The Man from Laramie

ウィル・ロックハートはワイオミング州で騎兵隊の大尉をしていた。
ニューメキシコでアパッチに襲撃されて多数の騎兵隊員が死亡した。ウィルの弟も死亡した。
アパッチは高性能の連発銃を使用していた。彼らに銃を売った人物を発見して仇を取るために旅に出た。


映画関連目次(闇雲映画館)

製作年:1955,監督:Anthony Mann,脚本:Philip Yordan,Frank Burt,原作:The Man from Laramie(1954,Thomas T. Flynn)


■ はじめに

◆ 登場人物

ウィル・ロックハート(ジェームズ・ステュアート)

アレック・ワゴマン(ドナルド・クリスプ) 牧場主
デイヴ・ワゴマン(アレックス・ニコル) アレックの息子
バーバラ・ワゴマン(キャシー・オドネル) アレックの姪
ヴィック・ハンスブロ(アーサー・ケネディ) 牧童頭

トム・クイグビー保安官(ジェームズ・ミリカン)
クリス・ボールド(ジャック・イーラム)
ケイト・カナディ(アリーン・マクマホン) 牧場主

◆ 補足

ジェームズ・ステュアートは有名俳優だが、昔は「スチュアート」「スチュワート」などと書いてあったが、最近は「ステュアート」に統一されているようである。日本語に許される表現の範囲でできるだけ元の発音に近いように書くとこのようになる。

彼は1908年生まれで本作当時は50歳に近い。仕方がないが、昔の顔の輝きがありませんな。

推薦は「(1950)折れた矢/Broken Arrow」。共演はデブラ・パジェット。他には「(1950)ウィンチェスター銃'73/Winchester '73」。

キャシー・オドネルはさほどは見ていないが、私には好感度が高い女優である。お勧めはファーリー・グレンジャーと共演の「(1948)夜の人々/They Live by Night」。

ジャック・イーラムは相変わらず悪役が似合っている。

先住民に銃を売った犯人を捜す映画はいくつかある。私が知っている範囲では「(1936)平原児/The Plainsman」。ゲイリー・クーパーとジーン・アーサー。「(1948)カラミティ・ジェーンの大銃撃戦/The Paleface」。ジェーン・ラッセル
 


