直されているということです。


そして、重要なのはアップデートされているということ


我々のようなスタイルにも時代性は必要です。


当時をリアルに経験していても、その経験が邪魔をするということもあります。


”軸はブラさず、頭は柔らかく”


相反することのように思えますが、
 
 
私の仕事はそれが大事だと思っています。














 
 

ミラノ ショールーム 続報

 
出張から帰ってきて、2ヶ月くらいはイタリアンは食べられないなと思っていたのですが、先週の土曜日に不覚ながら? 食べてしまいました。(笑)
 
 
それでも、さすがに肉は辛かったので、赤坂のシーフードの名店へ。
 
 
東京でシーフードのイタリアンといえばラ スコリエーラ


そして、ラ スコリエーラと言えば、このツブツブパスタ、魚介のフレーグラです。


食べたことがない人にはどんな味か想像できないと思いますが、日本人もイタリア人も、これを食べて美味しいと言わなかった人は今まで一人もいません。
 
 
これは食べたら病みつきになるので、是非一度お試しください。


ラ スコリエーラ 
http://la-scogliera.com/

 
 
 
 
 
 
 
今回はミラノ ショールームの続報です。
 
 
 
 
 
 
 
DRUMOHR
 
 
 
 
ドルモアは、いつにも増してジャケットやコートとニットのコーディネートを提案していました。


他のブランドでも多く見られた、ピークドラペルのジャケットにタートルやモックネックを合わせるコーディネートも提案していました。
 
 
ピークドラペルのジャケットやスーツがちょっと来ている印象です。
 
 
 



 
 
色は生成りからキャメルのバリエーションが多いのは他のブランドと同じです。
 
 
 
挿し色に今回はコバルトブルーのような綺麗なブルーを挿していました。

 
ナチュラルなトーンが多くなると、どうしても色が単調になるので挿し色が重要になります。
 
 



 
 
 
そして、モノトーンの提案もありました。
 
 


白黒のフェアアイル調やグレー×黒のビスコッティ柄。


気持ちはわかるのですが、個人的にはクラシック柄のモノトーンはモードっぽく見えてしまうかなというのが正直な印象です。


 
 
 
 
 
 
今回のPITTIでもミラノのショールームでもニットブランドでよく見られたシャギードック
 

本来はシェットランドのニットで多く見られる手法ですが、ドルモアはジーロンラムのシャギードックを展開していました。


フワフワでメチャクチャ肌触りがいいですね。


シャギードックのニットは、私が入社した80年代のBEAMSの定番でもあるので、個人的には展開したいのですが、毛玉になるので一般的には難しいニットと言えます。


毛玉もアジなのですが、なかなか日本では理解されません。
 
 
因みに、BEAMS PLUSではシェットランドのシャギードッグが毎年定番として展開されています。


プラスのお客様は毛玉を気にしないのでしょうね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
SLOWEAR
 
 
 
 
INCOTEX もプリーツパンツのバリエーションが更に増えていました。


洗いざらしでプレスをかけないようなカジュアルなパンツもプリーツ入りのモデルが増えていました。
 
 
 
 
 
 
 
ノープリーツは新しい提案として太目のシルエットのモデルが出ていました。
 
 
 


このような太目のノープリーツは、他のブランドでも多く提案されていた最も旬なシルエットのパンツと言えます。
 
 
 
 
 
 
 
 
ファイブポケットも少し太めのラインのモデルが出ていました。
 


簡単に言ってしまえば、リーバイスの501のようなシルエットのファイブポケット。


シヴィリアでも同じようなモデルがありましたが、ファイブポケットに関しても徐々に脱スーパースリムの流れが来ています。


昔風に言えば、”リーバイスの505が主流だったのが、501のようなシルエットが見直されるようになった” という感じでしょうか。


おそらく、私くらいの世代からシブカジ世代くらいの方は、これでピンと来るかもしれません。

 
 
 
 
 
 
 
 
モンテドーロはジレのバリエーションが更に増えていました。
 
 
 
ツイードやコーデュロイなど、しっかりと流れをおさえた素材や色柄のバリエーションです。
 
 
2016秋冬のモデルはボタンがメタルだったので、それを敬遠されるお客様も多かったのですが、来秋冬はそれも改善されていました。


ジレは来秋冬も重要なアイテムであることは変わらないので、日本の展示会で再度チェックします。
 
 
 
