特別支援・療育の現場で、

子どもの自傷行為に接することはよくあります。

 


自傷行為とは?

頭を壁や床に繰り返し打ち付けるなどして自分の体を傷つける行為。

リストカットや抜毛、重大な怪我につながるものまで、程度は様々。

関わり方や支援には医療が必要な場合も多いです。

 

 

自傷行為の原因は、

精神疾患・精神障害によるものもありますが

私が接するのは脳の気質に原因がある自閉症など。

 

私は精神の方は分かりません。



比較的  低年齢の障害児について

思うことを書きます。

 

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思い通りにならないとき

自分の頭を壁に打ちつけたりして、身体を傷つける。

 

そんなときは子どもの安全確保が第一。

机などは端に寄せ、危険がない環境を作ります。

 

 

子どもへの対応に正解はありませんが

触られることを拒否しない子どもなら

背中などをさすります。

 

 

言葉が未発達なことも影響しているので、

「いやだったねー」と共感し

気持ちを代わりに言葉にします。

 


同時に、自分が噛まれないように注意・対策もします。

 

 

ですが自傷は、
障害児だけの特別な行為なのでしょうか?

 

2009年、

SMAPの草彅さんが夜中の公園で全裸で叫んで

逮捕された事件がありました。

 

 

報道を受けた当時の石原都知事は

 

「裸になりたい気持ち、

オレは分からないでもないな。

マスコミは騒ぎすぎ!」

 

と草彅さんを擁護しました。

 

 

 

 

私も石原さん寄りです。

 

障害のない子どもだって、大人だって、

フラストレーションが溜まって叫びたいことはありますおーっ!

 

(この公園は港区のあの公園ではなく杉並区

 

 

自閉症児の自傷行為。

 

やだーって、頭を打ち付けたい気持ち、分かるよ。

 

自分の気分の落ち込みとシンクロさせて、

やたら共感した日がありました。

 

(あまりよくないかもしれませんが)

 

 

実際にはしませんよ。

いや、もししてもその素振りは見せませんが。

 

しかし、私も心の中では

そうしたいのかもしれないですね。

 

 

自傷行為やかんしゃくは

愛情と結びつけて語られることがありますが、

その解釈は、受け取らないでくださいね。

 


自傷と愛着は、関係ありません。


発達支援の研修等でも

「プロなら愛着の問題にしない」

専門家は必ず言います。



プロのマナー講師はその威信にかけて

「お里が知れる」という言葉を使わないそうです。


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子どもに自傷行為があれば

怪我をさせないように、神経が張りつめます。

 

しかしそれも

限られた仕事時間内の出来事。

 

家庭で自傷がいつ起こるか分からなければ、

大変さは想像以上です。

 

 

できるならとっくにやめさせているし、

”水を飲ませる”のような教科書的な対応は

フルコースお試し済のケースも多いです。

 

 

現場等でかんしゃくが続けば

療育という感じではなくなります。

 

(かんしゃくと自傷は別物ですが、

私の接する低年齢児の場合、ほぼセットです。

静かにリストカットするような年齢ではないので)

 


だからって、

そういう時間の過ごし方がダメではない。



成長のスピードは人それぞれ。

その子にとっては必要な時間だと見ています。

 

 

結果が出ないと「ムダ」という

効率重視の風潮も強く感じますが

 

人生は壮大な暇つぶしであり、

無駄なことなんて何もないのです。

(by恋愛マスターくじらさん)

 

 

 

頭を打ちつけたくなる気持ち、分かるよ。

全裸で叫びたい願望はないけど、

髪をかきむしりたい気持ちになることはあるよ。

 

きれいな服を着て

穏やかに生きているように見えるけどさ。

 

人ってそんなものじゃないかな?

 

 

 

障害のある子だけに

あり得ない行為が内在するのではなく、

人間とは本能的にそういうものを抱えている

 

そんなことを思います。

 

 


 

そう、紙一重。

 


そして、親だけが重い責任を負うのではなく、

もう少し子どもを社会全体で育てるフェーズに変えないと、子育ては厳しいと思います。

 

そのためには税金が上がってもいいと私は考えています。

 

 

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