■ あらすじ

◆ 殺された弟の仇を取るために旅に

ウィル・ロックハートはワイオミング州のララミー砦の大尉だった。

彼の弟はニューメキシコの地で騎兵隊にいた。アパッチの襲撃で弟を含む多くの隊員が死亡した。

アパッチは高性能の連発銃(repeating rifle)を使っていた。

彼らに銃を売った男を探し出して仇をとるために旅に出た。

ウィルは商人を装って幌馬車隊に加わりニューメキシコまでやってきた。

◆ 数人の男に襲撃された

町に入って雑貨店で働くバーバラという女性と知り合った。

彼女から町の外の干上がった湖で塩が取れると聞いた。ワイオミングに持って帰るつもりで塩を取りに行った。

湖で塩を取っていたところ、数人の男に襲撃され荷物を焼かれて馬を殺されてしまった。

犯人はバーブ牧場のデイヴ・ワゴマンやヴィック・ハンスブロだった。

牧場に行って争っていると牧場主のアレック・ワゴマンが現れた。アレックは「被害は弁償する」と争いを引き取った。

先に知り合ったバーバラはアレックの姪であることが分かった。そしてヴィックは嫌がっている バーバラに言い寄っている。

その後もバーバラはウィルにいろいろな情報を教えたりして親切にした。

◆ 牧場で働きながら捜索した

保安官のトム・クイグビーはウィルに町を去るように提案したが、ケイト・カナディという女性が経営するハーフムーン牧場に雇われた。

二つの牧場は以前より対立していた。実は昔、アレックとカナディは恋人同士だったという関係である。バーバラはカナディと仲が良いようである。

ウィルは仕事の合間にアパッチに銃を売った犯人を捜した。

酒場で酔っ払いのクリス・ボールドと話して酒場を出た。だがボールドはナイフでウィルに切りかかった。

後ほどボールドの死体が発見されて、ウィルはクイグビーに逮捕された。だが犯人が見つかって釈放された。

◆ 再び襲撃された

ウィルたちがハーフムーン牧場の牛を放していると再びデイヴやヴィックが襲撃してきて、銃撃戦となった。

補足。当時の牧畜業は放し飼いで、人間が餌を調達して与えるものではなく、牛を草原に連れて行って勝手に食べさせるもの。複数の牧場の牛が混じることがあるが、それは焼き印で区別する。

ヴィックの手を撃って負傷させたが、彼らに取り囲まれ、仕返しに捕まえられて右手を撃たれた。馬に乗せられて牧場に戻った。

ヴィックはみんなから離れて山の方へ行った、馬車が隠されていて「バーブ牧場/BARB RANCH」と記された箱の中にライフルが隠されていた。彼は狼煙を上げて合図した。

そこにデイヴが現れた。デイヴはヴィックが不正をしていることを把握した。デイヴとヴィックが撃ち合いデイヴが殺された。

◆ ウィルは手当を受けた

ウィルはハーフムーン牧場に戻って事件を報告して手当を受けた。バーバラも駆けつけたが、心配そうな顔をしている。

二人が部屋で親しそうに話しているところへ、カナディは入ってくるとバーバラは慌てて部屋を出た。


◆ 荷馬車の隠し場所

デイヴの死体を馬に乗せてヴィックたちがバーブ牧場に戻ってきた。

ヴィックはアレックにデイヴを射殺したのはウィルだと嘘をついた。

アレックはハーフムーン牧場に行ってウィルと対決したが、ウィルの「自分はやつてない」との言葉を信用して、自分の牧場に戻った。

さてアレックは牧場にあった荷馬車が一台足りないことに気が付いた。帳簿も調べて金額がおかしいことに気が付いた。

ヴィックを追求し、彼を荷馬車の隠し場所に案内させていった。補足。ウィルも後を追っている。

だが二人は争ってヴィックはアレックを崖下に突き落とした。

ウィルは倒れていたアレックを発見して助けた。ハーフムーン牧場に運んで医師を呼んで手当をしてもらった。

◆ 仇はヴィックだった

ヴィックは馬車を隠している場所に戻った。そこにウィルが現れてライフルを構えた。

ウィルは荷馬車にライフルが積まれていることを確認した。探していた仇はヴィックだった。

ウィルは荷馬車を崖下に落として立ち去った。

アパッチは約束のライフルを渡せなかったヴィックを殺した。

◆ ラスト

ウィルはバーバラと会って、再会を約してララミーへ戻っていった。
 


■ 出演作

◆ ジェームズ・ステュアート
(1940)フィラデルフィア物語/The Philadelphia Story
(1950)折れた矢/Broken Arrow
(1968)バンドレロ/Bandolero
(1977)エアポート'77/バミューダからの脱出/Airport '77
(1938)モーガン先生のロマンス/Vivacious Lady
(1948)出獄/CALL NORTHSIDE 777
(1940)街角 桃色の店/ピンクのみせ/The Shop Around the Corner
(1948)ロープ/Rope
(1950)ウィンチェスター銃'73/Winchester '73
(1948)不時着結婚/u Gotta Stay Happy
(1941)結婚を買う女/Come Live With Me
(1939)砂塵/Destry Rides Again

◆ キャシー・オドネル
(1948)夜の人々/They Live by Night
(1947)誰が殺されたのか?/Bury Me Dead
(1951)賭博師は信用するな/Never Trust a Gambler
(1951)刑事物語/Detective Story
(1948)霊界魔人ミスターX:死亡した夫の声/The Amazing Mr. X/The Spiritualist