 
 
 
 
 
ザノーネも他のブランドと同様にボルドーをしっかり提案していました。
 


ナチュラルカラーや定番カラーが多いザノーネも、ボルドーは挿し色としてハズせないようです。
 
 
こうやって見ると、ボルドーとグリーンは近年 毎年提案されているカラーですが、なかなか日本では広まらないカラーとも言えます。


ボルドーやグリーンだけでなく、ザノーネのイメージ自体が色モノのイメージがあまりないので、ザノーネでこのようなカラーを提案しても日本人のバイヤーにはピンとこないかもしれません。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ザノーネでもシャギードッグを展開していました。
 


英国調の流れが強まっているので、クラシックな英国のニットのイメージであるシャギードックがイタリアのブランドで増えるのは自然な流れだと思います。


サンプルの状態で既に少し毛玉っぽいですが、これが日本では難しいのでしょうね。


一昔前は、カセンティーのナッピングウールも理解されない時代がありましたが、今は洋服好きの方には理解され随分広まったので、シャギードッグも理解される日が来ればいいですね。


理解されなくてもBEAMSで来秋冬展開したいニットです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
パンツはプリーツパンツが更に増え、流れの中心になっていることは、もはや否定する要素は何もないと言ってもよいでしょう。
 
 
新たな流れとしては、ゆったりしたシルエットのノープリーツのパンツの提案が増えたことも間違いありません。


ピタピタのノープリーツのパンツを穿いた人はまだいますが、さすがにかなり減ったなと言うのが正直な印象です。
 
 
全体を通して広く流れを見れば、変わるものと変わらないものがあるのですが、変わるものに関しては、その速さが非常に早いと言うのが昨今の傾向です。


色々な意味で、ここ数年は転換期と言えるので、その流れを懐疑的に見ている人も多いとは思いますが、以前にもお話したように、新しい流れと言っても以前流行していた流れやモノがアップデートされてリバイバルしているだけなので、私のように30年以上この業界で流れを見ていると、トレンドと言うほど大げさなものではないと思っています。


ただ、その時代を経験していない人にとっては見たこともないモノや、変わったモノに見えてしまうのは仕方がないので、それを否定する人がいるのも当然だと思います。
 
 
ですので、今後も私の言っていることを信用していただけるように、しっかりと流れを見極めて皆さんにお伝えして行こうと思っています。
 
 
 
 
 
 
 
 
ピタピタ スリムのノープリーツがトレードマークで、一年前は ”プリーツパンツなんか穿かない” と言っていたスナップの常連のこの人も、今やプリーツパンツです。



何故そうなったかは、それが一過性の流行でないことを本人もやっと納得したからです。


現地の業界人でもそういう人が多いのが実情です。


だから、モノを見るだけでなく、人も見て、そして人の話を聞くことが大事なのです。
 
 















 
 
 

PITTI UOMO 91 続報

 
先週金曜日にイタリア出張からもどり、今週月曜日から出社しましたが、連日ミーティングやや取材や展示会と、全く時間の余裕も無いまま週末を向かえました。
 
 
今日も展示会から戻り、某紙のタイアップの打ち合わせ、スタイリストさんとコーディネートを決め込んでいましたが、私があまりうるさく言うので、結局16:00スタートで終わったのが20:30・・・
 
 
スタイリストのMさん、長い時間お付き合いいただきありがとうございました。


来週の撮影よろしくお願いします。
 
 
 
 
 
 
 
と言うことで、やっと金曜日のこんな時間になってブログを更新すべく頑張っております。(笑)
 
 
今回はPITTI UOMO 91の続報です。
 
 
 


 
 
 
LUIGI BORELLI
 
 
 
 
 
 
ルイジ ボレッリも他のブランドと同様にコートを積極的に提案していました。
 
 
グレンプレイド、ヘリンボーン、ハウンドトゥースの柄を打ち出しているのも他のブランドと同じ。


本当に今回のPITTIやミラノのショールームでは、これらの英国調の柄が多く見られました
 
 
色は、グレー、ブラウン、ベージューというルイジボレッリらしい上品なトーンを中心に、ボルドーを挿し色に使った打ち出しでした。
 
 
ここ数年、ボルドーは毎シーズン多くのサプライヤーから提案されているカラーですが、日本ではなかなか浸透しないのが実情です。
 
 
来秋冬もベージュからブラウンのトーンが多いので、そのようなブラウン系のコーディネートには特にボルドーが効果的な挿し色になると思います。






 
 
