今日のお話

 ○ あいさつの魔法
 ○ ASDとPTSD
 ○ PTSDの症状4つのカテゴリー

 ○ 鳥かごの中のあなた

  

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今日は、

クルーNO.4023
SAKUCHINの担当です。
 

心的外傷(psychological trauma)が原因で

鳥かごに囚われた心を
もう一度羽ばたかせるために

今日のお話は、トラウマがどの様に心を壊し、人を鳥かごに閉じ込めてしまうのかを要約して話していきます。
家族やあなた自身が心に大きな傷を負っているのなら、回復への一歩になることを願っています。

 

  あいさつの魔法

 2011年3月11日、東日本大震災があった日から数日間、全てのチャンネルでスポンサー企業のCMが自粛されました。

 

その結果、本来企業CMの放送されない隙間に流れていたACジャパン(前公共広告機構)のCMが頻繁に流れることになります。

 

その中で震災当時に流れていたのが「あいさつの魔法」でした。

 

素敵な言葉で 愉快な仲間が ポポポポ〜ン

 

津波の特番 〜ポポポポ〜ン AC〜

 

津波の特番 〜ポポポポ〜ン AC〜

 

毎日がこの繰り返しで映像と音声が記憶に焼きついてしまい、辛い思いとCMが繋がってトラウマになってしまった方が大勢いたと聞きました。

 

 過去のとんでもない体験において負った心の傷。自分のことだけではなくても近しいひとや災害報道などでも心は傷ついてしまいます。

 

では、心の傷があなたをいかにして鳥かごに閉じ込めしまうのかを考察しましょう。

 

  ASDとPTSD

 心に傷を負った状態(心的外傷)は、時として数分以内に激しい症状を出現させることがあります。

 

意識野の狭窄・注意の狭小化・失見当識などを伴う「眩惑」状態で始まり、その後には周囲の状況からのひきこもり、逃避反応や遁走が続きます。

 

抑うつ・不安・激怒・絶望感等の多彩な症状が混合して出現し、病像は変動しやすく、頻脈・発汗・紅潮などの自律神経徴候も良く認められます。

 

その症状は一過性で数時間から数日以内に消失すると言われていますが、これをASD(急性ストレス障害) と言います。

 

トラウマ体験後に気持ちが不安定になることは誰しもが経験することです。

 

一部の人はこの影響があまりに長期かつ強烈なために衰弱をもたらし、精神障害となる方がいます。これがPTSD(心的外傷後ストレス障害)と言われる状態です。

 

一般に、PTSDの原因となる可能性の高い出来事は、恐怖・無力感・戦慄の感情を引き起こす出来事です。

 

元はアメリカ国軍の帰還兵の諸問題の研究から考えられる様になった概念のため、戦闘・性的暴行・自然災害・人災がPTSDの原因として挙げられています。

 

しかし、身体的な暴力や自動車事故など、生命の危機を感じるあらゆる体験が原因になる可能性があります。

 

  ​PTSDの4つのカテゴリー

 心的外傷後ストレス障害の患者さんは、一般的に4種のカテゴリーに分類された症状を呈します。

 

⚪︎侵入症状

⚪︎回避症状 

⚪︎思考レベルへの悪影響

⚪︎覚醒レベルと反応の変化

 

⚫︎侵入症状は、

『フラッシュバック』と呼ばれているものです。

その時の出来事が意図せず脳裏に浮かんだり、悪夢として再現されます。

 

また、出来事を想起される様な事象に強烈に反応してしまいます。音・光・臭など、五感が全てが症状発症のトリガーとなり得ます。

 

⚫︎回避行動とは、

出来事を思い出させる物事(活動・状況・人物)を執拗に避けるようになります。

 

特定の異性や人種・五感・行動など、会社や駅に行けないなど、特定場所や似た様な場所など避けるものは様々です。心的外傷の事実を思い出したり、話したり、考えたりすることを避けるのもこれにあたります。

