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クルーNO.1001  
アニおた担当のYOU-MINです。

アニおたシリーズは、悩みの答えや幸せになるヒントをアニメや映画に求めるアニおたがするお話です。

 

今日は夏目ユキ著


『機能不全家族(女の子のヒミツ)』

 

ペンネームの由来は夏目漱石+福沢諭吉

夢は「働かずに食っていくこと」だそうです。びっくり

この本は、いわゆる毒親によるPTSDに苦しむ著者の体験をもとにしたお話です。

 

アニおたシリーズ  NO.9
 

機能不全家族(女の子のヒミツ)
 
今日のお題

◯ あらすじ
◯ 機能不全家族
◯ 女の子のヒミツ
◯ 野田小4女児虐待死事件
◯ ロストジェネレーション

 

 の5つです。

  あらすじ

 

母は、ひょんな事から学歴を詐称して父(医師)と結婚しました。それはお見合いの席で、おばちゃんがついた嘘(某お嬢様大学卒)が原因でした。滝汗

 

私は、妹と末っ子の三人兄弟で、幼少期から厳しく教育されたのですが、小学校高学年になるとそれが虐待であることも理解していました。ショボーン

 

殴られたり蹴られたりするのは、私だけでは無くて、妹や弟も同じでしたが、助けてあげることもできず...

いいえ、母の癇癪が兄弟に向かっている時には安堵の気持ちさえもってしまったのです。

 

中学生になり愛情を外に求める様になり、出会い系や求められれば誰とでも...

誰かに必要とされていると思えるだけで良かったのです。

 

思春期を自分を大切にすることなく過ごし、大学を卒業して就職しましたものの数ヶ月も経たず抑うつ状態で休職

 

そんな時、食事に誘ってくれたのが成人式の時に少し話をした高校時代の同級生でした。

また、ヤリモク?

母親からの虐待、見て見ぬふりをする父親、統合失調症の弟、無理して明るく振る舞う妹……。家庭としての機能を果たさない家庭のことを<機能不全家族>と呼ぶのであれば、私が生まれ育った家庭は、まさに<機能不全家族>そのものでした。暴力、ネグレクト、無関心、統合失調症の弟、パワハラ、鬱、自殺願望……。数多の波乱を生き抜いた著者が描く、衝撃の実話エッセイ!!

  機能不全家族

 

「家族」という言葉の公的定義は存在しませんが、夫婦関係を基礎として親子や兄弟などの近親者と生活する共同体が「家族」と言えるでしょう。

 

そこには、それぞれの役目があります。

  • 経済活動
  • 子育て
  • 地域との関わり

そして家族の中においても祖父、両親、子供達はそれぞれに担うべき役割を持っていると言えます。その役割が崩壊している家族を機能不全家族といいます。

 

虐待・育児放棄・家庭不和・貧困・過干渉や無関心など家庭内が安らげる場所・心理学で言うところのコンフォートゾーンでは無くなってしまっていて、対象になるのは弱い立場にある子供や高齢者が圧倒的に多いでしょう。

 

この様な家庭で育った子供は、自尊心や自己肯定感が低くて他の人の意見に流されやすい傾向があり、大人になった後も過度な自己責任、自己否定、難しい人間関係、依存性、感情のコントロールの困難などの特徴を示すことがあります。

これをアダルト・チルドレン」と言います。

 

アダルト・チルドレンという概念はアメリカ合衆国で生まれたものであり、

「Adult Children of Alcoholic」(ACOA)の略称として使われています。

 

名称の示すとおり、本来はアルコール依存症の家族がいる家庭の中で幼少期を過ごして大人となった人々を指すものでした。

ジャネット・ウオイテッツは、その著書においてACOAの特徴(13)を以下の様に示しています。

  1. 自分の考えや行動が「これでいい」との確信が持てない
  2. 物事を最初から最後までやり遂げることが困難
  3. 本当のことをいったほうが楽なときでも嘘をつく
  4. 自分に情け容赦なく批判を下す
  5. 楽しむことがなかなかできない
  6. まじめすぎる
  7. 親密な関係を持つことが大変難しい
  8. 自分には、コントロールできないと思われる変化に過剰反応する
  9. 常に、他人からの肯定や受け入れを求めている
  10. 自分は、人とは違うといつも感じている
  11. 常に責任をとりすぎるか、責任をとらなさすぎるかである
  12. 過剰に忠実である
  13. 衝動的である。他の行動が可能であると考えずに1つのことに自らを閉じ込める

学陽書房1996「アダルト・チルドレンと家族」著/斉藤学より

 