G.T.A
 
 
 
 
 
 
G.T.Aも他のブランドと同様にプリーツパンツのバリエーションを更に多く提案していました


ワンプリーツ、ツープリーツ、インプリーツ、サイドアジャスターと、無いものは無いというくらいのバリエーションで展開していました。


ジャージ素材のドローコード入りのカジュアルなパンツもプリーツのモデルが出るなど、プリーツモデルをメインに提案しているのは明らかでした。
 
 
2016年秋冬にあったような浅めの飾り的なプリーツではなく、普通の深いプリーツが入ったモデルが主流になっているのも他のブランドと同じです。
 
 
一番上の画像のようなサスペンダーを付けたモデルもありましたが、これに関しては、既に今年の春夏で他のブランドでもこのようなモデルが出ているので、ジーティーアーで展開していても何も違和感がありません。
 
 
これだけイタリアでサスペンダーが浸透するとは、少し前のカジュアル傾向の時には考えられなかったことで、ましてやサスペンダーが付いたモデルが出るなどとは全く予測できなかったことです。


それだけドレスクロージングのカジュアル化の波が収まってからの反動が大きいということなのだと思います。

 
 
 
 
 
 
 
GIANNETTO PORTOFINO
 
 
 
 
 
カラフルなチェックやプリントが多かったジャンネット ポルトフィーノも、随分落ち着いた色柄が増えていました。
 
 
今回は襟型をカッタウェイから普通のワイドに切り替えてボタンダウンのバリエーションを増やしていました。


この辺はさすがに今の流れを良くわかっています。


襟はワイドやボタンダウンで前立て付きというのが、イタリアのカジュアルシャツのブランドでも今後さらにスタンダードになっていくと思います。


襟腰が高くて大きく開くカッタウェイは、さすがに流れに疎いイタリア人でさえも古臭いと感じるようになっているのが実情です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
CIRCOLO
 
 

数年前に製品染めのジャージジャケットで一躍ブレークしたチルコロも、さすがに新しい提案がないと厳しくなってくるだろうなと思っていましたが、今回も期待を裏切らない新しい提案がありました。
 
 
上の画像のジャケットを見ると、一見生地がウールの織物に見えるのですが、実は全て柄がプリントで表現されています。
 
 
遠目では全くプリントだと分からないほど精巧なプリントです。


トレンドのヘリンボーンやグレンプレドやホームスパンなどの英国柄をジャージにプリントするというのは、アウターブランドでは多く見られる手法ですが、カジュアルジャケットでこれをやるのはなかなか良いアイデアだと思います。
 
 
チルコロは日本の展示会でオーダーするので、プリントによるデメリットが無いのかも含めて再チェックしたいと思います。



 
 
 
 
 
 
ALBERTO THURSTON
 
 
世界的なサスペンダーブームで今回も大変なことになっていました。

 
狭いブースは終日立ち見は当たり前どころか、ブースの横の通路にある休憩用の小さな椅子でスワッチをチェックする人も出るほどの大盛況です。
 
 
彼らには失礼ですが、ブースに入れない客用にスワッチをしっかり用意するようになったのもすごい進歩です。
 
 
数年前までは、いつも閑古鳥が泣いているような感じでしたが、これほどまでサスペンダーが注目されるのは80年代の英国ブーム以来で、その当時よりも更に盛り上がっている感じです。
 
 
サプライヤーの提案ではなく、PITTIに来るような業界人達の一部が注目して自然発生的に大きな流れになるという、SNSによって瞬時に情報が広まる今の世の中の状況がファッション業界でも起こっているという象徴的な出来事だと思います。


アルバート サーストンのスタッフ達は ”俺達は何もしていないのに、どうして急にこんなに人気が出たのだろう?” と思っているに違いありません。
 
 
そして、80年代のブームを経験した世代だけではなく、20代や30代の若い世代に特に注目されているというのも、これだけサスペンダーの人気が広まっている要因のひとつだと思います。

 
確かに、今や現地でも痛い存在となってしまった ”艶々のクラシコオヤジ達” は未だにスーツやジャケットにはサスペンダーより派手なベルトにピカピカのウオレットチェーンが定番ですから、それを反面教師とする若い世代がクラシックなサスペンダーに注目するのも今の流れを考えれば理解できます。
 
