以前の「スイートスマイル」のコントでの感想より。
お題、
『里親』
なんて、いかがでしょうか?
アタフタ節で面白さが広がりそうです…(*´q`*)
というわけで、今回のお題は「里親」です。
今回のお題は稲里さんからいただきました。
稲里さん、ありがとうございます。
父
「母さん、今日こそケンタに『あのこと』を伝えるぞ。」
母
「えぇ。」
ケンタ
「(部屋の外から声がする)ただいまー。」
母
「来た!」
父
「ケンタ。
大事な話があるから、ちょっとこっちに来なさい。」
ケンタ
「(部屋の外から声がする)大事な話?」
父
「あぁ。」
ケンタ
「(部屋にケンタウロスが入ってくる)何?話って。」
父
「ちょっとそこに座りなさい。」
ケンタ
「(椅子に座る)なになに?改まって。」
父
「ケンタ。実はお前は・・・。」
ケンタ
「僕は・・・?」
父
「・・・。」
ケンタ
「・・・。」
父
「・・・私たちの子供じゃないんだ。」
ケンタ
「・・・。」
父
「・・・。」
ケンタ
「・・・またまたぁ。」
父
「いや、本当なんだよ!」
ケンタ
「またそんな冗談言ってー。」
父
「冗談じゃないって。」
ケンタ
「なになに?
なんなの、その冗談?
家族のコミュニケーション?」
父
「いや、違うって。ケンタ。
よく考えてごらん。」
ケンタ
「うん。」
父
「(自分を指差し)人間。」
ケンタ
「うん。」
父
「(母を指差し)人間。」
ケンタ
「うん。」
父
「(ケンタを指差し)ケンタウロス。」
ケンタ
「うん。だから?」
父
「いや、わかれよ!
人間の父と人間の母の間にケンタウロスは生まれないんだよ!」
ケンタ
「いやいや、生まれることもあるって。」
父
「ないよ!」
ケンタ
「あるある。
そこそこの確率である。」
父
「ないよ!
そこそこの確率であったら、
小児科とかで見るだろ、ケンタウロス!」
ケンタ
「僕は見たことないけど、友だちはケンタウロス見たことあるって言ってたよ。」
父
「それは多分、お前のことだよ!」
ケンタ
「いやいやいやいや。」
父
「いや、お前は俺たちの息子じゃないんだ。」
ケンタ
「いやいやいやいや。」
父
「息子じゃないんだって。」
ケンタ
「いやいやいやいや。」
父
「本当に違うの!」
ケンタ
「いやいやいやいや。」
父
「いや、本当に。」
ケンタ
「いやいやいやいや。」
父
「なに、このポジティブさ!
なんでこんなにグイグイくるの?このケンタウロス。」
ケンタ
「人間と人間の間に、ケンタウロスが生まれることはあるから。」
父
「ない!どういう経緯で人間と人間の間にケンタウロスが生まれるんだよ!」
ケンタ
「・・・例えば、妊娠中の母さんに雷が落ちたことによるショック?」
父
「だったら、母さんもお前もタダじゃ済まないよ!
なんで、母子共に健康なんだよ!」
ケンタ
「あ、そうか!
母さんはジェイソンだったんだ!
だとしたら、雷を受けても平気な理由がつく!」
父
「違うよ!
母さんは普通の人間だよ!
『あ、そうか!』じゃないよ!」
母
「私が・・・ジェイソン!?」
父
「違うよ!
なんでジェイソンが自分のことをジェイソンと認識してないんだよ!」
ケンタ
(母の顔をジーッとのぞき込む。)
父
「・・・だから、ジェイソンじゃないよ!
『よく見たら仮面が!』じゃないよ!」
母
(自分の顔をいろいろ触る。)
父
「ない!仮面はない!
『よく確認したら仮面が!』じゃない!」
ケンタ
「母さん、よく考えてごらん。
母さんはジェイソンなんだ。」
父
「おい、冷静になれ。
お前がジェイソンなわけないだろ。」
ケンタ
「母さん。母さんはジェイソンだ。」
父
「そんなわけない。お前は人間だ。」
ケンタ
「ジェイソン!」
父
「人間!」
ケンタ
「ジェイソン!」
父
「人間!」
ケンタ
「ジェイソン!」
父
「なに、このやりとり!
人間の父とケンタウロスの息子が、
母は人間かジェイソンかで口論って!」
ケンタ
「よし、母さんがジェイソンかどうか実験してみよう。」
父
「実験?」
ケンタ
「母さんが雷を受けても無事ならジェイソンだ。
だから、母さんをビルの屋上の避雷針にくくりつけて・・・」
父
「お前は鬼だな!
ケンタウロスの皮を被った鬼だな!」
母
「ケンタが・・・鬼・・・?」
父
「あぁ、もうややこしいよ!
人間の父とジェイソンの母の間に、ケンタウロスの皮を被った鬼って!
どれだけハイブリッドな家族なんだよ!