 

⚫︎思考レベルへの悪影響とは、

出来事の一部の記憶が無くなる解離性健忘という症状が現れることもあります。感情が麻痺して疎外感を感じ、うつ病の発症も見られます。

 

問題となった出来事についての認知が歪んでしまい、自分や他者を責めることもあります。

 

罪悪感もよくみられる症状ですが 例えば、事故などで自分だけが生き残ったとしても自分が生きていることに罪悪感を抱くことすらがあるのです。

 

恐怖・戦慄・怒り・恥辱などの否定的な感情しか考えられなくなり、幸福感や満足感が感じられず人を愛せなくなることもあります。

 

⚫︎覚醒レベルと感情の変化は、

不眠や物事への集中力は著しく欠如し、感情のコントロールも困難になり、危険行動や怒りを爆発させて感情を剥き出しにしたり、危険を想起させることに過敏になり、少しのことでものすごく驚く様になることがあります。

 

🔴その他の症状

儀式的行動(手洗い・入浴)を繰り返したり、アルコールや薬物などへの物質使用障害も多くみられます。

 

物質使用障害は一般に物質の使用により問題が生じているにもかかわらず、その使用を続ける行動パターンを言いますが、関係する物質は特に以下の10種類の薬物への依存が指摘されています。

  • アルコール

  • 抗不安薬と鎮静薬

  • カフェイン

  • 大麻(マリファナと合成カンナビノイドを含む)

  • 幻覚剤(LSD、フェンシクリジン、シロシビンなど)

  • 有機溶剤(塗料用シンナーや特定の接着剤など)

  • オピオイド(フェンタニル、モルヒネ、オキシコドンなど)

  • 中枢刺激薬(アンフェタミンや コカインなど)

  • タバコ

  • その他(タンパク質同化ステロイド、その他のよく乱用される物質など)

これらの物質はいずれも脳の報酬系を直接刺激して快感をもたらすため、物質そのものへの依存に変化してしまいます。

 

その時のことを思い出したり考えたりしたくない。

忘れなければならないと脅迫観念すら抱いてしまう。

 

お酒を飲んでいる間は嫌なことを忘れることができたとしても

翌日には思い出し、飲酒によって後回しにしてしまったこと(飲酒による負債)は日に日に増していきます。

 

その現実から逃避するために飲酒を繰り返し、アルコールその物への依存に変化してしまいます。

 

PTSDからの依存症で自殺率が上がってしまうのはこの為です。

 

 

 

 

  鳥かごの中のあなた

もしあなたが心に傷を負った直後であるなら、すぐに誰かに助けを求めてほしい。

 

まだ鳥かごの扉は開いています。

しかし、やがて鍵がかけられてしまいます。

このままでいると、

 

 

やがてあなたは、

 

扉が開いていても

 

外に出られなくなってしまいます。

 

 

ストレス障害のケアは、安心と安全を確保した状態で適切な治療を受けること。これは、あなたを鳥かごの鳥にしてしまわない為にとても大切です。

一人で苦しまず、誰かに助けを求めて下さい。

 

もし、あなたのそばに心に傷を刻まれてしまった人がいるのなら、福祉や医療につなげてあげて下さい。

 

もし、あなたの心に傷をつけた人が側にいる人なら、必ず誰かに助けを求めて下さい。

 

多くの人たちが自力で解決しようとした結果

トラウマを抱えて生きる苦しみから逃れられなくなっているのが現実なのです。

 

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性犯罪被害相談電話 #8103(ハートさん)

 

支援情報検索サイト

 

 

 

今日は心に負った大きな傷(心的外傷(psychological trauma))が、人の心を鳥かごに入れてしまうまでのお話でした。

 

次回は鳥かごに心を閉じ込めてしまうのはあなた自身であるということについて話そうと思います。

 

 

 

 最後まで読んでいただき

 ありがとうございます。

 

 皆さんの幸せを願っています。

 

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