 
 
 
 

 
ドレスクロージングのカジュアル化の波が収まり、クラシックなスタイルが戻ってきてから、80年代後半の英国ブームから2000年代前半くらいまでのイタリアンクラシックのブームの頃のスタイルやアイテムが現代的にアップデートされ、リバイバルしているような流れを昨今強く感じます。
 
 
現地でその流れを引っ張っているのは、その当時をリアルに経験している世代ではなく、20代後半から40代前半くらいの世代の人たちが多い印象です。


それは、当時をリアルに経験していないが故にクラシックなスタイルが新鮮に感じ、そして変な先入観も無いことが、それらのスタイルやアイテムをいち早く積極的に取り入れることができている理由だと思います。
 
 
逆に、その時代をリアルに経験している世代は、わかっているようなつもりでもわかっていない人が多いのも事実。


私もそうならないように注意しなければならないと常々思っています。
 
 
経験だけで勝負できる時代でもないですから・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
お知らせです。

2016年秋冬に続き、2017年秋冬のトレンド解説動画がアップされました。
 
 
 
全4編で、今回はドレススタイルのトレンドについてです。

是非ご覧ください。
 
 



 
 
 






 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ミラノ ショールーム 2

 
今日の午後帰国しました。
 
 
フィレンツェやミラノも寒かったですが、東京も寒い...
 
 
同じ気温でも東京は乾燥しているのでもっと寒く感じます。
 
 
ミラノの最終日はショールームまわりで最も楽しみにしているSTILE LATINOのオーダーでした。
 
 
 
 
 
 
 
今回も期待を裏切らない素晴らしいコレクションでした。
 
{CD4081B8-2CE9-45F6-ABDC-3BD036E50A37}
 
{7CD9A050-A7B6-40C7-B7E1-87C9A7A822E8}
 
{AC0F35DA-2879-45AF-B4A1-60A41B6022DE}
 
{FDBB34F6-1AC2-4F2C-97AF-972F88A22F61}
 
{BA5F73F2-7DC5-4A30-AE9B-743F48227406}
 
{F0305CB4-6493-4777-8739-B61EB713B7D3}
 
{47068870-8B1D-4A13-B7E3-DDCA10FC964C}
 
{8BF8C982-250B-4CA8-A079-ACE9C5BFF008}
 
{59AA1377-ADE4-4648-A47F-36DDDC259622}
 
{4E76B467-1F49-4A9B-80F2-8120AC1CA0F4}
 
{68BAB76B-BD3E-41CD-96B3-FDE876513181}
 
{70E36A00-CACB-4574-AAD1-D6929E3C4F16}
 
{63DEFF43-11CF-4990-9BAA-8B48114D982C}
 
来秋冬のトレンドである英国調をスティレ ラティーノのテイストに落とし込んだコレクションは、今回の出張でチェックした全てのブランドの中で最も良いコレクションでした。
 
 
他のブランドと同じく、コートのバリエーションが多いのはスティレラティーノも同じ
 
 
バリエーションが多いどころか、サンプルを作り過ぎてショールームの他のブランドを押しのけてスペースを広げてしまう始末。(笑)
 
 
テーラード、ラグラン、ダブルフェース、トレンチ、ローデン風など、数えたらどれだけあるかと思うほどのバリエーションですが、その中でも個人的に刺さったのはこの2つのモデル。
 
 
本人に着てもらいました。
 
 
{96E03DF8-9DDD-4E0A-A340-9DB06528DCBB}
 
{1FBB3E82-6DF6-4F92-8E28-B9BA840E5938}
 
上は今回のPITTIでも多く見られたガウンタイプのラップコート
 
 
ボタンが無くベルトで結ぶ、文字通りガウンのようなコート。
 
 
ヘリンボーンでサンプルを作るあたりは、さすが押さえどころをわかっていますね。
 
 
下はミリタリーテイストのトレンチに見えますが、生地がカシミアです。
 
 
英国製のカシミアのコート生地をあえて洗いをかけてから仕立てているこのコートは、非常に軽く柔らかく、絶妙なドレープが出ます。
 
 
ラップコートやトレンチコートは今回のPITTIでも多く見られたコートですが、色々な意味で他のブランドとはレベルが違うという印象です。
 
 
コートのシルエットがタイトから少し緩めになって着丈も長くというのが今の流れなので、スティレラティーノも新しいモデルはタイトなモデルはなく、全てそのようなシルエットに変わっています。
 
