東京・大森のマンションで、
音響設備会社社長の男性が殺害された事件で、
警視庁捜査1課は9日、
男性の部下で営業部長の、
山中正裕容疑者(45)を殺人の疑いで逮捕した。
殺害後に鍵をかけて逃走している点、
防犯カメラから、殺害前後で服装を変えている点、
傷が10ヶ所以上あった点等から、
用意周到に準備した、
顔見知りによる犯行だとは思っていた。
蓋を開けてみれば同じ会社の部下だったが、
この被害者と加害者は高校の同級生で、
被害者に誘われて4年前にこの会社に入社したらしい。
容疑者は「刃物で刺したが殺すつもりはなかった」と殺意を否認しているという。
だが、刃物を用意して行き、
まず首筋を狙い、
最終的に10ヶ所以上の刺し傷があったのだから、
明確な殺意が認定されるだろう。
とはいえ、元々同級生で、
友人でもあった2人に何があったのか。
山中容疑者は被害者に社員に対する感謝の気持ちがないことや、
言葉遣いの悪さに対して不満があった、と供述しており、
最近は不満を漏らすこともあったらしい。
もっとも2人で飲みに行ったりする姿も度々目撃されており、
周囲は仲の良い2人、と見ていたそうで、
山中容疑者の心の中は分からないが、
目に見えて対立していた訳では無かったようだ。
友人と一緒に仕事をする、というのは、
やはり難しいのだとは思う。
ましてやそこに上下関係ができれば、
被害者が悪気無くした言動に対して、
容疑者が鬱憤を溜めていった、という事は考えられる。
それにしたって、殺しに行く、のは極端に過ぎる。
会社を辞めて離れれば良かっただけなのに。
山中容疑者は1年ほど前に離婚しているそうで、
それなら尚の事、
辞めて次の仕事を探してもよかったのではないか。
事件の詳細な動機などは、
これから取り調べられるだろうし、
それが報道されるかどうかは分からないが、
それが分かったところで取り返しはつかない。
どんな怒りスイッチが入って凶行に及んだにせよ、
自分を会社に誘う程親しかった長年の友人を、
殺害してしまった、という事実は、
容疑者にとっても、
とても重いものだと思う。
仲の良い友人だからこそ、
利害が絡む関係にはならない方がいいんだな、と、改めて思う。
そしてもしそうなった時に、
ダメだと思ったら、
殺意にまで行き着く前に、
離れる勇気を持って欲しいと思う。
2人を知る人達は、
一様に残念だ、と言う。
2人共よく知ってるだけにやりきれない、とも。
1人の命が失われ、
もう1人は人生を失い、
これから長い罪の償いをしなければならない。
本当に残念だ。