・・・っていうか、母さんはジェイソンじゃないよ!」
ケンタ
「100歩譲って、母さんがジェイソンじゃないとしたら・・・。」
父
「なんで、俺が譲ってもらった形になってるんだ・・・。」
ケンタ
「・・・父さんが馬と浮気したとか?」
父
「してないよ!
こんなわかりやすい浮気の証拠ないだろ!?
息子がケンタウロスって!」
母
「あなた・・・、浮気を・・・?」
父
「してないよ!
母さん、息子の言葉、真に受け過ぎ!」
ケンタ
「父さんがそういう薬を飲んだとか?」
父
「どういう薬だよ!
息子がケンタウロスになる薬って何だよ!
若干、馬の成分入ってるのかよ!」
母
「『父さんがそういう薬を飲んだとか?』・・・俳句みたいですね。」
父
「たまたま575なだけだよ!
『父さんが そういう薬を 飲んだとか ケンタ』じゃないよ!」
ケンタ
「とりあえず、『お~い!お茶』の俳句大賞に応募しておきます。」
父
「応募しなくていいよ!
お~い!お茶を飲んだ人全員から、
『どういう薬だよ!』って総ツッコミ受けるよ、父さんが!」
ケンタ
「仮に、僕が父さんや母さんの息子じゃないとしたら、
どういう経緯で僕は父さん母さんの息子になったの?」
父
「・・・拾ったんだ。」
ケンタ
「・・・ん?」
父
「橋の下で捨てられてるのを拾ったんだ。」
ケンタ
「うわ、出たよ。
大人の渾身のジョーク。
『お前、橋の下で拾ったんだ』ジョーク。」
父
「いや、本当に!」
ケンタ
「母さん、今日の晩ごはん、何?」
父
「いや、無視するなって!」
母
「ハンバーグよ。」
父
「母さんも、答えなくていいから。」
ケンタ
「イェーイ!」
父
「『イェーイ』じゃない!
ハンバーグでテンション上がるんじゃない!」
ケンタ
「晩ごはんの時間まで、外で遊んできていい?」
父
「聞きなさい!父さんの話を聞きなさい!」
ケンタ
「もう飽きた。」
父
「飽きないで!
自分の特殊な境遇に飽きないで!」
ケンタ
「だって、その話、毎日聞いてるんだもん。」
父
「お前がいつまで経っても現実を受け入れないからだよ!
お前の15歳の誕生日に、初めてこの話をしたのに信じてくれなくて、
『まだ早かったかなぁ』と思ったんだ!
だから、16歳の誕生日にもう一度この話をして・・・。」
ケンタ
「今日、ご飯大盛りにしてもらっていい?」
父
「でも、やっぱり信じてもらえなくて、
以降、毎年、この話をするようになった!」
母
「大盛りね。わかったわ。」
父
「19歳のときだったな。
父さんが『お前は私たちの息子じゃないんだ』と言ったら、
お前は『そうか。今日、誕生日か。』って言ったな。
すっかり、誕生日の風物詩になった。」
ケンタ
「やったー!大盛りだー!」
父
「20歳になっても信じてもらえないから、
『これは頻度を上げないとダメだ』と思い、
毎月、この話をするようになった。」
ケンタ
「スープはつくの?」
父
「30歳になっても信じてもらえないから、
以降、毎月から毎週に頻度を上げた。」
母
「コーンスープがつくわよ。」
父
「そして、35歳には毎週から毎日に頻度を上げ、
お前も来週40だ。」
ケンタ
「わーい!コーンスープ、コーンスープ!」
父
「40になったら、1日3回、食後にこの話をしようと思っている。」
ケンタ
「それじゃ、遊びに行っていまーす!」
父
「だから、来週からは食後の胃薬を飲みながら、この話を聞いてほしい。」
母
「ケンタ、もうでかけちゃったわよ。」
父
「あ!いない!いつの間に!」
母
「後半、話を全く聞いていませんでしたから。」
父
「今日も信じてもらえなかったか・・・。」
祖父
「(部屋の外から)おーい。ちょっといいかー。」
父
「何ー?おじいちゃんー。」
(部屋にミノタウルスのおじいちゃんとメデューサのおばあちゃんが入ってくる)
祖父
「(父に向かって)実はお前は、ワシたちの息子じゃないんだ。」
父
「またまたぁ。」
祖父
「いや、信じて!」
『里親』という、ものすごく現実味のある世界を、思いっきり現実離れさせた展開にしてみました。
先週は『マーメイド』。今週は『ケンタウロス』です。
人数:5人
父
ケンタ
母
祖父
祖母(セリフなし)
所要時間:5分~7分
難易度:★★★★★
備考:出オチ感もあるので、出てきた瞬間ケンタウロスとわかる格好となると、相当実演難易度は高いです。
オチのミノタウルスとメデューサも難しいと思います。
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先日実演された「ランプの魔人」「ランプの魔人#3」がyoutubeにアップされました。
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