 
ジャケットはあまり変化はありませんが、パンツはベルトレスのサイドアジャスターのモデルを推していました。
 
 
色々な意味でトレンドの取り入れ方が絶妙で、服好きを唸らせるコレクションでした。
 
 
とにかく、スティレラティーノは圧倒的に他のブランドを引き離しているという印象です。
 
 
新しい別注モデルもリクエストしているので、サンプルが上がってくるのが楽しみです。
 
 
 
 
 
 
 
 
出張中レポートできなかったモノは引き続き続報でレポートします。
 
 
それと、現地でアップしたレポートも加筆や修正を加える予定です。
 
 
疲労と睡魔と戦いながらアップしたので、読み返してみると自分的にも満足できない部分もあるので・・・
 
 
イタリア人との会食は最低3時間。
 
 
とにかく更新する時間的余裕がないという感じです。
 
 
ご容赦ください。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

ミラノ ショールーム

 
ミラノに入ってからも精力的にショールームをまわっています。
 
 
今日まで比較的順調に進んでいましたが、今日最後のアポイントだった、ある新規のナポリのスーツ屋の商談で大コケ。
 
 
詰めの甘さとプレタポルテを甘く見ている物作りに数年振りのブチ切れました。
 
 
今の状況ではバイイングするかどうかもわからないですが、このサンプルのクオリティーのままで既にオーダーしている日本のショップがあるようなので、取り敢えずサンプルの問題点指摘して日本用のスタンダードをきちっと作り上げてからデリバリーするようにアドバイスをしました。
 
 
ブチ切れましたが、他社さんの為にアドバイスをするという、お人好しの私です。
 
 
今回はミラノに入ってからにショールームまわりのレポートです。
 
 
 
 
 
 
 
 
ASPESI
 
{E11409E9-EDEB-4A9E-B1A0-4D2B3F02DCE8}
 
{F680E980-2233-451F-8C01-897879AD3867}
 
数年振りのASPESIのショーでのミーティング。
 
 
12月のプレコレクションの時にリクエストしていた別注企画のサンプルチェックが主な目的でしたが、やはり細かい部分に改善点があり、再修正のミーティングとなりました。
 
 
詳細はまだお伝えできないですが、今回の別注企画はかなりいいですよ。
 
 
これまでのアスペジとはちょっと違います。
 
 
通常のコレクションの中で個人的に刺さったのが、上の画像の洗いをかけたミリタリーコート。
 
 
日本製の生地で作られたこのミリタリーコートは、メタルを混紡することで敢えて皺が戻らないように加工してあります。
 
 
かなり皺が多いヴィンテージテイストが強いコートなので、日本での販売は難しいかなといういうのが正直なところですが、個人的にはかなり刺さりました。
 
 
コレクション全体を見ると、今までのようなダウンや綿入りのコレクションだけでなく、このミリタリーコートのような布帛のバリエーションが増えていました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
THE GIGI
 
{5ADF230B-7915-435F-BC0D-13AE9667CCD7}
 
{AAB8B73D-3B7F-4BB9-BD64-7F3A484EB604}
 
{A4E86C71-A09B-4271-9392-7D29062A409C}
 
PITTIのブースよりバリエーションが増え、フルコレクションでのチェック。
 
 
ピークドラペルのチェンジポケット付きのジャケットが良かったです。
 
 
少し緩めのシェイプもジジらしさが出ていていいですね。
 
 
シングルのピークドラペルを打ち出すサプライヤーもかなり増えているので、新しい襟型のバリエーションとして個人的にも注目しています。
 
 
こんなピークドラペルのジャケットにタートルネックを合わせるのも来秋冬の気分です。
 
 
ツイードのガンクラブチェックのテーラードコートやチェックのコーデュロイのジャケットも良かったです。
 
 
いずれにしても、ジジはどこにも似ていない独自の世界観があるところが我々が注目しているポイントなので、今回も期待を裏切らないコレクションでした。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
HERNO
 