家庭は子どもにとって人生最初の教育の場であり、子どもに「基本的な生活習慣や生活能力」「人に対する思いやり」「社会の一員としての倫理観や規範意識」「自立心や自制心」など、社会で生きていくための力を身につけさせる上で重要な役割を担っていますが、機能不全家族の中で成長した「アダルト・チルドレン」に生じるACOAの特徴(13)これこそが
「認知の歪み」なのです。

  女の子のヒミツ

 

主人公(ここではゆきちゃんと表現します。)ゆきちゃんの家庭が機能不全に陥った理由の多くは医師である父親の無関心だと私は感じるのです。お金には苦労していませんが、家庭の中で起こることに無関心なのです。

 

専業主婦の母親は、自分の学歴の引け目から子供たちの教育に傾注し、結果虐待へと進んでいきます。マルチ商法にはまり、友人を勧誘し、インターネットで浪費がかさんだことによって家庭不和となります。

 

勤務医が激務なのは理解しているのですが、父親は子供達の怪我(虐待による傷)を認知しても直接介入せず。

祖父母間で話し合い両親は離婚します。

これは、私の家庭と同様でした。

 

ゆきちゃんの心には、父親が助けてくれなかったという傷が深く刻まれます。

母親は離婚後、統合失調症であることが明らかになりますが、医師である父親が妻の病気に気が付いていたかどうかは明かされていません。

 

勉強一筋で一流大学をストレートで卒業して医師になり、お見合いで結婚。察することができるのは人間関係の構築に不慣れなさまです。

 

直接ゆきちゃんを虐待したのは母親ですが、私は父親が許せないのです。プンプン

 

虐待を受ける中で兄弟を助けることができず、母親の癇癪が自分に向かわないことに安堵して、幼い弟への虐待にも目を瞑ってしまった事に後悔してゆきちゃんの心も壊れていきます。

 

日記に記されている言葉は

 

「死にたい気持ちが消えない」

 

そして弟も統合失調症で苦しみ

いつも元気だった妹も、

「あの時から誰も信用できない」と教えてくれたのでした。

 

「きっと裏切られる」

 

私の心の中に子供の頃から

あった気持ちと同じショボーン

そしてこれも認知の歪み

 

「認知の歪み」を考えさせられる事件に2019年に千葉県野田市で起こった虐待死事件があります。
これは、夏目ユキさんの著書の中でも触れられていています。

  ​千葉小4虐待死事件(2019年)

野田虐待死 異例の量刑 父に懲役16年「先例超え悪質」(2020年3月20日配信『東京新聞』)

 

 千葉県野田市の小学4年栗原心愛(みあ)さん(当時10歳)を虐待死させたとして、傷害致死罪などに問われた父親勇一郎被告(42)の裁判員裁判で、千葉地裁(前田巌裁判長)は19日、6件の起訴内容全てを有罪と認定した上で、「先例を大きく超える極めて悪質性の高い事案」とこれまでの虐待事件の傾向を上回る懲役16年(求刑懲役18年)の判決を言い渡した。 

 

 前田裁判長は量刑理由で「徹底的な支配により、心愛さんを肉体的にも精神的にも追い詰め、死亡させた」と断じ、過去の死者1人の虐待事件で傷害致死罪としては最も重い量刑を言い渡した。

 

 公判で被告は傷害致死罪の成立は認めたが、暴行内容の大半を否定。「お父さんからぼう力を受けています」と被告の暴行を訴えた心愛さんのアンケート内容を「うそ」と主張した。これに対し、前田裁判長は「大人に対し、身に起こったことをありのまま精いっぱい伝えようとした様子がうかがえる」とアンケートの記載は信用できるとした。

 

 暴行の詳細を語った心愛さんの母親(33)の証言と被告の主張の信用性も焦点となったが、前田裁判長は母親の証言を「具体的、克明で信用性が高い」と認定。一方で証人らの証言が虚偽だと訴えた被告を「自己の責任を心愛さんや母親に転嫁して不合理な弁解に終始し、反省が見られない」と批判した。

 

 被告が傷害致死罪について「冷水シャワーは額に2~3回かけただけ」などと激しい暴行を否定していた点も、「被告の主張は脈絡を欠いて不自然。都合の良い部分のみをつまみ食い的に述べている」と指摘。「実父から理不尽極まりない虐待を受け続けた心愛さんの悲しみや無念さは察するに余りある」とした。

 

 判決によると、被告は2019年1月22~24日、心愛さんに食事や十分な睡眠を与えず、顔に冷水シャワーを浴びせ続けるなどして死亡させた。

 

公判中父親勇一郎被告は、最初の起訴内容の説明を受けたのち裁判長に発言をもとめて次の様に、「私の気持ち」として事前に準備した文面を静かに朗読したそうです。

 