{C279E317-7E90-421F-B1E1-62ACA797A86A}
 
{65010863-42F3-4376-8644-EA5B19B99E93}
 
{BE471658-1877-42C8-B2F6-BEC30BD72036}
 
{3C323556-DF8B-4F1E-9125-F69D93396E9F}
 
PITTIのブースにあった200着のコレクションから更に数10着サンプルが増え、圧巻のバリエーションでした。
 
 
HERNOも他のブランドと同様に英国柄のアウターを打ち出していました。
 
 
来秋冬の流れを考えれば、イタリアを代表するアウターブランドのHERNOであっても英国調は外せないキーワードだと思います。
 
 
ミラノではピックアップだけで最終のオーダーは日本で行いますが、来秋冬はオーダーが増えそうです。
 
 
個人的にも欲しいモデルがかなりありました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
RUFFO
 
{398FDCDD-B27D-472B-BCC5-002F8D29EEDF}
 
{B4E7AF7B-7217-4A59-85CE-83E98511455B}
 
{D9F73DD4-9B84-4CC9-8104-8541E9F6B6DA}
 
ここ数年休止していたRUFFOが復活していました。
 
 
PITTIのブースでもチェックしていたので、ミラノのショールームでフルコレクションを再度チェック。
 
 
上の画像にある3モデルが特に良かったです。
 
 
レザーブランドではかなり知名度も高いブランドなので、名前だけでなく物作りを含めて以前の良いイメージのままで復活しているのは個人的にも嬉しい限りです。


 
 
 
 
 
 
 
ALTEA
 
{2068BEBC-DCC7-40F2-9BE8-7816848D873C}
 
{0E0108F2-408E-4A7F-8F47-19E347BBB601}
 
{E2B580FA-9462-4D6B-9D7B-80E3B7EFF9B1}
 
アルテアが近年力を入れているジャケットやアウターを強力にプッシュされましたが、残念ながらあまり刺さらず・・・
 
 
PITTIでチェックした新しいジャージジャケットのコレクションもサイズにばバラつきがあり、もう一度仕切りなおし・・・
 
 
逆に以前から定評のあるスカーフが刺さりました。
 
 
特に画像のようなクラシックな柄やビンテージ調のプリントのスカーフは良いモノが多く、さすがアルテアという印象です。
 
 
他のサプライヤーからもこのようなプリントのスカーフが多く提案されていたので、アクセサリーの中では要注目アイテムだと思います。
 
 
夜中の2時を過ぎました。
 
 
そろそろ限界です。
 
 
今日はここまで。
 
 
おやすみなさい。
 
 
 
 

 

PITTI UOMO 91 3日目、最終日

 
金曜のPITTI最終日の午後まで4日間、会場を何周したか分からないくらい今回も集中してブースをチェックして周りました。
 
 
金曜の夜にミラノに入りましたが、土日も朝から晩まで休む間もなくショールーム周り。
 
 
そして、その後はイタリアの取引先とお約束の3時間超えの会食。
 
 
さすがにブログをアップする余裕も全くありませんでした。
 
 
と言うことで、ミラノからPITTI UOMOの3日目と最終日のレポートです。
 
 
 
 
 
 
 
BELVEST
 
{E9977FD7-20B6-4F8B-8839-EE28B53ABA43}
 
{07994B2F-992C-4AC0-9E82-B1CF7F067684}
 
{7C08DEDA-3D72-4421-9207-939944E72904}
 
ベルベストも打ち出しはブリティッシということで、スラントポケットでチェンジポケット付きのジャケットを提案していました。
 
 
最初はベルベストっぽくないなとも思ったのですが、今回のPITTIは、どこのブースへ行っても"英国調"というキーワードを聞くほど流れが明確だったので、ソフィスケートされたスタイルが得意なベルベストが、ベタな英国調のディティールを取り入れるのも理解しなければならないという印象です。
 
 
テーラードコートの提案が多いのは他のブランドと同じですが、コートに関してはベルベストらしいダブルフェースのテーラードコートが特に目を引きました。
 
 
着丈はダブルフェースのコートでもやはり長めなのが今の流れですね。
 
 
今回のPITTIは、ダブルフェースのクラシックなコートを提案しているブランドが多かった印象です。
 
 
 
 
 
 
 
 
L.B.M
 
{B53C1FF8-D66E-4CDE-9597-43DD2716A51C}
 
{3286A147-4CDF-4598-BB7B-098215C0B9D6}
 
{5517066A-26DC-4A5A-B1AF-E575389C95E8}
 
{CAFB488A-D6BF-4B02-A606-B6E0FB81B5BF}
 
カジュアルなジャケットスタイルのイメージが強かったL.B.Mも、今回はテーラードコートを使ったクラシックなスタイルの提案が目を引きました。
 
 
多くのブランドが打ち出していたヘリンボーンやグレンプレイド、ハウンドトゥースのコートをL.B.Mでも提案していました。
 
 
ジャケットもどちらかといえばナローな襟が特徴でしたが、新たにワイドラペルのジャケットを打ち出していたのが印象的でした。
 
 
やはり、大きな流れはクラシックや英国調なので、カジュアルなテイストの柔らかく軽いジャケットでも、このようなワイドラペルのジャケットが出てくるのも理解できます。
 
 
しかし、L.B.Mのブースはディスプレイが本当に上手いなと毎回感心します。
 
 
 
 
 
 
 
 
GRENFELL
 
{4BCE3488-A4AA-4C9B-95BB-58242D57309B}
 
{B6DE6979-608A-412F-AE73-2B3525E65E8A}
 
{18B18DB5-99C9-49C0-8B11-1D2F46FE1C8C}
 
最近注目している英国ブランドのひとつがグレンフェル。
 
 
私にとってもバイヤー駆け出しの頃にコートやアウターのメインブランドとしてグレンフェルをバイイングしていたので、懐かしさとともに思い入れも強いブランドです。
 
 
近年は特にアーカイブ的なコレクションが充実していて、フィッティングも適度に現代的にアップデートされているところが我々が刺さっているポイントです。
 
 
英国調の流れが強くなっているので、グレンフェルのようなブランドが再注目されるのも、我々からすれば自然な流れです。
 
 
90年代後半から2000年代前半の所謂クラシコイタリアブームの頃も、全身イタリアの服で固めるのではなく、英国製のモノをミックスするのが "わかる人のスタイル" とされていましたが、今また同じような流れが来ています。
 
 
定番のバルカラーやトレンチコートも刺さりました。
 
 
 
 
 
 
 
 
PETRONIUS
 
{FEEBDB49-3E69-4B2D-BEC8-28E1CC1904C9}
 
{9E05D062-BD6F-4B81-9E4F-88A44FFDC6C7}
 
{5DBBD544-612B-4121-AEF1-2C872F03D827}
 
ビームスでも長く展開しているブランドですが、ここ数シーズン コレクションがかなり良くなっているので、個人的にも注目しているブランドです。
 
 
今回はビンテージアーカイブ調のプリントタイのバリエーションが良かったです。
 
 
そして、クラシックな英国調のシルクプリントとカシミアのリバーシブルのスカーフを展開しているあたりは "さすがわかっているな" という感じです
 
 
日本でフルコレクションを見るのが楽しみです。
 
 
 
 
 
 
 
DANIEL & BOB
 
{927CA2AE-5D03-4A37-9592-86A6149A9AFF}
 
{C3ACB5A3-923F-4988-A211-EFCBA92F110B}
 
ダニエル&ボブを持っている人は、コレがダニエル&ボブ? と感じる人も多いのではないかと思うくらい英国テイストの強いコレクションでした。
 
 
もちろん、今までのテイストのモノもあるのですが、オーナーでありデザイナーでもあるアンドレア氏の今の気分がこのような英国テイストのバッグなので、PITTIのような注目度の高いショーでこのようなコレクションを打ち出すのは、彼らにとっては自然な流れなのでしょう。
 
 
 
 
 
 
 
 
4日間を通して感じたことは "英国" や "クラシック" というキーワードをとにかく多く聞いたことです。
 
 

"英国" というキーワードは色々な意味で勘違いされるケースが多いのですが、リアルな英国ということではなく、色柄や素材やディティールに英国的なテイストを積極的に取り入れていくということで、それはここ数年も同じ傾向はあったのですが、その流れが更に強まったという事なので、それほど難しく考えるものではありません。

 
 
いま手持ちのイタリアの服が古臭くなるという事ではないのでご安心ください。


むしろイタリアのテイストと英国のテイストをミックスするのが今の流れであると思います。
 
 
明日からは本格的にミラノでの仕事がスタートします。
 
 
またレポートします。
 
 
早くホテルに戻って来られれば…