「私は事件が起きてから今日まで、娘にしてしまったことはしつけの範囲を越えてしまったものだと深く後悔しています。」

 

「未来のみーちゃん(心愛さん)の姿を、私も家族も見るのが楽しみだったので、みーちゃんには深く謝ることしかできません。」

 

「みーちゃん本当にごめんなさい。」

私はこれを「認知の歪み」だと思うのです。

 

勇一郎被告には父親としての役割が理解できないのです。そして、彼は暴力による躾を「正しい事」と認知しているかもしれません。

 

機能不全家族で育ったあなたにとって、ノビ家(ドラえもん)、サクラ家(ちびまる子)、野原家(クレヨンしんちゃん)は、ファンタジーの世界なのかもしれませんが、あの日常や子供達への対応がよくある家庭の姿なのです。

幼少期に形成された自分の中の価値観(ビリーフシステム)を変えることはとても難しい事ですが、不可能では無いと思います。

 

この事件は、心愛(みあ)さんが信用できる大人がたった一人でもいたら「助けられた命」であり、

証拠として提出された音声として

「家族に入れて」と泣き叫ぶ心愛(みあ)さんの声とそれを嘲笑う雄一郎被告の声は法廷で傍聴者の心に突き刺さったのです。

詳しくは、野田市の報告書を書かれています。

野田市報告書

 

私は、虐待を受けた子供が親になり、虐待をするという負の連鎖が認知の歪みという一つの要因だと感じるのです。

誤解しないでほしいのは、雄一郎被告を擁護する気持ちは全くありません。

 

ただ、認知の歪みは失われた10年、ロストジェネレーション時代に育った大人達のもとでより顕在化していると思うのです。

  ロストジェネレーション世代

 

ロスジェネ世代と呼ばれているのは1970年前半~1980年代前半頃に生まれ、1990年代前半~2000年代前半の、いわゆる「就職氷河期」と呼ばれた厳しい時代に就職活動を経験した世代の人たちです。

ロスジェネ世代と呼ばれる背景には、1991年~1993年に起こった「バブル経済の崩壊」が挙げられます。

 

正規雇用は減少し、経済的な余裕がないことによって経験値や情報量が減り、画一的な子育てに陥った結果、虐待されている子どもたちも少なくなかったでしょう。

 

そしてそれは、「基本的な生活習慣や生活能力」「人に対する思いやり」「社会の一員としての倫理観や規範意識」「自立心や自制心」など、社会で生きていくための力を身につけさせることが困難であったことを意味しています。

 

歪んだ認知をもったままで大人になって家庭を持ち、歪んだ価値観で子供を虐待すると言った「機能不全家族」の中で育った人々にも、アダルト・チルドレン(Adult Children of Alcoholic)と同じような症状を提示する人がいるため

「Adult Children of Dysfunctional Family」と表現して、現在では広義にアダルト・チルドレンの考え方が使われるようになりました。

ただし、これは診断名や病名ではなく、ひとつの概念として扱われています。

 

そして機能不全の原因となっている親を

「毒親」ということはあなたもご存知のとおりです。「毒親」とはアメリカの精神医学者であるスーザン・フォワードが著した『毒になる親』から生まれたインターネットのスラング用語です。

 

スーザン・フォワード氏の著書には、過去と決別してどう未来を歩むべきかのヒントが書かれています。

ゆきちゃんは著書の中で母親を許すことはできない。そして父親には「なぜ助けてくれなかったのか」を聞くことをしないと決めて

 

「また、ヤリモク?」

と疑った高校時代の同級生と

新たな家庭を築くのでした。飛び出すハート

 

ゆきちゃんの家庭に幸多からんことを祈っております。おねがい

 

こころに傷を負ったあなたが、誰かを信じるのは難しいことでしょう。

それは、幸せになるための勇気を持つということです。

 

でも、過去は未来に影響しないのです。

未来はあなたが思うようにしかならず、今この瞬間からあなた自身が未来をつくっていくのですから。

 

そして、どこかに

あなたを守ってくれる誰かが

きっといるのですから

 

今回は、
夏目ユキさんの書かれたエッセイ本

「機能不全家族(女の子のヒミツ)」をお届けしました。

とても悲しい体験に心が苦しくなってしまいましたが、ゆきちゃんが過去と決別して幸せになる覚悟と勇気を持つことができたことにとても共感したお話でした。

機能不全家族の中で育った大人(アダルト)の中にある子供の心(インナーチャイルド)が深く傷ついたままのあなたに必要なのは「正しい価値観」を学ぶことだと思うのです。
 

本編はアマゾンKINDLEでお楽しみください。
 

YOU-MIN

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